ガシャットぐらし!   作:よこちょ

18 / 34
どうもみなさん。よこちょです。
そういえばいい忘れていましたが、この世界での今の季節は夏です。でないと折角の水着回ができないからね。是非もないよネ!
まあそんなわけで(どんなわけだ)、第15話、どうぞ!


第15話

前回のあらすじ

 

葛城「由紀ちゃんと話しているうちに、めぐねえのことにケリをつけられたらしい。」

 

由紀「初めて男の人に抱きしめられちゃったよぉ………////」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

部室にて

第三者視点

 

葛城「なあ、みんな。ちょっといいか?」

 

ご飯を全員で食べ終わったあとに葛城が呼びかけた。

 

葛城「明日は運動会やるんだろ?なら、せっかくだし校庭を使えるようにしないか?」

 

美紀「校庭を……ですか?」

 

悠里「確かに使えたら便利だけども………」

 

胡桃「校庭のあいつらはどうするんだ?」

 

由紀「なにか作戦があるの?」

 

葛城「ああ。こいつを使ってある程度倒そっかなと思ってさ。」

 

そう言ってバグルドライバーⅢとガシャットケースを見せる葛城。

 

葛城「万が一奴らが凶暴化してここを襲った時に対処できなかったら困るだろ?だからある程度は慣れとなかないといけないし。ついでに外のあいつらを掃除するってわけ。」

 

由紀「なるほど!頭いいね〜!」

 

葛城「ふっ。だろ?」

 

胡桃「でも途中でまた倒れたらどうするんだよ?」

 

葛城「うーん。まあそうならないようにするよ。」

 

胡桃「まあもし倒れたら助けに行ってやるよ。」

 

葛城「無茶すんなよ?」

 

胡桃「お前もな。」

 

悠里「じゃあ悪いけどお願いできるかしら?」

 

葛城「おう任せとけ!んじゃ行ってくるわ」

 

美紀「あっ!私も行きます!」

 

胡桃「どうせならみんなで行かねえか?」

 

由紀「さんせ〜い!戦ってるとこ見てみたい!」

 

悠里「じゃあみんなで行きましょうか。」

 

葛城「へいへい。んじゃ、ここで変身しときますかね。」

 

そう言って腕のバグルドライバーⅢを外し、腰に巻き付ける。

ケースからマイティアクションXガシャットを取り出し、スイッチを入れる。

 

『マイティアクションエーックス!』

 

ベルトに差し込み、

 

『ガッチョーン』

 

葛城「変身!」

 

そう言って本体のスイッチを押す。

 

『バグルアップ』

『ロードマイティアクション』

 

葛城「さて。こんなもんだ。どうよ?この姿。カッコいいっしょ?」

 

一同「………………」

 

みんな黙りこくって何も言わない。

 

葛城「ん?どうした?まさか惚れちゃったか?なんてな。」

 

一同「………………………」

 

やっぱり黙っている。

 

葛城「?まあいいや。んじゃ、行ってくるからなんかあったらよろしく!とうっ!」

 

そう言って葛城は窓から校庭へと飛び降りていった。

 

………この時葛城は気が付かなかった。

その場に取り残された者達の頬がほんのりと赤く染まっていることに。

 

胡桃(普段があんなのだからあんま意識してなかったけど………)

 

悠里(真剣になった時の葛城くんの顔って……)

 

美紀(………なんか…)

 

由紀(………あの姿……)

 

一同((((カッコイイ………!))))

