艦隊これくしょん ~誰の為に海へ出る~ 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
【北朝鮮ミサイル発射】
【新型大陸間弾道ミサイル・火星-15か】
【警報発令・北海道、青森県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、鳥取県、島根県、広島県、岡山県、愛媛県、福岡県、長崎県】
【地下もしくは頑丈な建物、または自宅の中に隠れるように】
【不審な物を発見しても近寄らず、警察か自衛隊へ】
201X年 K月 PN日、午前6時 38分。全国のテレビやラジオ、スマートフォンに警報が流れた。
そもそものきっかけは、2017年 7月、朝鮮民主主義人民共和国(通称・北朝鮮)が、このような声明を発表した所からだった。
【グアム領海のスレスレに、4発の弾道ミサイルを落とす】
これ以前にも、度重なるミサイル発射実験や核実験を強行してきた北朝鮮とアメリカの緊張状態は続いていたが、この声明により「新冷戦」の時代に突入したのであった。
北朝鮮は新たな大陸間弾道ミサイル・火星-15型の発射実験を行えば、アメリカは超音速可変翼大型戦術爆撃機・ロックウェル B-1B ランサーや最新鋭ステルス多用途戦闘機・F-35 ライトニングⅡを飛ばし、大韓民国(通称・韓国)も戦術短距離弾道ミサイルを発射、日本も陸上戦域防空システム・イージスアショアや長距離空対地巡航ミサイル・AGM-158 JASSM-ERを導入するという、軍拡競争が行われた。
「ターゲット4、アルファ、ブラボー、チャーリー、デルタと命名!」
「〈こんごう〉〈きりしま〉〈みょうこう〉〈ちょうかい〉〈あたご〉〈あしがら〉、アショア1、アショア2、迎撃体制に入りました!」
日本国 首相官邸 JNSC(日本安全保障会議)室には、航空自衛隊の防空レーダーやアメリカの早期警戒衛星の情報が送られてきていた。
「弾道ミサイルが我が国の領土に落下する可能性がある場合、迎撃を認める」
「了解、迎撃命令発令!」
こんごう型イージス護衛艦〈ちょうかい〉――
「ターゲットデルタ、他目標とコースがずれていきます!」
「何だって!?」
「艦長、迎撃を具申します!」
「首相官邸より、我が国の領土に落下する恐れがある場合は迎撃せよとの指示が!」
「――迎撃を許可する!」
「了解、後甲板VLS、1番開口!」
「リコメンド・ファイア!」
「ってぇ!」
〈ちょうかい〉後甲板から、1発のSM-3対弾道ミサイル迎撃ミサイルが発射された。
発射された4発の火星-15型大陸間弾道ミサイルは、1発が不調によりコースがずれて〈ちょうかい〉に迎撃されるも、3発はしっかりと大気圏を再突入し、グアム領海の1km外側に落ちた。
アメリカ海軍のイージス駆逐艦やイージス巡洋艦が警戒に当たり、そしてロシアの情報収集艦〈カレリヤ〉が遠くから見ていた。しかし、その〈カレリヤ〉の南東500mの所に1発の火星-15型大陸間弾道ミサイルが落下したのであった。
これを受け、ロシア政府は一気に方針を転換、「武力衝突の火種がユーラシア大陸に燃え移る前に火種を消してしまえ」と言わんばかりに圧力強化に乗り移った。
そして201Y年に行われた海上自衛隊 観艦式には、米英露仏伊印豪中韓の艦艇や航空機が大量に参加、「朝鮮戦争再開前夜」とまで言われた。
“何が始まるんです?”
“北朝鮮殲滅戦だ”
しかし、観艦式のために結集していた戦力――もとい、参加部隊は突然消えてしまったのであった。