どうもかるなです。
今回、バンドリssを再度投稿し始めました。
理由としては、設定の大幅な変更のためです。
前作を読んでくださっていた読者の皆様には本当に申し訳ないですが、またよろしくお願いします!
中学最後の大会。
息を切らしながらグラウンドを走る。
― 才能はあったんだけどな ―
― 体格が小さすぎるよ ―
やめろ...
外野から聞こえてくる声に歯軋りしながらも、今の自分が出来ることを必死にこなしていく。
― でもまだ中学生だろ? ―
― 医者が言うには伸びる見込みは無いらしい ―
お前らに...
相手のタックルに何度体制を崩されようと、倒れること無く踏み止まる。
― 足もそんなに早くないんだっけ? ー
― 怪我も多いらしいね ―
俺の何が...
襲ってくる膝の痛みに耐えながら、仲間と一緒に駆ける。
― 今回のスカウトは別のとこになりそうだ ―
― 高校では期待してたんだけどな ―
何が分かるんだよ!
「んっ...もう朝か」
今は朝の5時、頭に響くような目覚ましの音が鳴るよりも早くに目が覚めた俺は、軽く伸びをした後に目覚ましを先に止めておく。
先に止めないと、隣の部屋で寝ている家族にうるさいと怒られてしまう。
どうせ起こすことになるので、出来れば目覚ましをかけている時間(5時半)には起きてほしいのだが、流石に早すぎるだろう。
両親は朝が早く夜は遅いため、仕事がある日は俺が毎日朝ご飯と弁当、そして夕飯を用意している。
さっさと終わらしてテレビが見たい俺は、制服に着替えた後に下へ降りて洗顔と歯磨きを済ませる。
手早く朝食と弁当を用意すると、時間を確認する。
「6時か、そろそろ姉さんを起こさないとな」
「アタシが起こしに行ってこようか?」
「うぉっ!ビックリさせんなよ...」
「にひひー」
突如後ろから声をかけられ、少しビクッとしてしまう俺。
そんな俺の反応が面白かったのか、犯人もとい妹はニカッと歯を見せて笑うと、出来上がった朝ご飯をテーブルへと運んでいく。
「お前は朝練があるんだから早く食え。つーか朝練6時半からだろ?」
「ううん、今日は6時から。大会が近いんだよねー」
「もう過ぎてんじゃねぇか...。お前が遅れると怒られんの俺なんだからな?」
「知ってるー」
妹は中学2年で俺は高校1年。去年まで、妹は俺と同じ部活に所属していた。
俺と中学の顧問の間には、割と親密な関係が築かれている。
そのため今でもメールでやり取りを行うのだが、最近は妹の遅刻に関するお叱りが多い。
妹に直接言って欲しいのだが...。
朝から深い溜息をつき、未だ寝ている姉さんを起こしに2階へと向かう。
向かうついでに妹の頭を小突いておくのを忘れない。わざとらしく大きな声で痛がられるが、これ以上妹に構っていると朝御飯が冷めてしまう。
姉さんの部屋の前まで付くと、ノックをしてから中へ入る。
どうせ寝ているし、返事を待つ必要は無い。
仮に着替え中だったとしても枕が飛んでくるだけで済む。たまに目覚まし時計の時もあるが...。
「姉さん、もうそろそろ起きないと」
一応呼びかけるが勿論返事は無い。それはいつもの事なので、別の方法を考える。
気持ちよさそうに仰向けで寝ている姉さんの体とベッドの間に手を入れると、お姫様抱っこの様にそのまま持ち上げて......
「わぷっ!!」
落とした。
2回程ベッドでバウンドした姉さんは、急に全身を襲った衝撃にビックリして目を覚ます。
しばらく目をぱちくりさせた後、意識が覚醒したのか、俺の方を睨んでくる。
「おはよう...」
「おはよう姉さん」
「むぅ...何か言うことは?」
何か不満でもあるのか、少々恨みのこもった視線を向けられる
「ご飯出来てるから、早く支度してね。後、ちょっと重かった...何がとは言わないけど」
そう言い残して素早く部屋を出る。中から姉さんの怒ったような声が聞こえるが、無視してリビングへと戻った。
「お兄ちゃん、行ってくるー!」
「はいよー」
戻って俺と姉さんの分の朝食をテーブルに並べ、妹が食べた分の食器を片付ける。
「あいつ...玉ねぎ残しやがって」
その後、若干不機嫌気味な姉さんと朝食を食べ、家を出た。
「ね、ねえ雅人。私そんなに重かった?」
姉さんと2人で通学路を歩いていると、先程まで膨れっ面だった姉さんが急に口を開いた。
「姉さん以外の女子を抱っこするなんて事滅多にないから分かんないけど、少なくとも美結よりは重かったかな?」
「美結よりも...」
俺の言葉を聞いてガックリと項垂れる姉さん。
因みにだいぶ紹介が遅れたが、俺の名前は雅人(まさと)で、妹の名前は美結(みゆ)、そして姉さんが...
