宇宙の救世主と魔法少女 改稿版   作:如月スト

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アリスです。何部になるか分かりませんが、続きを書いていきたいと思います。

それでは本編をどうぞ。


25話 潜入 宇宙竜宮城 中編1

ー宇宙竜宮城 入口前ー

 

なのは達は潜入の為に宇宙竜宮城の入り口前までやって来た。

 

なのは「ここが、宇宙竜宮城ですか?」

 

ナーガ「ああ。中に入ればユーテルジャンが居るはずだ。」

 

ラッキー「俺達が足止めしつつ、本物のボタンを押して地下牢の扉を開ければ・・・」

 

なのは「捕まっている局員及び、民間人を助け出すことが出来る。」

 

フェイト「成功するかどうかは私たちの腕次第というわけだね・・・」

 

はやて「なんやろ・・・今から緊張してきた・・・」

 

ハミィ「まあ、私たちの手に捕まった人たち全員の運命がかかってるからね。緊張するよね・・・」

 

フェイト「うん・・・」

 

ラッキー「けど、俺達なら助け出せるさ。」

 

なのは「うん、女の子達には私から喫茶店流のもてなし方になっちゃうけど、みっちり指導したし・・・」

 

ラッキー「俺達はナーガからボーイとしての所作を叩き込まれたからな。」

 

はやて「後は実践あるのみやね。」

 

なのは「うん。」

 

その時、耳に付けた通信機に通信が入った。

 

ラプター「皆さん、準備はいいですか?」

 

ラッキー「ああ、何時でも行けるぜ。」

 

ラプター「では、作戦開始です。皆さんの健闘を祈ります。」そう言うとラプターからの通信は切れた。

 

ラッキー「皆、作戦開始だ。」

 

キュウレンジャー・機動六課「オッキュー。」全員の返事を合図に宇宙竜宮城への潜入任務が始まった。

 

ー宇宙竜宮城内 宴会の間ー

 

なのは「皆さん、ドリンクはまだまだありますからね。他にも要望があれば、なんなりとお申し付けください。」

 

ラッキー「本日は、精一杯おもてなしをさせていただきます。」

 

フェイト「お時間の許される限り当施設で疲れを癒してくださいね。」

 

ユーテルジャン「今回は前回と違って女の子達が沢山いるジャ〜ン。前回は男だけでむさくるしかったけど、今回は女の子がいるからいくらでも贅沢しちゃうジャ~ン。」

 

はやて「ありがとうございます。」

 

ユーテルジャンの言葉を聞いたラッキー達は小声で呟いた。

 

ラッキー「女の子好きっていうのは本当なんだな・・・」

 

ナーガ「ああ。だが、前回はハミィが居なくなったことで散々な目にあったからな。」

 

スパーダ「そうなの?」

 

ナーガ「ああ。主に司令による無茶ぶりの影響だがな。」

 

スティンガー「例えばどんな内容なんだ?」とスティンガーが言った時、頭の中に声が響いて来た。

 

なのは{た、助けてー!}

 

ラッキー{どうした?}

 

なのは{ユーテルジャンが私に対してちょっかいを・・・}

 

ラッキー{大丈夫か?}

 

なのは{何とか今は耐えてる・・・}

 

ラッキー{本物のスイッチを押して地下牢のカギを開ければ攻撃ができる。}

 

なのは{それまで何とか耐えてみせるよ・・・}

 

ラッキー{おう、鍵を開けるまでの辛抱だ。}

 

なのは{じゃあ、ちょっかいに対応するから通信を切るね。}

 

ラッキー{おう、頑張れ!}

 

なのは{うん。}そういうとなのはからの通信は切れ、代わりにスパーダが小声で尋ねてきた。

 

スパーダ「今のなのはちゃん?どうかしたの?」

 

ラッキー「ユーテルジャンにちょっかいを出されてるらしい。」

 

スパーダ「大丈夫なの?なのはちゃんはラッキーの彼女でしょ?」

 

ラッキー「まあ、本当に危なくなったら俺が止めに入るさ。」

 

スパーダ「その方が賢明かもね。」

 

スティンガー「とはいえ、このままだとまた誰かがユーテルジャンの被害にあうだけだ。何か手を打たないと・・・」

 

ナーガ「司令に頼んで何かキュータマを送ってもらうか?」

 

ラッキー「その方が良いか・・・。」

 

ラッキーの言葉を聞いたナーガが耳にセットした通信機に向けて声を発した。

 

ナーガ「こちら潜入チーム。本部応答願う。」

 

ラプター「こちら本部。どうしました?」

 

ナーガ「ユーテルジャンがなのはに対してセクハラともとれる行動をしている。事態の解決を図るために何かキュータマを送ってほしい。」

 

ラプター「なのはさんが!分かりました。どのキュータマを送れば良いですか?」

 

ナーガ「一先ず、ユーテルジャンの注意をこちらに向ける為のキュータマだな。」

 

ラプター「と、言いますと・・・ハトキュータマが適任ですね。」

 

