この素晴らしい仲間達に救済を!   作:よっひ。〜

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寒かったり、暖かかったりと微妙な天気が続いてますが、この季節一番の敵は花粉ですよね。
自分は花粉症ではありませんが笑
花粉症のみなさん、頑張ってください。


第12話 この不毛な裁判に論破を!

 

 

 

 

 

 突然だが、異世界の裁判は単純だ。

検査官の証拠に対し、弁護士は反論。あとは裁判官が有罪か無罪か決める。

ただそれだけのこと。

ちなみに、この世界には弁護士の職はないため、身内がやることになってるらしい。

そんなわけで、俺は今青い空の下、青空教室ならぬ、青空裁判所にいる。

裁判所には多くの冒険者、街の住民が、街を救った英雄の裁判を見ようよ集まっている。

 

 

「何をそんなに緊張してるんです。安心してください。私達がついてますから」

 

 

 めぐみんはカズマの背中をさすっている。

カズマから直線、裁判官の後ろには首吊り台があり、どうやらそれを見て動揺しているようだ。

 

 

「大丈夫です。紅魔族は知能が高いんです。相手が涙目になるまで論破にさせてやります」

 

 

「安心しろ、どうしようもない事態になったら、私がどうにかしてやる」

 

 

 めぐみんとダクネスはカズマを励ます。

 

 

「まぁ、この私に任せなさいな!聖者であるこの私の言葉には物凄い説得力があるわよ!」

 

 

 とアクアは胸を張って豪語する。

悪いが信用できない。

カズマもそう思っているらしく、アクアには黙るよういる。

だが、俺の目にはアクアだけが有害には見えてない。

めぐみん、ダクネスも有害に写っている。

 

 

「なぁ、三人とも。少しいいか?」

 

 

 俺の言葉に3人は振り向く。

 

 

「実はな、イリスの姿がさっきから見えないんだ。探して来てくれないか?」

 

 

「イリスは迷子になっているんですか?本当に仕方ない子ですね」

 

 

 めぐみんとイリスは年が近く、普段から仲良くいる。イリスはライバル意識を持っているが、めぐみんはと言うと、世話のやける妹のように扱っている。

 

 

「ああ、この人数だと手分けしないと大変でね。俺はカズマに、伝えたいことがあるから、代わりにお願いできないか?」

 

 

 3人とも少し悩んだすえ、傍聴席へと探しに行く。

ミッションクリア。

実はイリスにはわざと迷子になるように言ってある。

これで、邪魔者は消えた。

 

 

「さぁ、前準備は済んだ。ここからが本題だ」

 

 

 俺は弁護席に座り、ポケットから眼鏡ケースを取りだし、眼鏡をかける。

 

 

「ユウマさん。お茶が入りました」

 

 

 エリスは俺の前に紅茶の入ったカップを置き、隣に座る。

俺はお礼を言って、紅茶を一口飲み敵陣営を見る。

検査官はセナ、告発人は小太りの中年、この地方を治める領主、アレクセイ・バーネス・アルダープだ。

エリスから聞いた話では私利私欲のためにしか動かない悪徳領主とのこと。

まぁ、実際に見た感じでは、ただの噛ませなんだが。

そんなことを考えているうちに、裁判長が席に座り、木槌を鳴らす。

 

 

「えー、静粛に、静粛に。これより、国家転覆罪に問われている被告人、サトウカズマの裁判を始める!それでは、告発人は前に」

 

 

 裁判長の呼び掛けで前に出たアルダープはカズマを見下した後、俺達の方へ目を向け、俺を軽く舌打ちした後、エリスを舐めるように見て席に座る。

こいつ、視姦で訴えてやろうか?

 

 

「では、検査官は前に!」

 

 

 裁判長の言葉で検査官のセナは立ち上がり、前に出て起訴状を読む。

起訴状を読み終わると次はカズマの陳述が始まり、一通り話した後、疲れた顔で裁判長は言う。

 

 

「検査官。被告人に国家転覆罪が適用されるべきだとの、証拠の提出を」

 

 

 裁判長に証拠の提出を言われた、セナは立ち上がり、紙を読み始めた。

 

 

「これより、被告人がテロリスト、もしくは魔王軍の関係者である事の証明をします。証人はここへ、どうぞ」

 

 

 セナの呼び掛けで前に出てきた証人達は、どれも顔馴染みの冒険者だった。

 

