ガシャットぐらし!   作:よこちょ

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はいどうも。よこちょです。
先日学校で集合写真を撮ろうって話があったんですが俺がいなくても誰も気づかないというなかなかビックリする事件がありまして。
もう俺の転職はアサシンなんじゃないだろうか。(悟)

まあそれはともかく第18話、どうぞ!

※今回は平ジェネFinalのネタバレ注意です。

※今回はお知らせがあるので、あとがきに書いておきます。


第18話

前回のあらすじ

 

葛城「運動会開催!」

 

次々と種目をこなす中、黎斗から招集がかかる。

果たしてその内容とは……?

 

 

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校舎裏

 

休憩中に黎斗さんから招集がかかり、校舎裏に呼び出された俺たち。

黎斗さんがこうやって集めるのを俺は初めて見たので、少し緊張しながら黎斗さんが話始めるのを待っていた。

 

黎斗「待たせたな諸君。」

 

永夢「黎斗さんが集めるって珍しいですね。」

 

貴利矢「明日は雨か?」

 

パラド「いや、槍じゃねえか?」

 

黎斗「黙れェェェ!」

 

みんなの反応に渾身の叫び声をあげる黎斗さん。

 

黎斗「ゴホン……。まずはこの写真を見てほしい。」

 

そういって黎斗さんは脇に抱えていたパソコンの画面を見せてきた。

画面の中には恐らく空から撮ったであろう写真が映っていた。

写真にはゾンビのようになってしまった人間に狙撃銃のような銃を向け、何かを打ち出している人物の様子が映っていた。

その人物は変な見た目をしていた。

まるで蝙蝠のような………。

 

葛城「こいつは?」

 

黎斗「わからない。だがこいつの銃の取っ手の近くを見てくれ。」

 

そう言って次の写真を見せてくる。

銃にはキャップの付いたボトルのようなものが着いていた。

これがなんなのかわからず首を傾げていると、隣からパラドさんと永夢さんの息を呑む声が聞こえた。

 

パラド「ッ!これは!」

 

永夢「フルボトル!なんでこれがこっちの世界に!?」

 

どうやらこれがなんなのか知ってるらしい。

 

 

葛城「知ってるんですか?これのこと。」

 

パラド「ああ。永夢の変身能力を奪ったやつも使ってたやつだ。」

 

永夢「ああ。でもこれは平行世界にしか存在しないはず……。なんでここに……。」

 

葛城「???」

 

なんのことやらサッパリわからない俺に、貴利矢さんがこう言ってくる。

 

貴利矢「お前は真上にもう一個地球が現れた事件のこと、覚えてるか?」

 

葛城「ああ、あのでっかい腕みたいなのが出てきた。」

 

話を聞いてみると、あれは最上という男が「エニグマ」という装置を使って引き起こしたものらしい。

なんでもあの地球は「ビルド」という仮面ライダーがいる世界、要するに平行世界らしい。

それで、そのビルドとやらが変身に使っていたのがフルボトルというものらしい。

そして、それを裏で動かしていた組織があるという。

 

黎斗「それは財団Xだ。」

 

財団X。俺もその名前くらいは聞いたことがある。

科学研究財団として動いており、知名度は高い。

だが実際は様々な力を持った所謂「闇の組織」というやつだそうだ。

地球の記憶の力を持ったガイアメモリやコズミックエナジーを使ったスイッチ、欲望を使ったメダルにバグスターを元にしたガシャットなど未知数の力を有していて、未だ活動しているという。

恐らく今回も財団Xが絡んでいると言うのが黎斗さんの意見だ。

 

黎斗「まあこの推測を伝えたところでどうにかなるという訳では無い。だが、損もないだろう。そう思って伝えておいた。」

 

パラド「ふうん。ま、ありがとよ。」

 

永夢「じゃあそろそろ戻りましょうか。」

 

貴利矢「そうだな。運動会を再開しようぜ。」

 

葛城「そうっすね。」

 

そう言って校庭に戻った。

 

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運動会を再開してはや2時間。

途中で休憩を挟みながらも死力を尽くして闘い、いよいよ最後の種目になった。

ちなみにここまで同点である。

つまり、この勝負の結果がそのまま運動会の結果となるのだ。

そしてその内容は…………

 

黎斗「………本当にこれでいいのか?」

 

葛城「ええ。勿論です。」

 

俺との手合わせだ。

俺は当然ながら戦闘経験が全くない。この前までただの高校生だったからな。

だが、それを理由に弱いままではいられない。

そう思って黎斗さんに俺が頼み込んだのだ。

 

黎斗「………君がそう言うならいいだろう。」

 

葛城「はい。お願いします。」

 

美紀「………葛城君……。」

 

由紀「…。大丈夫かなぁ………。」

 

胡桃「………あいつならきっと大丈夫だ。」

 

悠里「ええ。信じて待ちましょう。」

 

部員の皆が心配してくれている。

でも、俺はこの仲間を守るって誓ったんだ。

だから、絶対に引かない。

 

永夢「………審判は僕がやるよ。」

 

