この素晴らしい仲間達に救済を!   作:よっひ。〜

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皆さんはfgoの復刻空の境界、どこまでいったでしょうか?
自分は忙しくて、405までしか進んでません笑
始めたばかりの頃にコラボがきて、式を逃したんで、今回は頑張りたいです。
それと、この世界の魔法(魔術)は型月世界の設定を引用します。
間違っている部分なのご指摘もらえるとうれしいです。


第7話 なぜ、この世界は俺に冷たいのか

 

 

 

「ん……。」

 

 

 目を開くと見たことない天井が目に写った。

体を起こして周りを見てみようとしたが、何かで体が固定されてて動けない。

 

 

「やっと、起きたのね」

 

 

 聞き慣れた声がするほうに顔を向けると、アクアが椅子に座ってくつろいでいた。

 

 

「本当、無茶なことやって。あんた、三日間も寝てたのよ」

 

 

 アクアの言葉に驚いて、状況を説明してもらおうと思って口を開いたが、口の中が乾いていて声がでない。

 

 

「なによ、そんなに苦しそうにして。水が飲みたいの?」

 

 

 俺の顎でコップを指した合図が伝わったのか、コップに水を入れて渡してくれる。……が。体が固定されていて起き上がれない。

 

 

「駄目よ、そんなに動いたら。せっかく魔術回路をくっつけたのに。また、バラバラになったら、今度こそ魔法が使えなくなるわよ。ほら、じっとして。飲まして上げるから」

 

 

 アクアは強引に水を流し込んでくる。

 

 

「ゴホ、ゴホ。相変わらず強引だな」

 

 

「もう、文句言わないで。せっかく麗しい女神様が直々に飲ませて上げたんだから感謝しなさい」

 

 

 あーあ。それ自分で言っちゃうのか。毎回毎回思うが、女神を自称して上から目線に、ならなきゃいいと思うんだけどなー。

カズマはいつもアクアを駄女神って言うけど、俺は神話とかで語られるザ・女神て感じの、何て言うか予想通りの女神だなーと思う。エリスは、その、なんというか、聖女ジャンヌダルクみたいだなーと思う。

 

 

「てか、俺、3日間も寝てたの?」

 

 

「ええ、3日間、しっかりと寝てたわよ。本当、こっちの気も知らずのんびりと寝てくれてたわね」

 

 

 そういうと、アクアは真剣な顔で話をする。

 

 

「正直に言うと。あんた、今でも相当ヤバイ状況なのよ。デュラハンと戦った時に無理な魔術行使したでしょ。そのせいで魔術回路のほとんどがバラバラになったのよ。本当、私があの場にいたのが幸いだったわね。エリスは、私より大幅に弱体化してるから、あんたの魔術回路なんて治すことはできなかったし」

 

 

 魔術回路?なんだそれ。

 

 

「あのさ、魔術回路てなんなんだ?魔法のない世界の俺になんでそんなもんがあるんだよ」

 

 

「別に、あんたの世界に魔法がないわけじゃないのよ。魔術回路は産まれたときから備わっているものよ。……まぁ、持ってない人間もいるけど。ちなみに、カズマにも少しだけどあるわ」

 

 

 これは驚きだ。まさか、産まれたときから人間、誰もが魔法を使えただなんて。

 

「それで、その、魔術回路が壊れるとどうなるんだ?」

 

「普通なら、魔法が使えなくだけよ。でも、あんただけは特別。魔術回路が脳にあったせいで、後少しで、脳神経ごどお陀仏だったわ」

 

 

 へー、つまり俺は死にかけたってことですか。

 

 

「まぁ、とりあえず当分は大人しくしてなさい。間違っても、魔法は使わないこと。死にたくなかったらね」

 

 

「心に止めときます」

 

 

 アクアは部屋を出ようとしてドアを開けると、何か思い出したのか、立ち止まってこちらを振り返る。

 

 

「エリスに会ったらちゃんとお礼をしなさいよ。あの子、この三日間付きっきりで、あんたの看護してたんだから」

 

 

 マジか、本当エリスには頭が上がらないな。

 

 

「それと、ボロボロだったジャージ。縫い直しといたから。治療代込みで1千万エリス引かせてもらうわね」

 

 

 1千万エリスか。本当、お前はどこまで金の亡者なんだよ。

まぁ、別にいいか。管理とかめんどくさいし。

俺は窓際にかかっているジャージを見る。すごい、本当に手縫いでやったのか、新品同様だぞ、これ。

 

 

 

 

 

 それからしばらくしてから、散歩から帰ってきたカズマとめぐみんが見舞いに来てくれた。

 

 

「アクアから、目を覚ましたって聞いたから来てみたけど、調子はどうだ?」

 

 

「まぁ、ボチボチて所かな。それにしても、ごめんな。わざわざ引っ越したばかりの屋敷で看護してくれて」

 

