宇宙の救世主と魔法少女 改稿版   作:如月スト

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アリスです。今回は、番外編第7話と称して七夕とラッキーの誕生日編をお届けしたいと思います。

それでは本編をどうぞ。


番外編 7話 七夕とラッキーの誕生日

ー機動六課 食堂ー

 

ラッキーの誕生日を1週間後に控えた6月のある日のこと・・・機動六課の食堂にはお馴染みの女子メンバープラス小太郎が集まり談笑していた。

 

はやて「後1週間で7月か・・・」

 

なのは「今年が始まってもう半年経つんだっけ?早いね・・・」

 

フェイト「だけど、来週も楽しい行事が待ってるよ。」

 

小太郎「七夕だね。」

 

ハミィ「七夕って?」

 

なのは「天の川を挟んでそれぞれ離れ離れだった織姫様と彦星様が1年に1回会えるんだよ。」

 

ハミィ「どうして1年に1回しか会えないの?」

 

フェイト「これは私もなのはから聞いた話なんだけど、その昔織姫様はとても真面目な働き者だったんだって。だけど、彦星様をお婿さんに迎えてからは、機織りをしなくなっちゃったんだって。これに怒ったのが織姫様のお父さんで、2人を天の川を挟んで離れ離れにさせちゃったんだって。」

 

なのは「でも、1年に1回だけ会うことを許してくれた。それが7月7日なんだよ。」

 

ハミィ「へえ、そんなお話があるんだ。今年も会えるといいね。織姫様と彦星様。」

 

はやて「ホンマやな。」

 

ラプター「はい。そんな素敵なお話があるとはチキュウの文化も奥が深いですね。」

 

小太郎「あれ、7月だよね?誕生日の人が居たような・・・」

 

はやて「7月も誰か誕生日の人が居るんか?」

 

小太郎「うん。誰だっけ?」

 

ラプター「小太郎やスパーダは違いますし、ツルギさんもだいぶ先ですし・・・タブレットで調べてみますね。」

 

そう言うとラプターは、愛用しているクリスタルタブレットを操作して、キュウレンメンバーのパーソナルデータを呼び出した。

 

ラプター「分かりました。ラッキーです。」

 

フェイト「ラッキーって七月の生まれなの?」

 

ラプター「はい。誕生日の欄を確認したら7月7日でしたので。」

 

はやて「しかも思い切り七夕の日やないか。」

 

ラプター「こんな偶然てあるんですね。」

 

なのは「今月も誕生日パーティーやるんだよね?」

 

ラプター「はい、そのつもりです。」

 

なのは「じゃあ、ケーキは私が作っても良いかな?」

 

ラプター「ラッキーのバースデーケーキをですか?構わないですが、お菓子作りの経験は?」

 

小太郎「ラプター、なのはさんの実家は喫茶店なんだって。だから、お菓子作りに関してはプロ級だよ。」

 

ラプター「成程。でしたらケーキ作りはお任せしても宜しいですか?」

 

なのは「もちろんだよ。ラッキーさんが喜ぶケーキを作るから皆も期待しててね。」

 

はやて「ケーキはなのはちゃんにお任せするとして料理はやっぱスパーダさんかな?」

 

小太郎「だね。」

 

はやて「ほんなら早速スパーダさんに頼まな。」とはやてが言った時、厨房からスパーダが顔を覗かせた。

 

スパーダ「話は聞いてたよ。ラッキーの誕生日パーティーをやるんだよね?料理は僕にお任せあれ。」

 

なのは「ありがとうございます。スパーダさん。」

 

はやて「なのはちゃんにとっては初めての彼氏のバースデーやもんね。」

 

なのは「はやてちゃん・・・」

 

フェイト「そういうはやてだって先月スパーダと一緒に誕生日を祝ってもらってるもんね。まあ、はやての場合はシグナム達と出会った記念のパーティーも兼ねてたけどね。」

 

はやて「ホンマや。皆おおきにな。」

 

ハミィ「今度は私たちがラッキーの誕生日をお祝いしようよ。」

 

フェイト「うん。」

 

その後もバースデーパーティーの準備が着々と進み、いよいよ誕生日当日を迎えた。

 

一方、自身の誕生日を忘れているラッキーは・・・

 

ラッキー「今日ってなにかあったっけ?やけに皆に避けられてるような・・・シーザー分かるか?」と肩に乗っているシーザーに尋ねていた。

 

尋ねられたシーザーは、知ってるよという風に「キューン。」と鳴いた。

 

食堂に入ってきたラッキーを見て待機していたメンバーが一斉にクラッカーを鳴らした。

 

突然クラッカーを鳴らされたラッキーは、困惑していた。

 

ラッキー「皆、なんでクラッカー何か持ってるんだ?」

 

ハミィ「何でって言われたら・・・ねえ、皆。」

 

機動六課・キュウレンメンバー「ラッキー、お誕生日おめでとう!」

 

ラッキー「誕生日・・・なあ、今日って何月何日?」

 

