この素晴らしい世界へ少年を   作:フランシス・アルバート

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書きたい物が多過ぎて色々と手を出した結果、二ヶ月も間が空いてしまった……

と言うことで久しぶりの更新


気になるあの人追いかけて

仄かに香る石鹸の匂い

 

少し汗ばむくらいの体温

 

額から立ち上る湯気をまだ冷たい風が拭い去る

 

やはり風呂上がりの夜風とは良い物だ。

 

私的には体を洗った直後に入る露天風呂が一番好きではあるがこれもこれでかなり好きである。

 

自分は上機嫌に夜道をゆったりと歩いて行く。

 

月明かりが薄く照す夜道は不思議と神秘と不気味差を孕んでいた

 

そうして自分の足音だけが響く道を歩いている内に何処か見たことがある道に出る。

 

 

ここは以前、もとい初めてこの世界にやって来た時に迷い混んだ道

 

時間にしては全くと言って良いほど過ぎてはいないが不思議と懐かしさを感じ、そして以前迷った道を迷うことなく角を曲がる。

 

角を曲がった先に出ると一つ看板が見えた

 

『ウィズの魔法店』

 

以前見た時と同じようにポツンと立っている。

 

少し時間的に遅いため、もう店は閉まっていると思っていたが予想に反して店には灯りがついており、扉にはこちらの世界で言う所のopenの看板が吊り下げられていた。

 

この時間まで開いているとは思わなかったために挨拶しようと扉に手をかけた

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんばんわ、いらっしゃいませ…ってあら?貴方はあの時の…」

 

店に入るなり店主さんがこちらを見てすぐに気がつく

 

数日も立っていないので覚えていてもおかしくはないが、数々のお客さんを相手にしている中で一度チラリと来た客を覚えているとは以外であった

 

「えぇ、その覚えていたのは偶然と言うか…珍しかったと言うか…」

 

何やら店主さんの歯切れが悪いが珍しいと言ったからにはもしかしたら普段からお客さんが少ないのだろう、初めてここに来たときも自分以外居なかった気がする。

 

しかしお店事情をとやかく聞くつもりはない、デリカシーに欠けるからだ。

 

それよりもあの時の御礼を言わせてもらう、ここで教会までの道程を教えて貰っていなければ路頭に迷っていた可能性があったからだ。

 

「いえいえ、どういたしまして」

 

にこやかに優しく店主さんは微笑む、言葉で表すならぽわぽわ、ふわふわと言った所だろうか

 

そんな店主さんに癒されながら、少し店内の商品を見て回ろうと思い、見ても良いか聞いてみる。

 

普通は聞く必要はないだろうが今の時間帯は結構夜が深い、もしかしたら営業時間を過ぎている可能性がある。

 

「時間は気にしなくても大丈夫ですよ、ごゆっくりどうぞ~」

 

時間は気にしなくても良いと言われたが実際には過ぎているかも知れない。これは早目に何か買って店を出た方が良いだろう

 

あのアニマルの森の借金被してくる、たぬき野郎の店ならすぐに追い出して来ると言うのに、此処の店主さんは針ネズミの仕立て屋のように心が広い

 

多少申し訳ないと思うが商品を見ることにした。

 

 

爆発するポーション

 

空気に触れると爆発するポーション

 

衝撃を与えると爆発するポーション

 

魔力を通すと爆発するポーション……

 

ポーションの棚は見ないことにした。下手に触れると爆発する危険性があり、値段の桁がおかしいし弁償できない

 

ポーション買うってレベルじゃねーぞ!と言った所だろう。

 

ある意味プチバルカン半島と言いたい、使い方が違う?下手したら店が吹っ飛ぶ火薬庫と言う意味では合っている。

 

それからと言う物のほとんど値段の桁がおかしい商品や駆け出しには必要がない物、デメリットが大きい産廃と呼ばれる商品ばかりであった。

 

これは確かに人が入らないだろう、悪いと思うが店主さんには商才がないと言える

 

通常の小物、駆け出し用のアイテムも売っているには売っているがここまで買いに来ることは少ないのだろう。

 

