東方半獣録   作:幻想郷のオリオン座

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紅魔館のメイドさん

よし、紅魔館に帰って次の日

私は早速いつものメイド服を身に纏って

紅魔館の掃除をすることにした。

 

「じゃあ、妖精メイドちゃん達!」

「は、はいー!」

 

大きな声で叫んで、妖精メイドちゃん達を呼んだ。

今まで妖精メイドちゃん達を呼んだことはないけど

今回は昨日の事もあって、招集を掛けてみた。

 

「うん、来てくれたね、良かったよ」

「あ、は、はい、え、えっと、フィル様。

 ど、どうして呼んだんですか?」

「うん、今日は皆と協力してお掃除しようと思ってね」

「え!?」

「昨日、私は見たの。咲夜さんが大変そうだったのを。

 あなた達が居るのに咲夜さんにばかり負担が掛ってる。

 このままだと咲夜さんが大変な思いばかりして辛いからね。

 今日は皆で手分けして、紅魔館のお掃除をしよう!」

「で、でもー、私達が掃除しても散らかるし」

「そうかもね、でも、それは掃除をしない理由にはならないよ。

 練習すれば、きっと綺麗にする事だって出来る。

 

 ずっと頑張ってくれてる咲夜さんに

 ちょっとでも恩返しをする為にも

 私を含めて、皆で頑張らないと駄目なの。

 少しでも咲夜さんの負担を減らすためにも頑張ろう!」

「は、はい……」

「よし、じゃあシロちゃんは

 200番から210番の部屋を掃除だよ。

 メンバーはシロちゃん、ミルちゃん、クロちゃん」

「は、はい!」

「シロちゃんを中心にして掃除してね。

 困ったことがあったら大声で呼んでね? 私が行くから」

「は、はいぃ…」

 

やっぱり部屋数が多いと割り当てるの大変だね。

でも、やっぱり咲夜さんを支えるためだし

皆で手分けして、少しでも成長しないと!

 

「以上! 私は300番から330番までやるからね。

 大声で呼んでくれたらすぐ駆けつけるからね!

 それじゃあ、12時前にホールに来てね。

 そこで掃除の状況を発表して貰うよ。

 指定した代表に発表して貰うからちゃんと覚えててね?」

「はい!」

「じゃあ、お昼を美味しく食べられるように頑張ろう!

 もし途中で終わった場合は私に伝えてね?

 さっきも言ったけど、

 私は300番から330番を掃除してるからね

 サボっちゃ駄目だよ? それじゃ、散開!」

「はい!」

 

よーし、今日は妖精メイドちゃん達と協力してのお掃除だ。

私は早速300番の部屋に向って掃除を始めた。

結構細かい所が汚れてるね、掃除掃除。

 

「あぁー! フィル様!」

「あ、待っててね!」

 

呼ばれたから、すぐにその場所へ向った。

 

「どうしたのかな?」

「こ、ここの汚れが取れなくて…」

「うん、この汚れはね」

 

私は汚れの取り方を妖精メイドちゃんに伝える。

妖精メイドちゃんは私の言葉をすぐに実戦した。

 

「あ、出来ましたー!」

「うんうん、覚えててね? 忘れるかもだけど

 もし忘れたら、この紙を見てね?」

「あ、ありがとうございます! いつの間に?」

「皆忘れやすそうだから、用意してたんだ」

「あ、ありがとうございます!」

「頑張ろうね!」

「は、はい!」

「えっと、急いで」

「フィル様-! 助けてくださいぃー!」

「あ、待ってて!」

 

今度はこっちだね、結構大変かも。

 

「どうしたのかな?」

「水が溢れてー!」

「えっと、ここはこうして」

 

水道管がちょっと壊れてるね、すぐに修復して。

 

「ふぅ、良しこれで大丈夫だよ」

「あ、ありがとうございますぅ…」

「じゃあ、ここをこの雑巾で拭いてね。

 ちゃんと乾かさないと臭っちゃうしね。

 それと、ここは水道管って言って

 何かが強く当ったら壊れちゃうかもだから

 この近くを掃除するときは慎重に、だよ?」

「は、はいぃ、すみません……」

「じゃあ、頑張ろうね」

「は、はい!」

 

よし、すぐに着替えて洗濯して……

 

「あぁー! フィルー!」

「ん? 今行くよ!」

 

すぐに次に声がしたところへ走った。

 

「どうしたの?」

「あの子が箒を振って危ないの!」

「あ、駄目だよ? それ振り回す道具じゃ無いの」

「てりゃー!」

 

彼女が振りかぶってきた箒を掴んだ。

 

「うぇ!?」

「駄目だよ? これは人に振う道具じゃ無い。

 怪我させちゃうよ? これはお掃除するための道具。

 壊れちゃったら大変だし、怪我させちゃったらもっと大変。

 だから……ね?」

「ひゃ、ひゃい! すみません! ごめんなさいー!」

「じゃあ、ちゃんとお掃除してね?」

「は、はいぃ……ごめ、ごめんなさいぃ……」

「大丈夫だよ、誰もまだ怪我してないし

 まだ何も壊してないんだから……ね?」

「はい、しません、もうしません! もうしませんからぁ!」

「じゃあ、自分も怪我しないで、誰も怪我させ無いようにね?」

「は、はい……ごめんなさい……」

 

