エロゲー世界に神様転生したのに負け組じゃないの?   作:のぶほし

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原作ゲーム未プレイでも、公式サイトの「登場人物」と
「大帝国 宇宙史&オープニングムービー 」を見て貰えば、
それなりに楽しめるようには書いているつもりです。

大帝国はOPのMAD動画で知っている人も多いかも。
興味を持って頂いて原作ゲームも購入してもらえると嬉しい。


第03話 一人のアイドルと二人のプロデューサー

 

「プロデューサー」(二次創作者)

 

それは薄い本の中で永遠の憧れ(叶わぬ妄想)を表現する存在。

 

「プロデューサー」(職業選挙参謀)

 

それはアイドル候補者を(担当アイドルと)ドクツの総統とし政権の中枢を担うこと(キャッキャウフフすること)を望む者たち。

 

だが総統選挙(アイドルアルティメット)を勝ち抜きドクツの頂点に立てるのは――ただ、一組。

 

そんな魑魅魍魎(サバイバル)な世界に

 

敏腕Pハンス・ウルリッヒ・シュペーアは担当アイドルと共に足を――

 

 

踏み入れるはずだったんだが……orz

 

 

ミュンヘン地区の裏通りにある醸造所レストラン(ビアホール)たぬき亭が入っている

雑居ビルの二階にドクツ第三プロダクション(6923プロ)芸能事務所(選挙事務所)を構えている。

 

今やイタリン民(アニメ化など)に端を発するファンシズム(アイドルゲームアプリ)の大流行により、

キノコやタケノコ(雨後の筍)のように芸能事務所(アイドルゲームやアニメ)が乱立し、群雄割拠の状態だ。

 

総統選挙にアイドル候補を擁立する各芸能事務所には、当然ながら政党思想(推しメン)が存在する。

今やファンシスト同士による(どのアイドルゲームも)思想対立も多々起こっていた。(それぞれ良さがあるよ)

 

芸能事務所(アイドル政党)6923プロの党の思想(経営方針)として存在しているのは、

「アイドル至上主義」「反無課金主義」「反共有主義」「魔法少女による世界革命」だ。

 

ヘルマン・ヘス代表が前大戦で体験した泥沼の消耗戦(恐怖のフェスティバル)の真実を書いた

自伝『我が闘争』(かきんのひび)はヨーロッパ中で大ベストセラーとなった。

その印税で設立された6923プロは、出来たばかりの小さな芸能事務所だ。

 

 

当然ながらアイドル候補者がいない。

可愛い事務員や素敵なマネージャーや綺麗なトレーナーもいない。

 

 

川越が生んだ鬼才が好むBGM(THE END)が頭の中に流れる。

 

たーーたらたー

 

たったーーたらたー

 

たーーたらたー

 

たらたらたんったたんっ

 

えろかみ大帝国スピンオフ、完。

 

※演奏は芸術発明家VTVNによる『ハンガリー舞曲第5番』

 

…………

 

……………………

 

リア充(エロ主)は爆発しろ!!」

 

ヘス代表に任された最初の仕事は担当アイドルのスカウトだった。

童貞にとって街中の女性をナンパする(声をかける)のは、かなりハードルの高いミッションだ。

 

とりあえず世界を変える魔法少女(ドクツ総統)に相応しい女の子(アイドル)を探して営業中(スカウト)だ。

 

“赤い瞳の淫獣”と呼ばれ恐れられている6923プロ代表ヘスは元営業(スカウト)マンで、

芸能事務所6923プロの募集広告は「私と契約して魔法少女になろうよ」だ。

業界では“白馬の騎士”(ホワイトナイト)と呼ばれ頼りにされているそうだ。

きっと肌の色と同じく企業経営もホワイトなのだろう。

 

担当アイドルのスカウトも質より量ではなく、何よりも質(才能)が大事だと諭された。

手当たり次第に魔法少女(アイドル)に声をかけるのは、営業マンとして二流らしい。

 

「就職先がブラックな企業じゃなくって良かった……」

 

とはいえ新米P(調査兵団)スカウト(壁外調査)に出かけて、何の成果も得られないのは大問題だろう。

土下座して「何でもしますから」と言って許しを請うのであれば別だろうが……。

 

「とりあえず何とかしないと……」

 

