エロゲー世界に神様転生したのに負け組じゃないの? 作:のぶほし
心の声だったり、ニュアンスだったり、考えるな感じろ的なナニカです。
【えろかみ大帝国の宇宙史】
――――統一宇宙歴936年、ベルリン星域ミュンヘン地区――――
俺はハンス・ウルリッヒ・シュペーア、2X歳の退役軍人だ。
若い頃は女の子にもてもてな職業、フラグの建築家を目指していた。
芸術の惑星ウィーンにある
交易商人だった父親が宇宙船の事故で死んでしまい一気に生活が苦しくなった。
仕方なく手に職をつけるためにドクツ空軍士官学校に入学して軍人になった。
VR弾幕系シューティングではルナティックモードも楽々クリアできてたし、
宇宙戦闘機の扱いには、それなりに自信があったのだ。
大戦の気配もあったから、徴兵されて素人に毛が生えた状態で、
最前線送りにされるよりマシだろうと当時は考えていたんだ。
前世界大戦における陸戦での戦死者の数を考えれば、我ながら慧眼だったと思うね。
これでも前世界大戦では
皇帝陛下から青勲章を授与されたこともあったんだぜ。
うらぶれたミュンヘン地区の街並みを
これからアーネンエルベ<遺産協会>の会合が行われる。
とは言っても
輪廻転生は
この
皆が
俺の
随分と朧げな知識だけど、どうやら統一宇宙歴以前に起こった出来事の知識みたいだ。
統一宇宙歴ゼロ年に人類が「ワープ航法」を発見する以前は、
星域間の移動には数百年以上の時間が必要であり、人類は限られた星域に点在していた。
ヨーロッパ星域で最も古い歴史を持つ王室は「エイリス帝国」だと言われているが、
人類発祥の惑星は今や名前や場所さえ失われた状態だ。
それでも
ニホンの『故事記』に書かれた
『大ローマ神話』や『北欧神話』など世界中に伝わるの神代の物語を読み解くと――
どうやら人類は何かの理由で故郷の星を失い、
離れ離れになって各星域に、散り散りに辿り着いたということが分かる。
いみじくも有名絵師が作品に名付けたように
「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」という
哲学的命題を人類は今もなお抱き続けている。
故星を失った人類は、宇宙のすべてを求めて
気が遠くなるような期間を費やし、世代交代型宇宙船で新天地を目指した。
永きに渡る先史の時代だ。
俺の持つ前世の知識(アカシックレコード)は、この先史時代よりも以前、
人類が未だ宇宙空間を移動する術さえ持っていなかった時代の知識だ。
考古学的にも何一つ証拠となる遺跡や遺物が発見されてない
遺史時代と呼ばれる宇宙史のミッシングリンクだ。
昔この前世の知識を友人に打ち明けたら「中二病」だの「邪気眼」だの笑われて弄られた。
更に前世の知識をまとめた<
芸術アカデミーに落ちたのも、航空幕僚になれなかったのも、
結社を警戒して財産は全て永世中立惑星スイスの銀行に預けているため貧乏だと偽っている……。
「
「
「
「
ミュンヘン地区の裏通りにある
顔見知りの
一通りの挨拶を交わしてカウンターの奥に座って呑んでいると、
やたらと白い見知らぬ男が隣に腰掛けて声をかけて来た。
「あー、そこで
そう君だよ、君! せっかくの出会いだ。乾杯して語り合おうじゃないか」
彼は
欧州星海域を中心としたヨーロッパの国々による
「ワープコード」が徐々に見つかり、散らばっていた世界が点で繋がっていった。
世界の繋がりは、新たな文化との出会いや交流と共に、
宗派の対立による嫁戦争など価値観の違いによる争いを生んだ。
様々な星域国家が産声をあげ、あるいは滅んでいった。
大航海時代の幕開けから数百年、
世界地図と呼ばれる「星域ネットワーク図」は現在の形に近づき、
新たなワープコードが発見されることも殆どなくなっている……。
世界の広がりは限界に近づき、人類は限られた宇宙空間の資源を奪い合うようになった。
統一宇宙歴700年代にはエイリス帝国が、
世界の半分を植民地支配下におき「沈まぬ帝国」と呼ばれた。
しかし百年と待たず、独立戦争が勃発。「ガメリカ共和国」が誕生する。
現存する最古の国家とされ、将軍家が鎖国を守っていた日本は、
ガメリカ共和国の黒船による砲艦外交に屈し、
維新開国により新たな帝を迎えて「日本帝国」となった。
日本が最古の国家であることは、まず間違いないだろう。
調査して分かったことだが
俺が前世の知識を元に作った
趣味人だけでなく宇宙戦闘機のフライトシミュレーターとして多くの
宇宙史を学べば分かる。革命、独立、侵略……戦火は世界のどこかで灯り続けていた。
結社の誘導により、やがて各国が同盟を組み、連合を作り……勃発したのが初の世界大戦だ。
誰もがペロリストが『性書』で預言した
それくらい初の世界大戦は悲惨の一言では語れない壮絶な戦争だった。
欧米は植民地から収奪した富で産業革命を起こし宇宙技術を大きく進歩させた。
技術を持つものは、技術を持たないものを見下し始める。
宇宙を自由に行き来できるようになった人類は、己が
惑星の重力に魂を引かれた旧人類たちを容赦なく攻撃していった。
カープ、島原、チェルノブで用いられた核レーザー兵器、核ミサイル兵器などの放射能兵器。
欧州西部戦線や惑星アウシュビッチ、魔都ジャン牌で用いられた
『俺のモノは俺のモノ。お前のモノは俺のモノ
お前がモノ失っても、俺のモノだと思って探して見つけ出す。お前の痛みも俺のモノだ』
という
前文だけ引用し曲解させた「中-チュン-帝国」の指導者による属国テポドンに対する
隕石落とし、コロニー落としなどの質量兵器……etc.
