それでは本編をどうぞ。
昔話編 シンデレラ
その昔ある所に貧しくとも幸せに暮らす1人の娘がいました。その娘の名はなのは。
なのはには3人の姉がいますが、この姉達は亡くなった父親の再婚相手の連れ子でした。
なのはの本当の母親は彼女がまだ幼い頃に病気で亡くなっていたのです。母親がいないことを不憫に思った父親が今の母親と再婚し暮らしていましたが、その父親も病気でこの世を去り母親も流行り病でこの世を去ると3人の娘たちが本性を表して家事をすべてなのはに押し付けて自分たちは、いつか王子様から舞踏会に招待されてもいいようにと歌やダンスの練習をしています。
なのは「はあ、私も舞踏会に出たいな・・・」そう言いながら、今日も姉たちに押し付けられた家事をこなしていると、王宮から使者がやって来ました。
ラプター「明日、お城にて婚約者決めを兼ねた舞踏会が行われます。」
シグナム「明日?随分と急ですね。」
その言葉を家事を終え、到底部屋とは言えないような屋根裏部屋から聞いていたなのはは、舞踏会という言葉に反応します。
なのは「使者の人舞踏会って言ってたよね。ついに私も舞踏会に出られるんだ。」となのはが舞踏会への想像を膨らませていると使者の人から貰った舞踏会への招待状を持った一番上の姉であるシグナムがなのはの部屋へと入って来ました。
ドアノブが回される音を聞いたなのはは、自分も舞踏会に参加したいという旨を伝えるためにシグナム達を部屋へと入れました。
なのは「お姉様、私も舞踏会に参加したいです。」
すると、シグナムはなのはのみすぼらしい格好を見て言います。
シグナム「そんな格好のお前をどうやって舞踏会に連れて行けというのだ。」
はやて「そうよ。それに、ドレスだってないやないの。」
フェイト「はやて姉様の言う通りだわ。お前は大人しく家の事をしていれば良いのよ!」
と2番目と3番目の姉であるはやてとフェイトの声を聞いたなのはは、姉達に言い返しました。
なのは「姉様たちだってドレスが無いのは同じはずです。」
すると、シグナムはこう言い返します。
シグナム「そのドレスの修繕をお前に頼んでいるけど、一向に持ってこないじゃないか。」
そう、なのははシグナムたちからドレスの修繕を言い渡されているのですが、裁縫が苦手ななのはにはドレス1着を修繕するのも一苦労なのです。
それにとシグナムはこうも付け加えます。
シグナム「招待されているのは私とはやてとフェイトの3人だけ。お前の事は一言も書かれていないのだ。」
その言葉を聞いたなのはは、愕然としました。
はやて「とにかく、ドレスの修繕今日中におねがいや。」
それだけ言うと、シグナムたちは部屋から退室しました。
なのはは、その場に泣き崩れました。
なのは「どうして私は舞踏会に行けないの?」と暫く泣いていましたが、姉たちを怒らせるとどうなるか分かっていたので、ドレスの修繕に取り掛かることにしました。
漸く3着すべてのドレスを修繕したなのはは、屋根裏部屋に戻るとクローゼットの扉を開けました。そこには青いパーティドレスが1着だけ入っていました。 これは、亡くなった母親がいつか着られるようにと、自分のドレスを娘であるなのはに譲り渡したなのはにとって唯一とも言える母親の形見でした。
なのは「はやて姉様はドレスがないって言ってたけど、私には亡くなったお母様から譲り受けたドレスがある。けど、これだと寂しいから飾りになりそうな物がいるかな。」そう言うと、なのはは装飾に使えそうなものを探して屋敷内をくまなく歩きました。その結果手に入ったのは白いネックレスと、金色のリボンでした。
なのは「さあ、急いでドレスを仕上げなきゃ。」そう言うと、なのはは手に入れたネックレスとリボンをドレスに取り付けます。
そして舞踏会当日・・・