前世の知識(アカシックレコード)の中にもアイドル育成に関する幾多のノウハウ(アイドル育成SLGの知識)がある。

どうやら俺は前世ではプロデューサーが本業だったようだ。

 

最初は13人のアイドルが所属する小さな事務所でプロデューサーを務めて成功を収めて、

180名以上のアイドルが所属する大きな芸能プロダクションにスカウトされた。

そこでは毎日スタミナドリンクを飲みながら夜遅くまで命を削って働いていた。

残念なことに前世では担当アイドルが、

最初に一人は用意されていたのでスカウトの経験は少ない。

 

前世の知識による以前の職業(プロデューサー)がブラック企業の社畜だったことを考えれば、

外見も中身もホワイトな経営者であるヘス代表の芸能事務所に誘われたのは幸運だろう。

失業中の予備役軍人を拾ってくれたヘス代表の期待を裏切る訳にはいかない。

 

「こういうときは何か結社の陰謀(イベント)が起こるはずだ……」

 

今までも作戦会議に向かうと手動扉に入れ替えられた自動ドア(ただの勘違いです)に激突してしまったり、

大事な戦いの最中に急いで乗り換えた宇宙戦闘機が、練習用に替えられて(ただの乗り間違えです)いたり、

結社の妨害によって散々な痛い目にあって来た。

 

結社の陰謀は巧みで証拠を残さない。間違えなく(思い込み)男女兼用のお手洗いに入ったはずなのに、

個室で力んでいると女性に扉を開けられた挙げ句、悲鳴を上げられて痴漢や変態扱いされた。

何とか警官(エージェント)に捕まることなく逃げ延びることができたが、アレは危機一髪だった。

 

「そう。油断は禁物だ。

 結社にかかれば、空から女の子(隕石)が落ちてくる可能性さえある――」

 

そう思って空を見上げると、ひらひらと一枚の布切れ(ランジェリー)が降ってきて顔にかかってくる。

何かと思って手に取り、握った布切れを見つめる……。

 

「え……?」

 

親方、空からギャルのパンティーが!!

いや、アダルティな色気の漂うデザインだから所有者はギャルではないかもしれないが、

とにかく……ありがとう龍神様(シェンロン)

 

(男の子の夢を)成し遂げたぜ╭( ・ㅂ・)و

 

変態、それを返しなさい( `д´⊂彡☆))Д゜)!!! スパーン

 

 

――気が付けば街中で気の強そうな女に殴られていた。

 

「この変態、私の下着を盗んでフリマアプリ(メロカリ)で売ろうとしたわね」

 

世界恐慌の不景気でドクツでは“宇宙の闇市”(ブルセラショップ)と呼ばれるフリマアプリが流行していた。

 

「お、俺はナニもヤってないゾ」

 

「ウソおっしゃい! さっきまで手に握っていたコレは何よっ!!」

 

「あ、アレは空から降ってきて」

 

「漫画じゃああるまいし、下着が空から降ってくるわけないでしょ!!

 他の盗んだ下着は何処にやったのよ。ほら、罪を見つめてキリキリ吐きなさい」

 

「…………」

 

「黙秘する気ね。通勤途中に私の身体をいやらしく弄って来た痴漢も貴方でしょ?」

 

「くっ、ころせ……」

 

このままでは下着泥棒だけでなく痴漢の冤罪で捕まってしまう。

迷わず逃亡しようと思ったが……ぐっと堪える。

 

結社の罠に嵌り痴漢冤罪の容疑をかけられた遺産協会の仲間(変態紳士)が、

逃げようとパニックになってTENSEI社の大型トラックに轢き殺されたのだ。

 

冷静に対処するんだ。be cool and cool so cool……

母国語ではない言葉を唱えて頭を切り替えて落ち着きを取り戻す。

 

「そ、そうだ。弁護士を、冤罪(ネット)に強い弁護士を呼んでくれ」

 

疑われたらその場で戦うしかない。覚悟を決めて弁護士を呼ぶように主張する。

 

「弁護士を雇うお金なんかあるの? あなたって無職の下着泥棒でしょ? それに童貞よね?」

 

「ど、どど、無職じゃ、ありません!