自分は必要そうな小物を幾つか見繕うことにして、小物を手に取っているとき、ふと視界の橋に古びた本が写った。

 

小物コーナーの斜め下に小さく、10cmほど区切られたスペースに古い本が何冊か収まっている。

 

魔道具や魔物に関しての図鑑がそれぞれの本の背表紙に書いてあったが一冊だけおかしな本があった。

 

端から見ればただの本だろうが、背表紙に書かれている文字がおかしい

 

craft book(クラフト ブック)

 

英語でそう書かれていたのだ。

 

英語、この世界の文字ではなく元居た世界の言葉で書かれている。

 

ならばこれは転生者が関わっている可能性が高いと思い、その本を手に取った。

 

しかし、いざ読んで見ようとしたものの本に小さな鍵が掛かっている。

 

 

「その本は昔、私が冒険者の頃に貰った物なんですよ」

 

 

自分が本を手にしていると店主さんが語りかけてきた。

 

 

「随分前に仲間の一人がダンジョンで見つけたんですけど、鍵は無いし、表紙の文字は何が書いてあるかわからないので骨董品として売ったらどうかと言われまして」

 

店主さんは懐かしそうに目を細め、少し思い出に浸るように語っている。

 

しかしこの本を見つけたと言うことはこの持ち主は多分死んでいる可能性が高い、しかも十中八九は転生者の所有物だろう。

 

ただ神聖な気配はしないので特典と言うより、特典によって作られた物である可能性が高い

 

言うなれば準特典物と言ったところか

 

「仲間の鍵開けで一度だけ中を見たことがあるんですが、書いてある内容はちんぷんかんぷんでした」

 

中の内容が気になってきた。

そのため店主さんに少し開けて見ても良いか聞いてみる。

 

「ええ、壊さないなら構いませんよ」

 

何と心が広い事か、普通なら立ち読みなど嫌われてもおかしくはない、あのチョロQだかバケQだかの白いバケ袋も本屋で立ち読みすれば専用ホウキで追い出されると言うのに

 

許可をくれたことに感謝をしつつ、自分は鍵穴に指を入れ、メリクリウスを発動して水銀を流し込み、鍵の構造を理解する。

 

鍵はただのシリンダー錠であったため、中のタンブラーを水銀で型取り、固定化、そのままゆっくりと即席の鍵を捻る、するとカチリと金属が噛み合う音と共に錠が外れた。

 

古い質感を持つ見開きを開け、中を拝見するがそこにはこう書かれていた。

 

Language settings?

 

はて?と首を傾げる

表紙からして英語の書物なのだろうと当たりをつけていたは良いが見開きで書かれていた言葉はまさか言語設定

 

そしてその下には四角の余白がある。

 

これが意味する事は文字を変更することが可能なのであろう

 

もしこれが日本の転生者の手に渡っていれば読める可能性はあったかも知れない

 

 

「その本は開いてもそれしか出てこないんですよね」

 

 

店主さんが苦笑いしながらそう説明するが、もしこれが日本語ならば読めてもおかしくはない、しかし中身はまさかの英語、これは読めなくて当たり前である。

 

試しに頁を何枚か開いて見るがやはり全て英語であった。

 

流石に簡単な英語を読めるレベルでは解読できそうにない。そのため言語設定にて日本語に変換するしかないだろう。

 

クラフトと書いてあるからには地球産の何かが作れることは確かであるため、本を含め幾つかの小物と共に購入する事にした。

 

 

「お買い上げ、ありがとうございます」

 

 

店主さんの営業スマイルを背に扉に手をかけた

 

 

 

 

 

 

 

 

店で買った小型ランタンが小さく手元の本を照らし、文字を読める程度に写し出す

 

本に書かれた内容は武器の構造についてであった。

昔から現代までの武器が乗っており、それの制作方法すら書かれている。

 

この本は素晴らしい買い物ではあったが言語設定と書かれていた枠に読める言葉を記入し、読める様にしなければならないため、今の今まで読まれる事は無かったのだろう。

 

異世界人に取っては言葉こそが最大の壁と言うことがわかった。

 

少し古く、湿気を吸った紙は普通の紙と比べると僅かに重く、されど心地よい質感を持ち、一枚捲る事に静かにページが次へと移った

 

部屋の中は、夜が深いせいかとても静かであり、窓を撫で流れ落ちる雨の音が聞こえるのみであった。

 

雨は少し強く大粒なのか、下に落ちる水の音は多少なりとも聞こえるがとても落ち着く

 

とてもリラックスした状態で頁を捲っているとき、廊下から別の部屋の扉を開く音が聞こえ、木の廊下独特の軋む音が聞こえた。

 

多分、店主ことウィズさんの足音だろう。

 

何故わかるか?