スパーダ「今日は7月7日だよ。」

 

ラッキー「7月7日・・・確かに俺の誕生日だ。」

 

ハミィ「それに、今日は大事な日でもあるんだよ。」

 

ラッキー「大事な日?」

 

なのは「今日は1年に1度だけ織姫様と彦星様が出会える日でもあるんです。」

 

なのはの声が聞こえたので、ラッキーは振り返ってみると息を呑んだ。

 

ラッキー「なのは・・・キレイだ・・・」

 

登場したなのはの姿は織姫様の姿をしており、手にはバースデーケーキを持っていた。

 

なのは「ありがとう。実はこれハミィちゃん達のアイデアなんだよ。」

 

なのはが織姫様の衣装を着ることになった理由は数時間前に遡る。

 

ー数時間前 機動六課食堂ー

 

なのは「バースデーケーキ完成!」

 

スパーダ「料理の方も完成したよ。」

 

はやて「美味しそうやな!」

 

スパーダ「グラッツェ!最高の褒め言葉だよ。」

 

ハミィ「料理もケーキも完成。後はラッキーが来るのを待つだけなんだけど、ラッキー以外の皆を先に呼んでおこう。」

 

そう言うとハミィは、ブラスターモードに変えラッキー以外の全員を食堂に呼び出した。 呼び出された面々はなのは達から話を聞き、ラッキーへのサプライズについて大まかな話し合いが行われた。

 

はやて「七夕やからな・・・」

 

フェイト「織姫様と彦星様の格好をするっていうのはどう?」

 

なのは「私が織姫様の格好をして、ラッキーさんが彦星様の格好をするってこと?」

 

ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!ナイスアイデアだよ。」

 

スティンガー「今から衣装を作るのは間に合わないぞ。」

 

キャロ「あの・・・オトメキュータマの力を使うのはどうですか?」と提案したのはキャロだった。

 

エリオ「そっか。オトメキュータマの効果は対象者を乙女にすることが出来るからピッタリだよ。」

 

ティアナ「織姫はなのはさんにオトメキュータマを使ってもらうとして、彦星はどうするの?」

 

はやて「彦星は牛飼いやからな・・・ウシカイキュータマの力を使うのはどうやろうか?」

 

小太郎「うん、いいと思う。」

 

ラプター「じゃあ、これで決定ですね。ラッキーを呼びましょうか。」

 

なのは「待って、登場から織姫の姿でいきたいから・・・キャロ、オトメキュータマは今使ってくれる?」

 

キャロ「はい。」

 

はやて「なるほど、その方がより七夕感が出る。なのはちゃん、グッジョブや!」

 

なのは「にゃはは・・・ありがと。」

 

キャロ「なのはさん、行きますよ。」

 

なのは「うん。」

 

なのはの返事を聞いたキャロは、デバイスをセイザブラスターモードに変えオトメキュータマを使用した。

 

すると、なのはの姿が一瞬で変わった。変わった姿を見たはやて達は・・・

 

はやて「なのはちゃん・・・キレイや・・・」

 

フェイト「うん。今までの中で1番綺麗かも・・・」

 

なのは「にゃはは・・・ありがとう。」

 

はやて「後はラッキーさんが来て、彦星の格好をしてもらえば完璧やね!」

 

という流れがあり、場面はラッキーの登場まで戻る。

 

ラッキー「なのはもしかしてオトメキュータマを使ったか?」

 

なのは「うん。オトメキュータマって凄いんですね。」

 

ラッキー「ああ。オトメキュータマは対象者を乙女の姿に変えることが出来るからな。」

 

はやて「七夕と言えば織姫様だけやないで!彦星様にも登場してもらわな。と言う訳でフェイトちゃん、出番や!」

 

フェイト「オッキュー!ラッキー少しだけじっとしててね。」そういうとフェイトは、緑色のキュータマをセイザブラスターにセットし、手前に倒した。

 

すると、ブラスターから<ウシカイ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>という音声が聞こえてきた。音声が聞こえたフェイトは、ラッキーに向けてトリガーを引く。すると、一瞬のうちにラッキーの姿が彦星の格好になった。

 

ラッキー「ウシカイキュータマってこんな使い方も出来たんだな。」

 

はやて「本来の用途は違うんか?」

 

ラッキー「ああ。本来はチャンプのパワーを上げる為に使われるからな。」

 

ティアナ「どういうことですか?」

 

エリオ「説明しますね。ウシカイキュータマはムチを持った牛飼いが現れるんです。」

 

キャロ「で、その牛飼いにムチを打たれると、チャンプさんのパワーが上がるんです。」

 

なのは「つまり、牛型ロボットだから出来るパワーアップって訳ですね?」

 

ラッキー「そのとーり!」

 

チャンプ「普段は我輩が変身した後に使ってるからな。変身前に使った効果がこうなるとは我輩も初めて知ったぞ。」

 

