エロゲー世界に神様転生したのに負け組じゃないの?   作:のぶほし

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アイドル活動の第一歩はレッスンから


第一章 総統選挙 小選挙区
第06話 はじめてのレッスン


 

――――6923プロ会議室 はじめての会議、第01週――――

 

「トップアイドル」(A級アイドル候補者)

 

それは総統選挙(アイドルアルティメット)に参加する資格を持つトップアイドル候補者のこと。

 

「アイドルマスター」(アイドル総統)

 

それは総統選挙(アイドルアルティメット)を勝ち抜いた一人に与えられる最高のアイドル(世界を変える魔法少女)の証。

 

公職選挙法の区分によると無所属の地下アイドル、泡沫アイドルはEランク候補者に該当する。

芸能事務所(政党団体)に所属したアイドル候補者はD級ランク候補者としてデビューする。

小選挙区(Cランク)を勝ち抜いた者がCランク候補者(アイドル)として次の選挙区(ステージ)へと進む。

 

Cランク候補者たちが集う、中選挙区(Bランク)を勝ち抜けば、全国区のBランク候補者となる。

そして選ばれたB級アイドル候補者たちが集うのが、大選挙区の舞台(決戦のバトルフィールド)だ。

大選挙区(Aランク)を勝ち抜いて、ようやく総統選挙(アイドルアルティメット)参加(ノミネート)資格を得ることができる。

「トップアイドル」(A級ランク候補者)になるための道のりでさえ容易ではないのだ。

 

そんな魑魅魍魎(サバイバル)芸能界(せいじのせかい)を生き抜き頂点(総統)を目指すには、

候補者(アイドル)を支える芸能事務所(政党団体)裏方(スタッフ)たちの団結が何よりも大切である――

 

はずなのだが……orz

 

「この童貞! ちーがーうーでーしょー!」 (((((;`Д´)≡⊃)`Д)、;'.・

 

同僚となった馬鹿女(ゲッベルス)から朝一で暴行を受ける。

巨乳バストだけじゃなくって、いいパンチも持ってるじゃねえか。

見た目だけは美女で同僚のマネージャーだから寛大な俺が許してやってるけど……。

 

もしも三流候補者(アイドル)だったら、政策秘書に訴えられて傷害容疑で書類送検されるぞ。

分かってるのだろうか。ついでに童貞が禿げだったら流行語(ポリコレ)にもノミネートされるかもしれない。

 

候補者(アイドル)の不祥事は世間(マスゴミ)の恰好の餌なのだから――。

 

通常営業(ドブ板選挙)+レッスンと、街頭演説(ステージ)の割合が1対1。

 芸能事務所(政党団体)のD級アイドル候補者としては普通のスケジューリングだと思うだが?」

 

「わかってないわね! それは平均型(ノーマル)のアイドル候補者の場合でしょ?」

 

候補者(アイドル)には有権者(ファン)から求められるVo,Da,Viの三つの重大な要素がある。

ボーカル(Vocal)は「政策課題(アジェンダ)選挙公約(マニフェスト)」のことで、これは歌詞(理念)を曲にして歌うことで表現する。

ダンス(Dance)は「行動力や実行力」のことで、候補者(アイドル)としての手腕や器量が様々な踊り(ダンス)で試される。

ビジュアル(Visual)は「人柄や外見」のことで、候補者(アイドル)の内外の魅力そのものを示す。

 

アイドルとは言っても、殆どの候補者はVo,Da,Viを満遍なく身に着け|平均型。

つまり「無個性」「特徴がない」「メインヒロイン(笑)」と呼ばれる普通の女の子(ノーマル)だ。

 

「ということは、レーティアは一極集中型(スペシャル)なのか?」

 

一極集中型(スペシャル)は、一点突破型(マスター)とも呼ばれ

Vo,Da,Viのいずれかに突出した才能を持っているアイドルのことだ。

最も有名なのが“Visual Master”イタリン共和帝国のムッチーニ・ベニスだろう。

 