現在はCBR兵器として戦時国際法<ハンバーグ条約>で禁止された
ありとあらゆる兵器が宇宙空間から惑星上に用いられた。
初の世界大戦は国家の総力戦を範疇を超え、人類の殲滅戦に拡大する寸前だった。
核の炎に包まれて修羅の国となったとき、
ようやく
知っての通り祖国ドクツ帝国は連合国に敗れて屈辱的な「ベルサイユ条約」を結び、
<オジャルマル共和国>と名前を変えられて多額の賠償金を支払うことになった。
多くの犠牲を払った激動は富を生み、それを得た者をさらに貪欲にさせた。
全てが結社《軍産複合体》の陰謀だろう。
企みを阻止するために何とか力を得ようと、
戦後はオジャルマル国防省の幕僚を目指したけど
同じ
上手く取り入って国防軍で出世を重ねているそうだ。
世界が不景気に苦しむ中で
戦後に発生した大恐慌によって、敗戦国だけではなく、戦勝国さえ不況に晒されている。
今や世界を蝕む不景気が各地で政権への不満を高めているのだ。
極東の国に
ジャイアニズムに対する反発から生まれた「共有主義」者たちによる革命が起こっている。
爆発的に支持者を増やしている「人類統合組織ソビエト」により、
王朝が倒れるのではないかと王政の国家は懸念している。
また「大ローマ星域」の「イタリン共和帝国」で始まった
「ファンシズム」運動の波が
巨乳お天気キャスターから「黒ビキニ党」の党首となった「ムッチーニ・ベニス」によって、
イタリンでは空前の巨乳ブームが巻き起こり、
ムッチリーニが国民投票で
日本帝国では帝の崩御により、軍事クーデターが起こったと聞いた。
日本は世界大戦後も満州事変の諍いから中-チュン-帝国と戦争状態にある。
前世界大戦で国土に被害を受けなかったガメリカの
エイリス帝国は各星域の植民惑星で起こる反乱や暴動を許さず、
植民惑星の総督に軍権を与えて鎮圧するよう新たな議決プランを採択した。
――ヘルマン・ヘスと名乗る宇宙歴史家と俺の意見は殆ど一致した。
「ほう、何という博識だ。ティンときた! 私は君のような人材を求めていたんだ!」
そう言ってヘスは<
彼は芸能界では名の知られた
「多額な賠償金でハイパーインフレが発生し経済は破綻寸前。
ドクツ民は
次の総統選挙に向けて、我が社は今、
アイドル候補者を
イタリンで興ったファンシズム運動は国家の代表を見た目だけで……
アイドル感覚で選ぶという風潮だ。
オジャルマル共和国政府も大衆の人気取りのため総統選挙を行うことを決めた。
ヘスの言う通りだろう。世界恐慌による不景気、失業、頼りないオジャルマル共和国政府……
戦争に負け希望を失ったドクツ民は何より
「どうだね、
これから政党に優秀な
私を助けてくれないだろうか?
我が社のアイドルが総統になれば、
国防軍の航空参謀を目指した君の見識を新政権で活かすこともできる」
これが後にドクツ第三帝国の母体となった
後の第二次世界大戦中に数々の銀河アイドルたちをプロデュースした
敏腕P<ハンス・ウルリッヒ・シュペーア>の物語が今始まる――。
原作ゲーム「大帝国」のドクツ第三帝国には、オカルト要素が少ないと思ってやった。
「」とは原作ゲームで登場する単語。他は捏造設定です。
主人公のハンス・ウルリッヒ・シュペーアは、
前世の知識はあっても、転生の記憶はありません。今のところは……。
6923プロ代表ヘルマン・ヘスもオリキャラです。