「あら、彩ちゃんに雅人じゃない。2人ともおはよう」
「あ、千聖ちゃんおはよう!」
「おはようございます、千聖さん」
不意に、後ろから声をかけられる。
声主は'白鷺 千聖'。俺の一つ年上で、姉さんと同い年である。
「そうだ、ねえ聞いてよ千聖ちゃん!雅人が朝から私のことをいじめるの!!」
「事実を言っただけじゃん」
「あなた達、本当に仲がいいわね」
微笑ましい笑みを向けられる。まあ俺としても姉さんや妹とは仲のいい方だと思う。
「ところで姉さん。今日も帰りは遅くなるの?」
「うん。レッスンがあるから、帰りは夜になっちゃうかも...」
言い忘れていたが、姉さんはアイドルなのだ。
といってもそこまで有名ではなく、今はPastel*Pallets(略してパスパレ)というアイドルのバンドグループに所属している。
アイドルがバンドをやるのは珍しいが、それが逆に周りの目を引き、最近はライブをやる頻度が高くなっている。
そのため、レッスンが長引くのだ。
最近は美結が19時、姉さんが21時に帰ってくる。
部活終りの美結は腹ペコ状態なので先に夕食を作るが、大体は美結が俺と姉さんの分を食べてしまう。
父さんと母さんの分は残しておかなければならず、もう一度作るのは面倒なので、俺と姉さんの夕飯は外食かコンビニが多い。
あまりコンビニで済ませることが多いと、プロ意識の高い千聖さんに栄養面で怒られるのだが...。
「ん、電話? 美結からか」
電話の着信音が鳴り、携帯を取り出して電話に出る。
余談だが、着信音はパスパレの曲である「しゅわりん☆どり~みん」だ。
「もしもし? どうした美結」
「あ、お兄ちゃん!! えっとね!」
「弁当を家に忘れたんだろ?」
妹が言うよりも早く、呆れたような声で言う。
言われた美結は、「そうそう!」と言いながら、正門で待ってるから早く来てくれと頼んでくる。
因みに朝家を出る前に、美結の弁当が玄関に置き去りにされていたため回収したのだ。
「駄目だ。昼に届けてやるから、お前はさっさと朝練に出ろ。後で先生にお前が居たか聞くからな?もし居なかったら、放課後の練習でのたれ死ぬと思え」
言い終わると同時に悲痛な叫びが聞こえたが、お構い無しに電話を切る。
スマホをポケットに仕舞うと、俺の話が終わるまで待ってくれていた2人に「お待たせしました」と言った。
「相変わらず、雅人は美結ちゃんに甘いのね」
「まあ、可愛い妹ですから」
「私にだってそれくらい甘くしてくれても...」
「せめて夜遅くにツイ〇ターでエゴサーチ結果を見る度に叫んだりしなければ、考えるかも」
俺がそう言うと、何処からか凄まじい負のオーラが物凄い勢いで放出され始めた。
このオーラの発信源は、アイドルなのに夜更しをしまくる姉さんではなく、先程も言ったようにプロ意識の高い千聖さんであった。
「彩ちゃん、私言ったわよね?夜更しは絶対に駄目だって...」
「ち、千聖ちゃん誤解だって!最近はちゃんと気を付けてるもん!!」
「一番新しいので、『ランキング20位キープっ!!』てやつですかね」
「20位キープって、確か一昨日のことよね?彩ちゃん、貴方の最近は一体どのくらいなのかしら?」
全てを理解した千聖さんは、出していた殺気をより一層高めて、姉さんに詰め寄る。
顔が更に青ざめた姉さんは少しずつ俺の後ろに移動し、俺を盾にしようとしてきた。
勿論そんな事を許す訳も無く、素早く姉さんから離れるとダッシュで学校へと向かった。
姉さんを庇うと千聖さんの怒りの矛先が俺にも向くので、許して欲しい...。
午前中の授業を終えた後、美結に弁当を届けつつ軽い説教をし、急いで学校へと戻る。
残り少ない時間で弁当を完食し、午後の授業は走った疲れと満腹感で爆睡。
そのままHRを終え、部活に入っていない俺はそのまま下校する。
そしてスーパーに寄り、消費した分の食材を買ってお く。
家に帰り、「ただいま」と言いながら中に入るが当然返事は無い。
冷蔵庫に買ったものを入れ、時間を確認すると18時であった。
「もうそろそろ美結が帰ってくるな...」
美結が食べる分の夕飯を作り、風呂を沸かし終えたところで、玄関から元気のいい声が聞こえてきた。
「たっだいま~! お兄ちゃんご飯ー!!」
ドタドタと足音を立て、美結がリビングに飛び込んできた。
「まず洗濯物を入れてから風呂に入れ。飯はそれからだ」
「はーい...」
余程腹が減っていたのか、渋々と脱衣所へ向かう美結。
それを見届けてから一度自分の部屋に戻り、私服へと着替える。
美結のあの調子なら、俺と姉さんの分の夕飯は残らないだろう。
「いつも多めに作ってある筈なんだけどな...」
ご飯は3合、味噌汁は小鍋いっぱい、おかずもちゃんと5人前より多く作っているのだ。
いくら美結が成長期で運動系の部活に専念しているとはいえ、食べ過ぎなのではないか?
