それでは本編をどうぞ。
ーはやての特別捜査官室ー
はやての特別捜査官室にやって来たキュウレンジャー達は、来客用のソファーに全員が座れるわけもなく何人かは立ったままはやての話を聞くことになった。ちなみにはやてはなのはとフェイトとの通信回線を再度オープンさせている。
はやて「改めて八神はやてです。そして通信画面越しではありますが、左の画面に映っているのが・・・」
なのは「高町なのはです。なのはって呼んでください。」
はやて「そして右の画面に映っているのが・・・」
フェイト「フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンです。長いのでフェイトと呼んでください。」
ラッキー「なのはに、フェイトに、はやてだな。俺はラッキー宜しくな。」
スティンガー「スティンガーだ。」
ガル「ガルだガル。」
バランス「バランスだよ~シクヨロ。ちなみに機械やロボットじゃなくて機械生命体だから、そこんとこもシクヨロ~。」
チャンプ「我輩はチャンプだ。」
ナーガ「ナーガ・レイだ。」
ハミィ「私はハミィ、宜しくね。」
ラプター「ラプター283と申します。」
スパーダ「やあ、僕はスパーダ。」
ショウ「ハロー。ボクちんの名前はショウ・ロンポー皆の司令官をやってるよ。」
小太郎「僕は佐久間 小太郎。」
ツルギ「俺様は鳳 ツルギだ。宜しくな、お嬢さん方。」
はやて「えらい大所帯なんですね・・・」
なのは「確かに・・・12人?」
はやて「皆さんはどちらからいらしたんですか?」
ラッキー「俺たちは普段宇宙空間で生活してるからな・・・」
なのは「宇宙空間で!?地上で生活してないんですか?」
ラッキー「ああ、出撃があるときだけは地上に降りてるんだけどな。」
はやて(宇宙空間で生活してるってことは、やっぱりこの人たちが空の彼方より舞い降りる救世主ってことで確実やな。)
フェイト「その出撃というのは?」
小太郎「僕たちは飛ばされる前のチキュウで宇宙幕府ジャークマターから全宇宙を解放するために戦っていたんです。」
なのは・フェイト・はやて「宇宙幕府 ジャークマター?」
ラッキー「ああ。全宇宙の99%を支配している巨大組織だ。」
なのは「支配って宇宙を?」
なのはの問いにラッキーは「ああ。」と頷いた。
ラッキー「ほとんどの惑星はジャークマターに支配されちまってるから解放してやらなきゃいけないんだ。」
はやて「そんな戦いをずっと・・・?」
小太郎「うん、ふふ。」はやての質問に答えた後、突然笑い出した小太郎を見たはやて達は不思議に思い小太郎に尋ねた。
なのは「小太郎君、どうしたの?」
小太郎「皆さん、驚かないんですね。」
はやて「どういうこと?」
小太郎「僕、ツルギ以外の皆は宇宙人なんですよ。」
はやて「ラッキーさんたちが宇宙人?」
小太郎「はい。ガルは獣人でバランスが機械生命体、チャンプはロボットで、ラプターはアンドロイド、そして司令は龍人なんですよ。」
はやて「宇宙人も戦ってるってこと?」
小太郎「はい、僕たちは宇宙幕府ジャークマターの壊滅のために集められた救世主なんです。」
はやて「やっぱり・・・。」
はやてがつぶやいた一言をなのは達は聞き逃さなかった。
なのは「はやてちゃん、何がやっぱりなの?」
はやて「あー、これは機動六課が再結成されてカリムの呼び出しを受けたときに話すからそれまではごめんけど・・・」
なのは「分かった。」
小太郎「と話がそれちゃったね、どこまで話したっけ?」
スティンガー「ジャークマターから宇宙を解放してるってところまでだ。」とスティンガーから助け舟が出された。
小太郎「ありがと、兄貴。」
小太郎「当然チキュウも支配されてたんだけど、ラッキー達のおかげでチキュウはジャークマターの支配から解放されたんだ。」
なのは「そうだったんだ。」
ラッキー「今度は俺たちが聞いてもいいか?はやての言葉に出てきた時空管理局っていったい何なんだ?」
はやて「時空管理局はここミッドチルダが中心となって設立された次元世界平和管理組織で、ここ以外にも数多ある次元世界の管理と、平和を守る組織だと思ってもらえたらええですよ。」
小太郎「はやてさん、話しづらいなら普段通りで構わないよ。僕も普段みんなに接するみたいな口調で話してるから。」
はやて「ホンマに?助かるわ。他にも局内には、自然保護隊や教育隊、戦技教導隊など様々な部署があるんよ。」
ラッキー「へー、そんな部署があるんだな。」
はやて「さて、宇宙空間で生活してるってことは所属は・・・」
ラッキー「宇宙解放組織 リベリオンの所属だ。」
なのは「宇宙解放組織 リベリオン・・・聞いたことある?」
フェイト「聞いたことがないよ。はやては?」
はやて「私も無い。 となると・・・異世界渡航者って扱いになる。困ったな・・・」
小太郎「困ったってどういうことなの?」
はやて「管理局は次元世界の管理と、平和を守る機関だって言うのはさっき話したと思うねんけど、管理局でも干渉してない世界があるんよ。ラッキーさん達が飛ばされてきた地球には、時空管理局が存在していない、つまり異世界ってことになる。で、管理局は異世界に干渉する術を持ってないんよ。やから、ラッキーさんたちの事は異世界渡航者って扱いになり元の世界に帰る方法が見つかるまで管理局で保護扱いになるんやけど、どうやろうか?」
