戦姫絶唱シンフォギア ~Dの軌跡~   作:天狐空幻

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ちくしょぉ~着物393ゲット出来なかった……。
まぁ着物防人はゲット出来たんですけどね。後で分かったけど効果てきには着物たやマの方が強いみたいですけどね……。
くそぉ縁がねぇなぁ~……。

さて、愚痴はここまでにして……。
デジモン側の独自設定の単語がチラチラと書いてしまい読者の皆さんを混乱させてしまっているようですね。スミマセン。

なので、新に出てくる単語や設定なのは後書きに書いて紹介します。
その後は、『各設定及び単語解説』に書き足していきます。

何かあったら感想などで指摘して下されば色々直していきます。
今後とも宜しくデス!


第一章 ~彼女たちの歌には、血が流れている~
ツヴァイウィング 001


 4年。

 それだけの月日が流れ、朝倉藍は現在、極東の島国『日本』に来ていた。

 対象αこと『アルカディモン』のデジタルウェーブが日本で観測され、藍は急遽この日本に不法入国していた。

 そもそも藍はこの世界の住人ではない以上、戸籍など存在しない。言うなればこの世界では朝倉藍と呼ばれる人間は存在しないのだ。

 今、日本に訪れた藍は何処かのマンションの一室から望遠鏡を片手にとある学園を覗いていた。

 

 

「あれがリディアン音楽院ねぇ」

 

 

 私立リディアン音楽院。

 そろそろ創立10年の区切りを迎える小中高一貫の女子校。女の花園である。

 そんな学園を遠くから眺める藍は正しく変質者に見えなくもないが勿論、理由がある。そのリディアン音楽院に在学している『風鳴 翼』がターゲットであり、その彼女には秘密があった。

 

 

「世界初の適合者、第1号聖遺物『天羽々斬』の装者"風鳴翼"ねぇ」

 

「双眼鏡を覗きながら片手でパンを食べない。はしたない」

 

「良いじゃん。誰かに迷惑掛けてる訳でもないし」

 

「それでもです」

 

 

 注意してくる声に対して藍は双眼鏡から一度離して振向く。

 そこには腰に両手を置いて怒ってますよって雰囲気を纏ったエンジェウーモンが居り、片手に掃除機を持ったいた。

 

 

「何、掃除? 一昨日したばっかじゃん?」

 

「掃除は定期的にしないと埃が溜まるんです。さっ、そこを退いて下さい」

 

「へぇ~い」

 

「返事は『はい』です」

 

「ハイよ」

 

 

 双眼鏡をそこらに捨て置きながら部屋から出て行くと、掃除機の起動する音が響く。

 部屋から出てから藍は台所に向って冷蔵庫から水入りペットボトルを取って、キャップを外して水を飲む。

 

 

「ふぅ……観測があってから早2週間が過ぎ、それ以降は反応無し。騙されたか?」

 

 

 藍はこの4年間、アルカディモンの調査や聖遺物の情報を集めるだけ掻き集めた。

 その結果、アルカディモンの何故この世界に逃走して姿を現したのかが判明した。

 アルカディモンは他のデジモンと違って他者のエネルギーを奪う事で初めて進化が可能なデジモン、それ故に1世代進化するのに膨大なエネルギーが必要である。

 そして、そのエネルギーを高純度で効率良く吸収するのにもってこいなのが聖遺物の中でも完全な状態で保たれた『完全聖遺物』だ。

 4年前、アルカディモンを追ってアメリカのとある施設を潜入(後に米国連邦聖遺物研究機関=F.I.S.と知った)、そこで奴と戦闘になってごたつき色々と後回しになったが、あの近くには『完全聖遺物』が確かにあった。

 『ネフィリム』と呼ばれる、見た時には蛹状態で基底状態に封印されてはいたが当時、機械を用して起動実験が行われ一様は成功はしている。まぁ、制御下から離れて暴走してしまったが……。

 そこで暴走した場合の安全装置として適合者の資質を持った少女"セレナ・カデンツァヴナ・イヴ"を使って封印する予定だった。だが、

 

 

「そこにアルカディモンは狙った」

 

 

