東方開心劇    作:チャリタク

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本作品は三部作構成となっております。
設定がハチャメチャです。
私には文章力なんぞ存在しません。
ご高覧の際にはご注意下さい。



第12話「熱狂!弾幕舞踏会!」(後編)

物心ついた頃から、何となく感じていた。

何故、目が悪い訳でもないのにメガネを掛けるのだろう。どうして父さん母さんは、一日の終わりには必ずメガネをパソコンに繋いで何かをしているのだろう。

 

どうして皆、俺に対して風当たりが強いんだろう。

 

 

「……まさか、こういう事だったとはね」

 

 

男は伊達メガネを外し、メガネからUSBを取り出してパソコンに接続する。画面を起動し、伊達メガネで撮った映像をSNSにアップロードした。

断っておくが、男はユーチューバーではない。では何故か?答えは一つ、

 

法律で定められているからだ

 

男が住む国には、”負け組”と”勝ち組”という階級が存在する。と言っても思春期の学生が口にするような比喩表現では無く、その昔ヨーロッパで存在したカースト制度のような代物だと思って頂ければ幸いである。

男は先祖代々”負け組”の為、戦争が起これば兵隊として出動する。国に支払う税金も”勝ち組”に比べて割高だ。

当然ながら人権も有って無いような物で、行列に並んでいても”勝ち組”が後ろに居れば順番を譲らねばならない。満員電車で運良く座れても、同じ車両に”勝ち組”が居れば譲らねばならない。

今日1日、何処で何をして過ごしたのか。その活動報告も義務の一つである為、こうしてメガネ型のビデオカメラで撮影した映像をSNSに投稿している。

つまり。日常生活のありとあらゆる場面で、常に自分を犠牲にしなければならないのだ。

 

 

「……ッ!

そうだよな、俺にはコレがあるもんな」

 

 

胸の奥が痛む想いをグッと堪え、罵声を浴びながらも、男は話題沸騰中の

”装着するだけで仮想空間に入り込めるヘルメット”

の最新版を手に入れた。

昏睡状態な事くらい分かってる。行っても普通に寝てるのと変わらない。それでも、俺はコレ以外の癒しを知らない。あの幻想郷には、俺と正面から向き合ってくれる人が居る。コレ以上の安らぎが、他にあるだろうか。

ヘルメットを装着し、幻想郷にログインした。

 

 

 

 

「ッ!来た!」

 

 

永遠亭内の病室で、にとり・小傘・優曇華の三人が手持ち無沙汰に、尚且つイライラしていたが、ベッドの傍の椅子に座っていた小傘が真っ先に気が付いた。皆が見つめる先で、ベッドへ虹色に輝く光の粒が集まっていく。やがて光の粒は人型となり、輝きが収まると、静かに眠る病院服姿の自転車バカが現れた。

 

 

「自転車バカさん、来てくれたんだ・・・!」

 

「目覚めないと知っても来るか、本当に此処が好きなんだな」

 

「良かったね、小傘ちゃん?」

 

 

と優曇華が言うと、小傘は振り返って笑顔で答えた。

 

 

「うん!間に合って良かったってもんだよ!

まぁ、結局わちき一人じゃ無理だったし早苗さんに手伝って貰ったけど」

 

「卑下する事ないよ?大事なのは命を繋ぎとめる事なんだから。手段なんかどうだっていいの」

 

「それに、その方が結果として早かっただろう?」

 

「まあね、何たってテレポートだし」

 

 

何気ない会話をしていると、こちらに廊下を走って向かって来る音が聞こえて来た。病室のドアを勢いよく開けたのは文だ。

 

 

「はぁ、はぁ…容態は!?」

 

「大きな声を出さないで。それと、院内は静かに行動しろって教わらなかったかい?」

 

「安心して、とりあえずは安定してるから」

 

「…とりあえず?」

 

「なんかね、説明が難しくてよく分かんなかったんだけど…」

 

『……』

 

 

そこまで言うと3人が揃って表情を曇らせる。嫌な予感を覚えた文が質問をすると、優曇華が苦しそうに答えた。

 

 

「…もう2度と目覚めないかも知れない」

 

「!?」

 

「怪我自体はたいした事無かったの、でも打ちどころが悪かったんでしょうね」

 

「放っておけば、このまま植物人間だそうだ」

 

「なんで…なんでそんな冷静なんですか!?このままじゃマズイんでしょう!?だったら」

 

「大きな声を出さないで!

