事務室てきな場所から場面が変わり、中世ヨーロッパみたいな街並みの風景が視界に広がる。
「す、すげー。マジな異世界じゃん!」
目の前にはエルフやらごてごてな装備を身につけた剣士やらが歩いている。
こんなの見せられたら興奮するにきまっている。
俺が歓喜の声をあげていると後ろから泣き声が聞こえてくる。声からするに女性の声がするのだが、どうしたんだ?
「なんで!なんで、天界に帰れないの!?ひっぐ」
なんだろうこのシスターさんは。
て、急に頭が痛くなってきた。
(無事に転生できたようですね。工藤悠真さん)
ん、どこからかサツキさんの声がする。
(周りを見ても私はいませんよ。これは転生の時にあなたの頭にいれておいた録音です。だから返答はできません。ところで、今あなたの目の前には一人の女性が泣いていると思います。彼女は私の後輩女神のエリス。この世界の国教として崇められてる女神です。一応女神としての権能はほとんど使えなくさせましたが、素のステータスはかなり高いので仲間としては申し分ないと思います。何も伝えずいきなり連れてきたのですこし動揺していると思いますが、聞き分けのいい子なので私の名前をだしてもらえば理解してもらえると思います。それでは、よい旅を!)
目の前のシスターさんはエリスさんと言うらしい。それにしても国教の女神さんを無理矢理連れてくるとは、なかなか大変なことをしてくれた。とりあえず、場所を移そう。周りの視線が痛い。
「ちょとついてきてください」
俺はエリスさんの手を引いて路地裏に入る。
エリスさんは急なことに泣くのを止めてきょとんとしている。
「いきなり手を引いてすいません。エリスさん」
「え、どおして私の名前を!?」
「実は……」
俺はエリスさんにこの世界に転生したこと、サツキさんが俺のチートとしてエリスさんを送ったことを話す。思った以上に理解がはやく、今はサツキさんに呆れていた。
「状況は理解できました。本当、サツキ先輩いつもいきなりなんですから。」
「頼んだのは俺なんで…。ほんとすいません」
美女を泣かせただけではなく、帰れなくさせたんだ。謝っても謝りきれない。
「ユウマさんは悪くありません。悪いのはいつも思いつきで動くサツキ先輩なんですから。顔を上げてください」
俺は顔をあげるとエリスさんは微笑む。その微笑みは慈愛に満ちており、心が楽になっていく。俺、この人のためなら頑張れるにがする。
「安心してください。必ず、魔王を倒して、エリスさんを天界に返してみせます!」
「ありがとうございます。これから、よろしくお願いしますね。あ、あと私は呼び捨てでお願いします。そのほうがいろいろと楽なので」
「わかったよ。エリスさ…。エリス」
「ふふ。それじゃあ、ギルドに行きましょうか。まずは冒険者登録しないと行けませんからね」
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というわけで冒険者ギルドに来たわけだが…。
酒くさい、とりあえず酒くさい。
昼間なのにギルドの中は酒のにおいが充満していて、未成年の俺にはきつい場所だった。
てか、昼間から飲みまくりとか、この人達えぐいな。
「大丈夫ですか?気分悪そうに見えますが」
俺が酒のにおいに酔いそう中、エリスさんは普通に声をかけてくる。
エリスさんは酒に強いのだろうか。それとも俺が酒に弱いのか?
