宇宙の救世主と魔法少女 改稿版   作:如月スト

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アリスです。今回はスコルピオとの決着を書きたいと思います。

それでは本編をどうぞ。


19話 スコルピオとの決着 前編

ーミッド市街地路地裏ー

 

テーブルサンキュータマによって出現させた折り畳みテーブルを組み立てながら、スティンガーはフェイトを解毒した後の事を考えていた。

 

スティンガー(フェイトの解毒が済んだら、ボイジャーで隊舎まで連れて帰って、俺たちは地上の局員たちの解毒をして回って、兄貴と決着をつけなくてはな・・・)と考えていると、キャロから声が上がった。

 

キャロ「あの、さっきから気になってたんですけど、小太郎君が言ってたアンタレスっていうのは・・・?」

 

その質問に答えたのはなのはだった。

 

なのは「アンタレスっていうのはさそり座の1等星の事だよ。さそり座を作った時に1番輝く赤い星があるんだけど、その1等星がアンタレスなんだ。」

 

エリオ「そうなんですね。でも小太郎が二度と使って欲しくないって言ってたから他にどんな意味が・・・?」

 

スティンガー「アンタレスは、サソリ座の戦士にとって最後の手段なんだ。」

 

スバル「最後の手段?」

 

スティンガー「ああ。アンタレスはサソリ座の戦士に代々伝わる秘術なんだ。」

 

ティアナ「秘術?」

 

小太郎「うん。アンタレスは自分自身に猛毒を注入して戦闘能力の底上げが出来るっていうのがメリットなんだけどね・・・」

 

なのは「メリットが存在すれば当然デメリットも存在するんじゃ・・・?」

 

スパーダ「Si.デメリットは命の危険を伴うってこと。」

 

なのは「そんな!」

 

スティンガー「俺は命の危険を伴うと分かってて、アンタレスを使ったんだ。兄貴に勝つためにはこれしか方法がなかったからな。」

 

エリオ「じゃあ、今スティンガーさんが生きていられるのは・・・」

 

スティンガー「小太郎と兄貴のお陰だ。」

 

エリオ「小太郎とお兄さんの?」

 

小太郎「うん。俺とお兄さんがスティンガーの解毒をしたんだよ。」

 

キャロ「解毒剤あったの?」

 

小太郎「僕が使った分は元々お兄さんの毒を解毒するのに作ってたものが効くかもしれないからってラッキー達が持って来てたんだ。」

 

キャロ「それじゃお兄さんの解毒っていうのは・・・?」

 

スティンガー「今から俺がやる方法で解毒してくれたんだ。」そう言うとスティンガーは組み立てたテーブルにフェイトを横たわらせると、フェイトの首に尻尾の先の針を刺した。

 

スティンガー「俺の尻尾は、毒を注入することが出来るのと同時に解毒も可能なんだ。」

 

スバル「すごい・・・」

 

すると、フェイトの顔から青白さが抜けた。

 

エリオ「フェイトさんの顔から青白さが抜けました。」

 

スティンガー「解毒成功だ。」

 

スバル「良かった・・・」

 

スティンガー「とは言え兄貴の毒にやられたやつは大勢いるんだ。となれば、解毒して回った方が良いと俺は思うんだが、どうだろうか・・・」

 

ティアナ「賛成です。また被害者が出ないうちに地上の局員たちも解毒しましょう。」

 

スティンガー「ランスターからの賛成を得られたところで、解毒剤の材料があれば良いんだがな・・・」

 

キャロ「解毒剤無いんですか?」

 

小太郎「うん。バトルオリオンシップになる前の船 オリオン号になら幾らかあったんだけど、元の世界でチキュウに落とそうとしていたスーパービッグモライマーズに自分の意思で特攻しちゃって、当然解毒剤も積んでたから無くなっちゃったんだよね。」

 

スバル「そのスーパービッグモライマーズってどのくらいの大きさなの?」

 

小太郎「ガジェットの1番大きいやつとほぼ一緒くらいかな。」

 

ティアナ「ガジェットⅢ型とほぼ一緒!?よく特攻したわね。そのオリオン号って船。」

 

その時、通信画面が開いた。

 

ラプター「皆さん、大丈夫ですか?」通信をかけてきたのはラプターだった。

 

ラッキー「ああ。ヒカリキュータマの力で撤退したんだ。」

 

ラプター「そうでしたか。」

 

スティンガー「ラプター、解毒剤の生成法って覚えてるか?」

 

ラプター「解毒剤の生成法ですか?タブレットに記録してるので、大丈夫ですが・・・材料があるかどうか・・・」

 

スティンガー「だよな・・・とにかく、一度そっちに戻る。」

 

ラプター「分かりました。」そう言うとラプターからの通信は切れた。

 

スティンガー「皆、さっき言ったとおりだ。一度隊舎に戻って解毒剤の準備をしてそれからもう一度戻ってこようと思うがどうだろうか?」

 

キュウレンジャー・機動六課「賛成。」

 

スティンガー「ああ。さて何もなければ帰ろうと思うが何かあるか?」

 

なのは「あ・・・車、どうしよう・・・」

 

小太郎「車?」

 

なのは「うん、私とフェイトちゃんはフェイトちゃんの車で来てるんだけど、パーキングに車を止めっぱなしなんだよね。」

 

小太郎「なのはさん、免許持ってないの?」

 

なのは「お恥ずかしながら持ってません・・・」

 

ティアナ「どうしましょう。私とスバルはバイクで来てますし・・・」

 

エリオ「僕たちはボイジャーで来てますから・・・」

 

なのは「仕方ない・・・キュータマの効果が切れてフェイトちゃんが起きたら取りに行ってもらおう。」

 

小太郎「てことはなのはさんの帰りの手段が・・・」と言いかけた小太郎がラッキーを見て何かを思いついたのかニヤリとしながらラッキーに言った。

 

小太郎「ラッキー、ラッキーのボイジャーになのはさんを載せてあげたら?」

 

なのは「小太郎君・・・それ出かける前にはやてちゃんにも言われたんだよ・・・2人きりになりたいだろうからって。」

 

小太郎「あんな情熱的な告白されたら、誰だってねえ。」

 

ティアナ「情熱的な告白?」

 

スバル「何それ?」

 

小太郎「聞きたい?」

 

エリオ「また流すの?」

 

キャロ「聞いてる私たちも恥ずかしくなるよ。」

 

ラッキー「小太郎、やめてくれ!」

 

小太郎「まあ、ラッキーが言うなら仕方ないか。なのはさんは、ラッキーのボイジャーに乗るとしてフェイトさんはどうしよう?」

 

スティンガー「俺のボイジャーに乗せよう。」と言ったのはスティンガーだった。

 

小太郎「兄貴のボイジャーに?」

 

スティンガー「ああ。」

 

小太郎「確かに、その方がいいかも。」

 

ラッキー「皆、それぞれ隊舎に帰還後、解毒剤を準備してもう一度ここに来よう。」

 

キュウレンジャー・機動六課「オッキュー。」

 

 




いかがでしたか?1話で収まりきらず前後編に分ける形になってしまいました。後編では決着されられるように書き切りたいと思うので、後編もお楽しみに。

それでは次回の本編でお会いしましょう。

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