 政府公認の芸能事務所(政党団体)に務めるプロデューサー(職業選挙参謀)です!」

 

入社初日にちゃんとした名刺を用意してくれていたヘス代表に感謝しながら、

女性に俺の名前が書かれた6923プロの名刺を手渡す。

 

「……6923プロ所属のプロデューサーのハンス・ウルリッヒ・シュペーアね」

 

名刺を受け取った女性は情報を名刺管理アプリに取り込み抜かりなく確認している。

 

「どうやら偽物ではないみたいね。

 芸能事務所のプロデューサーが、平日の昼間っから働きもせずにぶらぶらと何してるのよ?」

 

「あ、貴女こそ平日の昼間なのに……無職ですか? ニートですか?」

 

(言ってやった、言ってやった)

 

「は?(威圧) 私は大手デパートの宝飾売り場に勤めてるの。

 貴方が遊んでる休日に働いてるわけ、いい? わかった?」

 

「あ、はい」

 

「痴漢はともかく本当に下着を盗んでいないか、しっかりと確認させてもらうわ。

 未だ警察には突き出さないから、私を事務所まで連れて行きなさい」

 

「そ、それは……」

 

まだアイドル候補生をスカウトしてないのに、

情けない理由で事務所に戻ってヘス代表に迷惑をかける訳にはいかない。

 

「言い訳無用っ! ほら、シャキシャキと歩きなさい!!」

 

 

女性に引き連れられ大通りを逆走していると、急に女性が足を止める。

彼女を目線を追うと一人の少女が目に留まる。

 

地味な服装に、地味な髪型、加えてやぼたいメガネのとどめつき。

 

猫背で街頭に突っ立つ彼女が両手に掲げるスケッチブックには、

 

『ドクツに力を! 無所属 レーティア・アドルフ』

 

とだけ素っ気ない文字で書かれていた。

 

芸能事務所(政党団体)に所属しなくても総統選挙にアイドルとして立候補することはできる。

 

しかし選挙には政府に預ける供託金だけなく、様々な宣伝広告費(プロモーション費用)がかかる。

芸能事務所(政党団体)に所属していない地下アイドル(無所属候補者)が総統選挙を勝ち抜くのは難しいだろう――。

 

見た目も地味だし、さっきから立っているだけで、通り過ぎる人(有権者)

「よろしく」とか「お願いします」とか「応援して下さい」の一言もない。

 

総統選挙に向けてアイドル候補者たちのアピール合戦(街頭演説)は激化の一途を辿っている。

最近では地下アイドル(無所属候補者)が、過激なパフォーマンスを行って

公職選挙法違反で逮捕されたというニュースもあった。

 

大通りには彼女の他にも様々なアイドル候補生たちが選挙活動(アピール合戦)を行っていた。

アイドル候補生たちは積極的に有権者に声をかけて、握手をし、応援してくれるよう求める。

 

徒歩で街頭を回り通行人に握手を求める、有権者の一人ひとりに直接に支持を訴える方法は、

ドブ板選挙と呼ばれているが……名前を連呼する街宣カーと同様に古典的だが効果的な手法だ。

 

俺が物思いにふけながら職業柄もあり、アイドル候補者たちを観察し始めて10分は経っただろう。

 

「あなた、選挙に立候補してるのよね?

 立ってるだけじゃあ何をしたいのか全然わからないわ。

 ねえレーティア、私に話を聞かせてよ」

 

俺を無理やり引き摺って来た女性が、眼中から外していた地味な少女に声をかける。

ドブ板選挙や街宣カーでアイドル候補生が政策を訴えることはしない。

 

まずは支持者(ファン)を増やしてアイドルランク(選挙区)を上げることが先決だからだ。

 

アイドル候補者は、政策を歌詞に込めた楽曲を円盤(ディスク)で販売して支持者(ファン)を増やす。

アイドルランクに応じて演説できる場所(ライブ会場)も公職選挙法で決まっているのだ。

ランクさえ上がれば公開討論(オーディション)にも参加できるようになる。

総統選挙は長きに渡る盛大なお祭りなのだ。

 

今は有象無象の候補者(アイドル)たちが小選挙(E-Dランク)で乱立しているが、

中選挙→大選挙→と総統選挙が進むにつれて道はドンドンと細く狭くなっていく。

年に一度開催され、真のトップアイドル(ドクツ総統)を決める

総統選挙(アイドルアルティメット)に参加できるのは、選ばれた一握りの候補者(アイドル)だけだ。

 

