東方開心劇    作:チャリタク

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本作品は三部作構成となっております。
設定がハチャメチャです。
私には文章力なんぞ存在しません。
ご高覧の際にはご注意下さい。



第⑨話「映画を撮ろう」

午前9:00。いつものようにログインした自転車バカだが、目の前に居たのは文だけでは無かった。

本当は普通に家の中に入って来てる事にも文句を言いたいのだが、そこから突っ込むと話が進まないのでスルー。

 

 

「文さん、なんでレミィさんがここに居るんすか?しかも咲夜さんと一緒に」

 

「あはは。えーと、どこから説明したものか…」

 

 

苦笑する文を見て、椅子に座ってふんぞり返ったレミリアが命令した。

 

 

「咲夜、よろしく」

 

「畏まりました、では説明させて頂きます…………」

 

 

 

 

「要するに、ルーミアを主役にした映画を撮りたいと?」

 

「そうよ。この私が直接依頼してやるのだから、感謝することね」

 

「そりゃ、ありがたいですけど…」

 

「あやや、何か言いたそうですね」

 

「いやね?わざわざレミィさんが来なくても、咲夜さんがここに来るだけで良かったんじゃないかなーって」

 

「というと?」

 

 

その発言であからさまにレミリアの肩が動いたが、構わず話を続ける。

 

 

「だってもう日が昇ってるし、このアパート紅魔館からそこそこ距離あるし」

 

「確かにそうですね。いくら日傘があるとはいえ、この時間に館の外に出るのはいささかリスクが…」

 

「でしょう?それにあの事件を見る限り、レミィさん説明とか下手そ」

 

「そ、それには理由があるのよ!ねえ咲夜!?」

 

 

椅子から勢いよく立ち上がり誤魔化そうとするも、咲夜が止めを刺した。

 

 

「お嬢様駄目ですよ!それ以上言ったら普段引きこもって仕事ばかりしてて館の人以外と話す機会がなくて寂しいから今日無理して出てきたのがバレてしまいますよ!」

 

『そうだったんですか?』

 

「ほらばれたー!」

 

「いや、お前が全部バラしたんだろうが!しばくぞ確信犯!」

 

「我々の業界ではご褒美です!」

 

「くっ…どうしてこうなったのかしら」

 

「いやあんたのせいだろ。と思ったが、口には出さない自転車バカであった」

 

「思いっきり出てるから!全部聞こえてるから!お願いだからそういうモノローグは心の中でやって!う〜…」

 

「もうやめて!お嬢様のライフはとっくにゼロよ!主に私のせいで」

 

「自覚…!いえ、止めておきましょう。これ以上無駄に疲れたくないもの」

 

「あのー、我々結構なリフレッシュになりましたけど?」

 

「そりゃそうでしょう!もの凄く息ぴったりだったじゃない!何よあの一体感!」

 

「閑話休題」

 

『あっハイ』

 

「何で主役がルーミアなんですか?紅魔郷メンバーでやるんなら他にも適役は居るでしょう?」

 

「仰るとおり我々の方が撮影慣れしていますし、ギャグからシリアスまで基本何でもいけます」

 

「寿命ネタもやってるしね」

 

「だったら…」

 

「ですが問題点がひとつあるんです。何か分かりますか?」

 

「え、何だろう……やり尽くされてるとか?」

 

「そうよ、だからこそのルーミアなの」

 

「それに何よりも、フラン様のお友達ですから」

 

「そうなんすか?」

 

「ええ。実は今回の本当の依頼者は私じゃなくフランなのよ。

ルーちゃんをもっと露出して欲しい!

