ー機動六課 食堂ー
小太郎「やっぱりいた。」
そう言うと小太郎は、キッチンの方へと歩いて行った。
小太郎「スパーダ何作ってたの?」
スパーダ「皆の今日のおやつにと思ってマドレーヌを作ってたんだ。」
小太郎「マドレーヌか良いね。 ねえ、そのマドレーヌ出先で食べても良い?」
スパーダ「どうしたの?」
小太郎「これから出掛けなきゃいけなくなっちゃって。」
スパーダ「どこへ行くの?」
小太郎「聖王教会ってところ。」
スパーダ「聖王教会・・・どんなところなんだい?」
小太郎「俺もなのはさんから聞いたばかりなんだけど、管理局と同様に古代遺失物(ロスト・ロギア)の保守管理を主な任務にしている組織なんだって。」
スパーダ「つまり、管理局と協力関係にある組織ってこと?」
小太郎「うん。」
スパーダ「もしかして、僕達の中で古代ベルカ語が読めるのって小太郎だけだから僕達を代表して小太郎が行くってこと?」
小太郎「大当たり!」
スパーダ「なるほどね。じゃあ、何個か包んであげるよ。」
小太郎「ありがとう、スパーダ。」
スパーダ「どういたしまして。ところでシーザーが肩に載ってるけど、もしかして遊び相手をしてた?」
小太郎「うん、元の世界に居た時に約束してたからね。」
スパーダ「そうだったね。」
小太郎「ラッキーが来てくれれば、シーザーを返せるんだけど・・・」
その時マドレーヌの匂いに釣られたのかラッキーがやって来た。
ラッキー「お、今日のおやつはマドレーヌか よっしゃ、ラッキー!!」
小太郎「ラッキー、ナイスタイミング!俺これから出掛けなきゃいけなくなったんだ。だから、シーザーを返すね。」
ラッキー「そうか。シーザーの遊び相手をしてくれてありがとな、小太郎。」
スパーダ「小太郎、マドレーヌ渡しておくよ。」
小太郎「ありがとう、スパーダ。 じゃあ、行ってきます。」
ラッキー・スパーダ「行ってらっしゃい。(気をつけてな!)」
ー機動六課隊舎 玄関前ー
小太郎が隊舎の玄関前に行くと、既になのはたちが待っていた。
小太郎「お待たせ!」
はやて「大丈夫やよ。 ほんなら行こか。」
ー聖王教会に向かう車の中ー
小太郎「聖王教会の一番上の人ってどんな人なの?」と尋ねた小太郎に対して、答えたのは運転席のはやてだった。
はやて「聖王教会の騎士であると同時に管理局の理事官も兼任してる人で、一番付き合いが長いのが私なんよ。」
小太郎「そうなの?」
はやて「私が11の時からの付き合いやからな。」
小太郎「そうなんだ。」
そんなことを話していると、車は教会の最寄りの駐車場に到着していた。
ー聖王教会 敷地前ー
小太郎「ここが聖王教会?」
はやて「ここはまだ入口やよ。本堂に入るには宗教上のしきたりでこれを着いひんと入られんことになっとるさかい、小太郎くんも着てな。」とはやてが差し出したのは自分の分も含めて2人分のヒシャブとローブだった。
小太郎「郷に入っては郷に従えって言葉があるもんね。着方を教えて?」
それから小太郎とはやては、ヒシャブとローブを羽織り、本堂の入口で待っていたシャッハに案内されて、カリムの部屋へとやって来た。
いかがでしたか?次回はいよいよなのはにピンチが訪れます。そして、ラッキーの因縁の敵とは誰なのか?それは、本編を見てのお楽しみということで。
それでは次回の本編でお会いしましょう。