貴利矢「あいつは死んでもコンテニューできるが、葛城は死ぬからな………。パラド。頼んだぞ。」

 

パラド「ああ。」

 

パラドさんには体力回復をお願いしてある。

どっちかが変身を解除したら試合終了だ。

 

永夢「ではこれより、仮面ライダーゲンム対仮面ライダーホープの一騎打ちを始めます。」

 

黎斗「………そういえばこうやって戦うのは初めてだな。」

 

葛城「ええ。俺は対人戦も初めてですよ。」

 

黎斗「そうか。でも、全力で行かせてもらおう。」

 

葛城「お手柔らかに。」

 

永夢「では両者、準備はいいですか?」

 

黎斗「ああ。」

 

葛城「はい。」

 

そう言って俺たちは手にガシャットを握る。

黎斗さんが持つのはマイティアクションXプロトオリジン。

俺が持つのはプロトマイティアクションX。

二人とも最初はマイティアクションで行くらしい。

 

永夢「では試合、開始!」

 

その掛け声とともに俺らはスイッチを入れる。

 

「「マイティアクションエーックス!」」

 

黎斗「グレードゼロ。」

 

葛城「レベル2。」

 

黎斗&葛城「「変身!!」」

 

「「レベルアップ!」」

 

「「マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクションエーックス!」」

 

ここに、2人のライダーが闘いを始めた。

 

 

______________________________________________

 

第三者視点

 

開始の合図があり、先に動いたのはホープだった。

先手必勝とばかりに繰り出したストレートは当たる前にいなされ、お返しと言わんばかりに胸にストレートパンチを食らった。

 

ホープ「グッ……!」

 

苦しげに呻き声をあげる葛城。

 

ゲンム「まだまだァ!」

 

そう言って突進してきたゲンムの攻撃を躱せずにもろに受け、吹っ飛ぶホープ。

 

ゲンム「こんなものかァ?ホープ!」

 

ホープ「くっ。ならば!」

 

吹っ飛ばされた距離を生かそうと、ガシャコンマグナムを取り出す。

ボタンを押して連射するが、ひらりひらりと余裕げに躱される。

ゲンムのほうもガシャコンスパローを取り出して応戦する。

ホープはなんとか交わしているが、先程にダメージもあり、動きが鈍くなってきている。

このままではジリ貧なのは誰の目にも目に見えて明らかだ。

 

ホープ「これならどうだ!」

 

マイティアクションXを引き抜き、代わりに自分から作られたガシャット、「アンスキルドシールダーガシャット」を取り出し、スロットに入れてレバーを引く。

 

「レベルアンノウン!」

「立ち上がれ弱者!立ち向かえ守護者!今こそ己は盾となり!」

 

ホープは攻守に優れたホープシールダーゲーマーになり、接近戦を仕掛ける。

 

ライダー特有の脚力を生かした突進力でゲンムの懐に入り込み、鳩尾の部分を殴り飛ばす。

 

ゲンム「ゴホッ!」

 

鳩尾に綺麗に入って吹っ飛ばされ、苦しげに呻くゲンム。

初めて当たった攻撃は会心の1発だったらしい。

今度は腰から抜刀してから接近する。

さっきの攻撃が効いているのか、さっきより動きが鈍いゲンムを次々に切ってライダーゲージを減らしていく。

だがゲンムも不味いと思ったのか、俺を蹴ってその勢いで後ろに下がった。

 

ゲンム「なかなかやるじゃないか……。」

 

ホープ「まあ、そこそこにしか戦えませんがね。」

 

ゲンム「君ならきっと彼女らを守れる。少し安心したよ。」

 

貴利矢「………おい、明日は雨か?」(コソッ)

 

パラド「ああ。あいつが褒めるなんてな」(コソッ)

 

貴利矢達ががなにか言ってるがとりあえず葛城は無視した。

 

黎斗「黙れェェェ!」

 

黎斗は身体を捻って反応しているが。

 

ホープ「ありがとうございます。まあ、勝負はわかりませんがねッ!」

 

貴利矢達の発言をサラッとスルーし、そう言ってまたゲンムの懐へ潜ろうとする。

だが、それは失敗した。

 

「キメワザ!」

「マイティ!クリティカルストライク!」

 

ゲンムがいつの間にか必殺技を繰り出し始めていたからだ。多分さっき腰を捻って喋ってる時にキメワザスロットホルダーに入れていたんだろう。

 

ホープ「まずっ!間に合うか………!」

 

慌てて急停止してから俺もガシャットをスロットに入れ、必殺技を撃つ。

 

「キメワザ!」

「アンスキルド!クリティカルガード!」

 

ドライバーから音声が流れ、腕の盾が発光し、大きな半透明な盾が目の前に出現する。

その盾に手をかけ、思いっきり力を込める。

どうやらこのガシャットの必殺技は完全に防御型らしい。

 

ゲンム「オラァァ!」

 

ホープ「耐えてくれっ!」

 

ゲンムの必殺技が盾にあたり、ガリガリという音が鳴る。

音が鳴る度に俺の身体は押され、盾に少しずつヒビが入っていく。

 

