異世界に来てもこうしていつもの朝いちに走っている。
別に何か目標があってやっている訳ではない。
ただ、何年も続けてきたことだからそれが日常の一つとなってやっているだけだ。
走る場所はと言うと川辺の道とついこの前、アルダープを捕らえたさい、ダクネスの親父さんに頼んで、屋敷跡地に作ってもらった運動公園だ。
ただ長く走ることもあれば、スピードを取り入れたり変化的な走りもする。
まれに、来るダクネスとタイムトライアル的なことをすることもある。
ふざけ半分で5kmほど勝負したことがあったが、3kmくらいまでついてこられて焦って本気で走ったのは記憶に新しい。
まぁ、それはいいとして、時に自分は何故こんなにも未練たらしく走っているのか謎に思えてくることがあら。
きっと、心のどこかであっちに戻ったあと約束を果たせるようにとしているのかもしれない。
この世界の空もあっちの空もさほど変わったものではない。
文明は違えど人の営みだってほとんど同じ、寝て起きて働いて、学んで遊んで食べる。
人間、エルフみたいな種族の関係も日本人と外国人みたいなものだ。
特に普通に共存して生活している。
ただ、違うとすれば、圧倒的な権力の差というものだ。
向こうにいたときには特に感じなかった権力の差。
同じ人間でも、立場が違えばその差が天と地ほど離れてしまう。
ついこの間までとなりにいて笑いたっていた人でさえ、今じゃ遠いお空の向こう。
最後に見たアイリスの表情はとても印象的なものだった。
まだ、半端な覚悟の中に隠れた悲しい思い。
無理をしているのがバレバレだ。
あのとき、一言、せめて一言でも助けを求めてくれたら。
そんなことを今でも考える。
ああ、駄目だな。
いつも俺は後悔ばかりじゃないか。
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朝風呂を終えてリビングに行くと、もうすでに準備を終えてみんな席に座っていた。
「ユウマお疲れ様です。どうぞ座ってください」
「あ!ユウマさんおはようございます」
みんな笑顔で言ってくるが、無理をしてるのがバレバレだ。
せめてもの気遣いでお互い笑いあってるが、やっぱり居心地が悪い。
挨拶を返してそのまま座る。
本当、今までいた人がかけるとこんなにも変わってしまうものか。
「なーにを湿気た顔してるんです。せっかくのご飯がダメになりますよ」
ふと、空いているはずの自分の横からする声に心臓がはねあがる。
「な、なんでお前がいるんだよ!」
そこに座っていたのは金髪ではなく、黒髪で身長は同じくらいだが、目の色が紅い、ロリッ子だった。
「言いたいことがあるのなら、はっきり言えばいいじゃないか。せっかくなら、今ここで長年の戦いを終わらせてもいいのだぞ」
「や、やめなさいめぐみん!お食事中に行儀が悪いわよ!」
「私は今積年のライバルと話しているのです。拗らせハレンチは黙っててください」
めぐみんの言葉に、ゆんゆんのメンタルはぼろぼろ。
止めてくれ。ゆんゆんのライフはもうゼロだ。
「せっかくの友達にそれはないだろ。そんなこといってるとお前がボッチになるぞ。悪いけど俺はそういうやつをたくさん見てきたから、この忠告はしっかり心に残しとけ。それとお前と会って一年もまだたってないし、俺は爆裂魔法はここぞってときにしか使わないっていってるだろ」
「でしたら、あのカッコいい剣と破壊力を競いましょう」
「あれは、魔王軍みたいなのと戦わないと召喚できないから。てか、なんでお前がここにいるんだよ」
思ってみれば、こいつ今回だけじゃなく、今みでもひょっこり現れて飯だけ食って帰っていくんだが、いったいなんなんだろうか。
「昨日、ゆんゆんに誘われたんですよ。今屋敷の中はカズマとダクネスのピリピリとした雰囲気で居心地が悪いですし。アクアは教会で遊んでくるといっても帰ってきませんし。それに、エリスのご飯を夜と朝の二食も味わえるなんてうまい話乗るしかないですしね」
「もう、やめてくださいよめぐみんさん。そうだ、昨日の夜に作っておいたゼリー食後にどうですか?」
なるほど、昨日隣の部屋がうるさかったのはそれか、疲れてて早めに寝たから誰とまではっきり分からなかったが。
「ここ最近、お前がよく飯を食いに来る理由が分かった。でも、誘ってくれた友達を粗末にするのは許せないな。ゆんゆんに謝るまでデザートは無しだ。もし、意地でも謝らないなら今までの食事代を払うか、払えないなら体で払ってもらう」
「な!聞きましたか、今の!横暴だと思ったらただのセクハラですよ!」
「ユウマさん?」
「おっと、体で払ってもらうってそういうことじゃない。クエストで戦ってもらうとか、家の掃除をしてもらうとかってこと。それに、俺がこんな貧相な体に興味あるわけないだろ?せめてゆんゆんくらいになってから、そういう口を聞け!だがら、許してエリス!なんでそんな顔するの!!」
おっと墓穴を掘ったようです。
エリスの前でこんな話をするのはNGだったの忘れてたー。
「いえ、別に怒ってませんよ。どうして、そんなに怯えてるんですか?だって、ユウマさん怒こられるようなこと言ってないじゃないですか」
「えっと、はい。ごめんなさい」
「あとで、別室で」
「……はい」
「まったく、デリカシーがないからそうなるんですよ。ほら、ゆんゆんもいつまでひねくれてるんですか。エビフライ食べちゃいますよ」
ちくしょう!覚えてろよクソガキ!
