完璧男と美少女   作:sylvi

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お久しぶりです! sylviです!
遂に始まる特別試験です!
勝つのは零か?それとも柳か?
一匹狼となった竜咲の活躍も考えております!


57話 特別試験 鬼ごっこ 〈1〉

「うっひょ〜! 新年早々の潮風は冷てえぜ!」

冬休み明けだというのに、半袖の服を着て深呼吸をする男は、風間龍也。

特別試験のことなどまるで気にしていないようだ。

 

「はは、試験に対しプレッシャーを感じないのはいいことだよ」

 

龍也の隣にいる橋本が、微笑みながらそう言った。

 

 

「零もしかして緊張してんの? 大丈夫大丈夫、なんとかなるって」

「お前はほんと呑気だな」

今は龍也のその呑気さを分けてもらいたいものだ。

 

緊張していない――と言えば嘘だ。

退学になる可能性を高めたくはない。それに、優勝で金をくれるのは嬉しい。

と言っても、金には一切困っていないが。

 

 

「あ! 島見えてきたぜ!」

「本当だ。もうすぐ着くね。船の上から見る景色が終わるのが残念だよ」

 

 

 

そう、俺たちは今、船の上にいる。

特別試験を行う無人島へと向かっているのだ。

 

 

(ん? あれは...)

俺は、遠くからでも見えるくらいの長い木を、静かに見つめた。

 

 

 

 

 

 

「零君」

船内に入ると、天使がいた。

黒髪ロングにパチリとした目。

 

「よ、愛菜」

 

柊愛菜。俺の天使だ。

 

「いよいよ、だね」

「緊張するのか?」

「うん。だって、もし最下位になったゃったら、みんなといられないかもしれないでしょ?」

 

不安そうに言う彼女を、俺はそっと抱き締める。

 

「大丈夫だ。愛菜は何も心配しなくていい。必ず勝つ」

「うん。」

 

 

 

 

俺は彼女を抱き締めながら、勝つための作戦を考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えー皆さん、今日は特別試験です。みんなも知っての通り、鬼ごっこです。この試験では、皆さんの運動能力、判断力、そして連携力を観察します。ルールはメールで書いてある通りです。正々堂々と戦ってください。

あと、各クラスで一人一人にパン1個、ペットボトルの水500mlを渡します。それでは、解散です」

 

 

 

 

校長の話が終わる。

 

1試合目は、1組と4組。

鬼は1組だ。

竜咲に勝つ意志はあるのだろうか?

いや、どうでもいいな。

 

俺はみんなを追って、船の中へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、1組と4組の生徒の皆さんは集まってください」

先生の声により、2クラスの生徒は集まる。

 

 

「.....」

俺―――竜咲帝は、一匹狼の如くみんなから離れて立っている。

すると、柳と目が合った。

彼女はニコっと笑って、こちらへ歩いてくる。

 

 

「久しぶりですね、竜咲君」

「よお、ちびっこガール」

「ちびっこガールはやめてください」

「お前がちびじゃなくなったらやめてやるよ」

「そうですか」

柳は呆れながら答える。

 

 

 

数秒、互いが互いの目を見る。

先に口を開けたのは、柳だった。

「竜咲君に恨みはないですが、この試合勝たせてもらいますね」

そう言い、クラスの仲間の方へと戻って行った。

 

 

 

 

(さて、せっかくのゲームだ。俺も動くとするかな)

そう思い、クラスの方へ向かい始めた。

 

 

 

 

「それでは、今のうちに4組で一人リーダーを決めておいてください。時間は10分間です」

 

すると、4組がざわつき始めた。誰がリーダーになるかを考えているようだ。

 

 

 

 

(まったく、俺が指揮ってなきゃまともにリーダーも決められないのかよ。雑魚どもが)

 

今までは、竜咲がクラスを統率していたおかげでまとまっていたと言っても過言ではない。その均衡がなくなった。当然クラスはバラバラとなる。

 

 

(ま、俺は最下位にならなきゃいいんだけどな)

 

 

中々リーダーが決まらないなと思っていると、クラス全員がこちらへ歩いて来た。

 

「あの、竜咲さん...」

俺に話しかけてきた男は、俺が統率していた時の取り巻きだ。

 

「なんだよ」

「リーダー、決めてもらえませんか? やっぱり俺らには竜咲さんの指揮が必要なんです」

「暴力を振るわれて言うことを聞かせてきた俺が必要だと? お前そうとうドMなんだな」

「竜咲君、お願い!」

取り巻きの横に立つ女生徒も頼んできた。

 

「無理だ。俺はもうお前らにどうこう言うつもりはねえ。自分らで決めろ」

 

俺の一言に、俺の元にやって来た全員は黙りこんだ。

 

 

 

「なら....」

取り巻きが何かを言おうとしているので、黙って聞く。

 

 

 

 

 

 

「竜咲さんが決めてくれるまで、俺らはここから動きません!」

「なんだと?」

 

10分でリーダーを決めなかった場合、教員が勝手にリーダーを決めることになっているらしい。

なんの作戦もなしにリーダーを決められても、負けるだけだ。まだこのゲームだけならまだしも、もし負けて、次の試合も同じ状況になったならば、また負けるだろう。そうなれば、最下位まっしぐらだ。

 

 

 

(チッ、役立たずどもが)

俺は呆れながらも仕方なく言ってやった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺がリーダーをしてやる」

 

 

 

 

 




次回、竜咲回なるか?
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