 予想が正しければ『ネフィリム』だけではなく、少女セレナが使ったと思われる絶唱のエネルギーも喰らったのだろう。

 機械で起動できる聖遺物のエネルギー程度では進化には足りなかった。だから、絶唱で生じた膨大なエネルギーを同時に捕食した。

 アルカディモンの根底にあるのは超究極体に進化して破壊しつくす事……。そして、次も狙うなら『完全聖遺物』だろう。

 

 

「あれからずっと大国あたりを調査するも痕跡はなく、完全聖遺物の所在も分からず。っで、最近になって日本にアルカディモンのデジタルウェーブが観測して来てみれば、それ以降は音沙汰無し」

 

 

 おちょくられてる?

 そう思わずにはいられない藍ではあったが、この2週間か調べれるだけ色々と調べた結果、日本に数少ない適合者2名いる事が分かった。

 1人が先程述べた"風鳴翼"と、その彼女と組んでいる『ツヴァイウィング』呼ばれるツインボーカルユニットの片翼"天羽奏"と呼ばれる女性だ。

 

 

「まぁ表向き、なんだろうけど……良い曲だ」

 

 

 偶然、適合者同士がツインボーカルユニットを組んで歌手デビュー。

 その様な奇跡が起きる訳もなく、裏では別の部隊に所属していることが分かった。

 "特異災害対策機動部二課"それが彼女たちが所属している所であり、唯一"ノイズ"に対抗できるシンフォギア・システムを保有している部隊でもある。

 

 

「一課の方は何処にあるのかは分かってるけど、二課が何処にあるか分からないんだよな」

 

 

 結局分かったのは『ツヴァイウィング』の風鳴翼と天羽奏の2人が装者であり、特異災害対策機動部二課に所属している事だけ。後は彼女達の個人的な情報くらいか……。

 

 

「F.I.S.に関しては『ネフィリム』起動実験失敗のごたつきで色々と探れたけど、こうもガッチリ守られては調べようがないな。これ以上の調査では良い情報は出てこないな」

 

 

 藍はテーブルに置かれているリモコンを操作してテレビを点けた。

 すると、画面には『ツヴァイウィング』のライブが開催されるとCMが流れており、それが明日に迫っていた。

 

 

「ライブねぇ」

 

 

 今頃になってチケットを手に入れることは不可能だろう。

 表向きとはいえ『ツヴァイウィング』の人気は相当なものであり、それに関連したCDやグッツなどは飛ぶように売れ、ライブチケットとなれば手に入れるのは困難に等しい。

 

 

「空から見るのもアリか」

 

 

 都合の良いことに空飛べるデジモンも居るし。

 そっと横目で部屋の掃除をしてくれているエンジャウーモンを見て、明日の予定が決まった。

 

 

◆◆

◆◆◆

◆◆

 

 

 翌日。

 『ツヴァイウィング』のコンサートライブを行われるドーム会場に到着した藍は水平線に沈みだした夕陽を眺めていた。

 スマフォ型デジヴァイスで現在時刻を確認、そろそろ夕刻の時間帯であり開始時間も夕方だ。

 

 

「そろそろっか」

 

「藍、本当に此処にアルカディモンが?」

 

「可能性は低いけど一様警戒に越した事はないでしょ」

 

「ただライブを観賞しに来た訳ではないでしょうね?」

 

「……」

 

「ちょっとこっちを見て下さい、黄昏てるんじゃありません」

 

 

 図星を突かれた藍は明後日の方向に視線を逸らし、それを咎めるエンジェウーモン。

 現在、エンジェウーモンは人間の姿に化けている。そもそも、デジモン状態で街中歩き回っていたら騒動になってしまう。

 だけど護衛が無いのはデジモン側も不安で仕方ないとしてエンジェウーモンが人間の化けて付き人兼護衛役として付いて来てもらっていた。

 

 

「少し人気が無くなったら俺を抱えてドーム会場の屋上まで運んでくれ」

 

「タダで観賞する気ですか?」

 

「いいや、コレはあくまでもアルカディモンに対しての警戒だ。……表向きは」

 

「裏向きは?」

 

「ファンとしては一度でも良いから生ライブ観賞したかった」

 

「はぁ~……」

 

