東方半獣録   作:幻想郷のオリオン座

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我が家の凄腕メイドさん

私がこっちに来て、数週間の時間が経つ。

でも、あまり一緒に過せる時間は無いんだよね。

だって、1週間の内、3人は殆どが学校だからね。

 

その間、私は蓮子ちゃん達の家でテレビを見たり

料理をしたり、そしてお掃除をしたり。

とは言え、どれもとても短い間で終わってしまうんだよね。

 

お掃除だって、そんなに難しいというか時間は掛らない。

洗濯物だって、なんて事も無いくらいにあっさりと終わる。

だって、外の世界には洗濯機とかあるし、楽だよね。

 

でも、正直洗濯機だけじゃ、ちょっと汚れが残るから

基本的に最後に手洗いをした後に干すんだけどね。

その後は気温や日差しとかを考えて

完璧なタイミングで洗濯物を回収。

 

後はアイロンを掛けて、綺麗に畳んでお終い。

うん、紅魔館のお仕事では洗濯機とかは無いし

基本は手洗い。後は数も多いからね。

 

レミリアお嬢様、フランお嬢様、美鈴さん

パチュリーさん、小悪魔さん、そして自分。

咲夜さんは気付いたら自分の衣服は洗濯しちゃってるしね。

 

そして何より大変なのが妖精メイドちゃん達の洗濯。

妖精とは言え、あの服は本物だから選択は必須だし

正直、妖精メイドちゃん達は凄い服を汚すからね。

 

「よーし、洗濯完了だよ」

(だねー、しかし楽そうだね、外の世界は)

(洗濯機だっけか、便利だな)

「あはは、普段は殆ど手洗いだしね」

 

基本的に洗濯物とかは私の仕事になりつつある。

掃除と料理は殆ど咲夜さんがやってくれて

私は掃除の一部を任して貰って、殆どは洗濯物。

 

妖精メイドちゃん達の服は適当で良いとは言われてるけど

やっぱり、やるからには徹底的にやりたいと思う。

まぁ、いつも咲夜さんにやり過ぎとか、頑張りすぎとか

そんな風には言われるんだけどね、あはは。

 

でも咲夜さんは私の何倍もの仕事をこなしてるんだから

私も徹底的にやることで、咲夜さんに追いつこうとしようってね。

だって、私の向上心は私を裏切らないんだから!

 

(しかし、紅魔館は何だか君とあのメイド長に仕事が集中してるね)

「私はメイド見習いだからね!」

(妖精のメイドの何千倍もしてるけどな)

(妖精と比べたら駄目でしょ?)

 

妖精メイドちゃんは結構暴れてるしね。

咲夜さんも手を焼いてたしね、あはは。

 

「ふぅ、今日も学校終わり。ただいまー」

「あ、お帰りなさい!」

「はぁ、本当に羨ましいわ、蓮子が」

「お? どうしたの? そんないきなり」

「だって、家の事は全部フィルがやってくれてるんでしょ?

 それも、正直な話、完璧以上に」

「私は今、居候させて貰ってる身の上だからね。

 勿論、私に出来ることは徹底的にやるよ!」

「いやぁ、実際フィルの家事は凄いスペック高いからね。

 今日も私達の制服、クリーニング出したの? とか聞かれたしね」

「シワ1つ無いしね…弁当の中身も超豪華だし」

「多すぎるかな?」

「いやいや、丁度良いわ! いやぁ、美味しいし最高よね」

「はぁ、羨ましい」

「今度、メリーちゃんのお弁当も作ろうか?」

「え!? 本当!?」

「うん、任せてよ。2人も3人もそんなに変わらないからね」

「でも、申し訳無い気が。それに、それって蓮子達の」

「ん? そんなの気にしてんの? 大丈夫だって! 気にしないわ。

 私達とメリーの仲じゃない! 任せなさい!」

「嬉しいけど、あなたが得意気にならないでよ、

 作るのはフィルなんだから」

「あはは、ま、まぁね」

「大丈夫、任せてよ! 料理の腕はまだまだだけど頑張るよ」

「ま、まだまだって、謙遜しないでよ……

 あなたの料理は下手な料理屋より美味いわよ?」

「うーん、じゃあ、やっぱりまだまだだね」

 

紅魔館で仕事をしているんだからね、私は。

お嬢様達の風貌は明らかに貴族。そんな凄く高貴な方に使えて

料理を振るうのであれば、ただの料理店に引けを取るわけにはいかない。

 

だって、咲夜さんの料理は私なんかの料理よりも遙かに美味しい。

だから、私ももっともっと頑張って、咲夜さんに追いつかないと!

高級店すら凌ぐほどの腕にならないとね!

 

「す、凄い熱意を感じるわ。と言うか、まだ上手くなる気なの?」

「勿論だよ! だって、私はレミリアお嬢様に仕えるメイドさん!

 高級店すら凌ぐくらい、美味しい料理を作ってみせる!

 咲夜さんに追いつけるくらいに、凄く美味しい料理を!」

「さ、流石メイド……あれ? と言うかこれって

 実は私達って、今凄く報われてる環境なのでは!?」

「誰がどう見てもそうよ、だってほら、能力的に考えても

 本物のメイドさんレベルでしょ?」

「違うよ、本物のメイドさんだよ、見習いだけど」

「お、おぉ、本物のメイドさんに3食宿付だけでお給料不要とは」

「いやぁ、こう考えてみると、私達最高に恵まれてるわね。

 家に帰る度に家が新居同然だしね、家具とか全部新品同様になるし」

「お掃除は任せて! それは私のお仕事だからね!」

「あ、凄く可愛いドヤ顔、い、愛おしいわ」

 

もっともっと、私は色々と出来るようにならないとね。

咲夜さんの様に、私は自分の技術を磨いていかないと。

咲夜さんの時間を操る能力。この能力を抜きにしても

私の技術や能力は咲夜さんには全く届かない。

 

だから、技術だけでも私は咲夜さんに追いつかないと!

咲夜さんが頼ってくれるくらいに凄く頑張ろう!

私はメイドさんだから! 私は咲夜さんの弟子!

 

「頑張るぞー!」

「いやぁ、いつ見ても凄い向上心よね。

 でもまぁ、明日からは私達の夏休みだし

 明日は何処か一緒に行きましょう」

「え!? 本当!? 何処行くの!?」

「うーん……海! そうよ、海よ!」

「う、海……海!」

 

幻想郷にはない! 美味しい物が沢山ある湖だね!

 

「お魚!」

「き、基本的には泳ぐだけだから! お魚は捕らないからね!?」

「え、えぇ!? お、お魚ぁ……」

「あはは、まぁフィルは結構食いしん坊だしね。

 大丈夫よ、お魚が欲しいなら買ってあげるから。

 だからほら、海に行ってるときは楽しく泳ぎましょう!」

「ほ、本当!?」

「本当本当、美味しいお魚を手に入れましょうね」

「うん!」

 

よーし、明日は海……そう言えば、水着が居るんだよね?

 

「うーん、海ねぇ……大丈夫なの? 水着とか」

「まぁ、人気の無いところに行きましょう。

 穴場を知ってるのよ、空飛べないと行けない穴場」

「……姉さん、それ、私達行けるの?」

「大丈夫よ、運んであげるし。水着は道中で買えば良いでしょ」

「だ、大丈夫かしら……」

 

うん、水着を着たら、私の姿が隠せなくなるからね。

それを気にしてくれてるんだ。やっぱり優しい!

明日が凄く楽しみだよ!

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