東方開心劇    作:チャリタク

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本作品は三部作構成となっております。
設定がハチャメチャです。
私には文章力なんぞ存在しません。
ご高覧の際にはご注意下さい。



第6話「ラインナップ拡張」

「まだ二回目ですけど、歩いて現場に向かうって良いっすね」

 

「どうしてですか?」

 

「言わなきゃ分かりませんか?」

 

「あやや~……これでも気を付けてる方なんですがね」

 

「まぁ、気を使って貰えるのは感謝してますけど」

 

 

頭を掻いて苦笑いする文と、ため息を付く自転車バカの二人が歩いているのは”人里のメインストリート”と呼ばれる大通り。

商店街もあれば歓楽街もあり、ちょっとしたビル群もある。以前は超高層ビルもあったのだが、自治体が

「これでは景観を損なう」

と訴えたので高さ制限を設ける事になったのだ。

 

 

(しっかしまあ、科学の進歩は凄いもんだな)

 

 

周囲を見渡し、改めて関心する。当然と言えば当然である。

大半の建物の外観はMMDで見たように古風な佇まいなのだが、一歩中に入れば自分の生活する現実世界の建物となんら変わりないのだ。

初めて見たときなど催眠術かと思った程である。

 

 

「ところで、本当にこの先に居るんですか?」

 

「ええ。本当なら守谷神社までひとっ飛び!…なんですが、依頼主がこの時間は里で買い物兼手品をしているので」

 

「そこは原作通りなんだ。お、人だかりが出来てる…文さん」

 

「恐らくあの中心に居るでしょう。ここで終わるのを待つのも一興ですが、せっかくだし見ていきません?」

 

「異議なし」

 

 

 

 

「お待たせしました〜。すいませんね、まさかアンコールが掛かるとは」

 

「手品(タネ無し)が終わってからの約束でしたし、問題ありませんよ」

 

 

バッグを持って現れた人物こそ、今日の依頼主。胸の位置ほどまである緑のロングヘアーで、髪の左側を一房髪留めでまとめ、前に垂らしている。瞳の色は深緑だ。服装は白地に青の縁取りがされた上着と、水玉や御幣のような模様の書かれた青いスカートを着用。靴は水色のローファー、髪飾りの蛙と白蛇が特徴的だ。

 

 

「タネ有りなら散々見てきたし俺も過去にやったけど、タネ無しってやっぱ凄いわ」

 

「そうですね、"タネも仕掛けもございません"が嘘じゃないんですからね」

 

「毎回あの台詞で笑いそうになるから大変なんですよ?」

 

 

思わず吹き出す二人を、早苗は制する。

 

 

「そんなことはさて置き本題に入ります」

 

「あっハイ」

 

「貴方の活動は風の便り(物理)で聞いています。そこで一つお願いがあるのですが」

 

「貴方も宣伝ですか?神社の信仰なら足りているでしょう?」

 

「ロープウェイだってもう試運転の段階に入ってるって聞いたけど」

 

「それはそうなんですけどぉ〜その、なんて言うか…まだ欲しいというか…あるに越した事は無いというか」

 

「……まあいいや、これ以上つっこむと話が進まない。で、具体的に何が欲しい。とかあります?」

 

「そうですね〜、グッズはそこそこ揃えてあるし…参拝客の増加はもうすぐ解決するし…」

 

『うーん…』

 

 

案が出ないまま5分経過。すると自転車バカが一言。

 

 

「早苗さん、買い物まだ済んでないよね?」

 

「え?あ、はい、まだです。それがどうかしたんですか?」

 

「付き合うからそれ先に済ませちゃおう。煮詰まったら気分転換に違うことしないと。ねぇ文さん?」

 

「はい、それが物を考える時の定石です。早苗さん、行きましょう」

 

「なるほど、時として常識的に考えるのもありなんですね。分かりました、行きましょう!」

 

「そうこなくっちゃ」

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わってロープウェイ内。

 

 

「すみません、荷物まで持って頂いて」

 

「大した量じゃないから大丈夫だよ。いや、強がりとかじゃ無くマジで」

 

「こんな量で良いんですか?」

 

「はい、年頃(意味深)の女子が3人ですから。それに神奈子様も諏訪子様も今ダイエット中なんです」

 

「そうなんですか?この前お会いした時は二人共いつも通りに見えましたが…」

 

「ダイエットねぇ、痩せてりゃ良いってもんじゃないんだけどなぁ。俺からすれば」

 

(ほっほーう……)

 

「今の台詞は是非お二方に言って上げて下さい」

 

「いや、言うのは良いけど逆鱗に触れるとか無いよね?なったら俺死ぬよ?肉片すら残んないよ?」

 

「だーいじょうぶですって。あの二人は少し気にし過ぎてるんです。最近はご飯だって残しちゃうし。全くもう」

 

「なら安心だな」

 

