担当アイドルと過ごす日常   作:兵部卿

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飼い主に可愛がられる犬をまゆが羨ましがるお話




Pとまゆいぬ

 346プロ事務所

 

 この日、まゆはOFFだったから事務所にPさんに会いにきてました。

 Pさんは仕事だったけど、幸子ちゃんは雑誌のインタビュー、ありすちゃんはレッスンと二人も346プロ内にいて、Pさんも書類仕事を進めていたので、きちゃいました。

 

「すまん、まゆ。相手してやりたいが、ちょっと書類が溜まっててな……」

 そう言いつつPさんは書類仕事を片付けていきます。

「いいんですよぉ、まゆはPさんに会いたくて来てるだけですから」

 本当はちょっと寂しいですけど、仕方ありません。

「昼まではあるが、そこにお煎餅とかあるから適当につまんでてくれ」

「はぁい、いただきます」

 勝手知ったるなんとやらで、Pさんの仕事部屋のことはよく分かってます。

 お茶受けなんかを仕舞ってある戸棚からお煎餅を取りだすと、急須でまゆとPさんの分のお茶を入れます。

「はい、Pさんもどうぞ」

「ああ、ありがとう。まゆ」

 Pさんが笑顔で言ってくれます。

 それだけで嬉しくて笑顔になってしまいます♪

 まゆがわんちゃんなら尻尾もふりふりです。

「まあ、多分あと少ししたら一息つくから、それまで、テレビでも見てて待っててくれ。そうしたら、幸子とありすと一緒にお昼ご飯でも一緒に行こう」

「分かりました」

 ふふ、Pさんとお昼ご飯♪

 テレビを付けると情報番組のコーナーなのか、わんちゃん特集をやっていました。

 さっきのまゆの心の中とぴったりですね。

 

 

「ん~、よっし!キリがついだぞ~まゆ~?」

 はっ!

 ついつい可愛くてじっくり見ちゃってました。

「お?なんだ?『今年は戌年 ペットにしたい可愛い子犬大集合』?」

「はい♪なんだか可愛くてついつい集中して見ちゃいました」

「でも、女子寮じゃ飼えないよな?」

 そうなんです、仕様がないとはいえ女子寮はペット禁止です。

 金魚とかならいいみたいですけど。

「はい、ちょっと残念です」

 あ、まゆ。閃いちゃいました。

「Pさん♪」

「ん?」

「わんわん♪まゆ犬だ、わん♪」

 手を耳みたいに頭に付けてPさんに近寄ります。

「うぐぅ!コイツは破壊力が高い」

「くぅ~ん、お気に召しませんでしたかぁ?」

「なにをいう!可愛いに決まってるだろう!」

 ふふ、よかった。Pさんに可愛いって言って貰えました♪

「Pさん、Pさん。実はまゆ犬は寂しいと死んじゃうんです」

「そりゃ大変だ。んじゃ、ほれー、おいで」

 Pさんが両手を広げています。

 嬉しくなって思わず飛び込んじゃいました。

「よーし、よしよし」

 Pさんが受け止めて頭を撫でてくれます。

 はぅ…まゆとっても幸せですぅ…。

「で、どうしたんだいきなり」

 一頻り撫でられたあと体を離してPさんが聞いてきます。

「さっき見ていたテレビのわんちゃん達が幸せそうだったので、つい」

「自分もしたくなったと…、しかも、犬の方」

 恥ずかしくて、頬が熱くなっちゃいます。

 飼い主さんによしよしされているわんちゃんが幸せそうだったのでついついやっちゃいました。

「まぁ、凄く可愛かったけどね」

 Pさんはそう笑いながらまた頭を撫でてくれます。

 また、幸せな気持ちが溢れてきちゃいます…。

「…もし、まゆがわんちゃんだったらおうちに連れて帰ってくれますか?」

 まゆがアイドルじゃなくて、そう、例えば動物だったりしたら、Pさんのおうちに迎えてもらって、誰の目も憚ることなく、愛情を注いで貰えるかもしれない。

 ふとそんな考えが頭の中をよぎります。

「んー」

 ちょっと、考える仕草のPさん。

「嫌かな」

 

 

 

 ……え……?

