ザァーーーーー。
「うわっ、雨かよ。どーしよ今日傘持ってきてねーぞ」
今傘を忘れて嘆いているのは、雲風 健介(くもかぜ けんすけ)高校3年生。
今日は彼が受験生という事もあり、高校の夏季講習に参加していた。
朝には太陽が照りつけて鬱陶しいと感じていたが、昼を過ぎる頃には雲が空を覆い
何時降り出すかといった状況だった。
「はぁ・・・家までは近いしとっとと走るか」
鞄を頭の上に乗せ、降りしきる雨の中を駆ける健介。
「今日は母さんも仕事だからなぁ。洗濯物が雨でダメになったな、帰ったら乾燥機かけないと。
ったく今日の天気は晴でーすなんていってたお姉さんが妬ましいぜ。パルパルパル・・・」
無駄口を叩きつつ、家に帰宅した健介は洗濯物を取り込んで乾燥機にかけた後、
濡れた体をタオルで拭きつつ新しく着替えた。
一段落して
「さてと・・・少しゲームでもやるかーっと」
パソコンを起動して東方風神録をやりだす健介。
「やっぱり東方っていいよなぁ、程度の能力とか俺も欲しいぜ。
今日の事でも思ったけど天気とか操れると楽だけどな」
しばらく東方をプレイしていると雨に打たれたせいか
次第に目蓋が重くなっていき
「やべ少し眠みぃわ、さっきの雨のせいk・・・」
健介はパソコンをつけっぱなしのまま眠りについた。
「・・・・・ん」
健介が目を覚ますと、辺り一面は木々に覆われた森の中だった。
「・・・夢か」
ゴンッ
再び眠りにつこうとして寝ころんだ時後頭部に何かをぶつけ、
さすりながらもぶつかったものを確認すると木の根っこであった。
一呼吸の後
「なんじゃこりゃあああああああ!!
え!?俺、家の中にいたはずだよね!?なんで外にいるの!?
つーかここどこだああああああ!!!」
半狂乱になりながら大声で叫ぶ健介。無理もない事であったが森の中で大声を出すという事は
他の生物を刺激してしまうため避けるべき行動だった。そして健介の声に釣られて
彼を狙う捕食者たちが少しずつ近づいて来ていた。
「グルルルルル・・・」
「へ?」
彼の近くで唸り声が聞こえ、声が聞こえた方向に顔を向けると
歯を剥き出しにして威嚇をする狼っぽい生き物がいた。
「なんだよコイツ・・・」
怪訝な顔をしながら見つめていると、狼(?)もどきは遠吠えをした。
するとどこからともなく2匹ほど同じような狼もどきが現れた。
「もしかして俺を食べようとしてたりする・・・?」
そう小さな声でつぶやくと狼もどきたちは一瞬ニヤリとした顔を浮かべ、
真ん中のリーダーっぽい狼もどきが吠えた瞬間他の2匹達が健介に向かって走り出した。
「マジかよォォォォォォォ」
すぐさま立ち上がり、獣道と思われる道を駆けだす。
「ないわァァァァァァ!食べようとするとかないわァァァァァ!
あっち行けっ!」
叫びながらも狭く足場も悪い獣道を駆け抜けていく。後ろで吠えながら追ってくる
3匹の狼もどきたちに恐怖しつつも食われてなるものかと必死の形相である。
5分くらい走ると視界に森の出口と思われる場所と神社が見えてきた。
「あんなとこに神社が!こいつらを引き連れていく罪悪感はあるが
何とかなるかも!」
神社にいる人たちに迷惑になると分かりながらも何とか助かるかも
しれないという微かな希望を求めて、森から出て真っ直ぐに神社へと向かって行った。
内容が、驚きの短さ!Σ(・ω・`ノ)ノ