俺は今、夢を見ているんだろうか。
それとも幻覚?
目の前に彼女がいる
バスタオル一枚ということで、白い手足が丸見えとなっており、つい見てしまう。
それに、胸も凄く大きい。服を着ていないので余計大きく見える。
はは、好きすぎて遂に幻覚見ちゃったか
「れ、零君……あんまりこっち見ないでよぉ……」
夢や幻覚じゃなく現実でした
恥ずかしすぎるだろ
「あ、愛菜さん!? 何来てるんですか!?
「背中を洗ってあげようと思って……」
くそ可愛い……
「嫌、かな?」
断りづらい
「嫌、じゃない」
「ほんと!? じゃ、じゃあ洗うね!」
「ああ」
愛菜が俺の後ろに来る
「その、何で……来たの?」
「部屋に帰ろうとしたんだけどね、お母さんが、彼女は彼氏の背中を洗ってあげるものよ! って言ったから」
チアキサン………
「丁度背中洗おうと思ってたから、じゃあ頼む」
「うん」
キュッキュッと、ボディーソープを手のひらに出す音が、俺の緊張をより高める。
「いくよ?」
「ああ」
「えいっ!」
「うっ……」
俺の背中に愛菜の白身魚の様に美しい手が……
「どう、かな?」
「え?」
「その…気持ちいい?」
「あ、ああ」
「良かったぁ」
手は背中の次に脇へと向かう
ヤバイ……くすぐったいが、自分で洗うより気持ちいいから拒否できない。
「ま、前は自分で洗うから」
「うん」
流石に前はさせられない
愛菜に見えないよう素早く洗い、湯船に浸かる。
「それじゃ、私も洗っちゃおかな」
え?
「え? 背中洗いに来たんじゃないのか?」
「そうだけどさ、ついでに入ろうかなって。嫌?」
「大丈夫です……」
「それじゃ、あっち向いてて」
「わかった」
言われた通り向く
ああ、隣では彼女が体を洗って……
それにしても、バスタオルからでも愛菜の体は美しかったな。
「私も湯船浸かっていいかな?」
「え!? 俺いるし、それに色々見えちゃうんだけど!?」
今日の愛菜は積極性がありすぎだろ。
どうしたんだ?千秋さんに何か言われたのか?
「ダメ?」
そんなウルウルした瞳で俺を見ないでくれ……答えはもう決まってるだろ
「ど、どうぞ」
「やった! 零君はあっち向いてて」
最近思うんだけどさ、男って好きな女の前では無力だよな。絶対悲しませたくないようにするよな。逆らえないよな。
しかもこんな可愛い子の笑顔を崩すとか絶対できない。
「お邪魔しま~す」
愛菜が入ってきたので、湯が込み上げてくる。
「なぁ、今日はどうした? 積極的と言うかなんと言うか」
「お母さんがね、一緒に湯船に浸かるともっとラブラブになれるって言ってたの。それで私、もっと零君とラブラブになりたいから思いきって浸かったの」
それ、絶対間違ったこと教えられてると思う。
まあでも
「そんなことしなくても、俺はお前ともっと愛し合えるよ」
「零君……うん、そうだね!」
俺達の仲は誰にも引き裂くことは出来ない、そう俺は思う。
これから先どんなことが待ち受けていたとしても。
「やっぱこうなるのね」
「勿論! 一緒に寝たいから」
俺達は今、同じベッドで寝ている。
ソファーで寝ようと思ってたんだけど、見事に上目遣いに敗北したよ。
「風呂上がりに愛菜の両親凄い俺の方をニヤついて見てたよ」
「私が風呂に乱入したからだね」
「晩御飯の時気まずかったわ」
「でもまあ、私達のことを認めてくれたって感じで私は嬉しいよ」
「ああ、そうだな」
こうして、一日目は終わる。
その頃、リビングでは
「貴方、次はどう仕向けましょうか?」
「そうだな~、じっくり考えようか」
「あの子達には早く結婚してほしいわね!」