なのはは、3人の姉たちのドレスの着付けを手伝うと、自分も屋根裏部屋へ掛け戻り、ドレスを着ます。 そして、お城から迎えの馬車が来る前に屋敷の玄関に辿り着き、姉達に自分も「舞踏会に連れて行ってください。」と頼みました。
シグナム「ドレスがあったんだな。」
はやて「シグナム姉様、なのはもこう言ってることですし、連れて行ってあげても・・・」とそこで、はやての言葉が止まる。
はやて「あー!それ、私が失くしたと思ってたネックレス!」
フェイト「それに、肩のところのリボンは私が失くしたと思ってたリボンじゃない! 返してちょうだい!」
となのはの格好を見たはやてとフェイトによって、リボンとネックレスを取り上げられてしまいました。
はやて「それに、大体あんたにこんなドレスなんて似合わへんよ。」
そう言うと、はやては取り出した裁ちバサミでなのはの青いドレスを切り始めたのです。
なのは「辞めてください!このドレスは亡くなったお母様から譲り受けた大事なドレスなんです!」
はやて「似合わんもんを着てどうするつもりや?それよりもっと相応しい服が有るやんか。」と言いつつ、ハサミを動かす手を休めることなく、はやてはなのはの青いドレスを切り続けました。 そして・・・
はやて「どうやろうか?」そう言って裁ちバサミをしまいながら二人の妹に尋ねます。
フェイト「中々いい出来ですわ、はやて姉様。」
はやて「やろ、なのはにはこれが一番お似合いやと思わんか。」
シグナム「ふむ、確かに良い裁ち具合だな。」とシグナムもドレスの裁ちぶりを褒めました。
一方なのはは、大事なドレスを切り刻まれて居てもたってもいられなくなり、泣き出して走り去ってしまいました。 そのすぐ後お城から迎えの馬車が到着し、3人の姉たちは馬車に乗って舞踏会に行ってしまいました。
泣いて走り去ったなのはが来たのは、今はもう使われていない噴水の前だった。そこで、嗚咽と共に涙がどんどん溢れて来ます。その時噴水の水面がキラキラと輝きだし、やがて光の中から魔法使いのお姉さんが姿を現しました。
ハミィ「どうしたの?」
その声になのはは泣くことを止め顔を上げ泣いていた理由を説明します。
なのは「今日、お城で舞踏会が行われるんです。その為にドレスを着ていたのですが、姉たちにドレスを切り刻まれてしまって。私にはドレスがこれしかないんです。だから、もう舞踏会には出られません。」
ハミィ「私に任せて。えっと名前は?」
なのは「なのはって言います。あなたは?」
ハミィ「私はハミィ。見ての通り魔法使いよ。」
なのは「魔法使いさん?」
ハミィ「うん。舞踏会に行きたいんだよね?馬車とか用意しなきゃいけないんだけどそれ以外で準備してもらいたいものがあるんだ。」
なのは「準備してもらいたいもの?」
ハミィ「うん、ネズミを2匹とアヒルを1羽用意してくれる?馬車に必要なカボチャは私が準備するから。」
なのはは、言われた通りにネズミを2匹とアヒルを1羽用意して、再度噴水の前まで戻って来ました。
ハミィ「見ててね?」
そう言うと、ハミィは左腕にセットした銃のようなものに天球儀のようなアイテムを次々とセットし、かぼちゃの馬車を呼び出し、ネズミを一角獣のような馬に変え、アヒルをウマの手綱を持つ御者に変えました。 なのはが驚いていると、ハミィは言いました。
ハミィ「後はあなたのドレスだけだよ。」
なのは「私のドレスまで準備してくれるんですか?」
ハミィ「せっかくの舞踏会なのにドレスがそれだと王子様に恥ずかしいでしょ? 大丈夫、私に任せて。」そう言うと、ハミィは魔法の杖を一振りした。すると・・・さっきまでボロボロだったドレスが一瞬で桜色のドレスに変わったのです。
なのは「わあ・・・!凄い一瞬でドレスが変わった。」
ハミィ「ふう・・・私にかかればこんなものかな。だけど、気を付けてね。かぼちゃの馬車と、馬と、御者に使ったエネルギーには限りがあるの。もちろんドレスもだけど夜中の12時を過ぎると魔法やエネルギーが切れちゃうからそれまでに帰ってきてね。」
