この世界がループしていることを俺は知っている   作:超高校級の切望

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恐竜編7

 スネ夫はピー助を渡し恐竜ハンターに頼ろうと言うが、のび太、ドラえもん、しずかちゃんが拒否。

 マワリはそもそも恐竜ハンターを信用しておらず、スネ夫はタケコプターの電池が切れたことを理由に最後にジャイアンに頼ったがジャイアンは歩いてもいいといい切った。

 

 普段弱いものいじめばかりしているのに、やけに男前だ。なにやら壮大な空気に酔っているのだろうか?

 

 最終的にはスネ夫も納得した。

 だが、ではどうするかとなりスネ夫が目をつけたのは…………。

 

 

 

 

 翌日、子供達が何も告げず移動を開始したことから交渉は決裂と判断し恐竜ハンター達は動く。

 

 彼等のボスであるドルマンスタインもいる。恐竜狩りに飽きてきたので、人間狩りに駆りだしたのだ。

 

 子供達が乗る車は、自分達が与えた玩具の中に有ったラジコンカーをビックライトで巨大化させたものだろう。

 

「あんなもので逃げ切れると思うのがお子様だな」 

 

 狩猟を生業とするだけあり、あっという間にタイヤを打ち全てのラジコンカーをクラッシュさせる。運転席を狙わなかったあたり、まだ交渉するつもりなのだろう。

 

 もっとも、ラジコンカーに乗っていた運転手は全員人形だったが。

 

 

 

 

「駄目だ、反応がないよ…………」

 

 ジャングルの川を手作りの筏で下りながら操作していたスネ夫が呟く。

 

「じゃ、お前の出番だ」

「キイ!」

 

 電波が発信されるように電源を入れたまま餌付けしたミクロラプトルの背中にくくりつけるマワリ。陸に向かい投げると華麗に着地したミクロラプトルは駆け出していった。

 

 これで電波を追われても少しは時間が稼げるだろう。

 

 暫く進むと洞窟が見えてきた。飛行機械で移動する恐竜ハンターを撒くには丁度いい。

 

「やった! このまま進もう!!」

 

 のび太が嬉しそうにいい、筏を漕ぐジャイアンはおう、と加速させる。流れが速くなってきた?

 

「まて、この先…………!」

 

 気づいた時にはもう遅く、こりゃいいや、と呑気な事を言うジャイアンから筏の操縦を奪おうとする前に光が見えた。

 

 水が消えた。

 正確には、筏の下に水はない。

 

 勢いそのままふっとばされた筏。その少し後ろに()()()()()()()落ちていく。

 

「ナゲーなげなわ!!」

 

 マワリは咄嗟にドラえもんから借りていたひみつ道具の一つを使い出っ張った岩に引っかかる。のび太達に手を伸ばすが落ちていった。

 

「うわああああ!」

「ママぁぁぁぁ!!」

 

 ドップラー効果で小さくなっていく悲鳴。下は滝つぼ……運が良ければ死んでいないと思うが………。

 

「………あ?」

 

 と、不意に聞こえたエンジン音。恐竜ハンターに追いつかれたらしい。マワリは直ぐに縄を登り、岩陰に隠れる。

 

 ドラえもんの持っていた『ただの双眼鏡』で見れば恐竜ハンターの飛行機械がジャイアン、スネ夫、しずかちゃんをとらえ滝の中に消えていく。

 

 それを追おうとして弾かれる白い目玉型機械。

 

「………………」

 

 マワリはしばらく考え、川を遡る。

 手頃な石を見つけ、ラジコンカーを巨大化させたビックライトで巨大化し川を防ぐ。

 

 空が曇ってきた。雨で水かさが増えれば持たない。

 

「急ぐか……………」

 

 

 

 さて、ジャイアン達が攫われたところを見ていたのび太とドラえもん。恐竜ハンターの狙いであるピー助を置いて中に入る方法を探す。

 

 滝裏に洞窟を見つけ、登ろうとすると黒い目玉ロボットにドラえもんが捕まり、のび太がドラえもんを掴み2人揃って運ばれていった。

 

 

 

「さて、少なくとも連中とは敵対関係だろうが………」

 

 滝のバリアが消え次々入っていく白い目玉。

 何故かピー助も運んでいる。

 

 ドラえもんから借りておいたひみつ道具は後『石ころ帽子』、『ショックガン』、『おしり印のキビダンゴ』………仮にも恐竜時代に来るのならもっと火力の高い武器はないのかと思ったが、探している時間が勿体なかった。

 