ナーガ「ハトか・・・まあ、それが良いだろうな。すぐに送ってくれ。」

 

ラプター「オッキュー。すぐに送りますね。」

 

ナーガ「ああ。」そう返事を返すとナーガは通信を切った。

 

ナーガ「すぐに送ってくれるそうだ。」

 

スパーダ「良かったね。」

 

するとナーガの手元に銀色のキュータマが現れた。

 

スパーダ「それは・・・ハトキュータマだね。僕が使ったときは、リボンでインダベー化したチキュウ人を拘束したけど、他にはどんな効果があるのかな?」

 

ナーガ「マジックハットからダミーではあるがハトを出すことが出来る。ただ・・・」

 

ラッキー「何かあるのか?」

 

ナーガ「成功するかどうかはやる人の腕次第なんだ・・・」

 

ツルギ「なんてこった。ある意味ではギャンブルだな。」

 

ナーガ「ああ。だが、今は悠長なことを言っていられないからな。ラッキー頼む。」

 

スティンガー「なるほど。ラッキーなら1発で成功するかもしれないな。」

 

スパーダ「確かに。上手く行けばなのはちゃんへの注目が薄れてくれるかもしれない。ラッキーお願い。」

 

ラッキー「おう、任せとけ。」そう言うとラッキーはナーガからハトキュータマを受け取り自分のセイザブラスターにセットし、手前に倒して効果を発動させた。すると、目の前にマジックハットが出現した。

 

ラッキー「行ってくる。」

 

スパーダ「FIGHT!」

 

ラッキー「おう。」そう返事を返すとラッキーはマジックハットを持ってユーテルジャンの前に出て行った。

 

ラッキー「お客様、余興など如何でしょうか?」

 

ユーテルジャン「うーむ・・・確かに退屈を持て余していたからな・・・退屈しのぎには丁度良いかも知れない。楽しませてくれジャ〜ン。」

 

ラッキー「畏まりました。では、1つマジックを披露したいと思います。 こちらにありますのは種も仕掛けもないマジックハットでございます。」そう言いながらラッキーは、マジックハットの裏面を見せて何も無いことを示した。

 

ラッキー「今から自分が3つ数えて指を鳴らすと鳩が出てきます。 1・2・3!」そう言いながらラッキーは、マジックハットの中に手を入れて指を鳴らした。すると、手の中に鳥の形をしたレプリカが現れた。

 

ラッキー「はい!無事にハトが現れてくれました!」とマジックハットから手を出しながら言った。

 

ユーテルジャン「おー!凄いジャ〜ン。」

 

ラッキー「ありがとうございます。」とお礼を言いながらマジックハットとハトを仕舞った。

 

ユーテルジャン「マジックを見たらお腹が空いたジャ〜ン。何か美味いものを食わせてくれジャ〜ン。」

 

ラッキー「でしたら少々お待ちください。シェフが腕によりを掛けて美味しいものを作りますので。」

 

ユーテルジャン「楽しみにしてるジャ〜ン。」

 

ユーテルジャンの言葉を聞いたラッキーは、スパーダ達の待つ物陰へと引っ込んだ。

 

ラッキー「掴みは完璧だ。」

 

スティンガー「そうか。」

 

ラッキー「で、ユーテルジャンがお腹すいたって言うから引っ込んできたんだ。」

 

スパーダ「成程ね。て事は僕の出番かな。」

 

ラッキー「ああ、頼むぜ。スパーダ。」

 

はやて「ちょお、待ってくれんか?」

 

スパーダ「どうしたの、はやてちゃん?」

 

はやて「その役、私にやらせてもらえんやろうか。」

 

スパーダ「はやてちゃんに?理由を聞いても良いかな?」

 

はやて「理由は2つあってセイザブラスターモードを使ってみたいって言うのが1つめで、もう1つはユーテルジャンは女の子好きやろ?そやから男のスパーダさんが行くより、効果があると思うんやけど、どうやろうか?」

 

フェイト「確かに、はやての説明は最もだと思う。」

 

その時、ユーテルジャンから解放されたなのはもフェイトに同調した。

 

なのは「私もフェイトちゃんの意見に賛成。はやてちゃんは1度もセイザブラスターモードを使ってないし、男の人が行くより効果がありそうだよ。」

 

スパーダ「うーん・・・確かにそうだね。じゃあ、お願いしようかな。」

 

はやて「おおきにな。」

 

スパーダ「取り敢えずキュータマ送って貰うね。」そう言うとスパーダは、耳にセットされている通信機に声を掛けた。

 

スパーダ「ラプター聞こえる?」

 

ラプター「はい。」

 

スパーダ「ユーテルジャンがお腹を空かせてるからウオキュータマを送ってくれる?」

 

ラプター「オッキュー。すぐに送りますね。」

 

スパーダ「ありがとう。」

 

ラプター「皆さんのサポートが私の役目ですから。」

 

スパーダ「そう言ってくれると助かるよ。」

 