…ここは個室だけど、他の部屋にも患者は居るのよ」

 

「冷静なのは薬を投与して貰ってるからさ」

 

「薬?」

 

「師匠が作った特別製よ、これを投与し続ければ…」

 

「治る確率が50%まで上がるんだって」

 

「それでも…半分なんですね」

 

「本人が生きたいかどうかって問題なだけに、今回ばっかりは早苗さんにもスキマにも頼みようがないんだ」

 

「そうですか…」

 

「冷静じゃないのに考え事したっていい結論は出ないよ、今日はもう帰ろう?」

 

「心配することはない、少なくとも現実世界では元気なんだから」

 

「…それもそうですね、また明日来ます。失礼しました」

 

 

永遠亭を出て小傘と別れ、雲の切れ間から燦然と輝く朝日を睨んで呟いた。

 

 

(せっかく…貴方の案が"弾幕舞踏会"という形で実現しそうなんですよ?それなのに…こんな仕打ちって)

 

 

 

 

翌日。

 

 

「では行って来ます、留守をお願いしますね」

 

「あぁ、行ってらっしゃい」

 

 

旦那に手を振り、永遠亭へと向かう途中で小傘と遭遇する。尋ねた所、どうやら行き先は一緒のようだ。妹紅に案内をして貰って無事到着。インターホンを鳴らすと、優曇華が出て来た。

 

 

「あれから2週間か…忙しいって言ってる割には皆勤賞ね」

 

「会場の設営はにとり率いる建築部隊と小傘ファンクラブの皆さんに任せてありますから。私の役目は出演者との打ち合わせやリハーサルくらいです」

 

「そうだったの、病室は分かるでしょう?面会時間に制限なんて無いからごゆっくり」

 

「ありがとうございます」

 

「あ、わちきトイレ行ってくるから先行ってて」

 

 

病室に入り、自転車バカの傍にある椅子に腰掛ける。心電図には今日も変わらず56という数字が出ている。

 

 

「自転車バカさん、会場はほとんど完成しました。あとは出演者と打ち合わせやリハーサルをしながらちょっとずつ手直ししていく感じです。とても和やかで楽しいんですから。あの光景、貴方にも見せたいくらいですよ。あ、それから…」

 

 

文が楽し気に話しかける病室の外では、小傘とてゐが壁にもたれかかっていた。

 

 

「いつもあんな感じで語りかけてるの?」

 

「そうウサ、中に入る?」

 

「ううん、止めとく。邪魔しちゃ悪いもん」

 

「まぁ私から言わせると、あいつはああする事で精神を安定させてるウサ。だから邪魔する事は止めた方がいいウサ」

 

「へ〜…周りからすると不可解な行動でも、本人にとっては意味のあるものなんだね。よく分かったよ。

ってか原作で絡んだ事ないから聞くんだけど、貴女ってそんな語尾だったっけ?」

 

「いや?ただのキャラ作りだけど?」

 

「……あぁ、そう」

 

 

「さて、今日はこの辺で失礼しますね。午後からリハーサルなので、って小傘さん遅いですね…そんなにトイレって遠かったっけ?」

 

 

「あ、やべ」

 

「なるべく自然に入るウサ、いかにも 今戻って来ました感 を出しながら」

 

「了解!」

 

 

こうして自転車バカが目覚めないまま、舞踏会の準備だけが順調に整っていく。何のアクシデントも起こらず進行していくのが、今の文には皮肉に思えて仕方がなかった。

開催日が近づいてくる中、それに比例して文に焦りが出始める。が、それでもミスは起こらない。次第に笑顔も消えてくる。そんな文を見ていられなくなったのだろう、にとりが休むよう提案した。