「自転車バカさんは痩せてる女の子は嫌いなんですか?」

 

「嫌いじゃないっすよ?ただね、俺の世界の妖怪と違って貴方達は凄く個性的だし良い顔してるんです。ポスターにして売りに出せば良い線行けるんじゃないかってくらいにね。だから何もしなくて良いんすよ。ありのままが素晴らしいんだから」

 

「は、恥ずかしくないんですか?そんなこと言って//」

 

「ありのまま…//」

 

「って台詞を誰かが言ってたような、そうでもないような」

 

「いや、引用かい!」

 

「しかもうろ覚え!」

 

「なんか可笑しな事言いましたか?あんたらの旦那だってどうせ似たようなプロポーズしたんでしょ?まだ会った事ないけど」

 

『ギクッ』

 

「お、着いた着いた。歩かないで良いのは楽だねぇ〜」

 

 

ロープウェイを下りて神社へと歩き出す彼に聞こえないように、二人は声を潜めて会話した。

 

 

(こっちが既婚者だと知っての発言でしたか、やりますね)

 

(やっぱり文さんもそう思いましたか、だからあんな恥ずかしい台詞言えたんですね)

 

 

 

 

「という訳で、私が今度発売されるカレンダーの表紙を飾る事になりました」

 

「うん、説明ありがとう。よく分かった」

 

「でも最後の部分はいらなかったよね」

 

「すみません、話し出すと止まらなくなっちゃって。つい」

 

「いいよ、いつもの事だし。で?その"自転車バカ"ってのはどこに居るの?」

 

「そういえば姿が見えないね。早苗、どこに行ったか知ってる?」

 

「なんか"次の依頼者が待ってるから"とか言って飛んでっちゃいました」

 

「せわしないな」

 

「構わんよ」

 

「それちょっと違うんじゃない?」

 

「そーだっけ?」

 

(本当仲良いですね、この人達は)

 

 

 

 

 

 

 

 

人里の外れにある大木、その下で立っている人は赤いマントを身につけて、そのマフラーのような部分で口元を隠している。ショートカットの赤い髪で青い大きなリボンを頭に着けており、リボンと黒い服には周りに赤い刺繍がついている。服装は赤いミニスカートと黒いブーツを履いていて、ブーツにも赤い刺繍もしくは紐のようなものがついている。赤蛮奇だ。

 

 

「おそいな…何してるんだろ」

 

「すみませーん!遅れましたー!」

 

「ふう、流石にもう気絶はしないな」

 

「あんたが遅れるなんて珍しいじゃない。最速さん?」

 

「あはは、思ったより一つ目が長引いちゃったもので」

 

「まぁ来たんだから良しとするよ。そっちが自転車バカ?」

 

「どうも初めまして。自転車バカって言います。よろしく」

 

「早速本題に入りましょう。確か…人間と仲良くなりたいんでしたっけ?」

 

「そうなんだ。このプライドと性格のせいで上手く馴染めなくてね。友達と呼べる奴だって影狼と小傘くらいだ。どうにかしなくちゃいけないんだけど…」

 

「どうします?カレンダーの順番に入れるのは確実として…」

 

「速効性があるものとなると…やっぱり」

 

『雑誌しかないか…』

 

「ざ、雑誌?どうする気だ?写真でも載せるってのか?」

 

「それなら紹介文も書いた方が良さそうですね」

 

「え」

 

「袋とじにすれば買う人も出てくるでしょうね」

 

「あの」

 

「でも肝心の中身はどうします?上手くやらないと見て貰えませんよ?」

 

「そこなんだよな問題は…」

 

「ちょっと」

 

「そうだ!こういうのはどうです?」

 

「なんです?」

 

「ねぇ」

 

「にとり's工房は妖怪の山を紹介する雑誌でしょう?なら今度は人里を中心に幻想郷全土のあれこれを紹介するってのは」

 

「良いっすねそれ!その路線で決まりだ!」

 

「だから」

 

「そうなると取材範囲がとんでもない事になりますね、まぁ貴方も飛ぶの慣れたし大丈夫でしょう」

 

「飛ぶっつっても俺は文さんにUFOキャッチャーのごとく捕まってるだけですが」

 

「という結論になったのですがどうですか蛮奇さん?」

 

「何かこれは!っていうの有ります?」

 

「…物凄くとんとん拍子に話が決まったけど、概ね異論は無いよ。その案に賛成」

 

「じゃあ、これで終わりですね。時間も余ったことですし、どっか喫茶店でも行きませんか?人間慣れの練習も兼ねて」

 

「賛成、俺も東方にわかファンだから赤蛮奇さんの事もっと知りたいし」

 

「全く都合の良い…っていうか息ぴったりだなあんた達」

 

「ま、なんだかんだ言って私の部下ですから。これくらいは昼飯前ですよ」

 

「腹減ってるんなら素直に言えばいいのに」

 

「それな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く。

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