なのは「はい!何から何までありがとうございました、魔法使いさん。」
ハミィ「そして、何より舞踏会を楽しんでね。」
なのは「はい!ありがとうございます。行ってきます!」なのはがお礼の言葉を言い終えたと同時にカボチャの馬車は王宮に向けて出発していきました。
ー舞踏会 会場ー
舞踏会会場となっている王宮では、4人の王子が招待された娘達を見ながら話をしていました。
ラッキー「俺、婚約なんてする気は無いんだけどなー。」
スティンガー「仕方ないだろう、王宮の決まりなんだ。」
スパーダ「確かに、望まない婚約なんてしたくは無いけど、王宮の決まりなんだからしょうが無いよ。」
ツルギ「なんてこった!俺様まで婚約者を決めなきゃいけないなんてな!」
その時、下のホールが騒がしいことに気付きます。
ラッキー「下のホールが騒がしいな。」
スパーダ「多分、あの女の子が来たからじゃない?」
そう言ってスパーダが見ると、桜色のドレスを着たなのはが、ホールをゆっくりと歩いて来ているのが見えました。
その様子を見ていたツルギ達は、それぞれ「キレイだ。」と口を揃えていたのに対し、ラッキーは口よりも体が先に動いていました。それを見ていたスティンガーは、ラッキーに「どこに行くんだ!」と尋ねます。するとラッキーは、「決めた!俺あの子と最初のダンスを踊る!」と言って、階段を駆け降りて行きました。
その様子を見ていたスパーダ達は・・・
スパーダ・ツルギ・スティンガー(珍しい、ラッキーが自分からダンスを踊りに行きたいだなんて・・・)と心の中で驚いていました。
一方のなのはは、初めて来た舞踏会に感動と不安が入り交じって俯いています。
なのは(ここが舞踏会の会場なんだ。魔法使いのお姉さんに助けられてここまで来ることが出来たけど、うまく踊れるかな・・・)
その時、階段を駆け下りてくる足音に気付き、顔を上げました。
ラッキー「お嬢さん、最初のダンスをあなたと踊りたいのですが、宜しいですか?」
なのは「私ですか?生憎私はダンスが苦手で・・・」
ラッキー「俺も苦手です。ですが、俺は一目見てあなたと躍りたいと思えたのです。」
なのは「そうだったんですね。では、精一杯あなたのお相手を努めさせていただきます。」
ラッキー「さあ、ホールの中央へ。」
ラッキーが差し出した右手に自分の左手を載せて、ホールの中央へとリードされた。その様子を見ていたスティンガーが、演奏しようとしていたオーケストラを止めて「俺が歌う。」と言って階段をゆっくりと降りて行きました。
オーケストラの演奏がなかなか始まらないことを疑問に感じたラッキー王子でしたが、階段を下りてきたスティンガー王子を見て納得します。
ラッキー「オーケストラの演奏じゃない。スティンガーが歌ってくれるみたいだ。」
なのは「スティンガー王子が?」
ラッキー「ああ、スティンガーはああ見えて歌が上手いんだ。」
なのは「では、スティンガー王子の歌に合わせて踊れば良いのでしょうか?」
ラッキー「ああ。」
ラッキーとなのはがホールの中央でスタンバイしたのを見ると、スティンガーはラッキーとなのはが踊りやすいように、スローテンポの曲を数多く歌いました。 そして、ダンスが終わると・・・
ラッキー「ありがとう、あなたと踊れて良かったです。」
なのは「私こそ、あなたと踊れて嬉しかったです。」
その様子を見ていたのが、シグナムやフェイト、はやてといったなのはの姉たちでした。
はやて「なんやのあの子、ラッキー王子と一番最初に踊るなんて・・・」
シグナム「出鼻をくじかれた様な気がするな。」
フェイト「最初のダンスを踊るのは私だったんだけどな。」
シグナム「とにかく、私達も踊るぞ。」