 

今自分がいる場所がウィズ魔法店の二階だからである。

 

事の経緯はつい数時間前、店から出ようとした時に雨が降ってきていた。

 

その雨は少々大粒であり激しく、また雨特有の匂いが充満し、これから馬小屋、もとい寝床を借りようと思っていたのだが、このままでは濡れ鼠になる、と辟易していた時

 

 

「もしよければ泊まって行かれますか?」

 

 

そう暖かく迎えてくれたのだ

 

最初は少し躊躇した。何もかも至れり尽くせりであり、日本人特有の遠慮が顔を覗かせていた。

 

ましてや会って二回目、名前も知らぬ男を女性の家に上がらせるのは色々と不味いだろうと伝える

 

 

「確かにそうですけど、失礼ですがお客様はまだ子供ですし……むしろ雨の強い夜に外に放り出すのも気が引けまして」

 

 

と言う善意濃縮還元100%で店主さんは提案してくれた。

確かに今から行くには遅い時間であるし雨は強い、馬小屋は風通しが良いので雨漏りする可能性もあった

 

そして馬小屋は大体共有スペースてあるため灯りをつけることができずに今日買った本を試すことはできない。

 

ならば止めて貰った方がメリットは大きいだろうと思い、店主ことウィズさんの家にお邪魔になっていると言うことだ

 

そのため、先程の足音は消去法でウィズさんの物だとわかる。

 

しかしこんな夜更けにどうしたのだろうかと気になり、ランタンを消してそっと廊下を覗くとそこには暗くて非常に見えずらいがウィズさんが階段の下に行き、その先の玄関へ傘を持ち、向かっているのが見えた。

 

随分と遅い時間だと言うのにどうやら出かけるようだ。

 

何か大人の事情、例えるなら借金等の事などがあるのだろうかと思ったがレジを開けたり、お金を手にした様子はない。むしろ見た感じ重苦しい雰囲気はなかった。

 

逢引…と言う考えも浮かんだがそれならばもっと動きやすい服装をするだろうし、そもそも裏通りは人が少ないので時間はもっと早くても良いだろう

 

濃い色のローブにこの時間帯、明らかに人目を意識した行動であることがわかる。

 

しかしこの時間帯は色々と物騒であるためこっそりとついて行くことにした。

 

 

心配0.5割、好奇心9.5割、疚しい思いはない。

 

説得力がないって?

 

0.5割心配しているからこれは疚しくはない、むしろボディーガード(笑)なのだ

 

おねしょたは正義と聞くだろう、えっ…違う?

うるせぇ!自分が正義だ!キュケオーンでも食ってろ!

 

 

 

 

 

 

じっとりと張り付く湿気

 

ひやりと首筋を撫でる冷気

 

見るもおどろおどろしい雰囲気を醸し出す様に石が申し訳程度に並んでいる

 

ここは無縁墓地

 

身寄りがない流れ物が行き着く終着点

 

そして自分も眠る可能性がある場所

 

ウィズさんを追跡している内にここに入って行くのが遠目から見えた

 

墓参りとの考えが頭を過るが、供え用の花(この世界に風習があるかはわからないが)を持っておらず、また周囲を警戒した様子で奥に消えて行った為に墓参りの線は薄いと判断した。

 

何か秘密があるのだろうか、暴いてはいけない物だろうか

 

好奇心の向くまま、自分は無縁墓地へと足を踏み入れる。

 

空気が冷たい、無縁墓地に踏み入れた途端、温度が違う事がわかる。

そして目の前に人魂が複数飛び交い、墓地の奥へと消えて行った。

 