って頼まれちゃったの」

 

「あんな目をしてお願いされたら、断るわけにはまいりませんもの」

 

「分かりました、その方向で行きましょう」

 

「ではさっそく打ち合わせに入りたいのですが、どうせなら紅魔館に行きましょうか」

 

「それもそうね、本人が居なくちゃ話にならないし。行くわよ咲夜」

 

「御意」

 

 

無事に紅魔館に着いた一同だったが、着くと同時にレミリアは即座にデスクワークに戻った。呆れつつ、咲夜と小悪魔に案内されて部屋の前に着く。彼女だけが入り、ルーミアとフランに事のあらましを話した。

 

 

「という訳ですフラン様、良かったですね」

 

「やったー!ありがとう咲夜!ルーちゃんも、今の聴いた?」

 

「うん、すっごく嬉しい!ありがとうフーちゃん!でも、そんな大役務まるかなぁ?」

 

「何言ってんの、たまには主役はってみたい って自分で言ってたじゃない」

 

「世間にアピールする絶好のチャンスよ、頑張りなさい」

 

「ほら、咲夜もこう言ってるんだし。ね?」

 

「……分かった、やってみる!」

 

 

10㎝ほど開いたドアから、少女達の和気あいあいとした声が聞こえてくる。やばいルーフラ尊い。壁にもたれかかって聞いていた三人の内、小悪魔が沈黙を破った。

 

 

「お聞きの通り、本人はすっかりやる気ですよ」

 

「えぇ、これから忙しくなりそうっすね」

 

「打ち合わせでも言いましたが、撮影は我々の方が慣れているので大丈夫です」

 

「そこはお願いします。俺は今月中に台本を書き上げればそれで良いんですよね?」

 

「はい。原稿が上がったら連絡を下さい、こちらから伺います」

 

「了解しました。じゃあそういう事で」

 

 

かくして自転車バカ初の試みである、映画の台本作りが始まった。どういう物にするか皆と打ち合わせで話した結果、旦那との馴れ初めをドキュメンタリー方式で描く事になった。二番煎じを避ける為に消去法で考えた結果である。

 

 

「おし、じゃあまずは旧暦の人に会いに行かねば。主人公が不在とか言語道断だもんな」

 

「あ、だったら案内するよ。同棲してるし」

 

「お願いしゃっす」

 

 

紅魔館を出て、彼女の案内の元に行こうとしたが、ルーミアが大声で旧暦の人の名を呼ぶとスキマが召喚された。

 

 

「どわあっ!えっ?なにこれどうなってんの!?」

 

「アイツ特殊能力持ちでさー、こんな風に空間移動が出来るの。凄いっしょ」

 

「普通に尊敬するわ。凄い彼氏持ってんのな。

……あーなるほど、だから最初に見たとき妖怪じみた動き出来たのか。納得」

 

「そういう事。実はただのユーザーじゃなくて幻想入りしてきたんだけどそれは後で話すとして、取り合えず行こっか」

 

「何それむっちゃ気になる」

 

 

スキマに入ると入り口が閉じる。再び開いた出口を抜けると家の前だった。戸をノックし、ルーミアに誘われるまま玄関に入る。廊下を小走りする音が徐々に大きくなり、現れたのは伝説のボーカロイドだった。吃驚しつつも事情を話し、本人の居る応接間に移動して映画用に脚色しつつメモを取る。

話が終わると、纏めたメモを見せてあーでもないこーでもないと言いながら内容を膨らませていく。筋が通らないとおかしな事になるので、旧暦の人の話に出てきた人物の元へ行き確認をとる。という一連の作業を2週間程掛けてこなしていく。

 

 

「あ、俳句の事すっかり忘れてた。どうすっかなぁ」

 

「ご安心を。どうせそんな事だろうと思って既に考えがあります」

 

「マジっすか」

 

「マジです」

 

「どうするつもりなんすか?」

 

「街角の掲示板があるでしょう?あそこに張り紙をして俳句を募集すれば良いんです」

 

「おぉ、本当だ。既に貼ってある」

 

「1ヶ月分は貯めてありますから、貴方は脚本作りに専念して下さい」

 

「文さんありがとう!じゃ行ってきまーす!」

 

 

そう言って駆け出した彼の背に、笑みを浮かべて呟く。

 

 

「やれやれ、手間の掛かる部下ですね」

 

 

それからさらに2週間後。

 

 

「でけたー!これで文句は出ない筈!」

 

