「君の名は。サヤチン」   作:高尾のり子

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ここからR15、ガールズラブ要素が入ります。


Bルート第二話

ここからR15、ガールズラブ要素が入ります。

 

 

 

 私は三葉ちゃんの身体で病室のベッドから起き上がった。隣には私の身体が寝てる。私の身体は下腹部を2針だけ縫われて、今は穏やかに寝てる。すぐに治る傷しか負ってない。でも、自傷行為をしたから手足をベルトでベッドに固定されてる。

「償いはするから………また、痛い想いをさせて、ごめんなさい……でも、自分で自分には刺しにくいの……今なら…」

 町長さんには、もう自傷行為はしないって約束して、お仕事もあるから糸守へ帰ってもらった。それから、お医者さんに私は私の口で、また自分を刺しそうなので手足を縛ってください、って頼んだ。だから、今はベッドに固定されてる。何の抵抗もできない。

「………」

 病室を出て、一階にあった院内コンビニで果物ナイフを買った。これならガラス片みたいなハンパな傷にはならない。ざっくり奥深くまで、子宮まで刺せる。

「……ハァ……ハァ……やれる……ハァ……絶対、やらなきゃ…」

 私は三葉ちゃんの処女を奪って、妊娠までさせて、さらに中絶させて、危険な施設でさせたから二度と妊娠できない身体にさせてしまった。殺されたって文句は言えないような仕打ちをした。

「……」

 病室に戻って、私の身体を見下ろした。

「………」

 静かに果物ナイフを構える。

「…………クスっ…」

 ちょっと可笑しい。だって、これは当然の行為。私が三葉ちゃんの立場なら、絶対に許さない。処女を奪われ身体をメチャクチャにされたんだから、これから宮水三葉の手が名取早耶香の身体を刺すのは、ごく当然の行為。ただ、真の実行者が私だから、自傷行為といえば、そうなるけど、他人から見たら、ごく当然の復讐。それが、ちょっと可笑しい。そして、一日目の激痛を三葉ちゃんに味わわせることになるのは本当に申し訳ないけど、今刺さないと、私の決断も鈍るかもしれないし、ちゃんと深く刺せないから。

「…ごめんね……でも病院だから、すぐに先生を呼んで、痛み止めも、すぐだから」

「……やめてよ、サヤチン…」

「っ…起きてたの?」

「また、痛いの私なんだよ?」

 三葉ちゃんが私の身体で手足を藻掻いた。しっかり拘束されてるから、何もできない。

「ううっ…逃げられないし……これを計算して拘束されたのか……」

「ごめんなさい。でも、すぐに先生を呼んで痛み止めしてもらうから」

「いやいや、そんな問題じゃないから! 絶対超痛いよ!」

「……ごめんなさい……でも、償いたいの……私も妊娠できないようになるから……ね?」

「サヤチン………もう、いいよ。別に、妊娠できなくてもさ。四葉がいるし。みんなが、みんな出産しなくてもいいじゃん」

「…………結婚だって難しいよ」

「本当に好き合ってる人となら、なんとかなるよ」

「………………たとえ、そうでも、私だけ、のうのうと…」

 これ以上、会話してると決断が鈍りそうだから果物ナイフを振り上げた。

「待って待って! そうだ! 子宮を貸して! ね?!」

「え?」

「ほら、代理母ってあるじゃん! 本気で子供がほしいときはお願いするから!」

「…………」

「そのとき、サヤチンまで傷ついてたら、貸せないでしょ?!」

「………卵巣は、無事なの? 卵子は、残ってるの?」

「さ……さあ?」

「………やっぱり、刺そう」

「ヤダヤダ! やめて!」

「大丈夫、すぐに先生を呼ぶから、痛いのは5分もないよ」

「って! その状況だと私の身体が殺人未遂で捕まるんじゃないの?!」

「………名取早耶香が被害届を出さなければ、なんとかなるよ」

「いやいや! 一度は捕まるよ! きっと警察署に泊まることになるから! お父さんもお婆ちゃんも嘆くからやめて!」

「…………」

「新聞にも載るから! ニュースになるよ! せっかく秘密にしたのに!」

「あ……そっか……それを考えてなかった」

「っていうか、サヤチン、刺すことしか考えてないよ! いろいろ考えて! 痛いのヤダよ! 逮捕されるのもイヤだよ! 私たちは一心同体っていうか二心二体なんだよ!」

「………でも……私は………せめて、克彦とは別れるよ……それで償いに…」

「そんなこともしなくていいから! それも、嬉しくないし! せめて、私にプラスになることで償って! マイナスをマイナスで埋めようとしないでよ!」

「……………けど、せめて…」

 私は果物ナイフを持ち変えて、柄の部分を私の身体に向けた。

「ちょ、何する気なの?!」

「せめて、私の処女は奪うよ。これで」

「ぅぅ……それも、痛いのは、私だよ?」

「………ごめん…」

「ごめんで済まそうとしないでよ! ごめんで済ませようとしてきた結果が今でしょ?!」

「……それも……ごめん………。だって……せめて処女くらい奪わないと……ね?」

「ね、って………」

「そんなに痛くないよ。昨日までの腹痛とか、麻酔無しの中絶手術に比べたら、ぜんぜん、たいしたことない。冬場に乾燥した唇が裂けるくらいの痛みだから」

「ぅぅ……経験者は語るみたいに……私のバージンで経験して……」

「お願い、ケジメとして、せめて処女だけは奪わせて。そのくらいの償いはさせて」

「…………じゃ、……じゃあ、せめて気持ちよくしてよ。エッチって気持ちいいんだよね? このサヤチンの身体だと、私も羞恥心かなり少ないから、いっそ気持ちよく処女を奪って」