 

「まず、ミツルギさん。あなたは前に気絶させられたあげく、魔剣を奪われたとのことですが」 

 

 

 最初に前に出たのはソードマスターのミツルギ。

なんとめんどうなことを。

 

 

「ええ、確かにそうですが、それには事情がありまして、あれは僕から……」

 

 

「真実だったという確認が取れたので結構です。ありがとうございました。」

 

 

 騎士達によってミツルギは傍聴席へ追い出される。

 

 

「聞けばミツルギさんは魔王軍から多額の懸賞金がかけられてるほどの冒険者とのこと。また、王都でも活躍される冒険者です。そんな冒険者の妨害をすると言うのは魔王軍の関係者であるという証拠です!」

 

 

「異議あり!」

 

 

 俺は勢いよく声を出す。

 

「弁護人どうぞ」

 

 

「はい。まず始めに、ミツルギ氏が気絶させられた理由ですが、これは、ミツルギ氏自身が我々に決闘を挑んできたからにあります!また、魔剣を奪われたとのことですが、これは僕がデュラハン討伐のため拝借したため、被告人には悪くありません。」

 

 

 裁判長はベルを見るが、ベルは鳴らない。

 

 

「鳴らなかったとのことで、証拠不十分とします。次へ」

 

 

 裁判長の木槌の音でセナは次の証人、ミツルギのハーレムに話を振る。

 

 

「えー、お二人は公衆の面前で下着を剥ぐと脅されたと。」

 

 

「そうです!脅されました!『俺は真の男女平等主義者だから、女でも容赦しない』と」

 

 

「『女相手なら、この公衆の面前で俺のスティールが炸裂するぞ。』といやらしい手つきで言われました!」

 

 

 周りの女性達の冷たい視線が、カズマの背中に刺さる。

 

 

「異議あり!その発言は確かにやりすぎた言動ですが、その二人に絡まれて困っていた僕を助けるために言った言葉です」

 

 

 俺は必死に反論する。

当然、ベルが鳴らないためこれも証拠不十分だ。

だんだんセナの表情が追い詰められていく。

 

 

「ええ、では最後の証人となりますが……」

 

 

「おうおう、裁判を待ってる最中に呼ばれたから、来てみたらなんだその態度は!」

 

 

 次に行われる裁判の被告人のダストはセナのうんざりした態度を見て、キレ始める。

しかし、そんな態度は気にせず、セナはダストに尋ねる。

 

 

「ダストさん。あなたは被告人、サトウカズマと仲がいいと聞きますが、それは?」

 

 

「当たり前だろ?俺達は親友の仲の親友。一緒に酒や飯を食う仲だ」

 

 

「とのことですが、サトウカズマさん、本当ですか?」

 

 

「知り合いです」

 

 

 カズマの一言にダストは落ち込む。

そして、裁判長達の見るベルは鳴らない。

 

 

「そ、そうですか。証人による証拠は不十分となりましたが、被告人は被害者に対し恨みを持っていると、事情聴取の取れました。この事から、被告人はランダムテレポートではなく、通常テレポートで」

 

 

 セナは苦しい顔で証拠と考察を並べてくる。

この証拠にはベルの音はならない。

だか、もう結果は見えている。

いくら証拠を並べようとこちらにはそれを打ち消す、証拠を用意してある。

気がつけば、アクア達がイリスを見つけて、傍聴席の前にいた。

そろそろ頃合いだ。

 

 

「また、被告人にはアンデットの専用スキルである、ドレインタッチの使用を促す言動があるほか、魔王軍との関係があることが確認されており……」

 

 

「もういいでしょう」

 

 

 俺はセナの言葉に割り込む。

 

 

「裁判長!長々と続けるのは、領主殿にも失礼でしょう。ここで、決定的な事を被告人から言わせてもらいます。……とその前に、さっきからベルが鳴らないので、一応壊れてないか確認のため、使用させてもらいます」

 

 

 俺は席を立ち、傍聴席からアクア達3人とイリス入れる。

 

 

「では、まずアクア。お前、俺の取っておいた柿ピー、全部食ったよな?」

 

 

「な、いきなりどうしたのよ、ユウマさん?そ、そんなことをするわけないでしょ??」

 

 

 いきなり話を振られたアクアは、動揺して否定する。

チーン。

ベルの音が裁判所に響く。

それと同時にアクアは俺に土下座する。

 