 

 

「いいんですか?だって明後日には本番なのに…」

 

「そんな事は百も承知さ、皆がやる気なのは今日の通し練でよーく分かったじゃないか。後のことはこっちでやるから、君は自転車バカの所に行くんだ。目を覚まさせて来い」

 

「目覚めさせるって…」

 

「にとりの言う通りです、肝心の貴方が中途半端な体調では皆が困ります。しっかり整えて下さい」

 

「椛……二人共、ありがとう」

 

 

翼を広げ飛び立った彼女の背中に、二人は思いっきりぼやいた。

 

 

「やれやれ、馬鹿な上司を持つと苦労しますよ」

 

「同意だな、まったくもって面倒くさい奴だ」

 

 

病室に着いた文は、二人の予想通りに困惑していた。

 

 

「目覚めさせるったってどうすれば良いのよ、薬で駄目ならもう…

や、夜に考え事するのは良くないか。外泊するのは伝えてあるし、時間も遅いからもう寝ますかね」

 

 

周囲を注意深く見渡し、自身に言い聞かせた。

 

 

「し、仕方ないよね、ベッドはひとつしかないんだから…///」

 

 

以下、どのようにして一夜を共にしたかはご想像にお任せ致します。

 

 

「ん…もう朝?まぁ昨日遅かったし当たり前か」

 

 

ベッドから起き上がって目をこすっていると、ドアが勢いよく開いて優曇華とてゐがわざとらしく手を繋いで同時に喋った。

 

 

『おはようございます、昨日はお楽しみでしたね』

 

「なん…だと…!?」

 

「まさかここが迷いの竹林だということを忘れてたとは言わせないウサ」

 

「くっ…人里と違って静かなのが裏目に出たか…」

 

『いえ、普通に監視カメラで』

 

「オーマイガー」

 

「まさか文さんがあんなスキンシップ激しい人だったなんて…」

 

「ねー♪」

 

「わー!わー!もういいから出てって下さい!///」

 

『はいはーい♪』

 

「あ、それと文さん」

 

「…何ですか?」

 

「流石にアレは激し過ぎますって」

 

「〜〜〜〜〜っ///」

 

 

ドアを閉め、二人はオッサンみたいに笑いながら遠ざかっていった。

 

 

「………」

 

 

その声を聞き、自転車バカの表情が僅かに動いた。

 

 

「…本当に良かったウサか?もう既に復活してる事伝えなくて」

 

「いいのよあれで。だって師匠がああしろって言うんだもの」

 

「…わざと騒いで心電図の乱れがあるかチェックしろって?」

 

「そ、案の定乱れは確認出来たし。放っておいても今に目が覚めるでしょ」

 

 

そんな事とはつゆ知らず、文は一人で恥ずかしがっていた。

 

 

「病院だと思って油断してたわ…そういえば監視カメラあるのよね。全部見られてたとは…///

まぁ逆に?あそこまで見られたら何だって出来るわね逆に。うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…自転車バカさん。いよいよ明日、貴方が考えてた弾幕舞踏会が開催しますよ。総合司会は私と椛です。ほら、ここに台本だってあるんですよ?

…手垢がついて汚れてるのはご愛嬌です。…出演者全員、台本が、ボロボロになるまで頑張って…っ、り、リハーサルだって…全員が納得行くまで…何回も、何回もやり直したんですから…くっ…」

 

 

ひとつ、またひとつ、涙が床に落ちる。視界がぼやける中、それでも自転車バカの手を取って語りかける。

 

 

「ねぇ、お願い…もう…ログインと同時にチャイムを鳴らさないから…っ、もう、二度と…イジワルなんてしないからぁ…だから……

…目を覚ましてよぉ…!」

 

 

                            

 

 

そっと、頬にキスをする文。その姿はまるで、童話の世界みたいに綺麗だった。

 

 

「うぅ…あ、文…さん?」

 

「え!?そ、そんな…キス…え?」

 

「そうか、俺…良かった、助かったんだ…!生きてまた、文さんと会えたんだ!よいしょっと…」

 

 

ゆっくりと起き上がる自転車バカ、体を起こして文のほうに向き、改めて言う。

 

 

「…ただいま戻りました、文さん」

 

「おかえりなさい…このバカ…バカぁ〜!

うああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」

 

 

自転車バカに抱きつこうと、思いっきり泣き叫ぶ文。しっかりと抱きとめる構えを取ったが、それが間違いだと気づいた時は手遅れになっていた。

 

 

「~~~ッ!?」

 

 

彼女が抱き着いた瞬間、頭を含む上半身に尋常じゃない痛みが走る。初めて空を飛んだ時も凄かったが、比べ物にならない程だ。痛みの余り意識が遠のく中、ふと気が付いた。

 

 

(そっか…そういや文さんって、妖怪だったよ、ね……)

 

「あ、あやや?」

 

 

思いがけず押し倒してしまい赤面するが、当の本人が青ざめていくのを見て、ラブコメ的な状況では無いと理解し叫んだ。

 

 

「えっあっちょっ……!

だ、誰かー!へ、ヘルプ、ヘルプ…ヘルペスミィィィィ!!」

 

 

その一部始終を永琳・てゐ・優曇華・輝夜・妹紅・見舞いに来た早苗・小傘・にとりの面々は監視カメラで見ていたが、現在進行形で腹を抱えて大爆笑しているので助けに行くなど不可能である。

 

早苗・小傘・にとりの助けが向かったのは、それから五分後の事だった。

 

 

「全くもう……見てたなら早く来てくださいよ。すっごい怖かったんですからね?」

 

「文さん、それ俺の台詞。ついでに言うならそれアンタに言いたい」

 

「マジすんませんでした」

 

「いやはや……本当に、幻想郷では常識に囚われてはいけないんですねー」

 

「ね、わちき笑い過ぎてお腹痛いの初めてだよ。あれ絶対ラブコメ展開だと思ったのに」

 

「まさか烏天狗本来の力で鯖折りを食らうとは……んっふふふ!」

 

「黒歴史過ぎて文さん泣きそう」

 

「盟友。今後こうならないように、これを持っておくと良い」

 

「…?何すかこの人型の紙人形」

 

「私が開発した、人為的に完全憑依出来る装置だ。肌身離さず持っていれば、シンクロ率が100%に達すると勝手に完全憑依してくれる便利な代物さ。いずれ役に立つだろう」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山を切り開いた広場に大きなドームが建てられている、以前チルノがライブを行った広場だ。その周囲には出店も並んでおり、文字通りお祭り騒ぎとなっている。そこに、自転車バカの姿があった。

 

 

「すっげえ…まさかここまで予想通りとは…!」

 

「ね?凄いでしょ?」

 

「あれ、小傘ちゃん?確か今日出番あるんだったよね?時間あんの?」

 

「いっけない、前座だから結構前の方だったの忘れてた!行ってくる!」

 

「偶におっちょこちょいですねあの子」

 

「うん、チルノと良い勝負だな。そういう早苗は出番ないのか?」

 

「はい、霊夢さんの応援をするので!」

 

「それならまだ時間はあるな。とは言え、俺も挨拶しなきゃいけないから中に入らないといけないんだよね」

 

「そういえば実行委員長になってましたね、パンフレットに書いてありました。えーと…うわ!後5分で出番じゃないですか!」

 

「マジでか!急がないと…痛っ!」

 

「無理しないで下さい、まだ病み上がりなんですから」

 

「文さん!」

 

「話は後です、しっかりつかまって下さいね。行きますよ?」

 

 

 

 

アリーナの中央で、椛と文が晴れ着姿でマイクを握っている。会場は、見事に満席だ。

 

 

「寒椿が芽吹くこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか」

 

「告知より1ヶ月…舞台は全て整いました」

 

『第1回弾幕舞踏会、これより開幕です!』

 

 

割れんばかりの歓声が会場を包む。文が片手を上げて静め、椛が話す。

 

