千恋*万花 〜神の暇つぶしによって作られたもう一つの可能性〜   作:ギルヴィニア

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これが俺の本気の更新ペースだぁぁぁぁぁ!!!!!


廉太郎「まぁ、気持ちはわかるけどな。散々怒られたもんな……(´・ω・`Ⅲ)」

まず目に入ったのは、列をなす観光客の人達。

 

30人程で形成された列は半数以上が男性だけど、女性が7、8人程混じっている。……アルトリアと言う前例もあるし女性には絶対に引き抜けないとは限らない……のか?

 

そして何より外国の人がなんか多い。

 

列をなす観光客の先には一口(ひとふり)の刀。

 

将臣「……正直直接見るまで信じていなかったけど……マジで突き刺さってんのな」

 

室内だと言うのに大きな岩が鎮座しており、その中心には日本刀が突き刺さっている。

 

岩から突き出したような刀身は美しく、見るものを引き込む様な銀色の光を放っていた。

 

このアーサー王伝説のエクスカリバーを彷彿とさせる刀こそがこの神社の御神刀、その名も『叢雨丸』。

 

そして行われてるイベントは、『この叢雨丸を引き抜ける者は居るのか!?』という物だ。

 

と言うかこの手の伝説の勇者の剣を引き抜く話って大体苛められてる子供が引き抜くと思うんだけどなぁ……

 

 

 

 

 

子供『え、裏山の剣を!?』

 

イジメA『そーだよあれを引き抜いてこいよ』

 

イジメB『あれを引き抜いたら俺達の仲間として認めてやってもいいぜ』

 

イジメC『但し、引き抜けなかったらボコボコにするからな!』

 

子供『そんなぁ……』

 

 

 

 

 

 

〜裏山〜

 

子供『うう……こんなの抜ける筈ないよぉ……』

 

ゴロツキA『お前なんぞにこの剣が抜けるわけねぇだろうが!ガキは家で勉強でもしてやがれ!』

 

ゴロツキB『今から俺達のオヤブンが引き抜くんだから邪魔なんだよ!』

 

オヤブン『ぬぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!』

 

ゴロツキA・B『オヤブン!頑張れー!』

 

子供『僕には触ることすら出来ないや……』

 

オヤブン『クッ……俺には抜けん……』

 

ゴロツキA『そんな!』

 

ゴロツキB『オヤブンでも抜けないんですか!?』

 

オヤブン『チッ気分が悪いぜ……おいそこのガキ!』

 

子供『は、はい!?』

 

オヤブン『俺の子分が悪い事をしたな、順番が空いたぞ』

 

子供『あ、ありがとうございます……』

 

子供(こんな強そうな人でも抜けなかったんだから僕なんかには出来るはずないよぉ……)

 

ゴロツキB『おい!さっさとしろよ!』

 

ゴロツキA『せっかくオヤブンが変わってくれたんだからよぉ!』

 

子供『わかりました……よし、しっかり握って……くぅぅぅ!!!!』

 

ゴロツキA『えっ……?』

 

ゴロツキB『今……少し抜けた?』

 

子供『うぅぅぅぅ!!!!』

 

ゴロツキA『見間違えじゃない!』

 

ゴロツキB『間違いなく抜けてるぞ!』

 

オヤブン『なんだと……?』

 

子供『はぁぁぁぁぁ!!!!』スポッ

 

ゴロツキA・B『ええええええ!!!』

 

子供『え……?僕が……?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見たいな感じじゃね?

 

廉太郎「神社に来るのって初めてだったか?」

 

俺が頭の中で脳内寸劇をしていると廉太郎が聞いてきた。

 

将臣「正月に参ったことはあったと思うんだけど……それ位だな」

 

まぁ、それすらも殆ど覚えてないが。

 

将臣「中にまで入ったのは間違い無く初めてだな」

 

芦花「あの御神刀こそ、伝承にある妖怪を退治した刀『叢雨丸なんだよ』」

 

将臣「アレって実際に抜けないもんなのか?」

 

廉太郎「俺もやった事あるけど無理だったな押しても引いても全く動かない、なんか腹が立ったから横方向に力を入れてみたんだけどそれでもビクともしやしない」(#^ω^)

 

将臣「( ゚д゚)」

 

ええ……横方向でも無理って……それ流石におかしくね?