「………気持ちよくって……」

「私にプラスになることがいい! マイナスの償いはヤダ! サヤチンだって、気持ちよくエッチしたんでしょ?! 私の身体で!」

「…うん……まあ……気持ちよかったよ」

「じゃあ、この身体も気持ちよくして!」

「………それが望み?」

「うん!」

「……………わかった……気持ちよく処女を卒業させる」

 私は果物ナイフをテーブルに置いてから、仰向きに拘束されてる私の身体へ、三葉ちゃんの身体で跨った。

「じゃあ、やるよ」

「ぃ…痛くしないでよ」

「クスっ……そのセリフ、本当っぽくて、かわいい」

「ぅぅ…」

「ちゃんと気持ちよくするから、安心してリラックスして」

 そっと三葉ちゃんの手で、私のおっぱいに触る。

「…く…くすぐったい…」

「おっぱいはね、いきなりモミモミするより、くすぐったいくらいに、ちょっとずつ触られる方が感度があがるの」

 三葉ちゃんの指先で、私の乳首を少しだけ撫でた後は、乳首の周りをクルクルと擦る。自分の身体だから、どこが感じるか、誰より知ってるもの。処女だけどオナニーはしてるからね。

「…ぅぅ…」

「ほら、感じてきてる」

「…へ…変な感じ……身体が熱く……」

「そうそう。それがエッチな気持ちよさ」

「…ハァ……いいかも……気持ちいい……」

「手足が拘束されてるから、余計に感じるでしょ。気持ちよくても逃げられない」

「…んぅ…おっぱいって、触られてるだけで、こんなに気持ちいいんだ」

「吸われたら、もっと最高だよ」

「……」

 私の顔が赤くなった。入れ替わりが起こり始めた頃、おっぱい吸って甘えたのを思い出してる顔。

「恥ずかしい?」

「…さ…サヤチンの身体だから、平気だもん!」

「そう、じゃあ、どんどん気持ちよく、どんどんエッチになってみて。強く揉むよ、そのあと吸ってあげる」

「んぅ! ぃ、痛い」

 おっぱいを強く揉んで、それから吸いついた。

「あぁあん!」

「……」

 自分の声で喘がれると、こっちが少し恥ずかしい。三葉ちゃんの方は精神的には処女だけど、私の身体だから羞恥心が少なくて、ずいぶんストレートによがってる。

「こっちの乳首も吸うね」

「んぅぅん! ハァハァ…いい……ハァ…すごく…気持ちいい…ハァ…おっぱい吸われるの、最高だよ。ハァ…」

「でしょ? このあと、耳を舐めて、それから、身体のいろいろなところを舐めてあげる。それから、最後は、ここ」

 三葉ちゃんの指先で、オムツをあてられてる私の股間を触った。オムツなんて雰囲気が無くてイヤだけど、拘束されるときにあてられた。まあ、手足が動かせないわけだから、そのうち漏らすのは当然だけど、女子高生に対してオムツなんて、ずいぶんひどい。

「最後の、ここは、とびきり気持ちいいから。はむっ」

 私の耳を三葉ちゃんの唇で甘噛みした。

「んっ…んぅ…」

「耳も気持ちいいよね。同時に乳首もクルクルしてあげる」

「はぅん! あん! どっちも気持ちいいの! 股間も触ってみて! ムズムズしてきてるの!」

「……」

 ホントに羞恥心ゼロに近いね。いきなり、おねだりしますか、普通。まあ、普通の状況じゃないよね、私の身体にいるのに、自分の身体に愛撫されてるだもん。見られて恥ずかしい気持ちは無くて、舐めてくるのも自分の舌、触ってくるのも自分の指、ちょっと変わったオナニーみたいだから、おねだりがストレートなのかな。焦らして焦らしてから、触るつもりだったけど、いいよ、リクエストに応えてあげる。

「触ってあげる。ゆっくり擦るからね」

 三葉ちゃんの手をオムツの中に入れて、その部分を触る。もう濡れてる。ヌルヌルに濡れて愛撫を待ってる。なんて、やらしい私の身体。恥ずかしいくらい濡らしてくれちゃって。

「ここをね、擦ると、どんどん気持ちよくなって、頭が真っ白になるよ」

「ハァ…ハァ…んぅ…んぅん! 熱いよ、そこが熱くて…んぅ! ああ、いいの!」

「もーぉと、よくなる。ほら、ほら、もっと、よくなる。すぐイク、もうイク、ほら!」

 どこが感じるか、どんな擦り方がいいか、よく知ってる自分の身体だから、三葉ちゃんの指先で一気に高めてあげた。

「ああはあん!」

「……」

 いくら町長さんが特別な病室に入れてくれたとはいえ、そこまで大声で喘ぐと廊下に響くかもよ。私の顔が蕩けて、ヨダレまで垂らしてる。欲しそうね、濡れた穴に、棒を入れて欲しくて、たまらない顔ね。指2本くらいで快感かな、指3本で処女膜やぶれるかな。とりあえず気持ちよくしてあげるね、まずは指2本。

「さァ、処女を卒業させるね」

「…い…痛い?」

「痛くないようにするよ。安心して。気持ちいいポイントを攻めるから」

 とは言っても、ここからは私にとっても未知の領域、さすがにオナニーで処女膜を失いたくないからタンポンしか入れたことない。私自身も感じたこと無い快感を、三葉ちゃんが先に味わうんだよ。なるほど、たしかに、これは先に処女を奪った償いといえば、そうなのかも。なら、最高に気持ちよくしてあげなきゃね。

