宇宙の救世主と魔法少女 改稿版   作:如月スト

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如月ストです。今回も続きを書いていきます。

それでは本編をどうぞ。


番外編 13話 世間を騒がす快盗と正義を貫く警察 中編3

ーBISTROT Jurer店内ー

 

なのは達は、赤いタキシードを着た青年らに案内されフレンチレストラン「BISTOROT Jurer」へと歩いていた。 しばらく歩いていると・・・

 

???「見えてきたぜ。BISTROT Jurer。」

 

なのは「あのお店ですか?」

 

???「うん。」

 

???「看板はcloseにしてますが、入ってください。」

 

はやて「ありがとうございます。」

 

はやて達が入ったのを見届けるとドアとカーテンを再度閉めた。

 

???「着替えてくるので少しだけ待っててもらえますか?」

 

フェイト「その服装じゃダメなんですか?」

 

???「これは快盗活動用の礼服だからさすがに料理や給仕には不向きなんだよね。」

 

なのは「分かりました。待ってます。」

 

???「ありがチュー。」そう言うとタキシードを着た青年らは着替えるために店の奥へと引っ込んだ。 数分後・・・

 

???「お待たせしました。」その言葉と共にラフな服装に着替えた3人が店の奥から出てきた。そこへ・・・

 

???「Bonjour.お邪魔するよ。」と店のドアを開けて白地に金のラインが入った制服を着た青年が入ってきた。

 

???「ノエルさん。いらっしゃい。」と少女が声をかけた。

 

圭一郎「ノエル。丁度呼ぼうと思っていたんだ。」

 

ノエル「ということはタイミングが良かったってことかな。」

 

???「ああ、そうなる。」

 

ノエル「おや、圭一郎君の他にもお客様が居たんだね。 初めまして、僕は高尾ノエルです。宜しくね、マドモアゼル&ムッシュ。」

 

なのは「初めまして、高町なのはです。」となのはが自己紹介をしたのをきっかけにフェイト達も自己紹介をした。

 

???「あと名乗ってないのは俺達だけか。 では改めて 俺は夜野魁利。宜しくな。」

 

???「次はあたしだね。 あたしは早見初美花。宜しくね。」

 

???「最後は俺か。 俺は宵町透真。宜しく。」

 

なのは「早速聞きたいんですけど、先ほどまで皆さんが戦っていた怪物は一体何なんですか?」

 

圭一郎「その説明は我々から。と、その前に自己紹介を。 自分は国際特別警察機構 戦力部隊所属の朝加圭一郎です。 宜しくお願いします。」

 

なのは「あれ?あと2人居ましたよね?彼らは?」

 

圭一郎「彼らは報告のために本部に戻りました。報告を終え次第こちらに来る手筈になっています。」

 

なのは「そうなんですね。」

 

圭一郎「説明しますね。あなた方が先程見た怪物。奴らは異世界から出現した犯罪者集団 集団の名はギャングラーと言います。」

 

はやて「ギャングラー・・・」

 

圭一郎「はい。」

 

初美花「あいつらは体のどこかにテンキー式の金庫を持ってるんだ。」

 

フェイト「その金庫って右足についてた?」

 

透真「ええ。」

 

魁利「奴らはその中にルパンコレクションを入れて元々の犯罪能力とコレクションの能力を組み合わせて犯罪行為をしてる。」

 

なのは「ルパンコレクション?それってどんな物なんですか?」

 

なのはの質問に答えようとすると何処からか・・・

 

???「その質問には私がお答えしましょう。」という声が聞こえてきた。

 

はやて「誰や!?」と言いながらはやて達が声のした方を向いてみると燕尾服を着用した男性がポットから紅茶を注いでいるところだった。

 

初美花「わっ!?コグレさん。いつの間に・・・」

 

透真「相変わらず神出鬼没ですね・・・」

 

コグレ「これが私の仕事ですから。と申し遅れました。私ルパン家の執事をしておりますコグレと申します。以後お見知りおきを。」

 

なのは「初めまして、高町なのはと言います。」となのはが自己紹介をしたのをきっかけにフェイト達も再度自己紹介をする。 全員の自己紹介が終わるとはやてが尋ねた。

 

はやて「あの、先程から話に上がっているルパンコレクションとは一体どのようなものなんですか?」

 

コグレ「ルパンコレクションは我が主アルセーヌ・ルパンが密かに集めた不思議な骨董品です。1つ1つが強大な力を秘めておりその力は正しく扱えば人類を繁栄させることが出来ますが間違った使い方をすれば人類を滅ぼす作用があります。」

 

フェイト「アルセーヌ・ルパンって世紀の大怪盗と言われたあのアルセーヌ・ルパンですか?」

 

コグレ「ええ。」

 

はやて「そんな危険なものが何故敵に?」

 

ノエル「奪われたんだよ。ギャングラーによって大半をね。」

 

ラッキー「奪われた!?」

 

ノエル「うん。奴らコレクションを奪うのみならずコレクションの主であるアルセーヌを殺害するというオマケつきだったけどね。」

 

なのは「殺害!?どうしてそんな事が出来るの!?」

 

ノエル「恐らくコレクションを奪うのに邪魔だったんじゃ無いかな。」

 

はやて「そんな理由で殺害までしてしまうなんてとんでもない奴らやな、そのギャングラーって奴ら!」

 

魁利「俺達も相手は違えどギャングラーによって大事な人達を失ってたからな。ノエルの気持ちも分からなくは無いぜ。」

 

フェイト「ルパンコレクションを全て集めるとどうなるの?」

 

ノエル「コレクションの力で何でも願いを叶えてくれる。」

 