彼女はアイドルとしては政策能力(Vocal)も実行力(Dance)も凡庸だ。

しかし魅力(Visual)だけの一点突破でイタリン総帥の座を手中に収めようとしていた。

まさしくファンシズムの申し子と言える魔法少女(アイドル)と言えるだろう。

 

「貴方って本当に童貞(節穴)プロデューサー(職業選挙参謀)ね。

 彼女の特性(タイプ)平均型(ノーマル)でも一極集中型(スペシャル)でもないわ」

 

ゲッベルスが(¬_¬) ジト目でこちらを見つめてくる。

 

「なんだよ、じゃあ二極集中型(エクストラ)とでも言うのか?」

 

二極集中型(エクストラ)は、二つの得意分野(スペシャル)を備えた一億人に一人の才能を持つアイドル。

 

「どうなのかしら? ただ私の女の勘(ゴースト)が囁くの。

 この娘(レーティア)は、とびっきりの希少宝石の原石(レッド・ダイヤモンド)だってね!」

 

「女の勘って何だよっ!? 所詮は山勘だろ?」

 

「だから、それを確認する為にレーティアには、

 これから二週に渡って私が朝から晩まで付き添って、みっちりとレッスンを受けて貰うわ。

 貴方は第三週までに1stリリース(デビュー)曲が選択できるよう準備しておきなさい」

 

「スケジューリングではデビュー計画の発動は第六週ってところか?」

 

「そうよ。小選挙区(Cランク)最終投票日(ファイナルジャッジ)が第12週。私たちが出遅れているのは認めるわ。

 レーティアの才能なら余裕だとは思うけど、私たちが目指してるのは“頂点”(トップ)なのよ」

 

「そうだな。第40週の総統選挙(アイドルアルティメット)の最終選考日までに

 レーティアをトップアイドル(A級アイドル候補者)にする必要がある」

 

「とりあえず楽曲ができるまではレッスンが先決よ。レッスンスタジオも確保したわ。

 それまでは通常営業(プロモーション)街頭演説(ステージ)は無しよ。

 レッスンは私が担当するから、貴方は政策課題(アジェンダ)を読み解いて作曲に専念しなさい」

 

普通の候補者(ノーマルアイドル)は、曲が無くても選挙ポスター撮影(グラビア撮影)などで、

地道に知名度を上げていくもんなんだけど……この馬鹿女は選挙戦略(プロデュース)の定跡が分かっていない。

ヘス代表からはゲッベルスに協力するように言われてるから従うが、

後で俺に泣きついてきても知らんぞ! その時はしっかり謝罪と賠償を要求するつもりだ。

 

 

 

――――レッスンスタジオ はじめてのレッスン、第02週――――

 

「これは驚きだな……」

 

初レッスンということでシュペーアは年も近い新米(ルーキー)トレーナーを手配したのだが、

レーティアの才能を高く評価するゲッベルスは、ヘス代表に頼んでトレーナーを変更していた。

 

「はじめまして、私が貴女をレッスンさせてもらいます、担当(ノーマル)トレーナーです!

 そんなに緊張しないでね。体も心もストレッチすることが大切よ。

 まずは声を出して、軽く動いてみましょうか♪」

 

明るく挨拶をして来た四姉妹の三女だという若いトレーナーが、

最初のボイスレッスン、ポーズレッスンを終えると、

自分には手に負えないと言い出して次女を呼び出した。

 

見た目からすると20代半ばくらいだろうか……

しかし業界では既にベテランと呼ばれている次女が、

アドルフのダンスレッスンを見ながら驚きの声を上げる。

 

彼女(アドルフ)二極集中型(エクストラ)……いや、究極万能型(アルティメット)だと思う」

 

ベテラントレーナーが自信なさげに答える。

究極万能型(アルティメット)は、Vo,Da,Viの全てが突出した候補者(アイドル)で、

万能型(レジェンド)を超える平均型(ノーマル)の最終進化系と言われている。

 