「ゆっくり入れるね。痛いときは、痛い。気持ちいいときは、気持ちいいって言って。擦られる場所によって感覚は変わるはずだから。さァ、入れるよ」

 指先に生温かい感覚が伝わってくる。自分の処女を自分で奪うことになるとは思わなかったけど、せめて気持ちよくイってくれるように小刻みに擦っていく。私の中って、こんなに熱いんだ。三葉ちゃんの指をキュゥキュゥ締めつけてくる。

「んっ、うん…はっ! はうっ!」

「いい?」

「うん! いい! 入れられるの、すごくいい! もっと深く入れて!」

「……」

 私の処女で、そんなに感じまくって、三葉ちゃんは人前で口噛み酒を造るだけでも恥ずかしがってた恥ずかしがり屋さんなはずなのに、私の身体だからって羞恥心オフで快感だけ貪欲に求めてるね。たしかに、見てる私の方が恥ずかしいわ、こんなエロエロな顔で喘いでる処女なんて、お前、ホントに処女かよ、って思うもの。

「あん! ああん! うふん! はうん! もっと、もっと! そこ、気持ちいい! そこ、最高! ああ~! グリグリしてぇ! もう一回、そこ! あ、そっちもいい! いっしょにやって! もっと大きく広く! んっ! あん! あああん! ヨダレ出るくらい気持ちいいよぉ! あは~ん! やん、止めないで、もっとやって!」

「………」

 そんな背中を掻いてもらって気持ちいいみたいな羞恥心の無さで、私の顔でアヘって喘がれると、とんでもない痴女みたいだよ、名取早耶香が。

「うん! それ、その動き! 最高! ああ! あああん! はあああん! ふうぅんん! 入れたり出したりされるのも、いいの! あん! あんっ! あっ、来た! 変な感じ! 来る! 来る、なんか、くる! んぅううう! ぁあぁぁぁぁ…」

 シャァァァァ…

 イクのと同時に、おしっこまで漏らしてる。オムツがあって、よかった。

「…ハァ…ハァ…いいね……エッチ、すごく気持ちいい…ハァ…出し入れされるのなんか、最高だよ。こんな気持ちいいことがあるんだァ…ハァ…エッチ大好きだよ」

「そ、そう。よかったわ」

 もう、ぐったりしてるし、処女膜を破くのは今度にしよう、愛撫してる三葉ちゃんの身体が疲れてきたし、よく考えたら病み上がりだもん、この身体。

 

 

 

 私は私の身体で自分の部屋に、三葉ちゃんと二人で居る。そして、三葉ちゃんの股間には長野県の病院から、糸守へ帰ってくる途中で買ったペニスバンドが装着されてる。

「じゃ、サヤチンの処女、奪うからね」

「…は…はい…」

「気持ちいいよ、きっと♪」

「……」

 いえ、そのペニスバンドの太さからして、きっと痛いと思います。でも罰だから甘んじて受けるよ。愛撫無しで入れると激痛なのも知らない三葉ちゃんが楽しそうにペニスバンドを私に向けてくる。

「なんか、これいいね。おチンチンが自分に着いた感じ、楽しい。おしっこしたら前に飛ぶかな?」

「下にジャーって出るよ。私の部屋で、しないでね」

「男の子として生きるのも、楽しそう。どうせなら、男子の服を着て、サヤチンの処女をもらおうかなァ」

 いきなりコスプレですか。しかも男装。なんか、三葉ちゃんに変なスイッチが入ってるみたい。やる気満々で、すぐにも挿入してきそうだから、せめてペニスバンドを舐めさせてもらう。

「さきに私の唾液を着けさせて。さすがに乾いてると、痛いし入らないから」

「そうなんだ。どうぞ」

 誇らしげにペニスバンドを私の顔に向けてくれた。三葉ちゃんって男子になりたいって変身願望でもあるのかな。

「…し…失礼します…はふっ…」

 私は自分の口で、三葉ちゃんが装着してるペニスバンドにフェラチオする。しっかり唾液を根本まで着けておかないと、この様子だと激しくピストンしてきそうだから。濡れてないと女の側だけじゃなくて、男の方も、それなりに痛いっていうのは経験で知ってるけど、三葉ちゃんは何も知らないし、ペニスバンドに感覚はないから容赦なく突かれそう。罰とはいえ、怖い。

「フフ、なんか、そうやって私のおチンチンを舐めてるサヤチン、かわいいね」

「はふっ…ほう?」

 それ、もう男子の発言だよ。舐めながら私は右手で自分も濡れるように擦っておく。しばらく舐めてると、私の気分も高まってきて、濡れてきた。反対に三葉ちゃんは感覚がないペニスバンドを舐められてることに飽きてきたみたい。

「サヤチン、そろそろ入れようよ」

「はい……お願いします」

 まだ濡れ足りないけど、覚悟を決めてベッドに仰向きに寝転がって三葉ちゃんに向かってM字に脚を開いた。ううっ…私の処女膜が……三葉ちゃんに捧げられる。まさか、こんなことになるなんて。