そんな事を思いながらリビングへ戻ると...。
「あっ...」
「......。」
風呂に行ったはずの美結がバスタオルを体に巻き付けた状態で、フライパンの中にあるおかずに手を伸ばしていた。
髪やタオルが濡れていないので、おそらく風呂に入ろうと服を脱いだが、空腹に耐えられずに戻ってきたのだろう。
俺と目が合った美結は一瞬固まり、おかずを狙っていた手を引っ込めると、そろりそろりと俺の横を通り抜けようと...。
「このドアホ」
通り抜けようとした美結の頭に、拳骨が落ちる。
それは鈍い音を響かせ、逃走者の動きを完全に止めた。
あまりの痛みに悶絶していたバカは、痛みが収まったのか、俺の方を睨み付けてくる。
「暴力反対!暴力反対!このクソ兄貴!暴力反対!」
「今すぐ風呂に入るか、飯抜きか選べ」
「...お風呂行ってきま~す」
「美結...洗濯物入れとけって言ったろ?」
深い溜息を吐きつつ、妹のバッグからYシャツや部活の練習で使ったウェアやパンツなどを洗濯機に入れていく。
勿論、ネットで分別するのも忘れない。
それらの洗濯物の中でも、長めで厚い一足のストッキングはまだ入れないでおく。
因みに我が家の洗面所には洗濯機が置いてある。
「おい美結、これは軽く揉み洗いしてから入れとけ」
風呂の扉を開け、ストッキングを放り投げる。
「はいはーい」
浴槽の向こうから返ってきたのは、明るい声とかなり大きい運動エネルギーを持った洗面器だった。
「ったく美結のやつ、何も本気で投げることないだろ...」
洗面器を当てられたおでこを擦りつつ愚痴をこぼす。常識的に考えて悪いのは俺なのだろうが、別に裸を見た訳では無いので何か納得がいかない。
そんな事を考えながら歩いていると、目的のビルへ到着する。
なぜ外を歩いていたかと言うと、姉さんを迎えに来ているからだ。
受付を済ませてビルの中に入り、目的の部屋へと向かう。
部屋の目の前まで来ると中から楽しそうな話し声が聞こえてくる。会話を中断してしまいそうで申し訳ないが、話が終わるまでこのままというわけにもいかず、扉を開けて中に入る。
「おっそーい!」
中に入ってすぐ、向かい合った女の子に不満をぶつけられる。
彼女の名前は'氷川 日菜'。姉さんと同じパスパレのメンバーで、2年生。少し緑に近い水色の髪が特徴である。
「雅人さんが遅れるなんて珍しいですね。どうしたんですか?」
こちらの女の子は'大和 麻弥'。こちらも姉さんと同じパスパレのメンバー。と言うより、この部屋にいる5人の女の子全員がパスパレメンバーである。
この人も2年生で、特徴は豊満な胸。
パスパレメンバーの中で一番の大きさである。
「待ちくたびれました、雅人サン!」
日菜さんと同じように不満をぶつけてくるこの女の子は'若宮 イブ'。俺と同じ1年生だが、そうとは思えない程のプロポーションを持っており、モデルも兼任している。
「雅人、次から気をつけなさい」
言葉の厳しさの割には優しい表情の千聖さん。どうやら、なんとなく遅れた理由を察してくれたようだ。
「あ、そうだ雅人、今日の夕ご飯は皆でファミレスにしようと思ってるんだけど、どうかな?」
「うん、俺は大丈夫だよ。今日は美結が結構食べちゃいそうだし」
姉さんの提案に俺が賛成の意を示すと、皆嬉しそうに荷物を纏める。
部屋を出ようとした時に、千聖さんが俺の方に近いて小声で話しかけてくる。
「遅れた罰として、全員分の飲み物を奢ってもらおうかしら?」
先程の微笑みは何だったのか。少しでも千聖さんに母性を感じてしまった自分をぶん殴りたくなった。
一発目から5000字で投稿し、自ら自分の首を締めていくスタイル。
しかも妹との絡みが殆どという...。
「これなんて作品ですか?」という質問が来てもおかしくないですね!
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ps.最近お餅の食べ過ぎで体重計に乗りたくない