 どうもあの何でも入るポケット、整理しないといけないらしい。

 

「とりあえず…………」

 

 洞窟を進むと開けた場所に出る。

 恐竜達が一つの檻に向かって騒いでいた。どうやら子供が入っているようだ。

 

 侵入者のことなど考えていない見張りの首をナゲーなげなわで縛る。

 鍵は、ないな。

 

「………うわ! 此奴、糞をしやがった!」

「この状態で顧客に出せるかよ。おい、代わりの檻持ってこい!!」

 

 一匹の恐竜におしり印のキビダンゴを食わせ糞をさせる。代わりの檻を持ってきて、縄や火炎放射で恐竜を誘導しようとするハンター達。

 

「ここでショックガン」

「ぐああ!?」

「な、なんだ!?」

 

 火炎放射機、縄持ちを気絶させる。動揺するハンター達の隙を突いて、角を振り回すトリケラトプス。

 

「パオオオオ!!」

「う、うわあああ! 逃げろ、逃げろおおお!!」

 

 トリケラトプスは子供が入っている檻を破壊する。子供達が出て来た。

 

 子供の姿を見た他の恐竜達も檻を壊そうとしたので倒れているハンターから鍵を奪い開けてやる。

 

「……………………」

 

 恐竜達は暫くマワリを見つめ、マワリは搬入口らしき扉を開けた。

 

 

 

 サーカスのステージのようなそこにはティラノサウルスとドラえもん達がいた。

 

「マワリ君!」

「無事か!? トリケラトプス! あのティラノサウルスをやっちまえ!」

 

 指を差し叫べば意図を察したのか後ろ足で地面の感触を確かめるようにザリザリするトリケラトプス。が………

 

「待って! この子は味方よ! 桃太郎印のキビダンゴを食べたあの子のなの!」

「………あれまだ効果が続いているのか」

 

 と、感心していると怒号が響く。恐竜ハンターとドルマンスタインだ。

 

「貴様ー! 私の恐竜を、よくも!!」

「おいたがすぎるぞ、小僧!!」

 

 と、銃を向ける恐竜ハンターだったが緑のライトに照らされる。白い目玉ロボットだ。

 

「タイムパトロール!?」

「滝のバリアを超えたのか!」

 

 直ぐ様装置を動かす。

 

「「ばいばーい!」」

 

 彼等が居た場所は昇降機だったらしく、逃げようとするがパキケファロサウルスが支柱をぶっ壊す。

 

 ドルマンスタインが落ちたが恐竜ハンターはギリギリ通路へ飛び乗った。黒マスクから除く瞳に怒りを浮かべ逃げようと走り出しタイムパトロールのロボットを撃ち抜くが、突然倒れた。

 

 石ころ帽子を被ったタイムパトロールのロボットが姿を現し、恐竜ハンターを捕らえた。

 

「調子に乗るな!」

 

 と、ドルマンスタインが壁に備えられていたレバーを引くと現れるのはスピノサウルス。

 

 対するこちらで戦えそうな恐竜はトリケラトプスにパキケファロサウルス、そしてティラノサウルス。数の力で蹂躙した。

 

「やはり戦いは数か…………」

「立て、この! 役ただすめ!」

 

 ドルマンスタインがムチで叩くが、残念ながら倒れるスピノサウルス。と、基地が激しく揺れる。

 

 ここに潜る前、堰き止めていた川の水が一気に流れ込んで滝を破壊しているのだろう。

 

 鍾乳洞を拡張して作った基地の天井に生えた岩がドルマンスタインに向かい降ってきたが、スピノサウルスは最後の力を振り絞り彼の上に覆いかぶさる。

 

「タイムボールが誘導してくれる! 皆、集まって!!」

 

 

 

 

「よかったのか、最後まで送ってもらわなくて」

 

 タイムパトロールに保護されたドラえもん達だったが、日本まで………なんなら元の時代に送ってもらうこともなく日本へ向かい歩く。

 

 恐竜ハンター達は全員逮捕され、ドルマンスタインは自分を庇ってくれたスピノサウルスにこれまでの扱いを謝罪し抱きついていた。人間に懐く恐竜は案外いるようだ。

 

「途中まで送ってもらっちゃったけどさ、僕らの力で頑張ろうよ」

 

 とスネ夫が言えば皆笑い出す。

 やがてたどり着いた大陸の端。ピー助がピュイピュイ叫びだす。乗れと言っているらしい。

 

「…………………」

 

 きっとこれが、この旅の最後のピー助と過ごす時間になるのだろう。




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