「入れるよ、えいっ」

「うっ!」

 処女膜を破かれるのは、これで二度目だけど、今回は、すごく痛い。克彦は、それなりに気を遣ってくれたけど、三葉ちゃんは遠慮無く突っ込んできた。

「うくっ…ぅううっ…」

「やっぱり、痛いの? 大丈夫?」

「へ…平気……き、…気持ちよすぎて…も、もっと激しく突いて…」

 これは罰だから、痛くしてもらっていいの。

「うん、じゃあ、えいっ」

「んぐっ…ぐぅう! ああああっ!」

 痛い、痛い、痛いです、三葉ちゃん、あそこが裂けそう、っていうか裂けてる。

「えいっ♪ えいっ♪」

「あああっ!! いいい! いいいの!!」

「じゃあ、もっと激しくいくよ、ほらほら!」

「ああああああっ! いいいいっ!」

「あははは♪ サヤチン、ビクンビクンして超かわいい!」

「ハァ、ハァ! ぅう…うん…あ、ありがとう…」

「血が出てるね。痛くない?」

「へ…平気…」

 痛い、痛い、痛いけど、あの腹痛とか、麻酔なしの中絶に比べたら、たいしたことない。もう濡れてきたし、もしかして、この痛さ、私も癖になるかも。

「あ、そういえば、エッチのときってキスするよね。サヤチンと私もしてみる?」

「キス……」

 これで二度目のエッチだけど、そういえばキスはしてない。もともと、そういう同性愛的な関係で始まった二人じゃないから。まあ、でも、いいかな。

「……して…みようかな…」

「じゃ、チュー♪」

 軽いです、三葉ちゃん。女の子同士だからって、そんな。今日は、お互い羞恥心があるはずの自分の身体なのに、もう妊娠できないってことで三葉ちゃんに何か心境の変化でもあるのかな、すごく軽い。

「チューしながら、こっちも突っ込んであげる」

「んぅ! あぅ!」

「あははは♪ かわいい、かわいい! サヤチンって、あれだね、おチンチンを入れてもらうための名前みたいだよ」

「え? ハァ…ハァ…なんで?」

「ほら、刀を入れるところを鞘って言うよね。だから、おチンチンの鞘で、サヤチン」

「ぅ……ますます、そのアダ名が嫌いになったよ」

「サヤチンに納刀してあげるよ、私のおチンチンを。ほらほら! えいっ♪ えいっ♪」

「んっ! はうん! きゃうん!」

「かわいい声! もっと出して! ほら!」

 ああ、ダメぇ、克彦のおチンチンと違って、射精して萎えてくれないから、いつまでも続けられる。いきなり処女で、こんなピストンを覚えさせられたら、このペニスバンドにハマちゃうかも。

「ハァ…ハァ…」

「ああ、楽しかった。どう? 気持ちよかった?」

「う、…うん…ありがとう…」

 結局、何回もイかされてしまった。三葉ちゃんに。

「じゃあ、次は交替して、私に入れてよ、これ」

 三葉ちゃんがペニスバンドを外して、私に差し出してくる。

「え………三葉ちゃんにも、入れるの?」

「だって、私の方は、ちょっとベルトが擦れて気持ちよかったけど、それだけだもん。しっかり挿入されたいよ、奥まで」

「………」

 もう、すっかり妊娠できないことを受け入れて、むしろ開き直ってエッチを楽しむ人生を選んでる。

「サヤチン、早く。自分の身体でもエッチの気持ちよさ、知りたいよ」

「……えっとね、……まだ病み上がりだし、せめて来週くらいまでは、奥まで入れるのは、やめた方がいいと思うの。やっても、外側を舐めるくらいで」

「う~ん………たしかに。…じゃ、舐めて」

「……はい……舐めさせていただきます」

 一欠片の羞恥心も残ってない感じに開かれた三葉ちゃんの股に、私は諦めて顔を埋めた。

 

 

 

 朝、目が覚めたらサヤチンになってる。ヤッタ♪ 今日は奥まで挿入してもらって最高に気持ちいいこと、いっぱいしよう。しかも、夕べは私の部屋にサヤチンと泊まったから、私の身体も隣に寝てて、すぐエッチできるし。

「まずは、おっぱいから、いただきます」

 私の乳首をサヤチンに口で吸ってみる。

「んっ……」

 サヤチンが私の身体で寝返りした。

「起きないと、おっぱい窒息の刑♪」

 おっぱいが大きいサヤチンだからできることを楽しむ。寝てる私の顔に、おっぱいを押しつけた。すぐに息ができなくて呻いてる。

「…ぅぅ…ん、プア! ハァ…ハァ…」

「おはよう、私」

「……おはよう。今は何時…」

 サヤチンが腕を伸ばしてスマフォを取ってるから無防備になった私の腋を舐める。

「やん…くすぐったい…」

「レロレロ♪ 私の身体って、腋が感じるよね。腋とクリの組み合わせだと、すぐイっちゃう」

「朝から、やる気? 夕べ、さんざん、したじゃない」

「エッチって飽きないね」

「………そんなに、やりまくらなくても……」

「ちなみに、私の身体でテッシーと何回くらいエッチしたの?」

「……13回です……ごめんなさい」

「人の身体で、やりまくって、くれちゃって」

「ぅぅ…ごめんってば…」

「今、何時だった?」

「7時よ」

「今日と明日は学校も休みだし、たっぷりエッチしよ」

「……明日は、お祭りでしょ。今回は三葉ちゃんが三葉ちゃんで出仕するタイミングなんじゃない?」

「そうなりそうだねぇ。なら、その分、今日は、たっぷりやろうよ」

「………ここまで、ハマるなんて……おうちに帰りたいです」

「じゃあ、シックスナインで先にイった方が負けね。サヤチンが勝ったら返してあげる」

「ぅぅ……三葉ちゃんの口技、すごいから無理だよ……すぐに私……」

「さ、始めるよ」

「んっ…もう! 今度こそ勝つから! 三回勝負にして! 累積3回、イった方が負けの!」

「いいよ。いただきまーす」

 サヤチンと舐め合いっこを始めて2対1で私が勝ちつつあったとき、いきなり部屋の戸が開いて、四葉の顔が、こっちを見た。

「「ぁ……」」

「っ……うげ……女同士で……」

 バンっ!