よし、次は自分の持ち場を掃除しないとね。

 

「っとっとっと、これで320番の掃除は完了。

 よーし、そろそろお昼だね」

 

私はすぐにホールの方へ移動した。

しばらくして、妖精メイドちゃん達がやってきた。

 

「どうかな? 何処まで出来た?」

「えっと」

 

それぞれから話を聞いて、

どうやら、皆は3分の1程は終わったみたいだね。

 

「じゃあ、それぞれの部屋をちょっと見るね」

「は、はい」

 

それぞれが掃除したという場所へ私は移動して

掃除の具合をある程度確認してみた。

うーん、まだまだ甘いところが多いね。

でも、これぐらいだったら問題は無いね。

後で私が細かい所を全部やっちゃおう。

 

「うん、分かったよ。良い感じだね」

「あ、ありがとうございます!」

「じゃあ、お昼だよ。食堂へ行ってね」

「はい!」

「休憩は1時間だよ、1時間後ここに来てね」

「はい!」

「あまり休憩時間中に散らかしたら駄目だよ?」

「分かりましたー!」

 

妖精メイドちゃん達が一斉に食堂へ向けて飛んでいった。

よし、私はこの間に妖精メイドちゃん達の掃除した部屋を

軽く掃除して……

 

「フィル、休憩時間中にもお掃除なんて関心ね」

「あ、咲夜さん!」

「……あなた、しれっと凄い事をしてるわね」

「え? 何がですか?」

「……妖精メイド達よ、まさかあの子達を指揮する何てね」

「あはは、あの子達もメイドさんですからね。

 ちゃんと命令したら従ってくれてますし

 かなり頑張ってくれてます! お陰でお掃除が楽です!」

「かなり大変そうに見えたけど、大丈夫?」

「大丈夫です、咲夜さんの苦労と比べれば

 こんなのへでも無いです!

 私達、頑張りますからね!

 咲夜さんも無理しないでくださいね?」

「……そう、なら、あなたも無理したら駄目よ?

 ほら、今は休憩時間よ。休みなさい」

「大丈夫ですよ」

「駄目よ、命令。休むときはしっかりと休みなさい。

 私に楽をさせるために、あなたが無茶をしちゃったら

 無茶をする人物が変わっただけになるわ。

 さ、休みなさいな」

「わ、分かりました」

 

咲夜さんに心配を掛けてしまった……

うぅ、失敗したぁ。で、でも、今は休もう。

お昼を食べて……よし、美味しかったよ!

 

「フィルー」

「あ、フランお嬢様、どうしました?」

「遊ぼうよ」

「え? でも、今はお掃除を」

「大丈夫だって、さぁ、遊ぼう!」

「で、でも……」

「お嬢様達の相手をするのはあなたのお仕事よ」

「さ、咲夜さん!」

「掃除の残りは私に任せなさい。

 あなたはフランお嬢様の相手をしてあげて」

「で、ですけど、咲夜さんに無茶をさせるわけには…」

「あなたの仕事はお嬢様達に楽しい時間を提供すること。

 掃除はそのオマケでしか無いわ。

 でも、あなたの心遣いは本当に嬉しかったわ。

 ありがとう、後は私に任せなさい」

「ご、ごめんなさい、咲夜さん」

「気にしないで」

 

そう言って、咲夜さんが姿を消した。

私はフランお嬢様の遊び相手をする事になる。

1時間の後、妖精メイドちゃん達がホールへ集まってた。

その場所に咲夜さんが姿を見せる。

 

「さ、手分けしてやりましょうか。

 あなた達も掃除が出来ると分かった以上

 しっかりと扱き使っていくから頑張りなさい」

「え、えっと、ふぃ、フィル様は……」

「フランお嬢様の遊び相手をする事になったわ。

 あの子はお嬢様方のお気に入りだからね。

 さ、私達は私達に出来る事をするわよ」

「は、はい……」

「フィル、どうしたの?」

「あ、いえ、何でもありません。遊びましょうか」

「うん! じゃあ、お姉様の部屋へ行こうか」

「分かりました」

 

フランお嬢様と一緒に向おうとしたとき

私はふとホールの方に目を向ける。

そこでは咲夜さんが私の方を向き

にこりと笑っていた、そして笑顔のままうなずき姿を消した。

 

……そうだよね、私が出来る事をしっかりやろう。

私はお嬢様達に幸せな時間を提供するんだ。

紅魔館の住民として、出来る事をしっかりやらないとね。

 

だけど、お嬢様達も咲夜さんと一緒に居たいと思ってる筈。

だから、私がもっと頼れる存在になって

咲夜さんがお嬢様達と共に居られる時間も

しっかりと作るようにしないとね!

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