なのは「何でも!?」

 

ノエル「うん。」とそこまで言った時不意に誰かのお腹が鳴った。 音の主を見るために振り返ると、苦笑いをしながらラッキーが言った。

 

ラッキー「あはは・・・実はさっきから腹減ってて。」

 

はやて「確かに。なのはちゃん達はどう?」

 

なのは「うん。確かに空いたかも。」

 

魁利「どうする?来る前に言ってたお友達には悪いけど先に食べちゃう?」

 

はやて「うーん・・・そうやね。アリサちゃん達には悪いけど先に頂こうかな。」とはやてが言った時、圭一郎の通信機に着信が入る。

 

つかさ「圭一郎、今報告が終わった。私たちはこれからそちらに向かうが店は開いてるか?」

 

圭一郎「いや、看板はcloseなんだが、魁利君達の厚意で先に入ってる。」

 

つかさ「成程。じゃあ、私達もそのまま入れば良さそうだな。」

 

圭一郎「ああ、待ってるぞ。」その言葉を最後につかさからの通信は切れた。

 

魁利「圭ちゃん、今のつかささん?」

 

圭一郎「ああ、報告を終えたのでこれからこちらに来るそうだ。」

 

魁利「OK。どうする?先に注文しちゃう?」

 

圭一郎「そうさせてもらおう。」

 

魁利「じゃあ、おねーさんたちの分も含めてメニュー持ってくるね。」

 

なのは「お願いします。」

 

数分後・・・人数分のメニュー表を持った魁利と初美花がそれぞれのテーブルにメニュー表を置いて言った。

 

魁利・初美花「こちらが当店のメニューとなります。決まりましたらお呼びください。」

 

魁利達からメニューを受け取ると代表してなのはがお礼を述べてメニュー表を開く。

 

なのは「凄い!メニューが充実してる。」

 

フェイト「けど、なのはの家だって喫茶店なんだし、ここと似たり寄ったり何じゃないかな。」

 

なのは「うちは軽食よりもスイーツに重きを置いてるから。そもそもフレンチレストランと喫茶店は別物だと思うな。」

 

その言葉を聞いたのか魁利達がなのは達の会話に混ざってきた。

 

魁利「おねーさん達喫茶店って言ってたけど、おねーさん達の中で喫茶店を営んでる子が居たりするの?」

 

なのは「はい。 私の家が家族で喫茶店を営んでるんです。」

 

はやて「喫茶 翠屋。ご存知ありませんか?」

 

初美花「そこって確か商店街に店舗を構えてる喫茶店だよね?材料とレシピを厳選され、盛り付けのセンスも良くて遠方からもお客さんが来るって言う・・・」

 

なのは「そう!そこ!嬉しいな。フレンチレストランの従業員にもうちの店を知ってもらえてるなんて。」

 

初美花「時々商店街に買い出しに行くからお店の前を通ってるんだよ。」

 

なのは「そうなんだ。」

 

コグレ「魁利君、私も注文よろしいですか?」

 

魁利「あれ、いつもなら突然現れて突然いなくなってるくせに、コレクション以外で注文があるなんて珍しい。」

 

コグレ「私もたまには透真君の料理を食べてみたくなったのですよ。とは言っても注文は紅茶ですけどね。」

 

魁利「承りました。 透真、コグレさんから紅茶の注文だ。」

 

透真「コグレさんが?珍しいな。すぐ準備する。」

 

そう言うと透真はテキパキと紅茶の準備を進めた。 そして・・・

 

透真「お待たせしました。コグレさん。」と言いながら紅茶のセットをコグレのいるテーブルのカウンターに出した。

 

コグレ「Merci.」とお礼を言いながら受け取り再度ティータイムを始めた。

 

その様子を見ていたなのはは魁利に声を掛けた。

 

なのは「ねえ、魁利君、コグレさんが何か頼むのって珍しいの?」

 

魁利「ああ、いつもはコレクションに関する情報を持ってくるだけなんだ。」

 

なのは「そうなんだ。」

 

魁利「ああ。」と言った時入り口のドアが開いた。

 

初美花「いらっしゃいませ。って咲也さん、つかささん。お待ちしてました。」

 

つかさ「すまない。遅くなってしまったな。」

 

初美花「いえいえ、お席は圭一郎さんと一緒の方がいいですよね?ご案内します。」そう言うと初美花は、咲也とつかさを席に案内した。

 

初美花が咲也達を席に案内したとほぼ同時にコグレがティーカップを置いて席を立ち透真に告げた。

 

コグレ「紅茶、美味しかったですよ。ご馳走様でした。」とそこまで言うと一度言葉を切り小声で続けた。

 

コグレ「引き続きコレクションの方宜しくお願いします。」

 

透真「分かりました。回収したコレクションはいつも通り台帳に納めますね。」

 

コグレ「Merci.助かります。」そう言うと、コグレはJurerから出て行った。

 

なのは「話終わったのかな?」

 

魁利「みたいだな。」

 

その後、注文が決まったはやて達がオーダーを済ませて、オーダーした料理が到着した。

 

はやて「お、漸く来たな〜。早く食べよう。私もうお腹ペコペコや。」

 

なのは「そうだね。いただきます。」そう言ってなのは達は各自がオーダーした料理に感想を言いながら舌鼓を打った。

 

しばらくして料理を全て食べ終えると、食後のティータイムと題した話し合いが再開された。

 

 




いかがでしたか?区切りがいいので今回はここまでとさせてもらいます。次回はこの続きから書きたいと思います。

それでは次回の本編でお会いしましょう。

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