宇宙の救世主と魔法少女 改稿版   作:如月スト

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アリスです。邂逅と言っておきながら、まだ会っておりません。タイトル詐欺のようで申し訳ないです。

それでは本編をどうぞ。


1話 宇宙の救世主と魔導師の邂逅 中編2

ー聖王教会 カリムの執務室ー

 

はやて「どないしたん?預言書の作成なんてまだ先のはずやろ?」

 

カリム「それが、緊急の預言が出てしまったの。」

 

はやて「緊急の預言?」

 

カリム「読むわね。」

 

そう言うと、カリムは紙束を束ねていた紐を解き、一枚の紙を自分の目の前に浮かべて読み始めた。

 

カリム「惑星の破壊者によって破られる平穏。民は逃げ惑いその目に浮かぶのは涙。されど、それを救わんとする救世主が空の彼方より舞い降りる。 これが、今回緊急で出た預言よ。」

 

はやて「何か物騒やね・・・」

 

カリム「そうなのよ。やっとJ・S事件が解決したと思ったら、次は惑星消滅危機だもの。」

 

はやて「惑星の破壊者ってどういう意味なんやろうか?」

 

カリム「分からないわ。」

 

はやて「これは、その宇宙の救世主とやらに直接聞いてみた方がええやろうな。」

 

カリム「八神はやて二等陸佐、時空管理局 本局理事官として命じます。速やかに機動六課を再結成し、事態の解決に当たってください。」

 

はやて「了解しました。全力を持って事態の解決に当たります。」

 

はやては椅子から立ち上がると敬礼して答えた。

 

ー地上本部 はやての特別捜査官室ー

 

聖王教会から帰って来たはやては、執務室の自分の椅子に座り、なのはとフェイトに通信を繋いでいた。

 

はやて「なのはちゃん、フェイトちゃん久し振りやね。」

 

なのは「うん。」

 

フェイト「どうしたの?はやて。」

 

はやて「実は、さっきまでカリムに呼び出されて聖王教会本部まで行っとったんよ。そこで拙い預言が出てしもうてな・・・」

 

なのは「騎士カリムの預言?でも預言書の作成はまだ先のはずじゃ・・・」

 

はやて「それが、緊急の預言だって言うもんやから聞いてきたんよ。」

 

フェイト「まさか、また大きな事件が起きるの?」

 

はやて「そのまさかや。しかも今度のは都市テロレベルやない。下手をすれば惑星1個が消滅するって話や。」

 

フェイト「そんな大事件に?」

 

はやて「うん。それで、カリムから速やかに機動六課を再結成して、事態を解決するようにって言われたよ。」

 

なのは「機動六課再結成!?」

 

はやて「うん。」

 

フェイト「確かに都市型テロ事件と言われたJ・S事件を解決した機動六課なら白羽の矢が立つもんね。」

 

はやて「急で申し訳ないんやけど、来月から・・・」

 

その時、局内に緊急事態を知らせるアラートが鳴り響く。

 

はやて「なんや!?」

 

なのは「何事なの!?」

 

フェイト「もしかして、さっき話してた惑星消滅の実行犯じゃ?」

 

はやて「そうかも知れん。」

 

そこへ、新たな通信画面が開く

 

ゲンヤ「八神!」

 

はやて「ナカジマ三佐?」

 

通信の相手は、はやてが指揮官研修をしていた時にお世話になった時空管理局 陸士108部隊の部隊長であるゲンヤ・ナカジマだった。

 

ゲンヤ「第8臨海空港跡地でガジェットが出現したんだ。なぜ今になってガジェットが姿を現したのか・・・それから謎の機械生命体も出現していて空港跡地はパニックになってる。」

 

はやて「映像出せますか?」

 

ゲンヤ「ああ、これだ。」

 

そう言うと、ゲンヤは第8臨海空港跡地の現在の様子を映した映像をはやてに送った。

 

はやて「これは・・・」

 

なのは「はやてちゃん、どうしたの?」

 

なのはの声にゲンヤが気付く。

 

ゲンヤ「高町嬢ちゃん?」

 

なのは「ナカジマ三佐お久しぶりです。テスタロッサ・ハラオウン執務官も一緒です。」

 

ゲンヤ「なんだ、ハラオウンのお嬢も一緒だったのか。」

 

フェイト「はい。丁度八神二佐から機動六課再結成の話を聞いていたものですから。」

 

ゲンヤ「機動六課再結成だって?」

 

はやて「はい。自分もつい先ほど聞いたばかりなのですが、本局理事官より機動六課を再結成し今回の事態の解決に当たって欲しいと依頼を受けました。」

 

ゲンヤ「そうか・・・奇跡の部隊の復活か。あー、それと空港跡地にて次元震が観測された。」

 

はやて「次元震ですか?」

 

ゲンヤ「ああ、今は収まってるがな。」

 

はやて「了解しました。すぐに現場に向かいます。」

 

そう言うと、はやてはゲンヤからの通信を切った。

 

なのは「どうするの、はやてちゃん?」

 

はやて「異世界渡航者やったら保護せなあかん。それが私らの仕事やろ?」

 

なのは「だね。」

 

フェイト「とりあえず通信画面は開けっ放しにしておくから、何か分かったら連絡ちょうだい。それから機動六課再結成の話は私からシャーリーとティアナに伝えておくよ。」

 

はやて「うん、お願いや。」

 

なのは「私もヴィータちゃんに機動六課再結成の話を伝えるよ。」

 

はやて「おおきにな。」

 

なのは「とりあえずはやてちゃんは現場へ行きなよ。」

 

はやて「おっと、そうやった。なのはちゃんも通信画面は開けっ放しで頼むで。」

 

なのは「了解。」

 

はやてはなのはの返事を聞くと、展開していた画面を閉じ臨海第8空港跡地へ出動するための準備をしながら心の中でつぶやいた。

 

は(このミッドで何が起ころうとしてるんや・・・それ以前に惑星の消滅何てさせへんよ。)




いかがでしたか?

ここで各会話の表現の仕方を載せておきます。

通常会話・・・「」
念話・・・{}
心の声・・・()
セイザブラスター・・・<>
デバイスの音声・・・[]

それでは次回の本編でお会いしましょう。

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