ラッキー「帰る方法が分からないんじゃしょうがないよな。」
はやて「おおきにな。それと聞きたかったことがもう一つ。さっき皆が攻撃してた大きい機械と機械生命体そして、巨大化してた敵は何やの?」
小太郎「あれは、機械生命体の名前がインダベーで、巨大化してた敵はダイカーン、そして大きな機械はモライマーズっていうんだけど、どれもさっき話したジャークマターの戦力なんだよね。インダベーとダイカーンを倒せばいいんだけど、一番有効なのはモライマーズを破壊するか停止させること。そうすれば、プラネジュームの吸収が止まるからそれが一番有効なんだよね。
なのは「プラネジューム?」
スティンガー「惑星を構成しているエネルギーの事だ。これを全部吸い取られた惑星は爆発し、文字通り宇宙の塵になってしまうんだ。」
なのは「宇宙の塵に!」
スティンガー「そうならないように俺たちはモライマーズを破壊もしくは停止させてるんだ。」
小太郎「そう言えば、これ飛ばされる前のチキュウで拾ったんだけど・・・」
そう言って小太郎は、腰に下げていたポーチに入れていた赤い宝石を取り出した。
はやて「それは、古代遺失物《ロストロギア》レリック!」
小太郎「古代遺失物《ロストロギア》って何?」
なのは「既に消滅した世界や、古代文明を歴史に持つ世界において発見される危険度の高い古代遺産。特に大規模な事件や災害を巻き起こす可能性のあるロストロギアは、正しい管理をしなきゃいけないんだけど、盗掘や密輸による流通ルートが存在してるんだ。」
はやて「説明ありがとう、なのはちゃん。で私たちはそうした危険なものから市民の安全を守るのも仕事の1つというわけや。」
小太郎「つまり、危険なものって訳だね。」
フェイト「うん、それが原因で大規模な火災やテロまで起きてるしね。」
はやて「で、その為の対策専門部隊を再度立ち上げようとした矢先に皆の反応をキャッチしたって訳や。」
ラッキー「対策専門部隊?」
なのは「うん、時空管理局本局古代遺物管理部 機動六課。」
小太郎「古代遺物管理部 機動六課・・・」
はやて「それに今回の敵の事もあるしな。」
スパーダ「つまり、僕たちは帰る方法が見つかるまでそこでお世話になるって訳だね?」
フェイト「うん、そういうことになるかな。」
小太郎「それに、ジャークマターまでいるとなったら、救世主の出番じゃない?」
スティンガー「ああ、保護してもらうばかりではなく、ジャークマターとの戦闘は俺たちの得意分野だからな。力になれると思うぞ。」
はやて「ほんなら決まりやね。契約書にサインをって思ったんやけど・・・この世界の文字って分かる?」
ラッキー「いや、分からねー。分かるとしても宇宙共通言語くらいだな。後はみんなの生まれた星の文字だけだと思う。」
小太郎「僕なら分かるよ。」
小太郎の言葉にスティンガー達は、小太郎の方を見る。
スティンガー「小太郎、こちらの世界の文字が分かるのか?」
小太郎「うん、ツルギは知らないと思うけど、元の世界でイカーゲンを倒した後リベリオン本部で研修を受けるために一時離脱したじゃない?研修の中で若しかしたら異世界に行くこともあるかも知れないからって、座学を担当してた教官がいろんな世界の文字を教えてくれたんだ。読み方から書き方まで。」
ツルギ「なんてこった。じゃあ、この中でこの世界の文字がわかるのは小太郎先輩だけってことか・・・」
小太郎「皆にも教えてあげるよ。」
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!皆も小太郎から教えて貰って少しずつ慣れていこうぜ。」
小太郎「はやてさん、この世界で主流な文字ってミッド文字とベルカ文字だよね。どっちで書けばいいの?」
はやて「ミッド文字でええよ。」
小太郎「オッキュー。それから紙とペンってある?」
はやて「あるけど、どうするん?」
小太郎「皆に名前を書いてもらって、それを僕がまとめてミッド文字に直して契約書にサインしようと思って。」
はやて「確かに、その方がええやろうね。ちょっとだけ待っとってくれる?」
小太郎「うん。」
スパーダ「ゴメンね、小太郎12人分もサインさせちゃって。」
小太郎「気にしないで。たまたまこの世界の文字を知ってたのが俺だけなんだから。」
スパーダ「そう言ってくれると、僕としても荷が軽くなるよ。今日の夕食は小太郎の好きな物1杯作ってあげるよ。」
小太郎「ホント?やった。」
はやて「小太郎君、お待たせや。」
そこへ、紙とペンを持ったはやてが戻って来た。
小太郎「ありがとう、はやてさん。」
小太郎はそう言うと、はやてから紙とペンを受け取り、全員の名前を書いてもらいそれをミッド文字に直して契約書にサインした。
はやて「改めて決まりやね、ようこそ管理局へ。皆さんが元の世界に戻れるよう尽力しますので、この世界を惑星消滅の危機から救ってください。」
ラッキー「こっちこそ、帰る方法が見つかるまで宜しく頼むぜ。」
こうして宇宙の救世主と魔導師の少女が邂逅し、共に惑星消滅の危機に立ち向かうことになった。
何とか収めることが出来ました。
それでは次回の本編でお会いしましょう。