 

「お前、減給な。次、めぐみん!」

 

 

 俺に指差されためぐみんは顔をそらす。

 

 

「めぐみん。俺のデストロイヤーフィギュア。全部爆発させただろ?家に帰ったら、デストロイヤーの無惨な破片が落ちてたんだが」

 

 

 

「そ、それは気のせいでしょう……。なんのことか、私にはさっぱり……」

 

 

チーン。

 

「お前も後で覚えてろよ?次、ダクネス。……お前ドMだろ?」

 

 

「そ、そんなことあるはずないだろ!」

 

 

 必死に否定するダクネス。

だが、真実は残酷だ。

チーン。

 

 

「イリス。俺の作ったプリン、食べたのはお前だよな?」

 

 

 俺の言葉にイリスは諦めたのか、上目遣いで言う。

 

 

「はい。ごめんなさい。美味しそうだったのでつい」

 

 

 ベルは鳴らない。

イリスは正直に自白したようだ。

それにしても、可愛いな。

 

 

「偉いぞ、正直に言って。この裁判が終わった一緒に作ろうか」

 

 

 イリスは満面な笑顔で抱きついてくる。

いいぞ~、これ。

 

 

「と、まぁ。お遊びはここまでにして。被告人、カズマさん。あなたは、テロリスト、または魔王軍の手先ですか?」

 

 

 俺はカズマの方に向き直り、問う。

その問いに対し、カズマは大きな声で

 

 

「違う!俺はテロリストでも、魔王軍の手先でもなんでもない!!」

 

 

 辺りが静まりかえる。 

全員の注目していたベルは音をならさない。

ミッションコンプリート。

俺らの勝ちだ。

 

 

「魔道具による嘘の判別は、曖昧なものです。ですが、貴方が、罪人である根拠は薄すぎます。よって、被告人サトウカズマ、貴方の嫌疑は証拠不十分として……」

 

 

 裁判長が判決を下すその瞬間。

 

 

「何を言う裁判長、私に恥を書かせる気か?その者は魔王軍の手先であり……」

 

 

 アルダープは裁判長を睨み、口を開いた。

ーーが、それに対しダクネスが口を挟む。

 

 

「アルダープ。いい加減にしないか。判決は決まっている。貴様こそ、貴族の名に泥を塗らせる気か?」

 

 

 ダクネスはカズマの、前に立つ。

右手にはペンダントらしい物を持っている。

 

 

「それは、ダクティネス家の紋章。まさか、あなた様は」

 

 

 裁判長とセナは動揺のあまり、固まる。

 

 

「く、やはりあなただったか。……ララティーナ」

 

 

 アルダープは苦い顔でダクネスをみる。

ダクティネス家。イリスに聞いた話では王都の王家の懐刀と言われる、この国トップランクの貴族とのこと。

まさか、ダクネスがそのトップ貴族だったとは。

 

 

「わかりました。ここは引きましょう。他の貴族ならまだしも、貴方の顔に泥を塗る訳にはいけません」

 

 

「わかってくれて結構。だが、貴方の屋敷を壊したのは私の仲間だ。仲間の責任は私の責任。この責任は私が取らせてもらおう」

 

 

 ダクネスはアルダープに向かう合う形になる。

その時、アルダープのダクネスを見る目に危険を感じた。

 

 

「その必要はない。領主殿、屋敷の弁償代は俺達のデストロイヤー討伐金で払う。だから、ダクネスには手を出すな」

 

 

 何故だろうか、考えるより先にその言葉が出ていた。

アルダープは俺を睨みつけると、席を立つ。

 

 

「ふん。冒険者風情が。いいだろう、今回はララティーナ嬢の顔を建てて見逃そう」

 

 

 アルダープはそう言い残すと、護衛の騎士に案内されながら裁判所を出る。

見事、カズマは無罪。

傍聴席にいた、冒険者達はカズマを囲ってお祭り騒ぎをしている。

これで、一件落着。

そう、俺が心で呟いた時だった、凄まじい寒気を感じた。

 

 

 

 

 




今回はダクネスの出番が多かったですね。
最後の方は少しごり押しになりましたが、ここから少しずつ平和の歯車は狂っていきます。
それでは、次回、ついにあの子の登場です!
いやー、危うくタグ詐欺になるところでしたよ本当。それでは、次回お楽しみに!アドバイス、質問、感想、お待ちしております!
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