スパーダ「感想はそのくらいにして、皆料理が冷めちゃうよ。」と言ったスパーダの声で、機動六課及びキュウレンジャーの面々は、腕によりをかけて作られた料理となのはお手製のバースデーケーキに舌鼓を打った。

 

料理を粗方食べ終わったところで、ラッキーから挨拶があった。

 

ラッキー「皆今日は俺のためにありがとうな。こんなに素敵な誕生日になったのは皆が居てくれたおかげだと俺は思う。」

 

なのは「ラッキーさん・・・」

 

ラッキー「また来年はどうなるか分らないけど、出来たらまた皆で祝いたいなって思う。本当に今日はありがとな。」

 

そう言うとラッキーは、挨拶を終えテーブルへと戻って来た。

 

なのは「いつの間に挨拶を考えてたんですか?」.

 

ラッキー「いーや言いたいことを言っただけさ。」

 

なのは「そうなんですね。そうだ、皆には先に言われちゃいましたけど、改めて お誕生日おめでとうございます。」

 

ラッキー「なのは・・・」

 

なのは「皆は騒ぎに夢中だし少しくらい居なくても大丈夫だと思うから抜けませんか?」

 

ラッキー「だな。俺も抜けないかって誘おうとしてたんだぜ。」

 

なのは「そうだったんですね。 皆も騒いでるし、これなら抜けてもバレないですよね。抜けちゃいましょう。」

 

なのはの一言で、パーティー会場となっている食堂を抜け出した2人は、海辺に建っている訓練場の方へとやって来た。

 

ラッキー「皆に祝ってもらうのも良いけど、2人きりで祝うのも悪くねーな。」

 

なのは「皆が聞いたら怒るけど、賛成です。」

 

ラッキー「なのは、空見てみろよ。」

 

なのはは、ラッキーに言われて空を見上げる。

 

なのは「雲ひとつない星空・・・これなら織姫様と彦星様も会えますね。」

 

ラッキー「今頃、会ってたりするのかも知れねーな。」

 

なのは「1年に1度しか会えないから、この時を大事にして欲しいです。」

 

ラッキー「なのは・・・」そう言うとラッキーは、なのはの肩を抱き寄せ、自分の方へと寄せた。

 

ラッキー「俺は、何があっても絶対にお前を離さねーからな。」

 

なのは「ラッキーさん・・・私も何があっても絶対に貴方の側に居ます。」そう言うとまるで、織姫と彦星が手を取り合うようにお互いの手を握り合うと、どちらからとも無くキスを交わした。

 

やがて二人が唇を離したと同時に服装が管理局の制服へと戻っていった。

 

ラッキー「キューエナジーが切れたか。」

 

なのは「ですね。オトメキュータマはキャロへ返しておかなくちゃ。織姫様と彦星様は無事に会えたでしょうか?」

 

ラッキー「会えたんじゃねーかな。」

 

なのは「そうだと良いですね。」

 

ラッキー「いつまでも二人きりでいると皆が心配して探しに来ちまうからそろそろ戻らねーか?」

 

なのは「ですね。戻りましょう。」

 

二人が食堂へ戻ってみると、そこには抜ける前と変わらずどんちゃん騒ぎをしている機動六課の面々とキュウレンメンバーが居た。

 

なのは「抜ける前と変わらずみたいですね。」

 

ラッキー「だな。もう少し二人で居ても良かったかも知れねーな。」

 

なのは「ですね。」

 

ラッキー「皆!」ラッキーが大きな声で呼べば、その場に居た全員がラッキーの方へと向いた。

 

ラッキー「さっきも言ったけど、今日はありがとな。」

 

スパーダ「何言ってるの。大事な仲間の誕生日を祝わないなんてことはしないよ。」

 

はやて「それに先月私の誕生日を皆が祝ってくれてとっても嬉しかったんやよ。今日は、そのお礼も兼ねてるんやから遠慮なんかせんでええよ。」

 

ラッキー「スパーダ、はやて・・・」

 

小太郎「そうだよ。誕生日はその人が主役なんだから。一緒に祝うことが僕達のお祝いなんだからね。」

 

ラッキー「小太郎・・・ありがとな。 皆が祝ってくれてよっしゃ、ラッキー!!」と言うと笑いが巻き起こった。




いかがでしたか?3日遅れとなってしまいましたが、七夕&ラッキーの誕生日話を上げさせて頂きます。.*・♥゚Happy Birthday ♬ °・♥*.ラッキー。

《キュータマ解説コーナー》
オトメキュータマは、本編及びリリカルなのはのキャロの項目で紹介しているので、詳しく知りたい方はそちらを参照してもらうとしてここではオリジナルの機能のみを紹介します。
7月7日の1日限定でオトメキュータマを使用すると織姫の姿になれる。

ウシカイキュータマ・・・ウシカイ座を司るキュータマ。オウシブラックのパワーを上げるために使われる。こちらも7月7日限定で使用すると、彦星の姿になれる。

それでは次回の本編でお会いしましょう。

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