「少し酒のにおいに酔っただげだから大丈夫だよ」
気を取り直して、受付に行こう。このままでいると、多分吐くかもしれない。
「冒険者ギルドにようこそ。登録にはお一人千エリスとなっております」
と、ここで問題が発生してしまった。金がない。
「あのー。もしかしてお金が持ってないんですか?」
エリスさんが心配そうに見てくる。んー、登録できないとなにもできないし、誰かに借りるしかないようだ。
「エリス、ちょっと借りてくるわ」
とりあえず、金を貸してくれそうか人は…。あの緑のジャージの人とか大丈夫そうかな。
「あの、すいません。俺、工藤悠真て言うんですが、少しいいですか?」
「別にいいけど、ん?あんたもしかして日本人か?」
「ええ。そうですけど」
「よかったー。やっと日本人に会えたぜ。俺は佐藤和真。見た感じ同い年だと思うし呼び捨てでいいよ」
ビンゴ!まさか他の日本人転生者に会えるとは、今日は運がいいらしい。
「わかった。よろしくな、カズマ。でさ、会ったばかりで悪いんだけど、二千エリス貸してもらえないかな。実は、転生したときに金をもらえなくて、登録費が払えないんだ」
「ああ、いいぜ」
「本当か!ありがとう。向こうでまってる人がいるから、今日はここで。今度できたらなんか奢らせてくれ」
「おう、じゃーな」
来て早々、同い年の日本人とかかわりを持てたのは本当についてるな。
「はい、確かにお受け取りしました。ではこの魔道具に手をかざしてください」
どうやら魔道具にかざすだけで冒険者カードを作れるらしい。
この世界の魔道具て結構便利だな。これだけでいろいろわかるらしいし。
「はい、ではクドウ ユウマさん。俊敏と幸運がかなり高いですね。それに魔力と知力も平均よりたかいです。ただ少し筋力が低いですね。これだと盗賊がおすすめです。俊敏がとにかくすごいので、すぐに敵から逃げれますし、幸運も高いのでお宝のひきなどいいと思いますよ」
う、うん。筋力が低いのか。筋トレをサボってたツケがここでくるとは。
まぁそれはいいとして盗賊かー。正直微妙だ。
せっかく魔法が使える世界なんだから、魔法使いになりたい。
「あの、魔法使いは無理なんですか?」
「ウィザードですか。一応適性はありますが、このステータスだと盗賊のほうが天職だと思うのですが」
「全然大丈夫です。自分魔法使うのに憧れていたんで。」
「は、はあ。わかりました。それではウィザードで。」
次はエリスだ。正直女神のステータスて気になるところだ…
「す、すごいです。この前の人もすごかったですが、それ以上です!全パラメーター平均よりかなり高めで、なにひとつ欠点がありません。……んん!?」
受付のお姉さんがなにやら苦笑いしてエリスを見る。なんだ?
「なにか問題でもありましたか?」
「えーと」
お姉さんの持つエリスのカードを見るとそこには赤文字で「トラブル体質」と書かれていた……。
「で、でも安心してください!少し周りよりトラブルに巻き込まれやすいだけですし、このステータスならなんとかなりますよ!」
いや、これはそういうのとは違うだろ。もめ事とかじゃなくて面倒ごととかのほうだろう。
「そ、そんな。私、これでも幸運の女神なのに……」
「だ、大丈夫。俺、これでもやっかいごと片付けるのは得意なほうだから。だから元気だして!な?」
幸運の女神なのにその運がまったくのお飾りで、トラブルに巻き込まれやすいだなんて、そりゃ落ち込む。
「と、とりあえず。職業はどうしますか?見たところシスターさんでみたいですし、アークプリーストでよろしいですか?」
「はい、お願いします……」
エリスが落ち込んだまんまで少し空気が重い。
「エリス、せっかく冒険者になったんだし、さっそくクエストやろうぜ!あの、初心者向けのクエストとかなんか、ありませんかね?」
「それなら、ジャイアントトードがおすすめですよ。レンタルで杖をおかしできますが、どうします?」
デカカエルの討伐か、最初はこんなもんだろう。
魔法もどんなのがあるか理解できてないし、今は1つしか無理だからエリスの支援魔法でなんとかしよう。
「それでお願いします。あとレンタルはダガーで。こんなスキルポイントじゃ中級魔法1つくらいしか無理だし、初心者クエストなら、エリスの支援魔法でなんとかなると思うんで」
「はい、では健闘をお祈りします」
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でかい、でかすぎる。何メートルあんだよこのカエル、しかも動き速いし。
「ユウマさん、眉間を狙ってください!眉間を!」
眉間なんて、とどくかー。俺そんなジャンプ力ないんだよ。ほんと甘かった考えが甘かった。強化魔法でなんとかなるとかいったやつ誰だよ!
ちくしょう、俺だよ。こんなダガーでどーすんだよ。
「え、ちょっと、なんですか!私はおいしくないですよ!!……助けてー」
「つ、このクソガエル。エリスになにするつもりだ。おらー」
~クエスト終了~
・ジャイアントトード×3
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15000エリス
「カエルって鶏肉の味がするのか…知りたくなかったな」
自分で殺したものを自分で食ってると思うとなんかムカムカする。
よくもエリスを食おうとしたな、このクソが。
「これしか稼げないと少しきついですね。さすがに毎日こなすのは大変ですし」
「一応俺は明日からバイトする予定だけど、エリスはどうする?」
「明日は教会の手伝いに行こうと思ってるのでその次の日から私も始めますよ」
「そっか、じゃあ明日はバラバラだな」
晩飯を食い終わりギルドを出る。寝る場所だが、パジャマやらなにやら買ったら金がほとんどなくなり、馬小屋になった。
「それじゃあ、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
まさかエリスと一緒に寝ることになるとは、こんな美人と一緒に寝れるとか…。
とくに考えないようにしよう。結局、その日は3時間しか寝れませんでした。
今月中にあと3回は投稿したいです。