この素晴らしい仲間達に救済を!   作:よっひ。〜

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※この話はルート共通です。
例)Fate/ataraxiaのようなものです。
また、うp主の妄想設定が入っております。
時間は第4章王都の後になります。

アイリス目線です。


共通ルート閑話
クリスマスのお話


 

 

 

北からやってきた寒さは街を包んで、吐いた息は白く空に舞っていきます。

 

 

「お母さん、ケーキ!ケーキ!」

 

 

「もう、わかったから。いい子じゃないとエリス様からプレゼントを貰えないわよ」

 

 

目を引くような飾り付けのされた道で、親子の会話を聞きながら歩く。

そんなこと、少し前まではありえない事だった。

あれから色々あって、彼らのパーティの一員として魔王討伐の目指すことができる。

そうして、あの城の中では感じること、見ること、知ることのなかったこととふれあうことができる。

本当にこの1年は素晴らしいことだらけだ。

 

 

「よってらっしゃい、見てらっしゃい!本日はクリスマス。エリス様のご誕生日!それを記念してクリスマスケーキ一つお買い上げにつき、エリス人形を一つプレゼント!」

 

 

今の掛け声はいつもエリスさんと、アクアさんがお世話になっているマイケルさんのお店からだ。

このお酒の美味しさが分かるようになったら一人前とアクアさんは言うが、お酒に違いなどあるのでしょうか?

 

 

そういえば、さっきからクリスマスとエリス様のお誕生日の話を聞きますが、本来はエリス様のお誕生日の日だけでした。

ですがある時、遠い場所からやってきた勇者様が、故郷のクリスマスという神様の誕生日を祝う日を王家伝えたことで、広まったらしいです。

一説によると、このお祝いされている神様は違う神様らしいのですが、どうやら同時の王様がエリス様と勘違いしたとか。

いろんな諸説が交わり、このクリスマスはエリス様のお誕生日を祝うと共にいい子にはエリス様の贈り物が貰える日になったらしいです。

 

 

ちなみに私は、すぐにそれが嘘だと気づきました。

寝ていると、生暖かな風が当たるので目を覚ますと、エリス様の格好をしたクレアが鼻息を荒くしていたんです。

それが、私の7つの時のクリスマスでした。

……。

 

 

それはそうと、気を取り直してアクセルの門を出ると、銀色のカーペットの上に冒険者の皆さんがいます。

 

 

「お、ユウマの所の嬢ちゃんじゃねえか。今日一かい?」

 

 

「はい。ですので、今日はよろしくお願いします」

 

「人数も揃ったし、行きましょうか」

 

 

数は私を含めて十人です。

なぜ、冬で休業中の冒険者の方々がいるか。

それは、これから街に飾る大きなモミの木を狩るからです。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

モミの木。

全長およそ40mに及ぶこの木は、冬の季節に姿を現す特殊な種類の物で、身につけた松かさは宝石のように煌めくとされ、別名知恵の木、もしくは聖樹とも言われています。

ただ、その神々しさゆえに……。

 

 

「で、でたぞー!!」

 

 

「こりゃでけー!」

 

 

「後衛、強化スキル準備!前衛、一気に畳み掛けるぞ!」

 

 

最悪の場合死人が出るほどの凶暴さをもち、あの冬将軍と同ランクの指名手配度です。

また、このモミの木は、炎や雷に弱く、上級魔法で一撃で沈むのですが、跡がつき、その価値を失ってしまうのも特徴となってます。

そのため、物理で中の核を崩さないといけないのですが、樹皮がアダマンタイト級で簡単には突破出来ず、強烈なタックルで安易に近づくこともできません。

 

 

「来るぞ!後衛!」

 

 

「「「「「〈 強化〉!!」」」」」

 

 

「前衛!」

 

 

号令と共に前衛の皆さんは核を目指して切り込みます。

しかし、四方八方からの斬撃はその皮に傷をつけることなく、消えていきます。

 

 

「な、通らない!」

 

 

「確かに、核を射抜いていたはず……、まさか」

 

 

「突然変異種か……」

 

 

ごく稀にですが、このモミの木には突破変異種がいると言われます。

上級ですら傷一つ、焦げめ一つつかないとされ、しかも、通常種とはこれといって違いが無いため見分けがつきません。

そして、倒しても、通常種とは変わらないため、出会ったら運が無い、死亡率が高まるなら、逃げて違うのを探したほうがいいと言われています。

 

 

「引き上げるぞ!こんなやつに無駄に命を張る必要わねー」

 

 

後衛の皆さんはすでに、自分にも強化をかけて離脱体勢。

 

 

「嬢ちゃん、何やってるんだ逃げるぞ!」

 

 

通常種と比べて傷が付きにくい。

その一点が私にはありがたい言葉の限りです。

なぜなら、私の一撃は上級魔法以上だからです!

