宇宙の救世主と魔法少女 改稿版   作:如月スト

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如月ストです。今回はミッドチルダを救ったその後の物語を展開していきたいと思います。

それでは本編をどうぞ。


未来編
未来編 1話 崩壊へのカウントダウン


ーシシ座系 惑星カイエンー

 

ドン・アルマゲの脅威からミッドチルダを救ったキュウレンジャーと機動六課は部隊を解散しそれぞれの夢に向かって歩き出していた。 なのはは管理局を退局しシシ座系を統べる国王となったラッキーを傍で支えるために王妃として嫁入りし、養子であるヴィヴィオを含めて5人のママをしている。

 

なのは「王妃様のお仕事って大変なんだね・・・それに加えて5人の子育てもしないといけないからさらに大変・・・おまけに何だか身体が怠い・・・」となのはは自分に宛てがわれた事務机に身体を凭れさせていた。

 

そこへドアをノックする音が響き慌てて体を起こすと返事を返す。するとカートに紅茶のセットを載せた爺やがやってきた。

 

爺や「王妃様、ご休憩をされてはいかがですか?」

 

なのは「爺やさん。 ありがとうございます。丁度休憩にしようかと思っていたんです。」

 

爺や「左様でございましたか。」と爺やは返事を返しながら用意した紅茶をなのはに淹れる。淹れ終えるとカップにミルクと砂糖を添えてソーサーごとなのはの前に差し出し「どうぞ。」と言って勧める。

 

なのは「ありがとうございます。」そう言ってなのはは淹れてもらったばかりの紅茶を一口飲む。

 

なのは「美味しいです。」

 

爺や「有り難きお言葉です。」

 

なのは「うーんお茶を飲んだらケーキが食べたくなって来たな・・・実家に買いに行こうかな。」

 

爺や「陛下からお伺いしたのですが王妃様のご実家は喫茶店を営まれているとか。」

 

なのは「そうです。母が作るケーキはどれも美味しいので学校帰りの中学生や高校生が来店しますよ。」

 

爺や「左様ですか。なんだか私も食べたくなってまいりました。」

 

なのは「じゃあ、今から実家まで行って買ってきましょうか?」

 

爺や「よろしいのですか?」

 

なのは「ええ。先ほども言いましたが、私も食べたくなってきましたから。」

 

爺や「では、お言葉に甘えてお願いいたします。」

 

なのは「分かりました。私が行ってる間子供達のことをお願いします。」

 

爺や「畏まりました。」

 

爺やの返事を聞いたなのはは実家に連絡を入れるために携帯端末で連絡を取った。 すると数コールで母親が応答した。 なのははそちらに行く旨を伝えると母親からケーキの準備をして待ってると返事があった。

 

なのは「有難う、お母さん。」そう言ってなのはは端末を切った。

 

爺や「どうでしたかな?」

 

なのは「帰ることを伝えたらケーキの準備をして待ってると言ってくれました。」

 

爺や「左様でございましたか。」

 

なのは「はい。なので今から行ってきますね。」

 

爺や「王子達の事は私が見ております故行ってらっしゃいませ。」

 

なのは「爺やさん・・・有難うございます、そうさせて頂きます。」そう返すとなのはは、支度を済ませて王宮の庭から転移魔法で湖畔のコテージへと転移した。

 

ー海鳴市 湖畔のコテージー

 

転移魔法で湖畔のコテージへと転移したなのはは、光が収まるのを待って目を開けた。

 

なのは「無事に着いた。」

 

ホッとする間もなくなのはは商店街の方へと歩き出した。 暫く歩いて漸く商店街のアーケードまで後数mの距離まで来た時だった。突然メタルカラーで頭部が駒のような形をした宇宙人がなのはの目の前に現れた。

 

長年管理局に勤務していたなのはは即座にこの宇宙人は危険人物だと判断し、首に提げていたレイジングハートを何時でも起動できるようにした状態で警戒しながら声を掛けた。

 