長い病院生活が祟ってか、病院内で人ならざる物を見ることは多かった

 

それ故か人魂くらい驚かないが目の前に飛び交う人魂は次々と奥へ消えて行く

 

ウィズさんが消えて行った先もこの奥であるために関係性はあるだろう。

 

中々キナ臭くなってきたと思っていた矢先に地面が盛り上がった

 

「ァ……アアァァァ……」

 

腐った死体が複数現れた

 

泥にまみれ、所々腐った死体が呻き声と共に這い出してきたが臭いが酷い

 

まるで使用済みの靴下に消臭剤だけぶっかけ、そのまま使い潰した感じの酷い臭いだ

 

思わず外套で鼻を覆い、即席のマスクとする。

外套からはエリス様の落ち着く良い香りが鼻を通り抜け見事に腐臭を打ち消してくれた。

 

エリス様、みんな大好き、エリス様、僕も好きと言うキャッチフレーズが電撃の如く閃いたがすぐに記憶から消すことにした。

 

多分これ以上はひよこのマークの壊数手(エステ)とか言う奴が現れ、目に見えぬ力、その名も消臭力によって臭すら消される。

 

ただ消臭剤エリス様は売れると思う(迷言)

 

 

閑話休題

 

 

話があらぬ方向に行ったが今は目の前の腐った死体、ゾンビをどうにかせねばならない

 

幸いな事にゾンビの足取りは遅く、頼りなさそうな千鳥足をしているのでどうにかなりそうだ、しかし臭い的にあまり近づきたくはない

 

そこで先程の本に書かれていた武器を一つ作り出す。

 

その名もスペツナズ・ナイフ

 

わかりやすく言うとバネの力で刃を飛ばすナイフであり、元々は旧ソビエトの特殊部隊が使用したナイフらしい

 

ちなみにアメリカではバリスティック・ナイフと呼ばれている

 

本当はボウガンやリカーブボウ等が良かったのだがいかんせん、矢がない

 

矢は作り出しても良いのだが、矢羽根がないため次回にする。

 

いよいよ、ゾンビが射程圏内に入ったため、ナイフの刃先をゾンビに向け、刃を発射した。

 

発射された刃はほんの少し放物線を描き、ゾンビの眉間へと消える。

 

直後、ゾンビは映画のように一瞬硬直し、後ろへ倒れた。

 

試作とは言え、ナイフは上手く作れたようだ。

 

もう一本、刃を作り出し、装填、もう一体に向けて発射する。

 

それらの動きをループし、目の前に居たゾンビは徐々に数を減らしていった。

 

本来、この距離ならスキルのスローで手っ取り早くナイフを投げれば良いが、暗器であるこの武器はいざと言う時に役に立つ

 

ゾンビはそのための練習台と言うわけだ。

 

 

そうしてコツが掴める頃には雨も止み、そしてゾンビの死体、もとい死体に戻ったゾンビの山ができていた。

 

しかし奥へ行ったウィズさんは大丈夫なのだろうかと一つ懸念が生まれる。

今見える範囲のゾンビは全て倒したとは言え、奥にはまだいるかもしれない。

 

ウィズさんを追いかけるよう、人魂を辿りながら墓地の奥へと歩みを進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

草木が眠るとそう表現できる静寂

 

夜の森とはとても不気味である

 

視界は悪く、先程まで雨が降っていたために道は泥濘、足を取られそうになる。

 

しかし暗さ故に人魂が良く見え、その行き先を辿れた事が幸いと行ったところだろうか

 

無縁墓地にはあるとは思っては居なかったが、一つおどろおどろしい雰囲気の掘っ建て小屋が奥に建っていた

 

人魂を辿る内についた場所であるが、人魂はこの小屋に吸い込まれる様に入り、そして薄暗く怪しい光と共に人魂は天へと昇っている

 

多分ではあるがあの魂達は成仏しているのだろうと、直感的な物ではあるため根拠はないが少なくとも怪しい気配はしない

 

この小屋にいるのもウィズさんだろう、消去法で考えても確率は高い、むしろあの心優しいウィズさんならば何らかの方法で成仏させて上げていると考えれば辻褄は合う

 