 

将臣「無茶すんなよ……それで折れたらどーする気だったんだよ」

 

廉太郎「その程度で折れるんなら今までのチャレンジで既に折れてると思うぞ」

 

将臣「……まぁそうかも知れんけどな……」

 

これはかなり昔から行われており、最初は再現なく挑戦することが出来たらしいが、観光客が増え対応しきれなくなったので、今では事前抽選で挑戦者を決めているそうだ。

 

これが外国人の観光客……特に欧米圏の人達から大人気。

 

無邪気な笑顔を浮かべたごつい男達を初めとして、顔を赤くするぐらい力を込めていく。

 

外国人の観光客A「フッ、ンンンンンンンンーーーーー!!!!!」

 

……ん?アレ……ゴロツキAじゃね?

 

外国人の観光客B「ヌォォォォォォォォォ!!!!!!」

 

あ、こっちはゴロツキBだ。

 

外国人の観光客C「グゥゥゥ!!!!ゥゥゥゥゥワッショォォォォォォイッ!!!」

 

コイツはオヤブn……いや、知らないオッサンだった。

 

二の腕が俺の太もも位ありそうなマッチョがチャレンジしても、まったく抜けそうにない。

 

廉太郎「疑う気持ちは分からんでもないがあの必死な顔のマッチョマン達がイカサマしてる様に見えるか?」

 

芦花「アタシ達でもイカサマなんて話は聞いたことがないよ。それに馬鹿にしたら親に叱られちゃんからね」

 

小春「それに祖父ちゃん、そう言うインチキとか嫌いだと思うな」

 

将臣「確かに、言われてみればそりゃそうだな」

 

いくら町の為に真実を黙っているとしても直接イベントに協力する事はまず無いだろう。

 

となるとあの刀を抜く方法はおそらく実在する。

 

そしてその方法とは力では無い……いや正確には力だけではない……かな?

 

……頭を使えってことかね?

 

将臣「……まぁ、別にいいか」

 

抜く方法があろうが無かろうが俺には関係の無い話であることに変わりはない。

 

それに万が一俺が引き抜いたりしてしまったらこのイベント終わっちゃうし。

 

……と言うか『頭を使えば引き抜ける』なんて発想は過去に出た筈だ。

 

それでもまだ引き抜けていないって事はそういう事なんだろう。

 

んな事よりも──

 

将臣「──お、発見」

 

 

祖父・玄十郎「……」

 

じーさんは昔の様に厳しい視線でチャレンジイベントを眺めている。

 

俺はそんなじーさんに(意味は特に無いが)足音を立てずにゆっくりと(本当に意味は無いが)背後から近づいた。

 

将臣「玄十郎さん、お久しぶりです。将臣です」

 

玄十郎「む」

 

将臣「……」

 

やっぱり威圧感がヤバイな……

 

このじーさん絶対に特性プレッシャーだわ……

 

将臣「宿の手伝いに来ました。ご迷惑をおかけすると思いますが、暫くの間よろしくお願いします」

 

玄十郎「わざわざすまんな。こちらこそよろしく頼む。手伝いは明日からで構わんから今日はゆっくり休みなさい」

 

将臣「はい、わかりました」

 

玄十郎「……」

 

将臣「……?どうか……しましたか?」

 

玄十郎「……いや、随分雰囲気が変わったと思ってな、無理をしているなら辞めなさい、昔と同じでいい」

 

おっとぉ?いきなりバレたぁ?

 

将臣「えっと……つまり?」

 

玄十郎「そんな敬語は使わなくていい、どうしてもそうしたいのならば止めはしないが、将臣がそんな言葉遣いではどうも調子が狂ってしまう」

 

……マジか……俺が敬語使うと違和感感じるのか……

 

将臣「……わかったよじーさん、これでいいんだろ?」

 

玄十郎「ああ、そっちの方がしっくり来るな」

 

……俺が敬語を使うのはそんなに嫌ですか、そうですか。

 

玄十郎「それで、元気にしていたか?体は?体調は崩してはいないか?」

 

将臣「ん、大丈夫……まぁ、流石に1度も体調を崩さなかった訳じゃないけど、ここ数年は全く」

 

玄十郎「剣道は辞めたらしいな」

 

将臣「……!……はい」

 

玄十郎「壮健に暮らしているのならば別にいい、元々は健康の為にさせていた事だ」

 

じーさんの剣道は怖いんだよなぁ……あー思い出すなぁ……廉太郎と一緒に扱かれた地獄の日々……てか待てよ?これって俺穂織にいる間はじーさんにまた扱かれるんじゃね?え、あの地獄の日々が蘇るのか?