「お、遂に完成ですか?ちょっと見せて貰っても」

 

「どうぞどうぞ」

 

「……良いですね、これなら大丈夫でしょう。さっそく人数分コピーして来ますね。何か飲みます?」

 

「カフェオレでお願いしゃーす!」

 

「無事終了です。原本は念の為に保管して置きますね」

 

「お願いします。さ、持って行きますか。みんな待ってるだろうし」

 

「行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうです?何か意見はありますか?出来ればもう書き直しはごめんだけど」

 

「ないよ!これなら出来そう!ね、フーちゃん?」

 

「うん!……あれ?私こんなに台詞多いの?」

 

「ルーミアの親友なんだから当たり前でしょう?…以外と出番少ないわね」

 

「お、お嬢様は仕方ないですよ。仕事があるんですから」

 

「そういう咲夜さんはそこそこ有るのにな。やっぱメイド長だからか。

ってか俺一番多過ぎてワロエナイ、覚えられっかな?」

 

「大ちゃーん、漢字が読めなーい」

 

「よく見てチルノちゃん、ルビが付いてるよ?」

 

「あ、本当だ。みんなはついてるの?」

 

『いや、お前だけ』

 

「」

 

「私の出番お嬢様と良い勝負なんですね、パチュリー様。

……パチュリー様?」

 

「何で私だけ魔理沙と弾幕ごっこなの?舐めてんの?」

 

「だってやってたじゃん。ね、ルーちゃん」

 

「うん、あの時は巻き添えくらってピチュるかと思った…」

 

「こんな美味しい台詞貰えるとは…門番やってて良かった……!」

 

「1人気絶してるのは放っておくとして、こーゆー段取りでお願いします。文さん、後は頼んます」

 

「任せて下さい。では明日から台詞合わせに入りますので、よろしくお願いしまーす」

 

『お願いしまーす』

 

 

それから更に二ヶ月後。

 

 

「おいあの映画、もう見たか?」

 

「見たぜ。結構良かったなあれ」

 

「マジかよ?良いなぁ〜。金と時間がとれねーからまだだわー」

 

「行っとけって!ぜってー後悔しねーから」

 

「試写会も見た俺まじ勝ち組」

 

 

「ルーミアちゃん可愛かったねー」

 

「ほんとそれ。あたしもあのくらい可愛くなりたいなー」

 

「無理無理、ウチが宝クジで3億円当てるくらいあり得ないから」

 

「つまり望みはあるんだよね!?」

 

『ぶふっ……ッ、アッハハハハハ!!』

 

 

 

「良かったですね、大盛況じゃないですか」

 

「俺は脚本書いただけっすよ。頑張ったのはあの人らです」

 

 

自転車バカの視線の先では、出演者達が握手会を開いている。ルーミアの列が特に長いのは言うまでもないだろう。

ごめんちょっと待って、何で旧暦の人も並んでんの?

 

 

「でも貴方の名はエンドロールでしっかり出しましたからね」

 

「これから更に無茶振りが増えるかもな」

 

「あぁ、にとりさん。カメラワーク良かったっすねー」

 

「あれくらいは朝飯前だ」

 

「流石、あまたの撮影をしてきた猛者は言うことが違いますねぇ」

 

「猛者も何も、お前らいつも私に丸投げじゃないか。嫌でも技術が身につくよ」

 

「お疲れ様です」

 

「うむ、くるしゅうないぞ」

 

「ははー」

 

「本当にノリ良いですねあんたら。そろそろ落ちますわ、また明日」

 

「バイバーイ」

 

「さて、どうする?」

 

「もう少し眺めてましょう。当分終わりませんよこれは」

 

 

星空の明かりに照らされる紅魔館では賑わいがピークを迎えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く。




おまけ。


モブ男「思ったよりギャグ要素強かったな」

モブ娘「それな、終始ニヤニヤしてたわ」

旧暦の人「ルーミアの握手会に並んだらしばかれたんだけどww」

自転車バカ「お前バカだろ」

その旧暦の人が主人公のアナザーストーリーはこちら➡https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7213452
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