文字数は少ない割には、時間が掛かってしまいました。
急ピッチだったので、訂正など頂けるとありがたいです。
……………ッ⁉
思わず自分の目を疑ってしまう光景だ。
テレポの魔法は成功し、確かにグラウンドに立っている。が、目の前にはとてもここがグラウンドに見えないような光景が広がっていた。
まさに地獄。
戦線の制服を着た、2,30人が銃を手にしたまま、横たわり、全員が血を流している。流れている血で真っ赤な海ができていた。
怖い。
確かにこの光景はとても恐ろしい。が、本当に怖かった物は別だった。
「……はァ、一体何なンですかァ?」
視線を上げると、仲間の血が溜まっているその先に1人の少年が立っているのが見えた。肌も髪の毛も白くて体の線もとても細い、それに、服まで真っ白だ。
そして、恐ろしいのは彼の目。血のように赤く、狂気で染まっているようだ。俺との距離は20mぐらい離れているが、殺気というか底知れない迫力は感じとれる。
そのせいで恐ろしくて声が出せない。
「あァ?だンまりかァ?」
「……………。」
自分の質問が無視してされていると思っているのか、イライラしてきているようだ。
「……お前もこいつらの仲間なンだよなァ?」
そいつは死んでいる戦線の仲間に向かって指をさしながら俺に聞く。人が死んでいるというのに平然と、ケロッとした顔で。
「………だったら何だ?」
次の瞬間、俺は恐怖とは違う感情に支配される。
それは憤怒、付き合いは殆ど無いがそれでも同じ組織にいる仲間だ、こんな事が許されるはずがない。
「こいつらバカの1つ覚えみたいに銃なンかぶッ放してきやがってよォ、いきなり過ぎて手加減できなかッたぜェ。」
人が死んでいるのにも関わらず、楽しそうに喋っている。
……………は?何言ってんだあいつ?
この状況、それと、あいつの発言、あの自信満々な表情から察するに、犯人はあいつと断定することはできる。
だが、仮にあいつが犯人だとしても、見たところ武器を持っている様子は無い。それにあの体格では接近戦をしたところで、これだけの数の武装した人間に勝てるはずがない。
「でもまァ、お前らのよォな屑共が何人来よォが俺様には勝てねェんだよォ‼」
そう言って腹を抱えてケラケラと笑いだす。
………絶対許せねぇ。
こいつらは確かに俺より弱いかもしれない。でも、こいつらだって自分のやりたい事に向かって必死に頑張ってだ。人を殺して面白がってるやつなんかに屑呼ばわりされていい訳がない。
ぶっ倒す。
俺は詠唱を開始する。
「何ブツブツと言ってンですかァ?遺言なら一応聞いてやるよォ。ま、お前を殺したら忘れるけどなァ。」
勝手に言ってろ、と思いつつ詠唱をつづける。
詠唱完了。両手を前に構え、始動後を唱える。
「マジックミサイル‼」
相手に向かって光の矢を飛ばす魔法だ。さっきのテレポ程高度な魔法では無いので、威力は小さい方だが、詠唱時間は短くて済む。
「食らえッ‼」
俺の目の前の空気がキラキラと光り、それが5,6本の光の矢に変わり、全方位から弧を描くようにあいつに向かっていく。
あいつはさっきまで笑っていたが、この魔法を見ても、逃げもせず、隠れもせず面白い物を見るような目つきでその場に突っ立っている。いくらこの魔法の威力が小さいと言っても、人体を貫通するぐらいの威力はある筈だ。
やはり、自分が人を殺してしまうことが怖いのか、心の中では避けてくれ、と思っている自分もいる。
「光学操作かなンかですかァ?
……おもしれェじャねェかァ。」
あいつは回避することも、何か動こうとすることさえしていない。ただ、不気味な赤い目を向けて、こちらをニヤニヤとおぞましい顔をしているだけだった。
その間にも光の矢はどんどん伸びいく。そしてそのまま直げ………き…?
俺が放ったマジックミサイルは、あいつに直撃せず逸れ……いや違う、跳ね返さた⁉
光の矢はあいつに当たる瞬間、進んでいた方向と真逆の方向に跳ね返されたのだ。
「どうしたンですかァ、そンなに驚いた顔してよォ?
あァ、どうして攻撃が当たンなかったのか、ってことでも考えてんのかァ?」
またニヤニヤしながら、話かけてきた。
勿論その通りだ。ただ突っ立っているだけの人間が、魔法を跳ね返せる筈が無い。
クソッ‼魔法が駄目なら……。
俺が意識を集中させると、自分の両手の先から青白くて半透明な数字と記号が現れた。そしてそれが実体化し、剣の形になる。こっちの力は魔法っぽく無く、どちらかというと科学的だ。
剣が現れ、右手にはエストック、左手にはマインゴーシュが握られている。どちらも1m弱の剣である。
大剣を振り回すのもいいが、そこまでの筋力が無い。なぜ2本かも聞かれると、1本より2本の方が強そうだという安直な発想からだ。
「………あァ?」
いきなり剣が現れるたことに多少なりとも驚いているようだ。
そんなことは無視し、俺は一気に距離を詰める。
遠距離攻撃では防がれてしまったが、近接攻撃で武器を持っている方が負けることは無いだろう。
右手に握っているエストックを相手に向かって突き出す。エストック刃は構造上刃はついておらず、突き刺して使う武器だからだ。
ダッシュの勢いを使って、思いっきりエストックを突き出す。
やっぱり人を殺すのは嫌だけど、こいつは許さない。
「……やっぱ、お前もバカだなァ!」
⁇
確かに俺はあいつに剣を突き刺した、でも今は仰向けに倒れていて、しかも手には激痛が走っている。
………跳ね返されたのか?
上半身だけ起こし、確認する。…どうやらまた跳ね返されたようだ。さっきまで距離は無かった筈なのに、あいつから5mぐらい離れた位置にいる。
「クカカカカカッ‼」
不気味な声で笑っている。
こいつには何も効かねぇのか⁉
いや……待て、あいつが何らかの方法を使って俺の攻撃を防いでいるなら、常に何か防御する力が働いている。それならあいつの足元はどうだ?あそこなら狙えるんじゃ……。
試してみる価値はある。
もう一度、魔法の詠唱に入る。
「おィおィ、そう何回もやらせるかよォ‼」
どうやらこの力を使うためには時間がかかるとこがバレてしまったらしい。
あいつが頭上に手を掲げると、その上に空気の渦、トルネードができ始める。
あいつは何者何だ⁇攻撃は弾くわハリケーンを作るわ。
「これでも食らって寝ンねしなァ‼」
トルネードが俺に向けられるその瞬間、後ろの方で何かが光った。
ほぼ6年ぶりぐらいにボウリングをしました。
楽しかったけど、腕が筋肉痛です(^^;;
………組体操の練習、ヤバイっす。