はやて「そや、私達も今日のために練習してきたんやから。」
フェイト「それにしてもあの娘は誰なのかしら?」
一方、一番最初に踊ったことでホールにいた女性全員の注目を浴びることになったなのはとラッキーは、これ以上周りの注目を集めないように、ラッキーの案内で彼の部屋に来ていました。
ラッキー「ここなら、誰にも邪魔されないな。」
なのは「何故私を?」
ラッキー「話をしたかったって言うのが本音だな。」
なのは「そうなんですね。」
ラッキー「さて、自己紹介しておくぜ。俺はラッキー。見ての通りこの国の王子だ。」
なのは「私は・・・」
なのはも自己紹介をしようとしたとき、お城の鐘が12時を告げるように12回鳴りました。
なのは「12時!?いけない帰らないと!」
そう言うとなのははラッキーの部屋を出て慌てて階段までの長い廊下を走っていきました。
ラッキー「どうしたんだ!」
ラッキーは突然走り出したなのはを追いかけつつ理由を聞こうとします。
なのは「ごめんなさい!」
だが、なのはは走る速度を緩めることなくひたすら長い廊下を駆け抜け、漸く城門に行くことが出来る階段にたどり着き、階段を駆け下ります。 階段の中ほどまで来た時でした。なのはは、階段を踏み外しそうになってしまいました。何事かと思って自分の足元を見てみるとガラスの靴が片方だけ脱げてしまったのです。なのははガラスの靴が脱げたことに気付き、履きに戻ろうとしましたが時間が迫っていることもあり、片方だけ脱げたまま階段を駆け下りかぼちゃの馬車に乗って帰ってしまいました。
片方だけ残ってしまったガラスの靴を拾いながら、ラッキー王子は大臣を呼ぶとこう言いました。
ラッキー「決めた。俺は、このガラスの靴の持ち主の女の子と結婚する。 明日からこのガラスの靴を国中の娘全員に試してもらい、ピッタリ合う娘を探してくれ。」
その言葉を聞いたバランスとラプターの両大臣は、馬の手配やらで、城内を慌ただしく駆けていきました。
一方のなのはは、魔法使いに掛けてもらった魔法が完全に解ける前に自宅に帰り着くことが出来ました。
なのは(折角王子様は名乗ってくれたのに、自分は名乗らず逃げるように帰って来てしまって印象を悪くしただろうし、ガラスの靴も片方脱げちゃったんだ。 今頃お城では私を探す準備がされているのかな。)
そこへ、3人の姉たちが帰って来る馬車の音が聞こえてきました。
なのは(いけない!ガラスの靴を隠さなくちゃ。見つかったら舞踏会に行ってたことがバレちゃう!)
そう考えると、なのはは一目散に屋根裏部屋へと駆け上がり、ガラスの靴を隠し、姉たちを出迎える準備をしました。
そして、10分後・・・姉たちが帰って来ました。
なのは「お帰りなさい、お姉様方 舞踏会はどうでした?」
はやて「どうもこうもあらへん。王子様と最初に踊るのは私らやと思ってたのに、桜色のドレスを着た娘が一番最初に踊ったんや。お陰で私らは出鼻をくじかれた。」
はやての言葉を聞きながら、その桜色のドレスを着た娘というのは自分だと言いたくなりそうな気持ちと戦いながら、はやての言葉に疑問を投げかけました。
なのは「それは、どなたなのでしょうか?」
はやて「分かるわけないやろ。」
なのは「ですよね。」
その後もなのはは、舞踏会に行っていたことを悟られないように注意しながら姉たちに押し付けられた家事をこなしていきました。
翌日、お城の掲示板にこんな張り紙が張られました。
{ガラスの靴の持ち主を大捜索!淑女の皆様には王宮にて舞踏会参加者が落としたと思われるガラスの靴を履いてもらいピタリと当てはまる方をラッキー王子のお妃に内定いたします。尚、遠方に住居を構えている方は大臣がご自宅までお伺いします。}