 

黙ってたみんながこんなことを思ってたなんてことも、もちろん気づいてない。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

校庭

第三者視点

 

葛城「よいしょっと!」

 

ドンッ!という大きな落下音と共に校庭へ辿り着いた(落ちた)仮面ライダーホープこと葛城。

その落下音に引き寄せられてゆっくりと葛城の方へと歩を進めてくるゾンビのようなモノたち。(以下彼ら)

 

葛城「さて、いっちょやりますか!」

 

そう言ってガシャコンブレイカーを取り出し、ボタンを叩いて剣モードへ変形させ、彼らの中へ進んでいく。

 

葛城「よっ。ほっ。そいやっさ!」

 

リズミカルに彼らを切っていく。

相手の動きが遅いから狙いを定める余裕があるので、戦闘初心者の葛城でも余裕を持って対処できる。

 

葛城「案外楽かもな。感覚的にモグラ叩きと変わんねえし。」

 

そうやって余裕をかましていると、いつの間にか囲まれていた。

どうやら前ばっかり見ていて後ろを見ていなかったらしい。

 

葛城「うおっ!やっべえ!」

 

そう言って後ろを向いたり前を向いたりして戦っているうちにめんどくさくなったらしく、

 

葛城「ああもう!めんどくせえ!一気に倒す!」

 

そう言って他のガシャットを手に取ろうとしてふと気づく。

 

葛城「………?あれ?あの2本刺しのやつどこいった?

……………あっ。」

 

そう。勢いで飛び降りてきたので思いっ切りガシャットケースを部室に忘れてきたのだ。

 

葛城「やっべえ……おい誰か!聞こえるか!?」

 

そう叫んでみるものの、遠い上に周りが彼らだらけで声が届いていない。

 

葛城「まずい………」

 

そうしている間にも少しずつ彼らは葛城を殴り、噛みつき、引っ掻いている。そのたびに彼のライダーゲージが少しづつ削られていく。

 

葛城「なんとか突破しねえと……」

 

そういった時間が続き、とうとうあと少しでライダーゲージが0になってしまうというところまできた。

これがゲームに則っているというのならば、ゲージはHP。当然死を意味しているということは充分わかっている。

 

葛城「………クソッ!」

 

ついに膝を付き、項垂れてしまう。

 

葛城「……ここまでか。」

 

そう思ってしまった彼に今まさに最後の1発が振り下ろされようとした瞬間、なぜか声が聞こえた。

 

???(随分とあっけないなァ。葛城義彦ォ。お前はなんのためにここにいるんだ?)

 

葛城(なんのため……?それは明日運動会を校庭でするために)

 

???(違うなァ。お前そんな理由で”戦い始めた”のか?)

 

葛城(俺は……守るために……)

 

???(そうだァ。お前は守るために戦うと決めた。なのにこのザマか?)

 

葛城(だってしょうがないじゃないか。俺は弱いんだ。)

 

???(なにかを助けようとするならば最後まで足掻け。そうして限界を超えたプレイヤーを見たことがある。お前はどうかなァ?葛城義彦ォ。)

 

葛城(………俺は……)

 

葛城「俺は……みんなの希望にッ!なるんだァァァ!」

 

そういった瞬間彼の手元にひとつの奇跡が生まれる。

 

その奇跡は彼の心から生まれたものだった。

 

「守りたい」その心から生まれたものだった。

 

その奇跡の名は、

「弱き守護者」(アンスキルドシールダー)

 

弱くてもいい。でも守りたい。

 

そんな思いが、奇跡を起こした。

 

葛城「オラァッ!」

 

振り下ろされかけていた腕を吹っ飛ばし、立ち上がった。

 

葛城「俺は……みんなの希望になるって誓ったんだ!こんなことろで!死んでたまるかーーーーッ!」

 

そう言って奇跡のスイッチを入れる。

 

『アンスキルドシールダー!』

 

差し込んでスイッチを入れる。

 

『ガッチョーン』

 

『バグルアップ』

 

『立ち上がれ弱者!立ち向かえ守護者!今こそ己は盾となり!』

 

そんな音声と共に姿が変化する。

 

片腕には大きな盾が現れ、腰には中世の騎士を思わせるような剣が下がっている。

アーマーも騎士のようになっており、全体的に銀色に光っている。その光が、新品であるような輝きを放っており、まだまだ未熟であることを暗示しているいうだ。

だが、全身から溢れる闘志から、「絶対に守る」という気持ちが伝わってくる。

 

そんな風に急に変化した目の前の獲物に対応できなかったのか、理性なき彼らも二三歩尻込みした。

 

