この素晴らしい仲間達に救済を!   作:よっひ。〜

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第35話 結界魔術

 

 

 

 

 王城の食事会当日。

エリスたちのドレス代に手持ちを溶かし、もったいない症候群に発症した俺は、師匠に王都までテレポートしてもらうことにした。

 

「私たちばっかり、こんなに手間かけてもらっちゃって、ユウマさんこそしっかりとしたもの用意しないと」

 

「そうです。なにも、悪魔と同じ衣装を選ぶなんて」

 

 魔道具店に行く途中、何度も女性陣にはこう言われたが俺自身そんなに気にしてはいない。

そもそも、俺はオシャレに興味がない。

服に金を使うなら、その分趣味に金を使いたいと思っていた。

そのため、あっちでは夏はポロシャツ、春秋はジャージ、が冬はウインドブレーカーとプライベートまで部活の格好でいた。

ただ、ウインドブレーカーは陸上あるあるの学校名が後ろに入っていたので自習練用で歩いていたが。

まぁ、そんなことはどうでもよくて、どうしてドレス代で手持ちを溶かしたかというと、最初二人ともは安いドレスを選んできたのだ。

ただ、いつも家事とかいろんなことをしてもらっているため、少しでも良いものを着てもらおうと、上限を上げていったのだが……。

問題があった。

良くも悪くも、どことは言わないがサイズが合わなくて、パッツンパッツンだったり、ブカブカだったりしたのだ。

そのため、特注で作ろうしたんだが、調子に乗って値段も見ずに生地から選んだら、気づいたら財布の中はすっからかん。

どうしようか悩んだすえ、ふと、バニルがなりきりセットなるものを売っていたことを思い出し、テレポートついでに、タキシードだけ売ってもらうことにしたのだ。

 

「別に、人生でそんなに着るもんじゃないから、適当でいいよ。それに、エリス。バニルは近所だと結構評判いいんだぞ。カラススレイヤーだとか、子供たちの見回りとか、最近は人生相談を始めたとか」

 

 まぁ、後半に限っては金銭的な問題解決のためにやってはとかなんとか。

まぁ、バニル自体は人がいいし、人気なのは分かるが……。

 

「らっしゃい!!人生ここ一番の選択で一番過酷なものを選んだ青年についに自分のポリシーを捨て残念ボッチになった少女と発光ゴリラよ。なに、皆まで言わんでいい。店主を呼んでくるので、お会計の準備をしながら、店を回ってるといい」

 

 こういうところだ。

変に人を煽るのさえしなければ、面倒なことを起こさずにすむのに。

神槍を取りだそうとするエリスを抑え、片手に持ったタキシードと金をレジに置く。

 

「へい、毎度あり。店主に関してだが、少し待っておれ。あれはまだ、手が放せなくてな。一歩間違えれば消える作業をしている。焦らせないでやってくれ」

 

 一歩間違えれば消える? 

……。

 

「まさかおま!」

 

「まぁ、察しの通りだ。最近、ポンコツ店主のおかげで、我輩の蓄えをパーにされてな。その腹いせに、聖水を小型の容器に入れさせ、幅広い容量で売らせている」

 

 なるほど、容量を変えてさらにお手軽にしてきやがったか。

しかし、どうやって移し変えているのだろうか?

 

「ふむ、それに関してはまた今度だ坊主よ。そんなことより、お主。我輩に聞かなければいけないことがあるだろう?」

 

 聞かなければならないこと。

そうだ、結界魔術だ。

シルビア戦の時は、頭に流れる情報でやっていたから、詳しい原理まではわかってない。

そのため、結界魔術の使い手のバニルから直接聞きたかったんだ。

 

「そうだ、結界魔術!」

 

「あぁ、我輩も実際に使ってるものだから、表面くらいなら説明はできる」

 

「表面だけ?」

 

「あぁ、表面だけだ。我輩はお主みたいに特化してないからな」

 

 それからして、エリスとゆんゆんを師匠の手伝いに向かわせて、俺は出された椅子に腰を休める。

 

「結界魔術は基本的に2つ、結界特化と時間特化に分かれている。ちなみに、お主は時間特化、我輩はどっちもそれなりにこなせてはいる」

 

「それなりにということは、特化した魔法使いとくらべると、劣るってことか」

 

「その通りだ。しかも、使える魔法も表向きなものだけであって、深いものは使えない」

 

 深いものは使えないってことは時間止めはそこまで深いものじゃないのか。

 

「そうだな。時間止めは結界魔術の中では基本の方だ。まぁ、原理も結界の応用。広げた結界中の時間を止めるだけであって、結界外からの攻撃は受けるわ、結界内で相手に干渉することができない。使い道があるとすれば、回避くらいだな」

 

「ちょっと待ってくれ、相手に干渉できないってことは、相手の目の前にナイフを大量に仕掛けたり、時間止め中に相手を殴ったりもできないってことか」

 

「そうだ」

 

 マジか。

これじゃあ、本当に回避スキルじゃん。

 

「そう落ち込むでない。止まっている時間の中でやろうと思えばいくらでも、やれることはあるだろう。それを考え、使うのが使用者やれることだ」

 

「なるほどな。そうだ、俺の武器召喚。あれは?」

 

「悪いが、そこから先は我輩でも未知だ。武器召喚、見たところ時間操作の延長のようなものだろう。まぁ、なんであれ回数が決まっている以上、そんなに考える必要はない」

 

 そう、新たな武器の召喚、爆裂魔法の使用は多くて3回が限度。

そこまで深く考えるものでもないのだろう。

 

「お待たせいたしました……。皆さんまとまってくださいね……」

 

 ふと、気づけば痩せ細り、今にも干からびて倒れてしまいそうな師匠が扉の向こうからやってくる。

 

「さすが悪魔。ゲスい」

 

「ふん、なんとでも言うといい。しかし、もとはと言えば、このポンコツ店主が店の貯金をガラクタにしたのが原因だ自業自得とやつであろう」

 

 そんなことを言っていると、詠唱が読み上げられ、俺たちの下に魔方陣が浮き上がる。

 

「お主は魔法の原理など考えなくてもよい。ただ、思うように使っていればいいのだ」

 

 悪魔の言葉とともに体を青い光が包み視界が白くなる。

思ったように使う。

そう、俺自身は知っていなくても、俺の体はその使い方を原理を知っている。

俺はただ、その通りに動かせばいいだけだ。

とたんに人々の賑やかな声が耳に入ってくる。

すっと目を開けると、目の前には大きな城がそびえていた。




今回は進展無しの説明会になってしまいました。(困惑)
それにしても、先週はやることが多すぎてキャラの育成、ゲームをまたいでまた育成と迫り来るイベントに押されて全くかけませんでした。
次回はそれなりの量になる予定なので、今回の少なさは勘弁してください。
感想欄にて、設定などの質問を受け付けておりますので、気軽にお書きになってください!
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