 乱暴に戸が閉められて、四葉の足音が一階へおりていく。お婆ちゃんに告げ口してる気配はないから一安心。なんか、ドタドタ動き回ってから玄関を出て行く音がした。

「今の四葉ちゃん、ちょっと様子がおかしくない?」

「そう? まあ、私たちが、こんなことしてたら、変な顔くらいするんじゃない?」

「それは夕べバレてるから、今さらだよ。なのに、今は初めて見たって顔だったし、どことなく仕草や口調が男っぽかったよ」

「う~ん……四葉は、まだ思春期きてないから……しかも、口調って、あの一瞬で?」

「立ち方とか、まるで男の人が中に入ってるみたいに感じた……。パジャマのまま、外に出ていったみたいだし」

「それって、四葉が誰かと入れ替わってるってこと?」

「うん、そんな感じ」

「………それは、ちょっと心配かも……まして男……」

「様子を見に行こうよ」

「そうだね」

 私たちは服を着て、出て行った四葉を探した。すぐに近所で見つけたから遠巻きに様子を観察すると、股間を押さえて何か我慢してる。

「クソっ、なんで、あの家はトイレが無いんだ。コンビニも遠いし! くっ、漏れる…」

 うち、トイレあるよ。いちいち外に出て、別棟になってる昔ながらの汲み取り式だけど。

「身体も小さくなってるし。オレは名探偵かっ?! なんか、変なクスリを……いやいや、そんな記憶ないし! くぅぅ…漏れる! マジ、漏れる! もう、ここで!」

「「ちょっ…」」

 四葉の身体が小川に向かって何かしようとしたけど、おもらしをした。パジャマのズボンが、おしっこで濡れていく。

「うわぁぁ?! 無い! 無いのに出てくる?!」

「「………」」

「どうなってんだ?! 無い! 無いぞ!」

「「………」」

「無い……マジで……無い……なのに、……胸、ちょっとだけ……ある……これって、おっぱい…」

 四葉の手がモミモミと自分のおっぱいの感触を味わってるのを見ていて、私は虫酸が走って立ち上がった。

「やめなさい!!」

「うあ?!」

「その身体は四葉のなんだから! 君が勝手に触っていいわけないでしょ?!」

「だ、誰だよ、お前?!」

「ズボンをあげて!! そんなカッコで外を!! 最低!!」

 四葉のズボンを引き上げて、思いっきり頬を引っぱたいてやろうとして、この顔が四葉の顔なことを、かろうじて思い出した。おっぱいを揉んで、大事なところまで触って、外なのにズボンとパンツまでおろして、許せない。四葉の身体は私が守ってあげなきゃ、私みたいなことには絶対にさせない、まして、コイツは絶対に男だ。

「君の名前は?!」

「っ、お、お前こそ、誰だよ?!」

「君の名はッ?!」

「っ……た……立花……瀧…です…」

「立花瀧ね。男なの?!」

「……お……男だよ…」

「……」

 許せない、よくも、四葉の、おっぱいを。

「クソ! なんだよ、なんなんだよ?! お前ら悪の組織かっ?! オレの身体を縮めたのか?!」

 そう叫んで逃げようとする。それをサヤチンが私の身体で回り込んで阻止してくれた。二人で挟み撃ちにして捕まえる。相手は男で、ちょっと暴れようとしたけど、腕力も手足の長さも四葉だから、私たちに勝てるわけ無い。

「サヤチン、縛るから手を後ろに回させて!」

「うん!」

 丈夫な髪紐で、おっぱいを触ったりできないように腰で両手を縛った。縛り痕がつくかもしれないけど、ごめんね、四葉、あなたの身体を守るためだから。危ないところだったよ、男なんかに身体を自由にされたら、どんな目に遭うか。

「四葉は、どこ?!」

「ヨツハ? なんだよ、それ、知らねぇよ!」

「君は、どこから来たの?! 住所は?!」

「………。……お前らは、何だよ?!」

「住所は?!」

 こっちの個人情報なんか、与えるもんか。コイツは、きっと遠くから来てる。言葉のイントネーションが違う。このあたりの人間じゃないことはわかる。

「言わないと!」

 私は脅しで手を振り上げた。四葉の身体を叩くつもりなんてない。けど、脅しだから思いっきり怖い顔で睨んで、今にも殴りそうな風を装った。四葉とは身長差がかなりあるから、男のくせに脅しに負けて口を割った。

「…と……東京都…」

 住所をきいて、ちゃんとメモしておく。コイツが四葉に変なことをしたら訴えてやる。ううん、訴えるだけじゃない、きっちり復讐してやる、何十倍にもして。

「どこの小学校?!」

「はァ?! オレは高校生だ!」

「「高校生………」」

 ますます許せない。男子高校生が四葉のおっぱいを触った。

「ここは、どこだよ?! お前らは何だ?!」

「どこの高校?! 高校名を言いなさい!!」

「……神宮……高校…」

「何年生?!」

「………2年……」

「三葉ちゃん、ここじゃ目立つから家の中に」

「そうだね」

 誰かに見られると、ちょっと誤解されるかもしれない。女子高生が二人して小学4年生の妹を縛って詰問してたら、かなり虐待っぽい。けど、これは四葉の身体を守るために必要な処置なんだよ。私たちは捕まえた立花を連行して二階の部屋に戻った。