 

 

「〈エクステリオン 〉!!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

今年も無事にクリスマスツリーの飾り付けが終わり、街はお祭り騒ぎ。

倒したモミの木はその偉大な姿をキラキラさせて、街を見下ろしていました。

そして、肝心の報酬はというとエリス教の孤児院に寄付させていただきました。

なんで、と思う方々もいるかもしれません。

現にギルドの方やご一緒させていただいた冒険者の方々は驚いていました。

 

 

実をいうと今回の冒険、ユウマさん達には秘密で行ったものだったのです。

もし、行くと言っていたら、皆さん絶対について来ていましたし。

そうなると、エリスさんの一撃で数々のモミの木達が無残になっていたかもしれないんです。

ほら、エリスさん手加減が出来ないといいますか……その。

 

 

ともあれ、こうして無事にアクセルの街にツリーを用意することはできました。

めでたしです。

 

 

「ただいま帰りました!」

 

 

お家の扉を開けると、鼻をくすぐるいい匂いと共に街にも劣らぬ飾り付けが施されていました。

 

 

「おかえり。ちょうど夕食の準備ができたところだから、はやく手洗いしてきな」

 

 

ユウマさんの言葉に従い、早く手洗いを済ませてリビングに駆け込みます。

 

 

「うわー!美味しそうです」

 

 

「どうぞ今日はより、腕によりかけた自信作です!」

 

 

「一人じゃないクリスマスを過ごせるなんて、私明日死んじゃうのかな」

 

「止めてくれゆんゆん、縁起でもない」

 

 

クリスマスの贈り物。

街の飾りやクリスマスツリーの輝きよりも綺麗で、かけがえのないこの瞬間が、来年も、また魔王を倒した後も続きますように。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「エリスちゃん寝ちゃいましたね」

 

 

「今日も冒険で疲れたんだろう。それにいい子にはプレゼントが待ってるし」

 

「エリス様からのプレゼントですよね。私、いい子にしてたのに貰えなかったんです……」

 

 

「ええっと、ゆんゆんさん。あれは少し違うんです!」

 

 

表情を暗くしたゆんゆんに、エリスは慌てて言う。

 

 

「あーなるほど。そういうことか。考えてみれば、混ざりすぎだよな」

 

 

「え?」

 

 

「俺の故郷ではこのクリスマス。確かに神様の誕生日を祝うものなんだ。そんでもってらもう一人サンタクロースって人がいい子にプレゼントをくれるんだ」

 

 

「サンタクロース?」

 

 

「はい、王家そのサンタクロースを解釈し間違えてしまったんです」

 

 

「つまり、エリス様がプレゼントを贈るんじゃなくて、サンタクロースさんがプレゼントをくれるんですか」

 

 

「正しくはそうだな」

 

 

「はい、それにエリス様は子供だけじゃなく、いろんな人に幸運を願い、贈るんですよ」

 

 

エリスは笑顔で言う。

まぁ、その笑顔で焦りを隠しているのだが、それは黙って置こう。

 

 

「じゃあ、プレゼントは……」

 

 

「ほら、ゆんゆんも早く寝ないとプレゼント貰えないぞ」

 

 

「え、えー!あわわわわ。お、お休みなさい!」

 

 

慌てて自室に戻っていくゆんゆん。

その様子を俺はエリスと微笑ましく見る。

 

 

「ユウマさんも寝ないのですか?」

 

 

「俺を何歳だと思ってるんだ、立派な18歳ですよ。そういうエリスは?」

 

 

「私だって立派な女神です!」

 

 

お互いでお互いの言葉に笑い合う。

 

 

「それじゃ、仕事にかかるか」

 

 

「そうですね」

 

 

まずは、アイリスを自室に移動させる。

そして、真横にプレゼントを。

 

 

「メリークリスマス」

 

 

 

 

 




エリスの誕生日ということで、急遽話を作りました!
ただし、目線はアイリスですが笑
この話、ふと、エリスがクリスマスプレゼントを配っている姿を想像して書くことにした話でもあります。
そのため、妄想設定として、クリスマスはエリス様が良い子にプレゼントを贈る、エリス様の誕生日のお祝いというものになっています。
夜のコーヒーのカフェインで書き上げたものになっておりますので、誤字があったら申し訳ないです
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