宇宙の救世主と魔法少女 改稿版   作:如月スト

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アリスです。今回は前話のあとがきのとおり、フェイトとスティンガーの境遇を書いて出来ればくっ付けたいと思っています。

それでは本編をどうぞ。


20話 フェイトとスティンガーの境遇

ー機動六課 医務室ー

 

機動六課とキュウレンジャーによってスコルピオが倒された後出撃から戻って来たスティンガーは、今尚眠るフェイトの側に付いていた。

 

スティンガー「フェイト・・・済まないな。俺のせいでこんなことになってしまって・・・」

 

そう言うと、スティンガーは呟くように歌を歌い始めた。

 

どのくらい歌っていただろうか・・・スティンガーが歌い続けているとゆっくりと目が開かれた。

 

フェイト「ここ・・・六課の医務室?」

 

スティンガー「気が付いたか?」

 

フェイト「スティンガー?私はどうして医務室で?」

 

スティンガー「兄貴との戦闘中にエリオとキャロを庇って兄貴の毒を貰い、操り人形のようになってしまったお前をオヒツジキュータマで眠らせて解毒したんだ。」

 

フェイト「じゃあ、もしかしてその後ずっと?」

 

スティンガー「ああ、眠ってたことになる。」

 

フェイト「そうだったんだ。皆に迷惑かけちゃったな。」

 

スティンガー「仕方ないさ。兄貴の毒を貰ってたんだ。俺の場合は、秘術 アンタレスを使ってたことに加え、兄貴に毒を打ち込まれたことで自我を無くして、小太郎達に襲い掛かってたからな。」

 

フェイト「アンタレス?」

 

スティンガー「ああ。アンタレスは、サソリ座の戦士に伝わる秘術でな、使えば自身に猛毒を注入して戦闘能力を底上げできるが、代償として命の危険が伴うんだ。」

 

フェイト「命の危険を伴うって分かっててどうして使ったの?」

 

スティンガー「兄貴に勝つためにはこれしか方法が無かったんだ。」

 

フェイト「そうだったんだ。」

 

スティンガー「話したくなければ話さないでも良いのだが、産みの親はもう居ないってどういう意味なんだ?」

 

フェイト「誰から聞いたんですか?」

 

スティンガー「高町から聞いたんだ。」

 

フェイト「なのはから・・・分かりました。お話します。」

 

そう言うとフェイトは、小さい頃からの長い物語を話して聞かせた。

 

数十分をかけて語られた物語を聞き終えたスティンガーは・・・

 

スティンガー「そんな事が・・・俺と似たような境遇なんだな。」

 

フェイト「スティンガーと似てるってどういう事?」

 

スティンガー「俺の場合は、ジャークマターに加担した兄貴によって俺以外の一族皆を殺されてるんだ。」

 

フェイト「一族皆を!?」

 

スティンガー「ああ。」

 

フェイト「ホントに私達って似てるんだね。」

 

スティンガー「俺は、皆にフェイトが起きたことを知らせてくる。」

 

フェイト「待って!」

 

スティンガー「どうした?」

 

フェイト「助けてくれてありがとう。」

 

スティンガー「当然のことをしただけさ。」

 

そう言うとスティンガーは、医務室を出て行った。

 

フェイト(スティンガーには、まだ悲しい過去があるような気がする。それが何なのか私には分からないけど、せめてその寂しさが私で埋められるなら埋めてあげたい。この気持ちって恋なのかな・・・)と言う事をフェイトが感じていたのはスティンガーが医務室を出て行ってすぐだった。




いかがでしたか?フェイトとスティンガーの似た境遇に気づくことが出来た方は居るでしょうか?補足させてもらうと眠っていたフェイトに歌っていた歌は「サソリ座の歌」でした。スティンガーと言えば、な代表曲ですよね。

それでは次回の本編でお会いしましょう。

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