ラッキー王子のお妃になれるという張り紙を見た国の娘たちは我先にと王宮へ駆け込みました。 ところがガラスの靴はあまりに小さすぎたために国の娘たちの足にはピタリと合わず、自分たちに合わないと分かったとたんに肩を落とす娘や、泣き出す娘たちが出てくる始末でした。
それから何日か経ったある日のこと・・・大臣たちが王宮から離れた場所にある一軒の家へとやってきました。そう、なのはの家です。
大臣であるラプターがドアをノックするとシグナムが顔を出しました。
シグナム「王宮の大臣がこのような場所へどのような御用でしょうか?」
ラプター「ただいま王宮では、ラッキー王子の命により国の淑女全員にガラスの靴を履いて貰っています。つきましては、あなた方にもガラスの靴を履いてもらいます。」
一方なのはは、ラプター大臣がガラスの靴を持ってきたことに感謝するとともにガラスの靴を履けると聞いて自分にも権利があるのだと実感していました。
そこでなのはは、自分の事を知らせる為に屋根裏部屋の窓を開け歌を歌い始めました。
一方のシグナム達はガラスの靴を履いてみましたがシグナム達の足には小さすぎて入りませんでした。
ラプター「この家で他に女性の方はいませんか?」
シグナム「うちにはこの3人だけです。」
その時、風に乗って歌声が聞こえてくるのをラプターたちは聞き逃しませんでした。
ラプター「ではお伺いしますが、なぜ風に乗って歌声が聞こえてくるのでしょう?」
シグナム「それは・・・」
ラプター「この歌声はこの家にもう1人居るという証拠になります。歌声の持ち主の方を呼んできてもらえませんか?」
シグナム「彼女は使用人です。」
ラプター「ですが、ラッキー王子の命令で国の娘全員にガラスの靴を履いてもらっています。当然、歌声の持ち主の彼女にもガラスの靴を履く権利があります。呼んできてもらえますね?」
シグナム「分かりました。はやて、なのはを呼んできなさい。」
はやて「ですが、お姉様!」
シグナム「王宮の大臣の命令には逆らえない。」
シグナムの言葉を聞いてはやては、渋々と言った様子で屋根裏部屋へなのはを呼びに行きました。
一方屋根裏部屋のなのはは、母屋の方が静かな事に疑問を抱いていました。
なのは(どうしたんだろう?母屋の方が静かな気がする。)
その時、屋根裏部屋のドアノブが回される音がしました。
はやて「なのは、王宮の大臣がガラスの靴を履いてもらいたいそうだから降りていらっしゃい。」
なのは「分かりました、少しお待ちください。」そう言うと、なのはは3人の事だから何かしら妨害をするだろうと算段を付け、隠していたガラスの靴を割らないように、そして見つからないように懐にしまい込むと母屋の方へと行きました。
なのは「お待たせいたしました。」
ラプター「先程の歌声はあなたが?」
なのは「はい、なのはと申します。」
ラプター「ではなのはさん、あなたにもガラスの靴を履いてもらいます。 ガラスの靴を!」
ラプターの声で後ろに控えていたバランスがガラスの靴をラプターに手渡すと再び後ろに下がりました。
バランスからガラスの靴を受け取ったララプターは、落とさないように慎重に歩いてなのはの元へ行こうとしたその時でした。 シグナムが足を出していたことに気が付かなかったラプターは、シグナムの足に見事に引っ掛かり、その拍子でガラスの靴が宙を舞いガシャンと割れてしまいました。
ラプター「はわわ・・・どうしましょう!王子からお預かりした大事なガラスの靴なのに・・・」
シグナム達は目論見が上手くいったことに隠れて喜んでおりましたが、なのはの一言で驚愕することになりました。
なのは「気を落とさないでください。実はもう一足ガラスの靴を持っているのです。そちらを履いてみれば分かって頂けると思います。」
はやて(もう一足持ってるなんて聞いてへんよ!)
フェイト(なんてこと!これじゃあ、なのはがラッキー王子と結婚しちゃう!)
シグナム(読みが浅かったか!)