 

 どうやら、俺が眠ってた間にカズマ達は屋敷を譲り受けたらしく、馬小屋ではいろいろ不便だから、俺のために一室開けてくれたらしい。

 

 

「なぁに、困った時はお互いに様だろ?」

 

 

「本当、カズマには借りばかり作ってるな」

 

 

「お茶が入りましたよ」

 

 

「ありがと、めぐみん」

 

 

 わざわざ、お茶を入れて来てくれるとは、しかも、きちんとした入れ方だからおいしい。めぐみんて家事とかできるんだな、驚きだ。

 

 

「なにを、驚いてるんですか。私は爆裂魔法だけではなく、しっかりと家事もできますよ。これでも、実家ではほとんどが私が家事をしてましたので」

 

 

 以外としっかりしてるんだな。

 

 

「それにしても、ユウマにも見せたかったです。この私がアンデットの復讐心を華麗に打ち砕くシーンを!」

 

 

「そのせいで、何時間歩かされたと思ってるんだ」

 

 

 ははは。これはカズマさんお気の毒に。

 

 

「夕食の準備ができたぞ。お、ユウマ、起きてたのか。どうだ、食べられそうか?」

 

 

 ウサギの刺繍が入ったエプロンを着たダクネスが部屋に入ってくる。以外と乙女な所があるんだな。

 

 

「なんとか、食べることはできるよ。本当ありがとな。」

 

 

 カズマ達には世話になりすぎたな。そのうちしっかりとお礼をしないと。

 

 

「そういえば、エリスとイリスは何処にいるんだ?まだ、見かけてないんだけど」

 

 

 あの二人には特に心配させたと思うから、はやく会って、お礼を言いたいんだけど。

 

 

「二人なら、ギルドにいると思うぞ。デュラハン討伐の賞金が出てるみたいだからな」

 

 

 ダクネスが、机を立てながら言う。そういえば、あいつ、魔王軍の幹部だったっけ。

 

 

「そうだ、ウィズさんはどうだったんだ?確か、城の片隅で焦げてた気がするんだが」

 

 

「ウィズならあのあと俺達と一緒に城を出たよ。そういえば、ユウマには渡したい物があるって昨日来てたぞ」

 

 

 渡したい物って、多分聖水の件のやつかな。それにしても、無事ならよかった。

明日、店に出向いてみようかな。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーー

 

 

 

 

 

~後日~

 

 

 あのあと、夕食を済ませた俺は、部屋でカズマから素晴らしい本を拝見させてもらっていた。

何年ぶりだろうか、中学生の頃の淡い思い出を思い出しながら、他のも見せてもらおうと部屋を出ようとしてした時だった。

戻って来てた、エリスとイリスに遭遇してしまった。突然、号泣したエリスが抱きついてきたので、勢いよく転んでしまい本を落としてしまった。幸い、エリスにはバレなかったがイリスには見られ、目を合わせてくれなくなってしまった。

 

 

「本当、あの屋敷は女性のほうが割合が多いことを忘れてた。気を付けないとな」

 

 

 苦い失敗を思い出しつつ、目的の店についた。

あれから、4日も足ったのか。あれだけ、しっかりと教えてもらったのに、破ったんだ。さすがに怒られるよね。

少しおどおどと店の扉を開ける。

 

 

「いらっしゃいませ。って、ユウマさん!」

 

 

 ウィズさんはいつもにまして明るく出迎え、こちらにくる。

 

 

「ウィズさん。お久しぶりです。……この度は本当にご心配おかけしました」

 

 

「本当、心配したんですよ。あれだけ、やらないよう言ったのに。…それにしても、ご無事でなによりです」

 

 

 あれ、以外と怒ってない?

 

 

「これからは、厳しく指導するので、覚悟してくださいね?」

 

 

 ウィズさんはにっこり笑顔で言ってくる。恐い、恐いですよ。

 

 

 

 

 それから、聖水の金額を受け取り店をでる。これで、俺達の手持ちはデュラハン討伐の報酬、1億5000万エリスと聖水、半分の半分で2500万エリスの1億7500万エリスとなった。あ、アクアへの治療代で1千万エリスとんだのか。

まぁ、1億6500もあれば充分だと思う。

ちなみにデュラハンの討伐金は3億エリスだったが、めぐみんが半身を倒したとのことで、半分に分けることにした。

 

 

「それにしても、何に使うかだ」

 

 

 この金でうまいもの食ったり、装備を整えたりするのもいいと思う。現に俺はウィザードなのに素手で魔法を使っている。まぁ、杖を使う必要が無いんだが。

旅行をするのもまぁ、考えの一つではある。イリスは遠出をする度にすごい、楽しそうにしてるし。

……。

その時、俺の視界に文字が写る。

 

 

「不動産屋」

 

 

