完璧男と美少女   作:sylvi

40 / 66
40話 恋愛は人を狂わせる

「ふぅ……」

愛菜の事を語り尽くした俺は、現在風呂にいる。

温泉の様に広い風呂だ。そりゃシェフ達も入るからな。

 

「お……」

どうやら先客がいるようだ

 

「あ、坊っちゃん。帰って来たんですね」

「ゼルか、久しぶりだな」

「そうですね。坊っちゃんと風呂とか昔みたいっすねえ」

「だな」

 

大きな風呂で、俺達は同じ湯に浸かっている。

 

「いつまでいるんです?」

「1週間だ」

「そんで帰るんすか?」

「いや、彼女の家に行く」

「へぇ……え? か、彼女ぉ!?」

あ、そういやこいつ知らんのか

 

「ぼ、坊っちゃんにか、彼女ぉ!?」

「騒ぐな」

「可愛んすか!? 名前は!?」

「学校一の美少女って言われてる。名前は柊愛菜」

「え? それって…」

「ああ。柊グループの、御影さんの娘だ」

「やっぱりそうですか。いやぁ、坊っちゃんにも春がね~」

「なんだよ……」

「誰しもを振ってきた坊っちゃんがまさか彼女を……どこまでしたんすか?」

「ん? 何を?」

「Aすか? Bすか? ま、まさか…」

「なっ!? お、お前何を聞くんだよ!?」

「それでどこまでっすか~?」

 

こいつなんかうざいな

 

「………キス」

「おーーう!?」

何はしゃいでるんだよ

「坊っちゃんやるっすね! まだ高校生なんで避妊はしてくださいよ?」

「ばっ、馬鹿か!? 何言うんだよ!」

「そんじゃ俺はもう出ます」

 

そう言いゼルは去った

 

 

 

「…………あの馬鹿」

 

 

でも将来、愛菜と結婚したらそういうことするんだよな。

結婚は勿論愛菜としたい。でも彼女はしてもいいと言うのだろうか……

 

「ま、今は考えても仕方ないな」

 

まだ問題が残っている

 

 

柳愛楽、そして桐生元師。

こいつらを封じ込め、俺は平穏を続ける。

「こないだみたいなことはもううんざりだ」

 

竜咲帝……元4組の独裁者。

あの日以降何もしてこないから、もう愛菜に手出しはしないだろう。

勿論俺にもだが。

 

 

 

 

「さて、出るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「零ったら昔はこんなに可愛かったのよ~」

「わぁ! 小さくて可愛いです!」

「でしょう!」

 

 

何でいる?

ここは俺の部屋だ。今ソファーで姉と彼女が俺の小さい頃の写真を見ている

 

 

「あ、零。お風呂終わったのね」

「零君、お帰りなさ~い」

「……ただいま」

 

写真を見られるのは恥ずかしいものだ

 

「じゃあ私はお風呂入るからごゆっくり~」

姉さんはニヤニヤしながら出ていった

 

 

 

「零君、可愛かったよ!」

「お、おう」

 

そう言うお前が一番可愛いんだよ

風呂上がりのパジャマ姿は可愛く、写真集を両手で抱いている姿は庇護欲がそそられる。

 

「もう寝るか?」

「う~ん、まだ眠くないんだよね~」

「何かしたいことあるか?」

「……一緒にソファー座りたい」

「いいぞ」

彼女の隣に座る

すると、俺の肩に頭を乗せた。

 

「零君の隣は落ち着くよ」

「良かった良かった」

そう言って頭を撫でる

風呂上がりということもあり、いい匂いがする。

 

「ん…気持ちいい……」

「そうか?」

「零君上手いね」

「はは、ありがと」

 

俺は愛菜の頬をつつく

「ん?」

「可愛いな」

「えへへ、急にどうしたの?」

「改めて思ったが、俺はもう愛菜無しじゃ生きられなくなってしまったよ」

「ふふ、私もだよ……ねえ」

「何だ?」

「もしもだよ、私が死んじゃったら零君どうなっちゃう?」

「俺もお前の後を追う」

 

則ち、死だ。

 

「そっか。そこまで愛されてるんだ、私」

「当たり前だろ? 他の誰もがお前を嫌おうとしても、俺は好きなままだ」

「今年は幸せだったなぁ」

「まだ終わってないだろ?」

「あ、そうだね。ふふ」

「来年はもっと幸せに、再来年はもっともっと幸せにするからな」

「うん、ありがとう。大好きだよ」

「俺もだ」

 

愛菜を抱き締める

 

「ん…温かいよ。包み込まれていくみたい」

「可愛いすぎだろ。永遠に抱いていたい」

「来世でも恋人になってるかな?」

「きっとな。俺達は運命と言う名の糸で繋がっている」

「だといいね」

「ああ」

「なんだか眠くなっちゃったよ」

「じゃあ寝るか」

「うん」

「俺ソファー使うからベッド使っていいよ」

「ええ~、一緒に寝てくれないの?」

「寝るよ。今のは冗談だったんだよ」

「連れてって?」

 

まったく、このお姫様には困ったものだ。

 

「仰せのままに」

 

愛菜をお姫様抱っこし、ベッドに連れて行く。

 

「零君、来て」

「ああ」

 

こうして俺と愛菜は、初めて同じベッドで眠った。

 

 

 

 

 

何もかも興味無かった俺にまさか彼女ができたとはな。

そして、愛菜の存在が俺の生きる意味となってしまった程だ。

もし彼女に何かあったのならば、俺はきっと立ち上がることすらできないだろう。

それほどまでに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女を愛してしまった




そろそろ愛菜の家に……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。