地味な少女は必死に自らの政策を語る。それは完成された歌詞になっていない。

地下アイドルの彼女に楽曲を提供するプロデューサーもいないのだろう。

 

せっかく声をかけた女性も難解な専門用語が並べられた政策を飲み込むのに随分と苦労している。

おまけに地味な少女は口が悪い。ことある事にバカだバカだと言っている。

 

彼女は、自分が世界を変える大天才で、それを理解できない有権者(愚民)が悪いのだと言う。

俺は彼女の言葉を話半分に興味なさげに聞き流していた。

世の中には難解な専門用語(アウフヘーベン)で、有権者を煙に巻く三流アイドル候補者もいるのだ。

オジャルマル共和国のヒンデンブルク首相も答弁で周囲を煙に巻き、

忖度を必要とするハッキリとしない言葉を乱用してドクツ民の信頼を失っていた。

 

俺を下着泥棒扱いして冤罪(パンティ)をかぶせた頭の悪そうな女は、

それでもレーティアという少女の話を真剣に聞き、何とか内容を理解しようと努めていた。

 

「あの、今日はもう帰っていいですか?」

 

堪えきれなくなった俺は口を開く。

 

「貴方って本当にプロデューサー(職業選挙参謀)なの?」

 

女性が(¬_¬) ジト目でこちらを見つめてくる。

 

「こっちは名刺も渡して名前も事務所も連絡先も教えてるんだ。

 文句があるなら後日にして欲しいんだけど?」

 

「はああ……彼女の魅力が分からないなんて、アンタってホント童貞ね」

 

ど、どどどどーてーちゃうわΣ (゚Д゚;)

 

「わかったわ。……アンタじゃ話にならないってことが。

 後日6923プロダクションの代表と直接お話します。

 今日のことと私のことは、ちゃんと伝えておいて下さいね」

 

「ヘス代表は忙しい方です。

 名前さえ名乗らない女性のことをどうして――」

 

「悪かったわね。私の名前はグレシア・ゲッベルスよ。

 これが私の名刺よ。必ず代表に渡しなさい」

 

「……お金持ちのヘス代表に、

 大手デパートの販売員が宝飾品の営業(高額商品の訪問販売)でもするつもりですか?」

 

「違うわよっ! ヘス代表に伝えなさい。

 後日、世界を変える魔法少女(アルティメットアイドル)の卵、

 貴方のお眼鏡に適うアイドル候補生を連れていく――って」

 

そういうと話は終わったとばかりにゲッベルスは再びレーティアに向き直る。

 

「ごめんなさい、レーティア。

 私は頭のよくない女だから内容の半分も分からないけど、

 貴女の言葉に何一つ偽りがないのは分かるわ」

 

ゲッベルスはボソボソの髪、ボロボロの服、ボソボソと喋る少女に真剣な表情で向き合う。

有権者が一人のファンもいないであろう地下アイドル(無所属候補者)に休日の時間を使う。

世の中、奇特な人もいるもんだと思った。もう今日は家に帰って寝よう。

 

紹介したい候補者がいるという女性(ゲッベルス)に会ったとだけヘス代表に連絡して――

ゲッベルスの名刺を名刺管理アプリに取り込み、事務所に情報を送る。

簡単な連絡だけで直帰も許された。流石はホワイト企業だ。

 

「今日は疲れた。なんもかんも政治(結社)が悪い……」

 

それが後日に同僚となる「グレシア・ゲッベルス」と初めての出会いだった。

そしてゲッベルスが連れて来たアイドル候補者「レーティア・アドルフ」は、

約一年後に総統選挙(アイドルアルティメット)を制覇し、ドクツ総統となる。

 

 

この作品は“一人のアイドル”(レーティア・アドルフ)が、“二人のプロデューサー”(ゲッベルスとシュペーア)によって

ドクツ総統となるまでの奇跡の物語(シンデレラストーリー)――。




オリ主の性格が二次創作元のR-18版『えろかみ大帝国』(勝ち組)の
エロ主(伏見空)よりクズっぽい気がする……。

童貞弄りや童貞ネタがあるのは原作ゲーム「大帝国」の
「さては童貞だな?」をリスペクトしている為です。怒らないでね。

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