 

「早速演目に移りたい所ではありますがその前に。今大会の実行委員長、自転車バカより挨拶があります、どうぞ」

 

「え〜、ご紹介に預かりました自転車バカと申します。頭に包帯&松葉杖スタイルなのをお許し下さい、浮かれすぎて階段から落ちちゃいまして…」

 

「小学生か!」

 

「早速のツッコミありがとうございます。えー…やべっ。緊張しすぎて台詞飛んだ」

 

「ちょっとぉ!?」

 

「仕方ないじゃん!まさかこんなに大盛況だとは思ってもみなかったんだよ!」

 

「あんた本当にメンタル弱いな!それでも文様の部下か!」

 

「それでも部下だよ文句あっか!」

 

 

「アッハハハハハ!」「良いぞー!」「頑張れー!」「適当に喋れー!」

と観客に後押しされ、無事に考えが纏まった。

 

 

「…自分はこの5月に此処へ来た、しがないユーザーに過ぎません。初めは色々な人に圧倒されるだけで何も出来ませんでした。

ですが。ひょんな事から、この射命丸 文さんに部下として雇われ、現在は皆様お馴染みの文々。新聞社の下請けのような形で活動しております」

 

「おお」

 

「ラインナップは現在四つ程です。これから更に増えるかも知れませんし、減るかも知れません。

それでも、自分はこの活動を止めるつもりは有りません。地域に根ざした会社に、我が社が無くなったら困ると言われるような会社になりたいと考えています。

その一環である今日のイベントには色々な方が出場されます。皆様には是非とも、楽しんで!そしてファンになって頂きたい!」

 

「おおおおおおおお!」

 

 

文と椛に視線を向け、三人で喋る。

 

 

『それでは参りましょう!トップバッターは優曇華&てゐの二人で、"お月見うどんてゐ!"のテーマ曲に合わせて弾幕を張りながら踊ります!

尚、出場者が放つ弾幕は威力を最小限に抑えてありますので、ぶつかっても風船が当たったのと大差ありません!

どうぞ!』

 

「わあああああぁぁぁぁぁ……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございましたー!お気をつけてお帰り下さいねー!…ふう、今ので最後かな?にとりさん」

 

「だね、後は身内しか残ってないよ」

 

「最初の挨拶面白かったよー!」

 

「マジか、ありがとう小傘ちゃん」

 

「ったく、こっちはヒヤヒヤもんでしたがね」

 

「みんなではなしてたんだけど、あれって本当にアドリブだったの?」

 

「そうだよ…ってか仕方ないじゃん、挨拶するって聞かされたのが昨日だったんだぞ?」

 

「忘れるも何も、最初から考えてなかったんです」

 

「ひゅい?じゃあ本当にアドリブだったのかい?よくあの程度で纏めたなぁ」

 

「二人の対応力に助けられたって感じっすね。ありがとうございます」

 

「ま、あれくらいは出来ますよ。こちとら場数踏んでますからね、経験の差って奴です」

 

「文様、威張ってる暇があるんなら後片付け手伝って下さい」

 

「それもそうね、じゃ、我々はこれで」

 

「あ、俺もそろそろログアウトしなきゃマズいな。じゃあ文さん、また明日」

 

「なんかあの一件以降、仲の良さが上司と部下ってレベルじゃ無くなってきてる感じがするな」

 

「ね、付き合っちゃえば良いのに」

 

「泣き叫ぶ文様とキスをする文様、どっちの写真が欲しいですか?」

 

「ちょっと!何であるのよ!?///」

 

『どっちもー♪』

 

「私としては様子も詳しく聞きたいので向こうに行きましょう。ここじゃ邪魔が入りますからね」

 

「あんた達ぃ!?」

 

『逃ーげるんだよぉ〜♪』

 

「無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

 

駆け出す四人の笑顔は、絶える事は無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く。

 

 

 

 

 

 




例え次回から更新頻度が下がっても、こんな小説読んでる人なんて居ないから誰も気にしない筈
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