本来ならば帰った方が良いと自分でも思うのだがいかんせん、好奇心が沸いている

 

そっと小屋に近づきドアノブを捻った

 

しかし扉は開かない、押してだめなら引いてみろと言うが純粋に鍵が掛かっている様であるがメリクリウスを流し込み、鍵を開けようとすると更に扉が凍りついた

 

流石に凍りつくとは思って居なかったが扉が使えなくしたと言う事は向こうも扉を使えないためこれは時間稼ぎ、つまりは別の場所から出ると言うことだ。例えるなら窓だろうか

 

凍った扉を無視し、裏へと回り込む

 

すると窓に引っ掛かり、もがいているウィズさんを見つけた。

 

すわ、貞子か!?と有名なホラー映画のワンシーンに似ていたために少し心臓が跳んだり跳ねたりスッ転んだり止まったりしたが大丈夫だ、まだ生きてる

 

ただどうやらウィズさんは窓に挟まって抜け出せないようだ。

 

ランタンに灯りを点けて近づく

 

 

「えっとこれはそのですね、私は決して怪しい者ではなくでですね、ここにはその用事があって、そのえっと、ってユーリさん!?どうしてここに!?」

 

 

発見されたことに動揺しまくっているために言っていることが怪しさ満点にしどろもどろしている

 

その姿がとても可笑しく思わず吹き出してしまった

 

「あうぅ……」

 

ウィズさんがとても恥ずかしそうに顔を俯かせているが挟まっている姿を見るとどうしても笑いがこみ上げくすくすと笑ってしまう

 

しかもウィズさんは挟まって自分で脱出するのが難しそうだ

 

「その、あのですね…引っ張って貰っても良いですか?」

 

やっぱりなとまたもや笑いそうになるのを堪え、羞恥で顔が真っ赤なウィズさんを引き抜くのであった。

 

 

 

 

 

 

「あの共同墓地はロクに葬式をしてもらえなかった貧しい人達の魂が彷徨っているために、定期的に私が天に返してあげているんですよ」

 

帰り道の中でウィズさんは色々と説明してくれた。あの共同墓地の事、この町のプリーストは一文の特にもならないためにこの共同墓地には近寄らない事

 

そしてそれを哀れに思った心優しいウィズさんが成仏させて上げていること

 

今日は雨が降っていたために小屋で魔方陣を書き、成仏させていたようだ

 

別に雨の日にやらなくても良かったのではないだろうかと聞いてみたが、最近あまり行けてなかった為に今日来ることにしたのだとか

 

しかしゾンビ等が徘徊していたために女性一人で来るのは何かと危ないのではないだろうかと心配になるがウィズさんは慣れた様子であり、あまり危ないことはないだろう

 

「そう言えばどうしてユーリさんは彼処に来たのですか?」

 

隣を歩くウィズさんが疑問符を頭に浮かべ、此方を見つめる

 

好奇心でつけていた……とは心にしまっておいた方が良いだろう

 

心配だったと言っておく、まぁこれも嘘ではない

 

その言葉にウィズさんは微笑を浮かべ、自分の頭を優しく撫でる

 

「ありがとうございます、私何かのために」

 

気にする必要はない、これは一夜の恩返し、もといただの自己満足でやったことなのだから

 

ウィズさんはそれを聞き、更に頭を撫で続ける

 

その優しい手つきは氷のように冷たかった、だが手が冷たいならば心はとても暖かいのだろう

 

 

雨上がりの帰路でまだ冷たい空気が吹き抜けるが心はそれ以上に暖まっていた。

 




何度も書き直す内に少しグダった感が無くもない今日この頃、

今回出したウィズさんは個人的に好きなキャラでもあり、実は元々はユーリ君は転生した時にお世話になる予定でしたが変更して今回絡ませました

(と言うよりユーリ君、最初は原作開始8年前にアクアに適当に転生されてウィズ魔法店に落ちてウィズ魔法店の世話になり、原作開始時には24歳の大人でカズマの兄貴だったのだが気がついたらショタになってましたね)
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