烏森の魔女ゲーム 〈第2ゲーム〉   作:海神アクアマリン

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第2のお茶会

僕は薔薇庭園にバアルと一緒に来た。薔薇庭園の真ん中辺りにあるベンチに2人で腰をかけた。

「薫様、第2ゲームお疲れ様です。」

「ねぇ、バアル。クロノエルは魔女として完成するまでにあとどれくらい掛かるかな?」

「第2ゲームを終えた時点でかなり魔力が上がっていました。多分、第4ゲームには完成すると思います。」

あと2ゲーム以内に倒さないと魔女として本気で動き出せるというわけか。

「そういえば、第2ゲームの最後に烏森が燃えてたけどあれはなんだい?」

「噂くらいは聞いたことがあるのではありませんか?烏森は地面に油を流されている菅が無数にあり、一箇所で火をつければ全てを焼き尽くすことが出来るという噂を。」

確かに聞いたことがある。お祖父様が何かあれば全てをなきものにする覚悟あることも知っている。カラクリや兵器、武器、そういう物に精通している策士とも言えるあの人は戦争をしていた頃に作戦をいくつも立ててきた凄腕の人物だ。

「薫様、ちょっと失礼します。」

バアルはそう言って少し離れたところに行った。

「イポス!アイム!隠れてないで出てきなさい!」

バアルは大声で叫んだ。かなりの大声だ。近くにいたら高確率で鼓膜が破れるだろう。」

「バレましたか。」

「僕にはバレる未来が見えてたよ。」

「そんな未来が見えてたのなら言ってよ。」

「僕はアイムが困った顔が見たかったんだ。」

「全くイポスはいたずらっ子だね。」

薔薇の中から悪魔の女性が2人出てきた。

「イポス、アイム、72柱の22位と23位が何の用ですか。」

「いえ、カオル卿のお手伝いをしようかと思いまして。」

「ついでにお役に立てた時には契約もしてもらおうかと。」

どういうことだろう。僕と契約したいなんて意味がわからない。

「もしかしてカオル卿は知らないんですか?」

「えっ?何を知らないっていうんだい?」

「カオル卿は魔術師の才能があります。あのクロノエル卿が手出しを出来ないのは知らぬ間に防衛魔法を発動してるからです。」

あり得ない。それなら僕とクロノエルが戦う意味がなくなる。

「カオル卿。あなたはまだ人間です。魔術師になるにも元老院クラスの魔女が後見人になっている必要があります。ですが、嫉妬の魔女様はあなたをすごく気に入っています。クロノエル卿を倒さないと思ったらすぐにでも魔術師にして対等にやり合えるようにしてくれるそうです。」

「それはいいね。魔女を倒すのに魔術師の力を使うなんて、実に愉快だ。面白い。」

「薫様。私も2人と同じでそれくらいしないといけないと思います。あくまで最終手段として手元に置いておきましょう。」

「バアルがそう言うならそうしよう。」

その時、少し離れたところから声がした。

 

「あれ?まだ魔術師にならないの?魔女を嫌うあなたに嫉妬するよ。」

声がした方向を見ると見覚えのない人物が立っていた。

「あなたは一体誰ですか?」

「私は嫉妬の魔女アルクレア。私が後見人になってやるってのに、あくまで人間として戦おうとするなんて嫉妬するわ。」

「どうして僕の後見人になろうと思ったんですか?」

「クロノエル卿は死も破壊も崩壊も支配する大魔女。だから私は嫉妬してるんですよ。嫉妬の根源は潰さないと。」

「なるほど、薫様はクロノエル様の対戦相手だから、それを利用しようと言うわけですね。」

「利用なんて人聞きが悪い。私はただ応援したいだけですよ。」

怪しい。魔女は人を騙して手駒にして遊ぶ。最後は無残に切り捨てる。そう言う話をバアルから聞かされていた。

「もしかしなくても私って信用されてませんよね。それじゃあ、今回は仕方ないからここらで失礼しますよ。でも、魔術師の力が必要になったら呼んでください。いつでも後見人になるわよ。」

アルクレアはケタケタと笑いながら姿を消した。

「カオル卿、私とアイムはいつでもあなたの力になります。破滅の七姉妹に対抗するなら、未来予知と炎の魔法は役に立つと思います。」

「それに私の知恵を与える力を合わせれば強力なものになると思います。」

知恵と未来予知と炎。確かに3つ合わせれば役に立つだろう。悪魔同士の戦闘ならアイムは炎は強力だ。それにイポスの未来予知で作戦も立てられるだろう。これは契約しておいた方がいいだろう。

「君たちの力が役に立つのは分かった。それなら契約しよう。」

「ありがとうございます。カオル卿。」

「カオル卿のお役に立てるように努力します。」

こうして僕にはまた仲間が増えた。魔術師の才能があったとしても何の魔術師なのか分からないと困るものだ。

 

新たな味方を増やしたカオル。それでも、魔女に勝てるか不安が残った。

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