「ひねくれてなんかないわよ!ちょっと!私のエビフライかえして!」
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珍しく洗い物に名乗りをあげためぐみんと手伝うゆんゆんを一階に残しエリスの部屋に連れていかれる。
しかし、エリスは怒ってる様には見えない。
いったいどうしたのだろうか?
「ユウマさん……」
いきなりの声かけに一瞬びくんと体が震えた。
別に怯えていた訳ではない。
女性の部屋で二人っきりのこの状況に少し緊張してしまったのだ。
「な、なに?」
うつむいた顔を上げ、目に写ったのエリスの表情は不安そうなものだった。
「どうしたんだよ、そんなに不安な顔をして。ほら、別に俺は……。!?」
突然の出来事に思考が制止する。
それは一瞬だったのかそれともそれなりに時間が経っているのか。
ぼーとしているうちにエリスは顔を赤らめながら少し下を向いたあと顔をあげる。
「え、えっと」
「……ユウマさん我慢していたり、悩んでたりすると唇の端を噛んでいるので」
その言葉でふと、唇に手をやる。
そこには確かに切れた後があった。
「私は先輩みたいに治癒力に長けてませんから、完全には治せんませんが……。ユウマさん、アイリスちゃんのことでずっと悩んでいたんですよね。自分を追い込まないでください。私でよければ相談にのります!だから、これ以上一人で後悔ばかり背負わないでください」
今にも消えそうな声に、さっと目が覚めた。
あぁ、あれだけ守るって言ってたのに、エリスを不安にさせた挙げ句泣かせちゃうなんて。
本当不甲斐ないな。
「ごめん。いつも心配させちゃって。……おかげでやっと吹っ切れたよ。自分がしなきゃいけないことがわかった」
できなかったことをいつまでも後悔してる暇はない。
見守るって決めたんだ。
なら、どんな答えが出ようと見守り続けるのが俺のすることだ。
抱きしめたエリスの体から震えがなくなる。
こうして、慰めあっていることに居心地を感じてしまう。
口では表すことのできない、心地よさ。
もう少しこのまんまでも……。
「なーに、二人で抱き合ってるんです」
突然のめぐみんの出現にぎょっと心臓がはねあがる。
「ちょ、おま、何かってに入って来てるんだよ!てか、驚かせないでくれ!」
「いえ、めぐみんさん、別に私たちはいかがわしいこととかは特にしてなくて!」
「なら、いつまでも抱き合ってないで、離れればいいじゃないですか」
「「ッ!」」
エリスの今にも沸騰しそうな顔を見て、少しにやけてしまう。
「本当、ここには頭がお花畑な人しかいないのですか。まぁ、辛気くさいのよりはましですけど。はい、手紙です」
渡された手紙の宛先は……。
「アイリスからですよ。なにやら、先日はまともに話せなかったとかで、後日王都で活躍する冒険者たち集める食事会でしっかり話したいとかなんとか」
確かに、この前はいきなり城から飛び出したし、もう一度、整理した上で冷静に会話できるのならそれにこしたことはない。
「それでは、私は下でボッチの相手でもしてますので、二人で楽しんでください」
「お前は一言多い!」
デリカシーがないのはお前だと言いたいのを抑え、招待状を結界にしまう。
「ユウマさん」
「ああ、行こう。アイリスの覚悟を、答えをしっかり聞いてやるのが、仲間として友として役目だからな」
Fgoをさすがに石配りすぎだろと歓喜の声を出しました。
水着が控えてるのに、80連も引いちゃいました。(結果は礼装とインフェルノだけでした)
白猫やパズドラ、モンストとやることが多くてまったく書けなくて、書き留めすらも修正もできなくて辛い。