魔法少女リリカルなのはVIVID☆EXTREME 作:メイカー
『ニュータイプ』
「おいおい、マジで作っちまったのかよ…。冗談じゃねぇぞ?これがありゃSSS級魔導師以上のモンになれんじゃねーか、チートだろチート。」
世界の某所研究所、二人の成人が一つの『進化』を挟んで対話していた。
片方の金髪を短く刈ったで長身の白スーツを着た男は呆れながら。
片方の茶髪を腰の辺りまで伸ばした白衣姿の女は楽しそうに。
両方共共通しているのはソファーに座っているぐらいだ。
「いやいや、『進化』は確かに使えればそのぐらいの性能は発揮するけど現実的には無理だね☆。高い学習能力と身体能力、そして豊かな感情が『進化』には必要だ。この『進化』に着いて行ける人類なんて今はいないし、無理に使えば頭がパーンッ☆ってなるよ。」
女性は楽しそうに手をグーパーと開く。
女のその言葉の瞬間、男はガックリとうなだれた。
「なんだよ…結局ロマン兵器じゃねえか…。じゃあ無人にするのか?」
二人に挟まれた位置に存在する複数の白いデータチップ『進化』達は台座に置かれ、ショウケースが被されている
「いやいや、無人のAI搭載機も考えたんだけどさぁ、それも無理な話になるんだよ。『進化』には人しか持たない『感情』とかが必要不可欠。実際AIに任せてやった結果、『学習』はしてるんだけど全く『進化』しない状態でずっと戦い続ける形になっちゃってさ、B級魔導師クラス辺りで限界が来ちゃったよ。」
「……はァ?じゃあこれどーすんだよ?使えない兵器とか壁にもなんねーぞ?良くて運動会の借り物競争のアイテムぐらいだ。お前もこんな趣味にウン兆もかけやがって…。」
ショウケースに入れられた『進化』達を指しため息をつく男。
コンピュータにも人にも扱えない兵器などただの漬物石に過ぎない。
「まぁまだ絶対に使えない兵器って訳じゃないんだけどね。」
「なにぃっ!マジかよ!?」
だが、女性は『使えない訳ではない』と訂正した。
男はそれに食いつく。
男はこの研究所を女性に貸しているだけの人物だ、警察と軍隊を足した組織『時空管理局』員でもなければただの一般人、単なる金持ちという事だ。
だが女性の研究している『進化』には興味がある、それだけだ。
「ほら、さっき僕は『進化に着いて行ける人類なんて今はいない』って言ったろ?」
「確かに言ったな……っておいおい、お前まさか…。」
男はある想像をする。映画やアニメでも良くあるものであり、今の科学でも可能ではある事だ。
「あ、もしかしてわかっちゃった?わかっちゃった?大正解でーす♪」
予想通りの反応に男は再び呆れてため息をつく。
「君の予想通り無いなら創る!『進化』した新たな人類『ニュータイプ』ってヤツを創るんだよ、勿論『進化』に適応する様にね。」
「おいおい待てよ、もうそっからは違法ゾーンだぞ?今までは『デバイス製造』って名目だったから見逃してもらえたが流石に人間作んのは見逃してくれねぇぞ?いくらここは『管理外世界』でお前一人の研究だから情報が漏れにくいかもしれねぇが万が一ばれちまったら牢屋行きだろ。」
兵器用の人間を造る。
これは明らかな犯罪行為だ、子宝に恵まれない夫婦が人工的に子を造るぐらいならきちんと書類を提出してしかるべき病院などでするなら問題はないがこれは場所も目的も書類の提出もない。
「ハハッ☆大丈夫大丈夫、今まで通り上手くやるからさぁ、それに君も見たいんだろう?『極限の進化』ってやつをさ。」
妙に甲高い声で男の痛い所を突く女性。
男はぐぅの音も出ない、先述した通り『進化』には興味があるのだ。勿論『進化』の最終形態、『極限の進化』にも興味がある。
「はぁ…。まぁいいけどよ。その『ニュータイプ』ってヤツを作るのにどんぐらい時間がかかるんだ?『進化』を作るのには2、3年だったが今度は人間だぞ?作り終える前にここがばれちまったらお終いじゃね?」
「大丈夫だ、問題無い。元々ニュータイプについては設計書だけなら揃ってる。後は組み立てて経験を積ませるだけさ。」
「マジかよ…。」
個人の趣味から造り出された兵器、『進化』。
そしてその『進化』の為に生み出される新たなる人類『ニュータイプ』。
…あらかじめ言っておこう。
この物語は不幸な主人公がどうちゃらやらなんてドラマやアニメな展開なんて存在しない。
ただ、『こうゆう出来事があった』としか言えない様な何の面白みも無い物語だ。
たったそれだけの『進化』の物語……。
ただそれだけだ。
プロローグに当たる部分は多分今回で最後、次回から軽く展開していく形になったら、それはとても嬉しい事だなって…