ホープ「くっ。頼む……!」

 

ホープの想いが通じたのか、ゲンムの攻撃の勢いが止まり、身体が押されなくなった。

 

ゲンム「何ぃ!止めただと!」

 

ホープ「オオオオオ!」

 

剣を握り直し、一直線にゲンムの心臓部へと剣を突き出す。

胸部の部分にヒビが入り、ゲンムの身体を貫く。

ヒビが入ったライフゲージがどんどん減っていき、遂に0になった。

0になったと同時にゲンムの変身が解除され、黎斗さんが出てきた。

 

黎斗「私の負けだ。葛城義彦。」

 

「ゲームオーバー」

 

そう言ってゲンム、いや黎斗の身体がドットのように消えていき、消滅した。

 

永夢「勝者!仮面ライダーホープ、葛城義彦!」

 

______________________________________________

 

葛城side

 

葛城「ふぅ………。疲れた………。」

 

そう言って変身を解除し、その場に座り込む。

 

悠里「お疲れさま。」

 

胡桃「頑張ったな。」

 

美紀「本当に勝っちゃうとは驚きです。」

 

由紀「すごかったよ!」

 

葛城「ああ。ありがとよ。」

 

終わった瞬間囲まれて声をかけられた。

こういうのも悪くないと思っていると、

 

プープープープー!

 

黎斗「とうっ!」

 

奇妙な音声と共に紫のコンテニューと書かれた土管が現れ、中から黎斗さんが出てくる。

 

黎斗「私からも褒めさせてくれ。なんせ君はこの神のライフをひとつ削ったのだからな。」

 

葛城「結構ギリギリでしたけどね。」

 

今回は黎斗さんがレベル0だけで戦ってくれたが、実際はもっと強いのだろう。

 

葛城(………まだまだだ。もっと強くならないと………。)

 

そう思っていると、

 

パラド「………そういえばお前、残りライフ1じゃなかったか?」

 

パラドさんがとんでもないことを言い出した。

…はい?

 

永夢「………そういえばそうだったね。」

 

貴利矢「どういうことだ。神。」

 

黎斗「簡単な話だ。ゲームの情報をリセットしたのさ。」

 

詳しく聞くと、前まで残りライフ1だった状況を危惧した黎斗さんは、ゲーム自体をリセットして初期状態に戻したらしい。

それによって残りライフが回復、もとい元に戻り99になったという。

 

黎斗「ちなみに今の残りライフは1つ減って98だ。」

 

葛城「………すみません。折角元に戻したライフを削っちゃって。」

 

黎斗「気にすることは無い。こういう時にも使えるよう戻したのだからな。」

 

そう言って笑って流してくれる黎斗さん。

 

葛城(優しい人なんだな………)

 

改めてそう思っていると、

 

貴利矢「…………おいこいつは誰だまじで!」

 

パラド「………なんか変なもんでも食ったか?」

 

黎斗「失礼な奴らだ。私は私だ。神で変わりない。」

 

永夢「……ブレませんね。黎斗さん。」

 

黎斗「当然だァ。私は神だからな。」

 

そんなこんなでしばらく時間が流れ………

 

 

 

悠里「ではこれで第1回運動会を終わります。」

「姿勢、礼!」

 

一同「「「「ありがとうございました!!」」」」

 

こうして無事に、運動会を終了できた。

 

……………と思っていた。

 

ピピピピピピピッ!ピピピピピピピッ!

 

誰かの携帯だろうか?着信音がした。

 

永夢「あれ?僕のゲームスコープだ。」

 

そう言って永夢さんが聴診器(ゲームスコープと言うらしい)を取り出し、通話を始める。

 

永夢「はい、こちら永夢ですg「すまん。やられた。」」

 

返事をするより早く相手が話始める。

声から察するに、飛彩さんかな?

 

永夢「なにかあったんですか!」

 

飛彩「ああ。………CRがまた襲撃された。」

 

黎斗「何ィ!誰にだ!」

 

飛彩「…………スだ。」

 

永夢「え?」

 

飛彩「クロノスだ。……もっと正確に言うならば、檀正宗だ。」

 

パラド「檀正宗………だと……!」

 

黎斗「生きていたか……檀正宗ェェェ!」

 

……………どうやら無事とは言いきれないらしいな。




はい。ここで元社長の檀正宗とビルドから「あの人」が登場です。
クロノスはなぜCRを襲撃したのか。
なぜ復活しているのか。
なぜビルドの世界のものがこっちの世界にあるのか。
ちょっと謎を含ませたとこで今回は終了です。
次回の更新をお楽しみに。


※前書きで言ってたお知らせです。
今回の話の途中でビルド関連の人やシステムを登場させました。それは今後も増やしていく予定です。
そこで、この作品のタイトル「ガシャットぐらし!」
を「ライダーぐらし!」に変えようかと思っています。
ですが俺の一存で決めるのもおかしいと思うので、これを読んでる方がコメントで意見をくださるとありがたいです。
お願いします。

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