東方開心劇    作:チャリタク

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本作品は三部作構成となっております。
設定がハチャメチャです。
私には文章力なんぞ存在しません。
ご高覧の際にはご注意下さい。


第一部 bokete編
1話「誓約と誤解」


「よーし、今日から俺もボケ職人だ!」

 

 

 夜9時、1人の男がヘルメットのような装置を被りベットに入る。ヘルメットにはコードが繋がれており、それはPCから伸びている。

 

 

(これさえあれば、寝ながらネットサーフィンが出来るんだ。苦労して買った甲斐があった!)

 

 

 男が頭に付けた装置。詳細は省くが、夢の中でネット世界に入り込む事が出来る大衆娯楽装置なのだ。それを遂に買う事が出来たという訳。男は水と共に睡眠薬を飲み干す。これで朝まで目が覚める事は無いだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(…?何処だここ、霧で良く見えないなぁ……)

 

 

 男は周囲を見渡すが、霧の為に視界が悪い。足元を見ると、ここが草原である事だけは理解できた。これからどうしたものか、そんな事を胡坐を掻いてぼんやりと考えていると、次第に霧が晴れてきた。

 

(ん?何だあれ、シャボン玉が…!)

 

 

 思わず立ち上がる。まぁ、当然だろう。目の前で無数に漂う巨大なシャボン玉、その一つ一つに幻想郷が映し出されているのだから。

 

 

(うわっ、此処アレじゃん!あの場所じゃん!えっマジで!?こんな風になってんだ!やっべテンション上がってきた!ヒャッホーウ!)

 

 

 忙しなく周囲を見渡し、子どものようにはしゃぎだす。男の傍に小さな紋章が描かれ、子犬らしき生命体が召喚されるが、それに気が付くほど冷静では無かった。

 

 まぁ新規ユーザーなんて大体こんな反応ですし、大人しくなるまで待ってましょうかね。

 

 などと考え見守るが、一向に大人しくなる気配がない。しびれを切らし、話しかけた。

 

 

「そろそろ話をしても良いでしょうか、新規ユーザーさん?」

 

「ひゃいっ!?ど、どちら様でせうか!?」

 

 

 驚きながらも声の在りかを確認し、向き直る。

ソレは身体も頭も黄色く、頭からはアンテナが生えている。無論、先端は黄色だ。但し顔の部分だけは白く、黄色い髭を蓄えている以外は至って普通の犬の顔である。世の中全てが面白くない、といった表情だが。

四足歩行かと思いきや、どこぞのアンアン鳴く犬宜しく二本の足で立ち上がると紳士的な会釈をして話し始めた。

 

「私はボケて運営事務局の者です。ユーザーの方々からは運営と呼ばれています」

 

「なんだ、運営さんかぁ。びっくりさせないで下さいよ」

 

「どうもすみません。そんな事よりですね、これから初期設定をして頂きたいのですが宜しいですか?」

 

「するのは良いけど一個質問良いですか?なんで俺はここに?」

 

「なぁに、簡単な事ですよ。貴方ヘルメットの設定に"東方好き"って書いてたでしょう?だからですよ」

 

「あ、なるほど」

 

「解決ですね。それでは初期設定をします、お手元の画面からどうぞ」

 

「お手元…?おお、何だこれ!スパイキッズみてえ!」

 

 

 ふと左手に目をやると、腕時計のような物から映像が空中に映し出されている。テンションが荒ぶるのを嗜められながらも、どうにか終えた。

 

 

「ふむ、"自転車バカ" ですか。ではこれからそう呼ばせて頂きますね」

 

「…あの、ひとつ聞いてもいいですか?」

 

「何でしょう?」

 

「ほら、幻想郷って人喰い妖怪なり吸血鬼なり居るじゃないですか。そいつらに殺される事ってあるんですか?」

 

「心配いりませんよ。東方に限らず、ボケての作った二次世界はアトラクションのようなものです。キャラクター達は基本的には原作通りの性格にしていますが、ユーザーであるお客様に危害を加えそうな都合の悪い部分は消してあります。皆様に手を出す事はしませんよ」

 

「良かったあ…」

 

「まぁ場合によっては攻撃されるかも知れませんが、防ぐだけの能力は授けてありますので。いざという時は頑張って下さいね。

 

 万が一殺害に至ってしまったら、場合によってはその世界ごと消して作り直しますので」

 

「さらっと恐ろしい事言いますね」

 

「あ、それからもう一つ。ユーザー様のアバターの件ですが、初期設定はコナンの犯人のように全身真っ黒にしてあります。生活していくに連れて徐々に性格や能力の強さに合わせた人物像となりますので、鏡を見てもビックリしないで下さいね?」

 

「わ、分かりました……これで終わりですか?」

 

「いえ、最後に<名だしの誓約>をして頂きます」

 

「名だ……何ですかそれ?」

 

 

 男が疑問を口にすると同時に、一陣の風が吹いて身体が宙に浮かび上がる。

 

 

「うわわっ!何事!?」

 

「これより<名だしの誓約>を行います。どうか静粛に」

 

「アッハイ」

 

「……貴方はいずれ、ある出来事がきっかけとなり子会社を立ち上げる事になるでしょう。他人の嫁を4人、保護する事になります」

 

(嫁…?何言ってんだこの人)

 

「その功績が認められて下請けから独立し、会社名を付ける時が来ようとも絶対に、名づけてはなりません。良いですね?」

 

「名前をつけたらどうなるんです?」

 

「貴方のアカウントを削除します」

 

「!?」

 

「名づけをしない限り、貴方は幻想郷での自由が認められます。…以上を持って<名だしの誓約>を終了します」

 

 

 風が止み、身体が地面へと降りていく。だが、止まりはしない。地面をすり抜けてどこまでも堕ちていくではないか。

 

 

「ちょっと!どうなってんすか!」

 

「誓約に関する記憶は"その時"が来るまで消しておきますのでご安心を。では、いってらっしゃーい!」

 

「何スかその時ってえええええええええ…」

 

 

 気絶。&落下。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、迷いの竹林では。

 

 

「ったく、あの野郎。今度こそとっちめてやる」

 

 

 炎を出しながら怒っているのは紅の自警隊こと藤原妹紅。誰かを探しているようだが、永遠亭に向かってはいない。当てもなく竹林の中をうろついている。そこへ、人が堕ちてきた。考えるが速いか、なんの迷いもなくお姫様抱っこで受け止めて地面にそっと降ろす。振動で気がついたのか、堕ちてきた男は目を覚ました。

 

 

  (ん…竹藪だ。助かったんだ、良かったぁ……え?竹藪?)

 

 

 勢いよく起き上がる。顔が真っ青なのは堕ちてきたせいでは無いだろう。辺りを不安げに見渡していると、背後からの熱気と殺気に動きが止まる。

 

 

「何だ、アンタだったのか。なら助けなくても良かったな」

 

「ええと…どちら様で」

 

「とぼけたって無駄だよ。今度という今度は許さない。その浮気ぐせは、死ななきゃ治らないのかな?」

 

「ご、誤解だ!浮気なんかしてないって!そもそも嫁にしたいくらい可愛いなって思ってる人こそ居ますけど流石に嫁は居ませんよ!?」

 

「この野郎…!」

 

 

 このまま溶けるんじゃないか。そう思える程の炎で自身の回りが燃えている。死を覚悟したその時、声が聞こえてきた。

 

 

「ちょっと待った妹紅!それ俺じゃねええ!」

 

『!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 続く。

 

 

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