 

……考えないようにしよう。

 

将臣「……話が変わるんだけどさ?」

 

とりあえず挨拶を終えた俺はじーさんが変なことを考える前に話を逸らすことにした。

 

将臣「あの御神刀って本当に刺さってるの?」

 

玄十郎「ん?お前は伝承を知らないのか?」

 

将臣「さっき芦花姉から簡単に教えて貰ってけど『叢雨丸』って刀だよね?」

 

玄十郎「神から託された特別な刀だからな」

 

将臣「……」

 

神から託された特別な刀……ねぇ……どーも胡散臭いなぁ……

 

玄十郎「お前が疑う気持ちは分からんでもないがペテンでは無い」

 

将臣「え、そうなの?……にしては全く引き抜ける気配は無いけど……」

 

ほら、今もゴロツキAとBと知らんオッサンが頑張ってるけど全く抜けない。

 

玄十郎「単純な力だけでは抜く事は出来ん」

 

将臣「(へぇ……思った通り力だけでは無理の様だな……)じゃなにかコツでもあるの?」

 

玄十郎「……コツではないが……資格がな……」

 

将臣「資格……?」

 

資格……神に選ばれた者だけが引き抜ける……と?

 

玄十郎「そう言えば……将臣は、参加した事はあったか?」

 

将臣「見る所かそもそも神社の中に入る事も初めてだけど」

 

玄十郎「そうか……ではいい機会だ。将臣も一度やって見るといい」

 

将臣「え、俺?事前に応募とかしてないんだけど」

 

玄十郎「それに関しては問題ない、ワシが話を付けてくるから少し待っていろ」

 

将臣「え、ちょ(´・ω・`)」

 

俺が了承する前にじーさんは神主らしき人物の元に向かい、何かを話している。

 

おいおい、本気でやらせる気かよ……

 

廉太郎「なんだ?どうかしたのか?」

 

俺の絶望した顔に気づいたのか廉太郎達がやってきた。

 

将臣「……いきなりアレにチャレンジしてみろってさ……抜けられなかったら怒られたりするのか……?」

 

じーさんだしなぁ……

 

じーさん『貴様はワシの孫であるのに叢雨丸を抜けんのかァァァ!!』

 

……非常にヤバイな、ちょっと遺書書いてこよう。

 

芦花「流石にそれは無いよ。もっと気を楽にしていいんじゃない?」

 

小春「さっきも言ったけど私や廉兄もやってみたことあるけど特に何も無かったよ?」

 

廉太郎「そういやそうだったな」

 

小春「お祖父ちゃんを怖がり過ぎだってば、お兄ちゃん」

 

将臣「いや……分かっちゃあいるんだがさ、数年あってないと昔の印象が全く更新されなくてなぁ……」

 

廉太郎「まぁ、気持ちはわかるけどな。散々怒られたもんな……(´・ω・`Ⅲ)」

 

小春「馬鹿な事ばっかりしてるからでしょ。私はそんなに怒られた覚えはないもん」

 

芦花「まーねー……廉太郎はかなりヤンチャだもんね。子供の頃だけじゃなく、今でも……むふふ♪」

 

小春「どうせ今日だってお祭りに来てたお客さんをナンパとかしてたんでしょう?」

 

廉太郎「うっ!?」

 

将臣「ほう?」

 

芦花「あ、図星だぁ……それで?結果は?」

 

廉太郎「全部空振りだったよ……」

 

芦花「なん打数?」

 

廉太郎「……13打数?」

 

将臣「打数随分と多いなぁ!?しかも全部空振り!?」

 

小春「それが廉兄の実力って事だよね」

 

廉太郎「舐めんな!俺を舐めるんじゃねぇ!打率は悪くともホームランだって結構あるんだぞ!」

 

将臣「もう辞めとけよ……廉太郎」

 

廉太郎「将臣までそんなこと言うのかよ!?」

 

将臣「水面を歩く練習でもしたらどうだ?ナンパより早いかもしれないぞ?」

 

廉太郎「俺は燃堂と同じだってのかぁ!?」

 

玄十郎「将臣!」

 

お、話が着いたようだ。

 

玄十郎「いいぞ、こっちに来い」

 

将臣「んじゃちょっくら行ってくるわ」

 

廉太郎「……おー行ってこーい(p_q*)シクシク」

 

小春「o(・`д・´。)ヵ゛ンハ゛レ !」

 

芦花「ヾ(*・ω・*)o イッテラ〜♪」

 

いつの間にか並んでいた外国人達のチャレンジは終わっていた。

 

部屋の中には俺達とじーさん。そして神主らしき人物だけ。

 

その全員が俺に視線を向けている。そんなに見られるとすっげえやりずらいんすけど……

 

はぁ、ま……どうせ抜けやしないんだ、とっとと終わらせるとしよう。

 




( ̄-  ̄ ) ンー少しはネタのキレが戻って来た……かな?あ、それと将臣の脳内寸劇はほんとにぱっと思いついただけなんでかなり適当な感じになっています。
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