 そうか、家だ!しばらく、カズマ達の屋敷でお世話になっていたから忘れてたいたが、俺達の本来の宿屋は馬小屋だった。

どうやら、この世界の冬はえげつないらしい。いつまでも、風通しのいい馬小屋で過ごしていたら、綺麗な氷の彫刻になってしまう。

 

 

「よし、買うか」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「と、言うわけで。ここが、俺達の新しい住居です」

 

 

「「おー!」」

 

 

 二人とも、目を大きく開けて驚いてる。

なにせ、4LDKでラウンジと庭がついてるんだ。だが、驚くのはまだ速い。この家最大の特徴は……

 

 

「この草の床、いいにおいがします」

 

 

 そう、畳の和室?があることだ。

正直、俺もこれにはひびった。洋風の町並みに合うデザインで建てられた家なのに、なぜか内装は日本の家と大差ない。

ついつい、懐かしくて買ってしまった。

 

 

「イリス、それは畳ていう俺の国の伝統的な床だ」

 

 

 どうやら、イリスは畳が気に入ったらしい。畳の上でさっそく、ごろごろし始めた。

 

 

「あの、ユウマさん?今日の夕食はどうします?」

 

 

 そういえば、決めてなかったな。正直、俺は今は特に食べたいものとかないからなー。どうしようか。

 

 

「んー、エリスは何が食べたいの?」

 

 

「そうですねー。あっ!秋刀魚とかはどうですか?今年は生きのいい秋刀魚がたくさん、収穫できたと聞きますし。それに、お酒にもすごい合うので!」

 

 

 はい、わかってますとも。魚が畑に生えてるのを、実際に見たからね!あれは本当にインパクト強かった。カズマから最初聞いたときは笑い話ですませたが、実物を見たら、声すらでなかったのはいい思い出。

それにしても、今エリスは、酒を強調して言ってたような。

 

 

「とりあえず、今日の夕食は秋刀魚にするか。今から買い出しにいくから、ちょっと待ってて」

 

 

「あ、大丈夫ですよ。しっかり、用意してましたので!」

 

 エリスは笑顔で、秋刀魚と、酒の入った袋を見せてくる。あの、酒の袋が多いいのですが……

 

 

 

 

 

 夕食後、俺は自分の部屋に入り、荷物の整理をする。

部屋の状態は自分の日本の部屋となるべく似せるようにした。そのほうが落ち着けるからだ。

 

 

「よし、こんなもんかな」

 

 

 これで落ち着いて、アレができる。

馬小屋の時は隣のエリスがきわどい寝間着で寝てくれたお陰で毎晩毎晩危なかった。いろんな意味で、本当に苦し日々だった。

その時、ドアを叩く音がした。

 

 

「入って、どうぞ」

 

 

「あ、あのー」

 

 

 パジャマ姿のイリスが、部屋に入ってくる。

 

 

「あの、一人で寝るのが、その……。」

 

 

 あー。一人で眠れないパターンですか。

 

 

「エリスには相談した?」

 

 

「エリスさんが、どうせなら、みんなで下の畳で寝ましょうと」

 

 

 え?

 

 

「もしかして、酔ってた?」

 

 

「はい」

 

 

 だんだん、ポンコツになってませんか、うちの女神は……。何が悲しくて、一人酒で酔うまで飲んでるんだよ!

 

 

「わかった。ちょっとしたら下いくから、エリスのこと見張ってて」

 

 

 イリスは何やら嬉しそうに下れ降りていく。あーあ、本当この世界は俺に厳しいようです。

 

 

 

 

 

 下に降りると、床に、酒の瓶が散乱していた。

 

 

「あ、ユウマしゃん。ユウマしゃんも一杯どうでしゅか?」

 

 

「……」

 

 

 本当にエリスなんだよな?どうみても、ただの酔っぱらいなんだが。いつもの、慈愛に満ちた笑顔と優雅な落ち着きは何処にいったんでしょうか。

 

 

「どうしたんでしゅか?」

 

 

「俺、未成年者なんで酒は飲みません。ほら、そろそろ寝るから、今日はもう終わり!」

 

 

 俺は無理やり、エリスから酒瓶を奪いとる。酔っていて力が入ってないのか、すんなり奪えた。

 

 

「えー。ユウマしゃんのケチ!」

 

 

「ケチじゃない。イリスだって布団で寂しそうに待ってるんだから。ほら、はやく!だいの女神がこんなだらしくなくてどうするの?」

 

 

 とまぁ、新しい家での夜はぐだぐだでしたとさ。

 

 

 

 

 




なんで、カズマ達が屋敷を持っているかというと、デュラハン戦で街への被害がなかったため、不動産屋からの屋敷の件がはやく来たという自己解釈です。
また、冬将軍ですが、カズマ達がデュラハン討伐の賞金を得たことで、クエスト自体受ける必要がなくなったので今回は出番無しです。

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