2日目の午前中は座学で各勢力のおさらいをしていた。その時にサーヴァント達も自身の事を話した。そして午後には昨日弓弦が采配した組み合わせで修行が始まった。弓弦は全員の修行を見て、コッソリと魔力上げをしていた。
一週間が過ぎた頃、イッセーは別荘から出て岩場で今までの事とこれからの事を考えていた。
「俺はどうすればいいかって顔してるな」
イッセーがビックリして振り返ると弓弦が木刀を持っていた。
「弓弦、こんな時間になにしてるんだよ?」
「少し振ってただけだ。まぁ途中で青セイバーに見つかって戻る最中だがな。それよりも今お前が感じているのは、『自分が成長している』と実感が湧かないのだろ?」
「ああ、そうだ。俺が一番弱いのに強くなってる実感が持てないんだ」
「んーそうだな。今のお前に説明しても難しいと思うがよく聞けよ。お前自身がトラックとしよう。そのトラックの積載量を遥かに超える荷物を載せた場合、動かなくなるだろ?」
「何となく分かる。つまりは倍増しすぎて、俺の体に負荷がかかるって事か?」
「正解だ。じゃあその体が耐えきれたら?」
「もっと倍増出来る」
「そういう事だ。自信持てよイッセー、お前を鍛えているのは古今東西の英雄だ。お前がそんなんじゃ駄目だ。俺には断言出来る、イッセー、お前はまだまだ強くなれる。英雄になれる力を秘めていると俺は思う」
「ありがとうな弓弦!流石駒王の兄貴分の相談役だ!!」
そう言いイッセーは休むために別荘に戻った。
弓弦も暫し夜空を見て別荘に戻った。
「ユズル」
「部長?」
別荘に戻り部屋に戻ろうとすると、リビングからグレモリーに声をかけられた。
「少し話があるの。大丈夫かしら?」
「ええ大丈夫です」
弓弦はグレモリーに促され、グレモリーの正面に腰掛けた。
「さっきイッセーもここを通ったわ。その時の顔は夕方までの焦った顔ではなかったわ。イッセーに聞いたら貴方のおかげって言っていたわ」
「俺はただ思った事を言っただけですよ。それに気づいたのはイッセー本人です」
「貴方には甘えっぱなしね。今回の事、人間である貴方を巻き込んでしまってごめんなさい」
「気にしないで下さい。巻き込まれは体質の様なものですから」
うんホントに巻き込まれ体質だな。人類史修復やったり。
「それよりどうしてライザー、いえ、今回の縁談を拒否しているのですか?」
弓弦は疑問に思っていた事を聞いた。
「私は『リアス・グレモリー』なの」
「え?」
「私のことは誰もがグレモリーのリアスと見るの。私はグレモリーの名に誇りを感じているけど、それを抜きにして私を、『リアス』と言う個人を見て愛してくれるヒトと一緒に添い遂げたいの。それが私の小さい夢・・・」
「部長、今からいう事は魔術師神上弓弦ではなく、神上弓弦と言う一人の男の言葉だと思って下さい」
弓弦は一端言葉を区切り言った。
「俺は人間だから、イッセー達みたいに、リアスの事を『王』としてではなく、一個人で見ているつもりだ。それに夢に小さいも大きいもない、大切な事だからな。そしてその夢を俺が護る。俺神上弓弦はここに誓う、リアスの夢を叶える為、俺は剣となり盾となり、リアスの夢を奪う全ての者を打ち倒そう」
「ッ!///」
弓弦の言葉にグレモリーは顔を赤くした。
「以上です。誓いを立てた以上俺は必ず護ってみせます。ではおやすみなさい」
弓弦はそう言い自身に振り分けられた部屋に向かった。
「・・・ありがとうユズル」
グレモリーは弓弦の背中にそう呟いた。
「いいのですか?」
階段にアルトリアが居り上記の言葉を発した。
「何が?」
「こう言っては失礼ですが彼女は悪魔です。ユズルが人類の為に戦うのは分かりますが、悪魔である彼女を助ける必要はないと思います」
「そうだな。確かに彼女は人外の悪魔だけど、関係ないかな」
「何故です?」
「じゃ逆に聞くけど彼女は、人に手を出すと思う?」
「いいえ。話を聞く限り彼女はどちらかと言うと、人を守る方ですかね」
「人を守るなら、人も悪魔も関係ない。そして俺は彼女に誓った。彼女の夢を守ると」
「なら負ける訳にはいきませんね」
「ああ。俺に力を貸してくれるかアルトリア?」
「はい。我が剣は貴方と共に」
アルトリアは手を胸に当てそう言った。
最終日
イッセーは弓弦と話した翌日には山一つを消し飛ばすという事を成し遂げた。それを見たアルトリア達は・・・
「あれならサーヴァントでも仕留められるかもしれない」と思った。
弓弦は・・・
「ほらな、これが特訓の成果だ。胸を張れよイッセー、お前はまだまだ伸びる」
弓弦の言葉にイッセーは頷いた。
山籠もり修行は終わりいよいよ明日のゲーム開始を待つだけとなった。