Fate/Nilotpalagita Synopsis   作:時雨

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早速1話目の投稿です。

そういえば、もうすぐ年末年始ですが皆さんは福袋ガチャを引くのでしょうか?


1章 ある日、森の昼下がりにて
湖の畔


 何がどうして、こうなったのか。自分でもよく覚えていない。ただ、()かっていることは……。

 

 ──自分が転生した、ということ。

 

 ──これから、一人で生きなければならない。ということだ。

 

 私は今、一人ポツリと鬱蒼とした森の湖の(ほとり)に座っている。人という生き物は不思議なもので、死んだと思ったら赤ん坊になっていたり、自分の生まれ落ちた世界が“剣と魔法のファンタシー”のような世界観で、しかも古代インドだとしても、年月が経つにつれて見事に適応してしまうらしい。

 

  (たと)え、いきなり現れた女神から加護をもらった数週間後にこの世界の両親と死に別れてしまった上に、そのことが原因で他の人に忌諱(きい)され、この見知らぬ森で生活することになったとしても。

 

 ……うん。本当に、何でこうなったんだろう。

 

 この森で生活すること早一週間。食べれそうな木の実や野草を採取しつつ、仲良くなった動物たちと協力して、ここまで食い繋いできた。サバイバル知識がろくにない素人がよく一週間も生きていられたな、とつくづく思う。

 

  しかも、今の私は五歳くらいの子どもだ。本当に今日まで生きていられたことが、不思議で仕方がない。……まぁ、推測でしかないが、恐らく“彼女”がくれた加護のおかげなのだろうけれど。

 

  閑話休題(それはともかく)

 

 今日も今日とて食料を探さなければいけないのだが、何故かやる気がでない。いや、冗談抜きで本当に。なのでこうして、湖の畔に座ってただボーッと空を見上げている。傍目からみたら、ただの不審者にしか見えないだろう。

 

「綺麗だなぁ」

 

  思わず、そう呟く。数時間前から見上げている空は、青く透き通っており、雲一つ無いまさに晴天霹靂の空だった。

 

 

 

 

 そうしてしばらくの間、現実逃避をしていると背後からガサガサと草が揺れる音がした。私は仲の良い動物たちの内の誰かかな、と気にせず──後ろを振り向くこともなく──また、じっと空を見上げる。が、そろそろ飽きてきたし、いい加減に食料を探しに行かなければならないので、立ち上がってその場を去ろうとした。

 

 そのとき。

 

「おい、お前。そこで何をしている」

 

 後ろからいきなりしわがれた低い男の声が聞こえてきた。どうやら、先ほどの音は動物たちではなく、この声の主が草むらを踏み分けてきたときの音だったらしい。

 

 久しぶりに人の声を聞いたが、本当に人なのだろうか。もしかしたら、ただの幻聴かもしれない。恐る恐る後ろを振り返ってみると、そこには背に巨大な戦斧を背負った、一人の壮年の男が立っていた。

 

 子どもがこんなところにいるのを不審に思っているのか、怪訝な顔つきをしている。

 

「何って、ただ空を見上げていただけです」

 

「何で空を見上げていたんだ」

 

「現実逃避をしていたから?」

 

 現実逃避?と首を傾げながらオウム返しのように言う彼。この世界にこの言葉が存在するのかは別として、それ以外の言葉が思い付かなかったのだからしょうがない。

 

 自分のボキャブラリーの少なさを実感していると、彼は鋭い目付きでこちらを見て、ゆっくりと口を開いた。

 

「現実逃避はよく分からんが、こんな鬱蒼とした森に一人でいるのは危ないだろう。親はどうした」

 

  親。その言葉を聞いたとたん、ドクリと私の心臓が歪な音を立てる。

 

 自分の脳裏に浮かんだのは、元気な姿で笑っている両親の姿と……。

 

 血に染まって、息絶えた、二人の──。

 

 ヒュッ、と短く息を吸う。深呼吸をしようとしたつもりが、それができずどんどん呼吸が浅くなり息苦しくなっていく。

 

「大丈夫か?!」

 

誰かが、私に駆け寄ってくる。返事をしようとするが、上手く喋ることができない。意識が、朦朧としてきてろくに頭も回らない……前にも似たようなことがあった気がする。

 

そして、そのまま私はまた意識を手放した。

 




文がごちゃごちゃになっている気しかしない今日この頃。

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