なのは「異世界渡航者の方ですか?正規の手順を踏んでいるのであれば問題ないですが、違法手段を用いて渡航している場合は管理局に通報させて頂きます。」

 

怪しいと睨んではいるが、管理局の局員時代の形式に則り尋ねた。

 

???「・・・・・・」

 

だが、宇宙人からの返答は無い。

 

なのは「黙秘ということは肯定と受け取り、強制連行しますよ。」とレイジングハートを握りながらなのはがそう言った時だった。

 

遂に宇宙人が口を開いたのだ。

 

???「それを使えば貴様は大切な者達を失うことになるぞ。」

 

なのは「どういう事ですか?」なのはが質問をするとその人物は巻物を取り出し広げた。すると巻物にホログラム映像が浮かび上がったのだ。

 

浮かび上がった映像を良く見ると薄暗い部屋に鎖で繋がれた人物が映し出されていた。

 

???「高町ヴィヴィオ。貴様の娘だったな・・・」

 

なのは「っ!?ヴィヴィオをどうするつもり!?」ヴィヴィオの名が出たことで一瞬動揺したが、直ぐに警戒態勢に戻りレイジングハートを取り出し構えようとした。

 

???「動くな。 動けば娘の命は無いと思え。」

 

この言葉を聞いたなのはは取り出しかけたレイジングハートから手を離した。

 

???「明日の正午 指定するポイントへ来い。そこで娘の解放条件を言う。ただし、誰かに話せば命は無いと思え。 これがそのポイントだ。」そう言うと謎の宇宙人は場所が書かれた巻物を渡して来た。

 

???「この巻物に場所を書いてあるが誰にも見られないような場所で開け。」

 

なのは「分かり・・・ました・・・」そう言ってなのはは差し出された巻物を受け取った。

 

???「では、明日の正午待っているぞ。」そう言うと謎の宇宙人は煙玉を取り出し姿を眩ませた。

 

謎の宇宙人が姿を消した後なのはは1人悩んでいた。

 

なのは(私・・・どうすれば良いの・・・?ヴィヴィオを解放する為にはあの人に従った方が最善だけど、それだと皆を裏切ることになっちゃう・・・それに、あの人誰にも言うなって言われてるから相談したくても相談も出来ない・・・)

 

結局悩んでも答えは出ないままケーキを買いに翠屋へ行き再び転移魔法で王宮へと転移すると爺やに誰も部屋に入らないように言い付け巻物を開いた。

 

巻物は日本語でもミッド文字でも記されていない為に解読に時間を要したが、レイジングハートに翻訳してもらい何とか読むことが出来た。

 

なのは「明日の正午、市内の廃工場にて待つ・・・」読み終えたなのはは巻物から顔を上げた。

 

なのは「その場所へ行けばヴィヴィオを解放する為の条件を教えてくれる・・・だけど、そうすると皆を裏切ることになっちゃう・・・私はどうすれば良いの・・・?」暫く考えていたが軈て決心が固まったのか右手を握りしめて言った。

 

なのは「ヴィヴィオの母親は私だけ。 例え皆を裏切ることになろうともヴィヴィオを必ず助け出してみせる。」そう決意したなのはは、行動を開始した。

 

行動を開始するにあたってなのはは心の中でかつての仲間達や夫であるラッキーに詫びた。

 

なのは(皆、ゴメンね。ヴィヴィオを救出するまで私は皆を裏切ることにします。そしてラッキーさん、私が居ない間和音達の事お願いします。)




本編の補足をさせてもらいますとキュウレンジャーの世界となのは達の世界はつながっています。ジュウオウジャー本編最終回で人間界とジューランドがつながった世界となりますがあれのキュウレンジャー版だと認識してよろしくお願いします。

なのはのパートナーは誰にしますか?パート2

  • メレ
  • 腑和十臓
  • バスコ・タ・ジョロキア

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