その隙を逃さず、周りを囲んでいた彼らを一気に斬る。

 

それでもなおかかってくる彼らを葛城は片手の盾で受け止め、剣で斬る。

 

斬る。斬る。斬る。斬る。

弾く。弾く。弾く。弾く。

 

そうやってどんどん倒していき、ついに学校内にいる彼らを一人残さず倒した。

 

葛城「ふぅ。終わったか。」

 

そう言って変身解除すると、疲れが一気に来たのか、その場で倒れ込んでしまう。

 

???「よくやったァ!やればできるじゃないかァ。」

 

葛城「この声………黎斗神さん?」

 

黎斗「いかにも!私が神だァァァ!」

 

葛城「……さっきはありがとうございました。あなたの助言が無ければ俺はあそこで死んでました。」

 

黎斗「なに。礼には及ばない。私はゲームをプレイするプレイヤーを守る義務がある。当然の行動さ。」

 

葛城「……それでも、ありがとうございました。」

 

黎斗「まあ受け取っておこう。」

 

葛城「はい。」

 

黎斗「ところで急だが、質問をいいかね?」

 

葛城「はい?なんでしょう?」

 

黎斗「君はもしかしてゲーム病だったりするのかい?」

 

葛城「………?ホントに急ですね。そんなことないですよ。ピンピンしてますし。」

 

黎斗「………そうか。なに、ちょっと気になっただけだ。気にしないでくれたまえ。」

 

葛城「は、はい。」

 

黎斗「お詫びと言っちゃぁなんだが、君にこれを差し上げよう。」

 

そういって黎斗神は懐から1本のガシャットを取り出す。

 

黎斗「それはマイティアクションXのα版でね。コンテニュー機能が搭載されている。私が複製したものだがら回数は少ない。大事にしたまえ。」

 

葛城「あ、ありがとうございます。」

 

黎斗「では私はそろそろ帰るとしよう。何か用があれば連絡してくれたまえ。」

 

葛城「あの、連絡先知らないんですが………」

 

黎斗「そのドライバーに搭載されている。二つのスイッチを同時に二連続で押したまえ。」

 

葛城「はい。ありがとうございました!」

 

黎斗「ブェハハハハハハァァァ!さらばだァァァ!」

 

そう言ってエクストリームガシャットに乗り込んで去っていった。

 

葛城「…………さて、俺も戻るか。」

 

そう言って葛城もゆっくり部室へと足を運び始めた。

 

自分の居るべき場所へと。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

エクストリームガシャット内部

side檀黎斗神

 

黎斗「思わぬ結果になったな。」

 

私はさっきの出来事を振り返りながらそう思った。

寝る前の散歩がてら巡々丘高校まで足を運んでみると葛城義彦が戦っているのが見え、観戦しているとピンチになったので助言をしてガシャットを作る出させた。

言葉にするとこれだけだが、ここにひとつ大きな問題がある。

 

黎斗「なぜ彼は1からガシャットを生み出せたのだ……?」

 

ジュージューバーガーガシャットや宝生永夢のマイティブラザーズダブルエックスの件があったので、今更無断でのガシャットの製造に文句を言う気はない。

だが、今回は訳が違う。

 

ジュージューバーガーガシャットは1から「開発」して作られた。

マイティブラザーズダブルエックスは宝生永夢のゲーム病を利用したとはいえ、ブランク状態のガシャットがあったからできたことだ。

 

だが今回はそんなものは全くなかった。だが彼の手にはガシャットが生まれた。

 

黎斗「お前はなんなのだァァァ。葛城義彦ォ。」

 

そんなことを考えながら帰路についた。




そういえばいつの間にかUA3000超えてましたね。
ありがとうございました!
これからもこの作品をよろしくお願いします!

あとこの前コメントであったことなのですが、他のライダー達(ダブルなど)は、それぞれの街で戦っています。
いずれ共闘とかさせてみたいですね。

では、次の投稿まで!

見てみたいエピソード

  • 普通に本編を進める
  • 閑話を挟む
  • 葛城と学園生活部女性陣との恋愛エピソード

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。