ラプター「良いんですか?」
なのは「はい。」
ラプターは、なのはからガラスの靴を受け取ると手近にあった椅子に座らせ、ガラスの靴を履かせました。すると、なのはの足にピタリとはまりました。
ラプター「ついに、ついに見つけました!あなたがあの舞踏会の日にラッキー王子と踊っていたお相手の方だったんですね!」
なのは「はい、王子様にも申し訳ないことをしました。王子様は名乗ってくれたのに、自分は名乗らずに帰ってしまって・・・」
???「見つかったのか?」
ふと聞き覚えのある声がしたので、声のした方を見ると大臣たちが並んでいましたがその中の1人が馬から降りてきてなのはの前に立つと、バサリと服を脱ぎました。すると、大臣だと思っていた人物は何とラッキー王子だったのです。
なのは「王子様!」
ラッキー「君がこのガラスの靴の持ち主だったのか。」
なのは「はい。」
ラッキー「漸く会えたぜ。あの日君といちばん最初に踊った時に俺の中で君をお妃に迎えたいと思っていたからな。 大臣!すぐに王宮に戻って結婚式の準備をしてくれ!」
ラプター・バランス「畏まりました。」
なのは「あの・・・すぐにってどういうことですか?」
ラプター「王子は、あなたがガラスの靴を落とされてからずっと探していたのですよ。」
ラッキー「ああ、国中の娘にガラスの靴を試してもらい、ピタリとはまる娘と結婚するって宣言してたんだ。」
なのは「そうだったんですね。」
ラッキー「そして今日、ガラスの靴がピタリとはまるキミを見つけた。だから、結婚式をやりたいんだ。」
なのは「つまり、私がラッキー王子のお妃様ということですか?」
ラッキー「と、プロポーズもしてなかったんだな。 こんな場所ではあるが、なのは 俺と結婚してくれないか?」
なのは「嬉しいです!そのプロポーズお受けします。」
ラッキー「ホントか!?」
なのは「はい。 それからお願いと言ってはなんですが、王宮で行われる結婚式に姉たちを招待させて下さい。 私達は両親が不在で良縁に恵まれませんでしたから、結婚相手を探しているのです。」
ラッキー「そうなのか・・・実は王宮の決まりで、全員婚約しているのがルールなんだが、俺達も良縁に恵まれなくて全員結婚相手を探してたんだ。」
なのは「そうなんですね。」
ラッキー「ああ。だから、招待は大賛成だ。」
なのは「そう言えば、まだ名乗っていませんでしたね。私はなのはと言います。」
ラッキー「なのは・・・良い名前だな。」
なのは「ありがとうございます!」
ラッキー「さあ、お姉さんの所へ行ってさっきの話をしてやれよ。」
なのは「はい!」そう言うとなのはは、シグナム達の所へ行き、ラッキー王子と話していた内容について話して聞かせました。
シグナム「王子様、話はなのはから聞きました。王宮で行われる結婚式に招待していただけるということで大変光栄に思います。」
ラッキー「君達も婚約相手を探しているんだってな。話はなのはから聞いた。なのはにも言ったけど、俺達も婚約者を探しているんだ。だから、もし良ければ兄貴達と結婚してやってくれないか?」
シグナム「宜しいのですか?」
ラッキー「ああ。」
シグナム「ありがとうございます。はやて、フェイト、大急ぎで支度をしよう。」
はやて「どういうことや、シグナム姉さま?」
シグナム「ラッキー王子から聞いたのだが、王宮で行われる結婚式に私たちを招待してくれるそうだ。」
フェイト「王宮の結婚式に招待してくれるってどういうこと?」
シグナム「ラッキー王子のお兄様たちも婚約相手を探しているんだそうだ。」
はやて「じゃあ、私たちも結婚出来るってこと?」
シグナム「ああ。」
はやてたちは、なのはに家事の押し付けをしてきたことを謝り、口々に祝福の言葉を述べました。
結婚式は王宮でおこなわれラッキー王子となのははいつまでも幸せに暮らしました。
ここで、追記しますと本編中になのはが歌っていた歌は、リリカルなのはStrikerS ファーストエンディングテーマの「星空のSpica」という曲です。
本編に登場したキュータマを紹介していきます。
カボチャキュータマ・・・本作オリジナルキュータマ。使用すると、かぼちゃの馬車を呼び出すことが出来る。
イッカクジュウキュータマ・・・対象者をイッカクジュウのような馬に変える。(キュウレンジャーTVシリーズに登場しているので、オリジナル設定のみ記載します。)
ギョシャキュータマ・・・対象者を馬の手綱を引く御者に変える力を秘めている。(劇場版に登場しているので、こちらもオリジナル設定のみ載せます。)
いかがでしたか?初めて昔話を題材にした話を書いたのですが、普段の口調と高飛車な口調があっているのかどうかも分かりません。
なのはのパートナーは誰にしますか?
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エスケイプ
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メレ
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腑破十臓
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バスコ・タ・ジョロキア