「早く荷物部屋置いてきてみんなで昼ご飯食べよ。」
零「ああ。」
「何か零と話すの1年ぶりくらいだね。」
零「姉さんは忙しすぎるんだよ。」
「世界中飛び回ってるから、ね。」
この人は桐生朱里<きりゅう あかり>
俺の姉であり、世界中から人気を集めている美少女歌手<AKARI>である。
歳は19歳で、高校卒業後歌手となった。
朱里「父さん母さん、零帰って来たよ!」
美羽「おかえり。零。」
将暉「おかえり。意外に早かったな。」
零「…ただいま。」
美羽「ご飯できてるから食べましょう。」
食事が始まって最初に口を開いたのは姉だ
朱里「ねーねー零、彼女とかできた?」
零「開口第一声がそれか。」
朱里「だって零イケメンだし女の子めっちゃよって来たでしょ?」
零「そんなこと無い。」
嘘では無い
龍也曰く、女子たちは俺のことを色々話しているらしいが近寄りにくい雰囲気を晒していて話しかけにくいらしい。俺に話しかける女子など愛菜くらいだ。
朱里「ふーん。」
零「そういう自分はどうなんだ?」
朱里「私は恋愛してる暇無いよ。」
零「まあそうだろうな。」
美羽「あっちの生活には慣れた?」
姉の次は母だ
零「ああ。」
美羽「そう、良かった。」
将暉「部活は入ったか?」
零「いや、帰宅部。」
将暉「そうか。」
全員が質問し終えると、沈黙が続く。
四人が皆食事をしているだけ
零「ご馳走さま。」
将暉「零、今日はお前に話をしに来ている人がいる。」
自室に戻ろうとする俺を父が止める
零「話?」
一瞬誰かと思うが、すぐに分かった。
このタイミング、おそらくあいつだ。
「私だよ。零。」
零「……やっぱり、あんたか。」
美羽「零、お祖父様にあんたは無いでしょ?」
零「……。」
俺に話しかけてきた老人
桐生元師<きりゅう げんすい>
父方のじいさんだ
元師「いいんだよ、美羽さん。」
美羽「…そうですか。」
将暉「父さん、二階に部屋空けてるから使ってくれ。」
元師「ああ、すまんな。…零、来なさい。」
零「…。」
俺は黙って付いていく
零「それで、俺に何の用だ?」
元師「零。私の元へ帰ってこい。」
「ーー流石は私の孫だ。」
頭の中でリピートされる言葉が再び俺を襲う
零「……嫌だ。」
元師「変わったな零よ。かつては私の言うこと全てをお利口に聞いていたと言うのに。あんな学校に通いおってからに。」
零「……。」
元師「お前はこの世界を正しき方向に変えていける力がある。何故分からない?」
零「あんたの中で俺をヒーローにするのは止めろ。」
元師「あんな学校今すぐにでも潰してやりたいぞ。」
零「止めておけ。政府が敵になる。」
元師「わかっている。あの学校が政府が関わっていることくらいな。」
零「なら俺のことは諦めろ。違うやつをせいぜい籠で育てることだ。自慢の権力でな。」
この男は、あろうことか総理大臣と友人という立場があり、それなりに権力があるのだ。超金持ちであり、総理大臣と友人。チートだな。
元師「…お前をいずれ私の元に取り戻す。……今日は久しぶりの挨拶程度だ。じゃあ私はもう帰る。」
そういい部屋を出ていく
零「……ふぅ。」
元師が出ていったのを確認し、安堵の息を漏らす。
(あいつとの会話は緊張する。)
元師「零、こうするんだ。」
零「うん。」
幼いころからあらゆることをさせられた。勉強や武術、処世術。
元師が忙しくなってからは、将暉が代わりに色々させていたのだが、それは主にスポーツばかり。
学校から帰っては元師のもとで言うことを聞いてばかりの毎日。もううんざりだ。
高校をどこにしようか迷っていた時、たまたま高度聖導高校のことを知る。
長期休暇以外は基本寮生活、携帯で連絡するのはありだが直接の接触を禁止する。
俺はすぐさまこの高校を選んだ。
自由と平穏のために
この先どういう話にしようか悩んでます笑