5億人、いや10億人に一人と言われる才能だ。

業界で最高峰に位置する長女(マスター)から聞いてはいたが、次女(ベテラン)は今まで実在を疑っていた。

しかし規格外の才能(バケモノ)を目の前に、彼女の常識は粉々に打ち砕かれていた。

 

「ヘス代表から、とびっきりのアイドル候補者(世界を変える魔法少女)だと言われてはいたが……まさかこれほどとは」

 

「凄いわ……レーティア……貴女ってホント凄いわ!」

 

「はああ~~、まだ続けるのか? なんで政策課題(アジェンダ)を有権者に伝えるだけなのに……

 中身の精査じゃなくって、外見ばかり気にして……人間って面倒くさいなぁ」

 

「ふむ。アドルフ君、たしかに政策の中身(伝えたいこと)も大切だが、人という生き物は『伝え方が9割』だ」

 

Bランクのアイドルが行うレッスンを軽々こなしながら悪態をつくアドルフに、

ベテラントレーナーが苦言を呈す。

ヘス代表との約束もあってか、アドルフも専門家の意見には聞く耳も持つようになっていた。

 

「多くの有権者に政策の中身を精査する知識も時間も無いんだ。

 だからこそ皆がオピニオンリーダーと呼ばれる専門家や評論家の言葉を信頼するんだ。

 最近ではインフルエンサーと呼ばれる影響力を持ったカリスマの力も大きいな」

 

「自分(天才)を基準に考えては駄目だってことか」

 

「そうよ、レーティア! だからこそドイツ民は総統選挙(アイドルアルティメット)を求めているの。

 貴方の伝えたい、理念を歌詞にし、意志を声と踊りにこめて、想いの全てを楽曲で表現するの」

 

「君の願いと祈りを、有権者(ファンシスト)に届ける手助け(サポート)をする。

 それがアイドルを育てるトレーナーの役割だ。信頼してくれないか?」

 

「わかった。次は何をすればいい?」

 

「アドルフ君は、Vocal(政策能力)とDance(実行力)は既に高水準で備えている。

 今どきの候補者(アイドル)は、政策(Vocal)なんかは最も苦手とするモノなのだが……」

 

「そうなのか? アイドル候補者として大事なことだと思うが?」

 

「ファンシズムは何よりもVisual(見た目)重視だからな。今の流行はVisualだ。

 そこがアドルフ君の課題だ。極論で言えば『人は見た目が9割』だ」

 

「反論したい気持ちも強いが、イタリン民(子豚ども)がそれを証明しているか……」

 

「安心しろドクツの有権者(ファンシスト)は、

 空前の巨乳ブームで浮かれるイタリン民の豚どもほど愚かじゃない。

 総統選挙には百花繚乱のアイドル候補者たちが参加しているのが何よりの証拠だ」

 

「それでも政策(Vocal)実行力(Dance)が評価されず、

 見た目や人柄(Visual)だけでドクツの総統が選ばれてしまう可能性だってある」

 

「レーティア、貴方は違うでしょ? 貴方がドクツ総統(アイドルマスター)になれば何一つ問題はないの」

 

ダンケ(ありがとう)、ゲッベルス。そうだな、その為に私は魔法少女(アイドル)になったんだ」

 

「よし、それでは表現力レッスンを中心にレッスン計画を組み立てよう。

 デビュー曲が決まれば演技力レッスンも取り入れていくつもりだ。

 三女には荷が重い。彼女の担当トレーナーには私がなろう。

 専属マネージャーさんも、それで構わないかな?」

 

「ええ、お願いします。ヘス代表にも伝えておきます」

 

「こちらこそ、よろしく頼む。これほどの才能の塊(魔女の卵)を担当できるとはトレーナー冥利に尽きる。

 ふふふ、イタリン共和帝国に招かれている姉上が後で知ったら羨ましがるだろうな」

 

「もう、姉さんったら勝手に決めて! 後で怒られても私はフォローしませんからね」

 




政治用語(大帝国設定)と芸能用語(アイマス設定)が混在する際は、
ルビが多いですが極力減らすように努力します。
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