ラプター「いえいえ、ではキュータマを送りますね。」その言葉を最後に通信は切れ、通信が切れてから数秒後・・・スパーダの手元に青いキュータマが送られてきた。

 

フェイト「それは、ウオキュータマだね。」

 

なのは「どんな効果があるの?」

 

はやて「ウオやから、新鮮な魚を出すんや無いかな。」

 

ラッキー「お、はやて当たりだ。」

 

ナーガ「時々凶暴な魚も出て来てしまうがな。」

 

スティンガー「そうなのか?」

 

ナーガ「ああ、俺達が使った時は出てきた魚が凶暴すぎて料理が出来なかったからな。」

 

スパーダ「そうなんだ・・・」

 

はやて「うちに扱えるんやろうか・・・そのキュータマ・・・」

 

なのは「けど、ユーテルジャンが持ってるスイッチを押さないと地下牢に囚われてる人達を助け出せないよ。」

 

はやて「そうやったな。私達の手には囚われた人達全員の運命がかかってる・・・怖気付いとる場合やない!やるで!」

 

フェイト「その意気だよはやて。」

 

はやて「おおきにな。フェイトちゃん。 さてと、シュベルトクロイツ セイザブラスターモード起動や。」

 

はやてが声をかけると、短い返答の後にシュベルトクロイツはセイザブラスターモードへと姿を変えた。変わったシュベルトクロイツを見てはやては・・・

 

はやて「これが・・セイザブラスター・・・」

 

フェイト「はやて、キュータマの使い方解る?」

 

はやて「司令室のモニターで何度か見てたから使い方に関してはバッチリや。」

 

フェイト「そう。 スパーダさん、はやてにキュータマを。」

 

スパーダ「Si.どうぞ、はやてちゃん。」

 

はやて「おおきにな。」そう言うとはやてはスパーダからウオキュータマを受け取り、自分のセイザブラスターへとセットし、手前に倒しブラスターの銃口を真上に向けて効果を発動させた。

 

はやて「魚がでてきた・・・これは鯛?」

 

スパーダ「出てきた魚は僕に任せて。」そう言うとスパーダは、キュースラッシャーを取り出し空中で鯛を捌いた。尚、落ちてきた魚は予め用意しておいたお皿で受け止めた。

 

はやて「成功やね。良かった・・・」はやてがそう呟いた時、鯛が乗ったお皿を持ったスパーダが近くに来て言った。

 

スパーダ「成功だね。おめでとう。」

 

はやて「おおきにな。ほんなら、行ってくる。」

 

なのは「頑張れ!」

 

はやて「任せとき!」そう言うとはやては、ユーテルジャンが待つ表へと出て行った。

 

はやて「お待たせ致しました。白身魚のお刺身です。」

 

ユーテルジャン「お〜。美味しそうジャ〜ン。」

 

はやて「ごゆっくりどうぞ。」と言いながらはやては、ユーテルジャンの前に刺身が載ったお皿を置いた。

 

ユーテルジャン「頂きま〜す。」と言うとユーテルジャンは、お刺身を食べ始めた。

 

はやて「今がチャンスやな。」そう言うとはやては、ユーテルジャンに近付いた。その様子を物陰からラッキー達が見ながら言った。

 

ラッキー「お、難なく近付けてるな。」

 

スティンガー「ユーテルジャンは魚に夢中で近づいてることすら知らないんだな。」

 

なのは「でも、その方が好都合です。」

 

フェイト「確かに。気付かれないうちにスイッチを押せば救出ができるけど・・・」

 

スティンガー「本物のスイッチは1つだけ。後の4つはすべてトラップか・・・」

 

スパーダ「トラップのスイッチは当てたくないね・・・救出組の中に小太郎たちがいるから・・・」

 

フェイト「ですね・・・」

 

なのは「はやてちゃんが運良く本物のスイッチを押すことが出来ればあるいは・・・」

 

ラッキー「それ以前にボタンの色がどうなっているかだな・・・」

 

スティンガー「ボタンの色はランダムなのか?」

 

ナーガ「恐らくランダムと見ていいと思う。」

 

スパーダ「ランダムなうえに本物のスイッチを探して押さないといけないのか・・・」

 

スティンガー「これは骨が折れそうだな・・・」とスティンガーが呟くとその場にいた全員が頷いた。




いかがでしたか?前話から大分期間が空いてしまいましたが、続きが完成しました。果たしてはやては本物のスイッチを押すことが出来るのか?それは次回のお楽しみです。 それでは久しぶりにこのコーナーにいきましょう!

<キュータマ解説コーナー>
ハトキュータマ・・・ハト座を司るキュータマ。マジックハットが出現し、中からダミーのハトを出すことが出来る他ハトがのばしたリボンで、暴れる人物を拘束することが出来るキュータマ。

ウオキュータマ・・・ウオ座を司るキュータマ。新鮮な魚を出すことが出来るが、時々凶暴な魚も出て来てしまうキュータマ。

それでは次回の本編でお会いしましょう。

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