零「すぅ、はぁ。」
深呼吸をし落ち着く
今日は愛菜とデート...
零(緊張する...。会話が続くといいが。)
「お待たせ。零君。」
声をかけられる
零「いや、俺も今来たと...こ...。」
横を見ると愛菜がいる
俺の想像通り浴衣で来てくれた
だが、あまりに美しい。
髪をまとめてくくっているから、普段は見えないうなじが色っぽさを晒している。
普段は可愛い雰囲気だが、今は大人っぽい雰囲気と捉えるべきだろう。
愛菜「?どうしたの?」
首を傾げながら聞いてくる姿はもう女神級だ
零「いや、あまりに似合いすぎて悩殺されていた。」
愛菜「あはは...ありがと。」
零「どういたしまして。」
愛菜「それじゃ、行こ。」
零「ああ。」
二人並んで歩く
周囲から視線を集めた
「おい、あのカップル似合ってね?」
「だな。彼はイケメン!彼女は美女!」
そんな声が聞こえる
愛菜「私達も、他の人から見たらカップルに見えるんだね。」
零「そうみたいだな。」
愛菜「なんか嬉しい。」
零「俺もだよ。」
そう言いつつ、俺は愛菜の手を自分の手に繋ぐ。
愛菜「え!?」
急のことで、驚いている。いちいち可愛い。
零「これで迷子にならないだろ?」
愛菜「...うん。」
零(思ったより会話が続いていて良かった。緊張も和らいできたし。)
愛菜(零君の手、すごく大きくてたくましい。男の子の手ってみんなこんな感じなのかな。)
零「愛菜、何か食べたいものあるか?あったら言ってくれ。」
愛菜「んーじゃあ、たこ焼きで。」
零「分かった。」
「いらっしゃい。一パック6個入りです。何パック入りますか?」
零「一パックで。」
「まいど。200円です。」
俺は200円払う
愛菜「私が払うよ。私が食べるんだしさ。」
零「気にしないでくれ。たまにはかっこつけさせてくれ。」
愛菜「あ、ありがとう。」
(君はいつも輝いていてかっこいいのに...。ほんと優しくて強い。そんな君にどんどん惹かれちゃう。)
「まいど、たこ焼きです。」
零「え?」
俺に渡されたたこ焼きは二パック
俺は一パックしか頼んでない
間違えて聞いたのか?だが、一パック200円で会計も200円と言われたし...
零「あの、俺一パックしか頼んでないです。」
「ええ。二パック目は私からのサービスです。」
零「え?」
「いいもの見せてもらったんで。」
零「..ありがとうございます。」
俺は2つ受け取る
いいもの、とは恐らく愛菜の前でかっこつけさせろと言ったことだろう。今思うと恥ずかしいな。
愛菜「良かったね。2つ貰えて。」
零「ああ。優しい人だ。..どこか座って食べようか。」
愛菜「うん。」
零(どこか空いてないか...あった。)
「あそこが空いてる。行こう。」
愛菜「うん!」
元気よく返事をしてくれる。可愛い。この子はどれだけ俺を惚れさせたら気が済むんだ...
愛菜「おいしい。たこ焼き最高だね。」
愛菜は満足そうに食べる
食べてる姿もキュート。...よし。
お互いが最後の一個になった瞬間、俺はダメ元で提案する。
零「なあ愛菜。」
愛菜「ん?」
零「あのな....食べさせあいっこ、しないか?」
愛菜「え..........えええ!?」
食べさせあいっこってあの食べさせあいっこだよね!?
零君の唾液が付いた楊枝で突き刺したたこ焼きが私の口の中でとろけ....って、何考えてるの私!?
でも...したい。
愛菜「....いい、よ。」
零「じゃあ、いくぞ?」
愛菜「うん。」
愛菜は小さな口を開け、俺のたこ焼きを待っている。
俺は口めがけてゆっくりとたこ焼きを近づける
愛菜「ん...」
たこ焼きからゆっくり楊枝を引き抜く
愛菜「美味しい。」
零「味はさっきと変わらないだろ?」
愛菜「ううん。さっきよりも美味しい。」
零「それは良かった。」
愛菜「じゃあ、私もいいかな?」
零「ああ。いつでもいい。」
俺は目を瞑り、口を開ける。
愛菜(うう、目を瞑ってる姿も..かっこいい。)
学校でおそらく1番であろう美男の顔に近づく
愛菜(えい!)
零(...来た。確かにいつもより美味しい。)
「うん、美味いな。」
愛菜「でしょ?」
零「ああ、最高だ。」
愛菜「ふふ、じゃあこれ捨てて次の店回ろ!」
零「お、おい。」
愛菜は俺の手を勢いよく引き、走り出す。
俺たちの夏祭りはまだまだ続きそうです
私も食べさせあいっこしたいなあ笑