 いや?

 それって、まゆのことおうちには迎えてくれないってこと……?

 そんな……

 まゆはPさんがこんなに好きで、愛しているのに…

 Pさんも、まゆのことを好きなはずなのに…

 なんで……

 どうして……?

 めのまえがまっくらになるようなきがします

 ぷろでゅーさーさんにこばまれた

 まゆをすきじゃない?

 ちがうあくまでいぬがいやなだけまゆがきらいなわけじゃない

 だからこれはきっとちがう

 

 

 

「こら」

「きゃっ」

 頭をチョップされました。

「話は最後まで聞けって」

「なんのはなしですか?いぬのはなしですか?」

 はなし?Pさんがいぬをきらいというはなしでしたね。

「違うよ。まゆの話」

「……」

「そりゃね、まゆが最初から犬とか猫とかなら、きっと気に入って連れて帰ると思うよ?でもさ、そこに恋とか愛っていう形の好きは無い訳だ」

 …………

「俺は、もう既に佐久間まゆと言う最高に魅力的な女の子に出会ってしまった、知ってしまった訳だからそんなのは、考えられないよ。というか、我慢ができん」

 …Pさん…

「つまり、まゆが犬になるなんてのは御免こうむるよ」

「ふふ、ありがとうございます。まゆ、とっても嬉しいです」

 Pさんもやっぱりまゆのことを想ってくれているんですね!

「でも、もしまゆが何かが原因で、例えば悪い魔女に呪いで動物にされちゃったらどうすんですかぁ?」

 まゆはどんな姿でもPさんのことが大好きです。

 Pさんもそうだと信じてますから、もう一回、改めて質問しちゃいます。

「まぁ、勿論呪いを解く方法を探すよ」

「見つからなかったら?」

「それでも探すし、考える、それこそどんな手段を使ってもね」

「もう、そうじゃなくて、それでも無理ならどうするんですかぁ?」

「勿論、どんな状態でもまゆのことは好きだよ?」

「わんちゃんや、猫ちゃんでも?」

「世間からガチケモナー認定されても好きだよ」

 あぁ…、どうしましょう…。頬が熱くなっちゃいます。

 好きって気持ちが溢れてきちゃいます…。

「Pさん!」

「おっと、スタァーップ」

 また、飛び込もうとすると、Pさんに止められちゃいました。

「そろそろ、幸子の取材と、ありすのレッスンが終わる時間だからね。ご飯に行こう」

「ご飯より、まゆですよぉ?Pさん」

 今、いい感じでハッピーエンドになりそうだったのに…。

「今日はちょっと二人だけでスキンシップが多すぎた。他の人がいればある程度自制できるが、今の状態はまずい」

「まゆはOKですよぉ?」

「はっはっは、流石にね。ちひろさんどころか、常務に始末されてしまうよ、物理的に」

「じゃあ、続きはお仕事終わってから……」

 まゆは今、乃々ちゃんでいうところの『やるまゆ』なのでぐいぐいいっちゃいますよぅ。

「おっと、ランチタイムが俺を読んでいる!さぁ、まゆ!美味しい匂いに向かって急ぐぞ!」

 Pさんは走っていっちゃいました。

「うふふ」

 自然と笑いが出てきました。

 今はまだ、こそばゆかったり、嬉しかったり、暖かかったり、時々、ちょっと心配になったり、そんな距離感が楽しい。

 Pさんがいて、幸子ちゃんがいて、ありすちゃんがいて…そんなまゆの居場所。

 でも、いずれは、ね?

 Pさん…まゆ…。

 待ってます♪

 





まゆにはいぬみみは勿論、ねこみみ、きつねみみ、うさみみ、たぬみみetc...
どんな耳もきっと似合いますね!


読んで頂きありがとうございました。
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