「サヤチン、逃げられないように足も縛ろう」

「……それは、やり過ぎじゃない?」

「もし、逃げられたら、どうやって見つけるの? 見つけるまでに四葉の身体に何されるか、わからないよ?」

「たしかに……ボク、ごめんね。足も縛るから、そろえて。抵抗しなければ何もしないから」

「……………ここ、どこ……だよ?」

「ここはね、岐…」

「サヤチン、こっちの情報は与えないで」

「……それも、そうね……東京かァ………四葉ちゃんとは縁もゆかりもないのかな……」

 二人で立花の足首も縛って、逃げられないようにした。これで一安心。廊下に出て、立花に聞かれないようサヤチンと作戦会議する。

「これから、どうしよう?」

「とりあえず、足は縛ったけど、ズボンを着替えさえてあげたら? おもらししたままじゃかわいそうだし。四葉ちゃんの肌も蒸れるよ」

「でも……見られるよ、あそこ」

「目隠しでもする?」

「そうだね」

「けど、問題は……」

「問題は?」

「今日だけじゃなくて、私たちみたいに何度も入れ替わるなら、毎回、こうやって拘束するの?」

「う~ん……それは、四葉が戻ってきたとき、四葉にも相談して決めよう。あとは絶対に変なことしないように脅しておくとか?」

「脅しかぁ……効くかなぁ……つい、見た目が小学生だからボクとか呼びかけたけど、実質、私たちと同い年だよね」

「四葉の身体に何かしたら、あいつの身体もメチャクチャにするって言ってやるよ」

「………それは恐怖かも……」

「うん、じゃあ、この作戦で」

 作戦が決まったから、手足を縛った立花に言っておく。

「今、君がいる、その身体は、とても大切な女の子の身体だから」

「……だ…だから……なんだよ?」

「ちょっとでも変なことしたり、おっぱい触ったり、パンツなんか脱がせたりしたら、ただじゃおかないよ」

「そ…そんなこと……しねぇよ」

「さっきしてた!」

「……な……なんか、膨らんでるなぁ…って……違和感あったから、しょうがねぇだろ!」

「君、ぜんぜん反省してないね。もしも、四葉が傷つくようなことしたら、立花瀧、お前の身体を探し出してメチャクチャにしてやる。おチンチン切り落として、このペニスバンドで、お尻の穴を犯してやるから」

「ごくっ……」

 四葉の顔が恐怖で凍りついた。なんか、妹をイジメてるみたいな気もするけど、今は中身は四葉じゃないから、容赦しない。これは四葉のためなんだよ、絶対に変なことしないように脅して震え上がらせておこう。

「ちょっとでも変なコトしたら、おチンチンが無くなるって思いなさい。子供をつくれないような身体にしてやる」

「っ……な……なんなんだよ……オレ……なにも……してねぇだろ……」

「お尻の穴だって無事じゃすまないから。犯しまくって、その写真を世界中にバラまいてやるから。男としての君の人生、メチャクチャにするから。立花瀧、神宮高校、2年、お前の個人情報は残した」

「ぅっ……ぅぅっ…」

「私は本気だよ。本気で死ぬより、つらい目に遭わせてやる」

 四葉のために心を鬼に、顔を般若にして、低い声を絞って言う。サヤチンの声は、もともとキレイだけど、それだけに低く脅すような声にすると、すごく迫力がある。顔を近づけて、目と目を合わせて脅しておく。

「立花瀧、どこへ逃げても、何年かけても探し出してみせる。必ず会いに行く」

「ボク、わかったよね? お返事は?」

「……は…はい…」

 脅しが効いてるみたい、もう反抗的な態度が無くなった。サヤチンが私の手で優しく四葉の頭を撫でた。

「じゃあ、ボクも濡れたままじゃ気持ち悪いから、お着替えしようね。でも、下半身を見せるわけにはいかないから目隠しするよ」

 去年の運動会に使ったハチマキで目隠しした。それから縛ってた足を解いてズボンとパンツを脱がせると、立花が言ってくる。

「ト………トイレに行かせて……ください。……出そうなんです」

「ウソ。おもらししたばっかじゃん。そうやって逃げる気?」

「ち……違います、ぉ…大きい方なんです。濡れてて、お腹が冷えたみたいで! お願いです、行かせてください。ここで漏らしたら、大変ですよね?」

「「………」」

「ぅぅ…ホントに漏れそうなです…」

 ゴロゴロ…

 四葉のお腹が鳴った。本当みたい。私の部屋で漏らされるのは、やめてほしい。

「ぅぅぅ……に…逃げたりしませんから…」

「サヤチン、足を縛ってた紐をかして」

「はい」

「万が一にも逃げられないように」

 紐で首輪をつくって、手綱を1メートルくらい用意して持てるようにした。これで足が自由でも逃げられないはず。

「…ぅぅ…早くトイレ……お願いです…」

「そのまま立ち上がって、こっちに来て」

「ぅぅ…」

「三葉ちゃん、目隠しを取ってあげる? 危ないよ」

「見せるわけにはいかないよ。それに、すぐにも漏らしそうだから、さっさとトイレに行かせよう」

「そうだね。ボク、見えなくて怖いだろうけど、こっちに来て」

 私が手綱をしっかり握って、サヤチンの誘導で階段をおりて、勝手口から外に出る。

「そこにある草履を履いて。トイレは外だから」

「…こ…こんなカッコで外に……」

「大丈夫、厠は道路から見えないから」

 お風呂の途中でトイレに行きたくなってもいいように、何年か前にお父さんが塀を作ってくれたから外から見られることはない。だいたい、うちは古すぎる。今どき、トイレが外にあって別棟で汲み取り式なんて。サヤチンの家は最新の水洗式なのに。