 

 こみかみを抑えながら呆れたように溜息を吐きながら頭を左右に揺らす。

 完全に飽きられながらも、藍はそんなエンジェウーモンを無視しながら徐々に沈んでいく夕陽を眺めているとドームから大きな歓声が聞えだした。どうやら、ライブが開催されたらしい。

 

 

「エンジェウーモン、頼んだ」

 

「……以前から思ってましたが。藍、彼方はデジモンの扱いが少しズレてます」

 

 

 周囲に人気が無いのを確認してエンジェウーモンは本来のデジモンへの元に戻り、藍を両腕で抱えて空を飛んだ。

 ドーム屋上へには1分も掛からずに到着、そこからドーム中央に降り立った『ツヴァイウィング』の2人が歌い踊っていた。

 

 

「……改めて思うが良い歌だし、美人だね」

 

「あら、藍にしては珍しいですね。女性をその様に素直に褒めるなんて」

 

「褒める時は褒めるぞ俺」

 

「でずから珍しいと」

 

「ふんっ」

 

 

 そんな会話をしながらライブを観賞していると『ツヴァイウィング』を走り出し奥へと移動、ドームの仕掛けが起動して屋根になっていた部分が開き、夕陽をバックにして翼の様に広がって展開された。

 

 

「凄い仕掛けですね」

 

「『ツヴァイウィング』故に両翼を象ってる訳だ。ッ!?」

 

 

 藍が何かに気付きデジヴァイスを取り出した。

 エンジェウーモンもまた藍の表情が真剣になった事で緩んでいた意思を張り詰めさせる。

 

 

「どうしました」

 

「アルカディモンだ」

 

「なっ!? 何処に?」

 

 

 デジヴァイスに画面に表示されているグラフの波が激しく揺れ、それがデジタルウェーブが強くなっている証拠であった。

 そのデジタルウェーブの一番強く発している発生源を探して更に藍は驚いた。

 

 

「発生源は――此処かッ!?」

 

 

 座り込んでいた藍は立ち上がり周囲を見渡す。

 その頃、『ツヴァイウィング』の最初の一曲が終わって多くの観客が声を上げて歓声をおくる。だが、今の藍には集中力を削ぐ雑音に成ってしまっていた。

 

 

「まだまだ行くぞーーーッ!!!!」

 

 

 天羽奏の声がドームに響き、それが一層ライブ会場を盛り上げていく。

 ライブ会場の観客たちは興奮する中、藍はやっとデジタルウェーブの細かな発信源をキャッチした。そして――

 

 

「この下ッ!」

 

 

 ライブ会場が爆発が起きた。

 その爆発に多くの観客達が巻き込まれ、その爆風は藍を襲うがエンジェウーモンが身を盾にして守る。

 急な爆発に藍は顔を歪ませ背筋がゾッとする感覚に襲われ、自然と視線は空を見上げた。

 

 

「"ノイズ"!? このタイミングでか!」

 

 

 紅く染まる空に不気味な緑色の飛行物体が数え切れないほど飛行して此方に向ってきてた。

 更に爆発地点から深青色の芋虫が姿を現し、数え切れないほどの人型やお玉じゃくし型も姿を現して観客達を襲おうとしていた。

 

 

「藍、どうしますかッ!?」

 

「ここでアルカディモンを見逃すわけには、でもッ!」

 

 

 藍の脳内では多くの情報を整理していく。

 だが、最終的な決断であるアルカディモンを追うか、観客達を守るか。その二択が決められずにいた。

 頭を悩ませる中、藍の背後から一体のデジモンが姿を現した。

 

 

「藍、何を迷う事がある」

 

「ガイオウモン」

 

「お前は何故デジモンテイマーに成った?」

 

 

 ガイオウモンの言葉を訊いた藍はゆっくり目蓋を閉じた。

 自身が何故テイマーとなったか、その記憶が脳裏に浮かび上がる。

 見慣れた故郷が、業火に燃え上がり全てが灰へと化して逝き、そんな地獄の様な光景を亡骸となった両親の手を握り見詰めている。

 何故、テイマーに成ったか。そんなの

 

 

「決まっている」

 

 

 

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