雨が降り
雷が落ち
そこに男は一人立っていた。
辺りには生きている者などいない
返り血を浴びた彼一人しか立っていなかった。
エヴォル
ー東京某研究施設ー
研究院「ハカセ!!急いでください。あなたの研究のための実験ですよ。」
ハカセと呼ばれた男はその言葉で目を覚ました。
ハカセと呼ばれた男「あーー、いけない。完全に寝坊だ。急いでしたくしないとーー、あーーもーー!」
研究院「ハカセ!入りますよ。っっあーー!いったぁーーい。
なんですか!!これ!!なんで研究室がこんなに散らかってるんですか!!ハカセ!!」
ハカセと呼ばれた男「あー、そのー、昨日の夜に 研究資料に不備が無いか心配になって、一から見直してたら、ね?
あと、僕はハカセじゃないよ。役職も教授だし、名前も羽崎博士(はざき はくし)だし。」
研究院「そんなことは、どーーでもいいです。こんなに散らかしてーー。今日の分の資料はどこですか??」
ガサガサとその辺を漁る研究院
羽崎「あー、資料ならそこのプリンターで刷られてると思うよ。
今朝作り直して印刷したから。」
研究院「作り直した!?あの量を?」
プリンターには分厚い量の紙が刷り終わっていた。
羽崎「あとはこれを纏めて、発表するだけだよ。」
研究院「その纏める時間がいったいどこにあるというのですか!!!」
羽崎「は!そうだ!!寝坊してるんだ!!」
研究院「今日は、研究に協力してくれる試験体の方も来るのに!!こんな量纏めてたら、寝坊してなくても大遅刻じゃないですか!!もーーーー!!」
羽崎「は、早く纏めなきゃ!!
急いで準備!!準備ぃぃ!!!」
ー第二研究実験室ー
職員1「羽崎くん、こないねぇー」
職員2「大方、資料のチェックで完成が遅れてるとかだろう。なんせこの研究が上手くいけば、莫大な資金を我が研究機関は手に入れることができる。
そうすれば彼の地位も安泰だ。」
職員3「あのモルモットもこれからが大変なのに、そんなことで待ちぼうけを食らうとか災難ですねー。」
職員1「モルモットだなんて、そんな言い方あんまりじゃないですか?彼はあくまで自主的に参加してくれたのですから。」
職員2「はん、どんなに綺麗事を言おうが、彼の役割はモルモットであることに代わりはないよ。」
職員3「敗戦国家の唯一の生き残りにして、兵士。適性や素性も我々には好都合ですね。」
マジックミラー越しで男はただ待っていた。その時が来るのを
黙して。
ー研究機関内廊下ー
研究院「二時間の遅刻ですよ!!ハカセ!!!」
羽崎「羽崎です!!」
研究院「そんなことはどうでもいいんです。急いでください!!ハカセ!!!」
羽崎「羽崎です!!!!」
ドカーーーーン
羽崎と研究院の女性は爆発の強い衝撃に吹き飛んだ。
研究院「何!?どうしたの!?」
羽崎「爆発?今曲がろうとした廊下から衝撃が来たということは、第二研究実験室から?」
研究院「ちょっと!!今アソコには、ウチのお偉方さんたちがいるところじゃない!!」
羽崎「と、とにかく、実験室に急ごう!!」
???「待て!!」
二人が向かおうとすると、背後から見知らぬ男が立っていた。
羽崎「あ、あなたは?」
???「俺の名はタツヤ。今日の実験の試験体として呼ばれた。」
研究院「そんな人がこんなところに何故!?」
タツヤ「実験をおこなう研究者が来ないから、隣の待合室で待機を命じられてた。」
羽崎「・・・・・」
研究院「・・・・・」
タツヤ「なぜ黙る?」
???「うぉぉぉぉぉい!!こりゃタイミングが悪ぃなぁ。」
三人が声がする方に目を向けるとそこには二足歩行のライオンのような獣が立っていた。
タツヤ「なんだ?あれは?」
研究院「ハカセ、あれって まさか。」
羽崎「うん。間違いない、あれはエヴォルだ。しかも、エヴォルアップしてる。」
???「よくわかったなぁ。さては研究者の一人か。そう!!我が名はラゴウ!!ライオンに炎の属性を取り込んだエヴォルだ。」
タツヤ「ライオン?属性?なんの話だ。」
ラゴウ「さって、お前らがここの研究者なら話は簡単だ。さっきのやつら同様に始末する。」