「ボク、私の声のする方に歩いて。最後に段差があるから、そのとき、また言うね」

「は…はい…」

「よし、そこで15センチくらいの段差があるから、右足をあげて」

「…こ…こうですか…」

「いいよ、じゃ、厠の戸を開けるね」

「か、かわや、ってトイレのことですか?」

「そうだよ、知らないの? あ~……東京の人は、もう、そういう言い方しないかもね。和式トイレで、できる? ボットンタイプの」

「和式……いえ……あんまり……だいたい洋式しか……」

「そっか。……私の家まで……こんなカッコで連れて行くわけにも…」

「ぅぅ……漏れそうなんです……やりますから…」

「そう。じゃあ、ゆっくり進んで。穴に落ちないでよ。都会の和式と違って、本当のボットンタイプだから、落ちたら下は肥だめだから」

「…こ……こえ……だめ…」

「はい、もう一回、右足をあげて20センチほど段差があるよ」

「ぅぅ…こ…ここ?」

「そうそう。左足も登って。でも、真ん前に穴があるから、足を開き気味に」

「…ど…、どのくらいの穴なんですか?」

「う~ん……20センチかける40センチの長方形かな」

「長方形? ……そんな和式……ぅぅ? 木? これ、足元、木の板なんですか?」

「そうだよ」

「ひっ、わ、割れないんですか? ギィギィいってる!」

「大丈夫、大丈夫、割れそうな音はするけど、大人が入っても割れないから、四葉ちゃんの体重なら余裕だよ」

「ぅぅ…」

 ゴロゴロ…

「あと少しだよ、頑張って。うん、そのまま両足を前に20センチずつ進めて、そこでしゃがむの」

「は…はい…」

 サヤチンの誘導がうまいから、四葉の身体は、いつも通りに厠にしゃがんだ。

「こ…ここで、出していいですか?」

「「どうぞ」」

 すぐに出てきた。やっぱりお腹が冷えたみたいで、ちょっと下痢気味。

「うぅうぅ……」

「もう終わり? 全部、出たの?」

「…は…はい…」

「じゃあ、お尻を拭いてあげるから、ちょっと腰を浮かせて、お尻をこっちに向けて」

「…………はい…」

「キレイにしてあげるね」

 サヤチンが親切丁寧に四葉のお尻を拭いてあげてるのに、なぜか立花は泣き出した。

「うっ…うぐっ…なんで……オレが……ぐすっ…こんな目に遭わなきゃ…ひっく…ぅうぅっ…」

「…………」

 なにコイツ、ちゃんと誘導してトイレに行かせてあげたのにメソメソ泣き出して、こんな目に遭わなきゃって、私なんか入れ替わり現象のおかげで、どんなひどい目に遭ったことか。それに比べて、どこに泣く要素があるっていうのかな、よっぽど女々しいヤツね、立花瀧、いっそナヨっとした女子に生まれた方がマシだったかも。

「男のくせに情けないヤツ」

「ぅうっ…ぐすっ……オレの身体、どうなって……チンチン無いし……誰か……助けて……お父さん…ぅぅっ…お母さん……ひっく…ぅぅ…」

「クスっ…プフ…」

 ぽろぽろ泣き出してるから、目隠しから涙が零れてきてる。これでホントに男なの。四葉のお尻をプルプル震わせて泣いてる。四葉でも、こんな情けない泣き方しないよ。

「笑ったら、かわいそうだよ。きっと、怖いんだよ。状況もわからないし。男の人って意外と繊細で、何よりプライドあるから。けっこう、この状況は屈辱的かもよ」

 せっせとサヤチンが優しくお尻を拭いてる。サヤチンの家みたいなウォッシュレットも無いし、いまだに肥だめ式だから昔ながらの四つ切りの紙を使ってる。このトイレの差だけでも、私は名取家に生まれたかったよ、ホント。

「ぐすっ…ううっ…」

「男と女だと、結局は自殺するのも男の方が多いから。はい、キレイになったよ。もう泣かなくていいの。ボクがいい子にしてたら、何も怖いことはないよ。さ、戻ってパンツを着せてあげるね。……女の子のパンツだけど、ごめんね。クスっ…」

「サヤチンこそ笑ってるじゃん」

「だって、この人、男子高校生なんでしょ? なのに女児パンツをはかせるのかと思うと、なんか笑えてきて。クスクス…」

「プフ、たしかに」

 笑いそうになるのを我慢しながら、泣いてる立花を連れて部屋にもどった。四葉の部屋からパンツとズボンを持ってくる。スカートもあるけど、ズボンの方がリスクが少なそう。

「はい、ボク、足をあげて」

「ぐすっ…ぉ…男の物のパンツはないんですか?」

「あっても、この身体にトランクスとかブリーフを着せるのは、四葉ちゃんにかわいそうだよね」

「四葉が傷つくようなことはできないから」

「だって。ごめんね、ボク、このパンツで我慢して」

「ぅぅ…」

 サヤチンが丁寧にパンツとズボンを着せてあげた。

「もう目隠しはいいかな?」

「ダメ。そのままさせとこう。こっちの情報を与えたくない」

「三葉ちゃん……よっぽど……」

「ひどい目に遭ったからね。入れ替わり現象のおかげで。どんなに警戒しても、安心ってことはないよ。仲が良かった友達でも何してるか、わかったもんじゃないのに。まして、赤の他人の男なんて絶対信用できない。でしょ?」

「はい……ごめんなさい。その節は重ね重ね、お詫び申し上げます」

 サヤチンが私の頭を下げた。

「ボク、ごめんね。目隠しも縄も、このままだから退屈だと思うけど、そのまま寝転がっておいて」

「手綱は、ここに縛っておこう」

 私は机の脚に手綱を縛った。これで逃げられない。あとは一日、監視して四葉が戻ってくるのを待とう。

「四葉………コイツの身体で……気持ち悪いだろうなぁ……男の身体なんて……」

「まあ、びっくりはしてるでしょうね。友達と入れ替わった私たちでも、びっくりだもん。もし異性とだったら……いろいろ大変」

「四葉、ちゃんと、おしっこできたかな? コイツは漏らしたし」

「人前で漏らしてたら、かわいそうだね。四葉ちゃんも、ボクも」

「生理が無いだけマシかな」

「…ぐすっ…ぅう…」

「コイツ、いつまで泣いてるのかな」

「そんな怖い声で言うから余計に怯えるんだよ。身体も私たちの方が大きいし、たとえばさ、この立花くんが身長170センチの男の子だったとしても、頭二つ大きい2メートル超の大きな男2人に拉致られたら、泣くほど怖いでしょ? そんな感じじゃない?」

「別に拉致したわけじゃないし」

「………、これ、たぶん、やられてる方は拉致としか感じないよ。しかも、男の象徴もないし。オレは、どうなるんだろう、って不安でいっぱいなんだよ。さっき、たっぷり脅したし」

「なるほど……」

 いろいろとサヤチンと今後の方針について話しているうちに、お昼が近くなってきて、サヤチンが私の腰をあげた。

「そろそろ、お昼ご飯だから、お婆さんを手伝ってくるよ。四葉ちゃんもいないことだし」

「そうだね、お願い。私の分もね。あ、コイツの分は……四葉の分でいいか、そうか、そうなるか、人数は増えてないもんね」

 しばらくサヤチンが私の身体でお婆ちゃんを手伝って、お昼ご飯は私とコイツは二階で食べる。お婆ちゃんには四葉は風邪気味って説明した。

「ほら、食べさせてあげるから、口を開けなさい」

「……ぐすっ……食欲がなくて……」

「ダメだよ。その身体の健康は、君のものじゃないから、ちゃんと食べて」

 無理矢理に食べさせて、また監視を続ける。だんだんヒマになってきた。

「サヤチン、ヒマだねぇ」

「まあ、監視してるだけってのもね」

「エッチしよ」

「………ここで? この人、いるのに?」

「目隠ししてるし、いいじゃん」

「まあ、どうせ最初に見られたし、いいかな」

 私たちは午後からの退屈な時間をエッチで過ごして夕方を迎えた。夕飯前に立花が震えながら四葉の口で言った。

「……おしっこが……したいです…」

 かなり我慢した後みたいで脚を閉じて耐えてる。

「またトイレまで誘導するの大変だし、下にお婆ちゃんいるから、バケツにでもさせようか?」

「そうだね。ボクには、かわいそうだけど、それが無難かな。取ってくるよ」

 サヤチンが納屋からバケツを取ってきてくれて、それを跨がせた。

「はい、ボク、そのままシーして。下に飛ぶからね。そのままシー」

「ぐすっ…ぅぅ…ひっく…」

「なんで、コイツ、おしっこするだけで泣き出すのかな?」

「いろいろ男子としてのプライドが傷ついてるのかも。かわいそうに、よしよし」

 サヤチンが、おしっこをし終わった立花を抱きしめるから注意する。

「ちょっと! そうやって抱くと、私のおっぱいがコイツの顔にあたるんだけど!」

「あ、ごめん、ごめん。でも、あたるのは四葉ちゃんの顔だよ」

「それでも感触はコイツが味わうよ。私のおっぱいを味わっていいのはサヤチンと、これからつくる彼氏だけなんだからね」

「あ、彼氏つくる気はあるんだ? もう同性愛、一直線なのかと思ってた」

「だって、本物のおチンチンはペニスバンドより、ずっと熱くて気持ちいいんでしょ?」

「まあね。射精されると萎えるけど、体温があって気持ちいいよ。あと、射精するときドクっドクってなるのも最高」

「良さそう。はやく彼氏つくりたい」

「やるためにつくるみたいな言い方ね」

「どうせ、妊娠しないし、気にしないで、どんどんできるもん」

「……そういう考え方もあるね。まあ、私としても同性愛一直線で来られたら、困るところだったから応援するよ」

「ありがとう」

「お風呂、どうする? また泊まる?」

「連泊になるけど、今夜は事情が事情だし、泊めてもらおうよ」

「じゃあ、せめて、いろいろお婆さんを手伝ってくるよ」

 サヤチンが私の身体で手伝いに行ってくれて、その間に私は立花の個人情報を聞き出しておく。父親が公務員なこと、母親が離婚していないことなんかを知った。夕ご飯が終わって、お風呂は私とサヤチンが交替で入って、四葉には悪いけど、四葉も女子として、むしろ入って欲しくないかもしれないから、風邪気味って言い訳もある分、そのまま寝てもらうことにした。部屋を片付けて広くして、布団を3組も敷いて、真ん中に四葉の身体を寝かせて左右に私たちが寝る。

「三葉ちゃん、寝るときくらい紐を解いてあげない?」

「う~ん……」

「きっと、肩が痛いと思うよ」

「私たちが寝てる間に、コイツが四葉の身体を触らないかな?」

「じゃあ、四葉ちゃんの左右の手を、私たちの片手ずつに結びつける?」

「あ、それいいね。そうしよう」

 と言ったけど、寝返りできなくて微妙に寝苦しかった。それでも、四葉を守るため、我慢して眠った。寝るときまで啜り泣いてる立花がうるさくて、鬱陶しかったけど。

 

 


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