魔法科高校の劣等生 ジェダイの帰還 凍結   作:アトコー

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あれれ?

(´・ω・)

(。´・ω・)?


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第9話

 

 

2095年 4月 第一高校 

 

「納得いきません!!」

 

国立魔法大学付属第一高等学校入学式の日に少女の声が響く。

新しい学校生活が始まるという意気揚々とした空気は此処にはなかった。

少なくとも、私のグループでは。

登校中に深雪と達也に出会い、話をしていき門を潜ったところで、深雪はこの世の不条理に怒りをぶつけんとしていた。

 

「まあまあ、深雪。そんなに怒らなくても」

 

「何をいいますか!円華姉さんは良しとしても、何故木乃香お姉様は補欠なのですか!!お兄様同じです!!」

 

「いや、深雪。そこまで熱くならなくても・・・な。」

 

「熱くもなります!お兄様やお姉様の方が優れているというのに!」

 

「まあ、あながち違うと言うわけじゃないけど・・・学校の検査項目が項目だからねえ。」

 

「何弱気なことをおっしゃいますか!やはり新入生総代はお姉様がやるべきです。」

 

「私としては、妹弟子である深雪の総代が見てみたいのだけれど・・・達也はどう思う?」

 

「どうって、・・・まあ確かに兄として見てみたくなるものだな。可愛い妹の晴れ舞台を」

 

姉と慕っている私と兄である達也から、こうも言い包められて深雪の姿がみたいだなんて願望垂れ流しにすると、深雪は方向を180度転換して、

 

「行ってきます!お兄様、お姉様、円華姉様!」

 

顔を真っ赤にしながらそそくさと講堂に向かっていった。

 

「早いなあ、判断が。」

 

「まだ、褒め慣れていないからな。俺からも、木乃香からも。」

 

「そうね、少し時間潰しますか?円・・華?」

 

「おお、これはスゴイ!?」

 

何かを見つけて、目を輝かしながら走って行く円華

 

「ああ、こういうの見慣れてないからね。円華は」

 

私は、よくコルサントで見てたけれどホログラム投影された文字が一般的に使われているということはそれなりに科学も進歩しているみたい。

 

「円華姉~、おいで~よ。」

 

ユウキの方が円華より身長が高いため、円華は他からすれば妹に見える。

 

「ユウキ、円華の方が姉だって分かってる?」

 

「うん、円華姉も良いって。」

 

円華とユウキの間に生まれている関係に思わずため息をつく私。それを達也が苦笑しながら見ている。

すると、達也は時間を確認して、

 

 

「そろそろ、行こうか。講堂も開いているだろうし。」

 

「そうね、こちらに近づく人影が先でしょうけど。」

 

私のフォースの警戒網に入った一人の人影、それは

 

「新入生ですね。開場の時間ですよ」

 

CADを腕にした女性。

 

「(確か校内ではCADの所持は制限される。CADの常時携行が認められてるのは生徒会役員と、風紀委員会役員、限られた生徒のみ、ということは)」

 

「(この学校でそれなりに高い地位にいる生徒ということ)」

 

「ありがとうございます。今、向かおうとしていたところでしたので」

 

ところで、この人は誰なんだ?という顔を円華はしていた。ユウキはあまり良い顔をしていない。

 

「申し遅れました。私は第一高校の生徒会長を務めている、七草真由美と言います。

「ななくさ」と書いて「さえぐさ」って読みます、よろしくね。」

 

(七草でさえぐさか。というより、七・・・ね。十師族関係は間違いなさそうね。)

と思いながら警戒レベルを一段階上げた。

向こうが名前を名乗ったのでこちらも例にならって

 

「俺は、いえ自分は司波達也です。」

 

「私は太源木乃香です。2人の姉ですよ」

 

「太源円華だ」

 

「太源ユウキですよ。」

 

「司波?・・・太源?・・・」

 

この七草と言う人、私たちの名前を聞いていきなり考え込んだ。

 

「もしかして、あの司波君と太源姉妹!?」

 

「あの、がどれを指しているのか分かりませんが取りあえずそうだと思います。」

 

「先生方の間では有名でしたよ。」

 

確かに、達也は入試試験平均点が大体90点以上の高得点と叩きだしているし、学校側から他校への転校を進めるほどだったというが、それでもねえ。

 

「どれだけ凄いと言われようと、所詮はペーパーテストの中の成績の話。

此処は魔法科高校、どんなに点数が良くても、実技がからきしでこの通り」

 

達也は自分の胸に描かれていない紋章のことを差しながら、自分を下に置くかのように言った。

 

「ううん、少なくとも私にはこんな高得点は取れないモノ」

 

「(この人は・・・苦手だ)」

 

達也が足早に立ち去ろうとした時、

 

「それは、嫌味のつもりですか?七草会長」

 

ユウキがそう言った。

 

「私は魔法の方が出来るから、それは出来ないと。」

 

「いいえ、私はそんなつもりは・・・」

 

「姉さんのことも言おうとしているようでしたが、時間が有りませんので失礼します。

行こう、木乃香姉、円華姉」

 

ユウキは少し怒っていた。達也のために怒っていたのもあるが、自分に向けてのモノでもあると錯覚していたからだ。

 

ユウキに連れられ、達也と円華と私は講堂へと歩いて行った。

ぽつんと一人にされた会長を置いて

 

 

第一高校 講堂

 

中に入れば、キレイに一科二科が前後に分かれて座っていた。どうすればこのようになるのかと頭を悩ますが、仕方ないため、円華とユウキは1科生へ、私と達也は2科生の席へと座りに行った。

席に着いて早々に

 

「あのう、隣・・・空いていますか?」

 

メガネっ子が達也に話しかけてきた。席がどうやら後ろの席しかもう空いていないようでもあった

 

「ああ、どうぞ。」

 

「良かったぁ、一緒に座れるね~。」

 

「わ!」

 

一人では無くもう一人と一緒だったらしい。

 

「ありがとう、私柴田美月っていいます。よろしくお願いします。」

 

「司波達也です、こちらこそ」

 

「あたし、「千葉エリカ、千葉家次女にして警察省警察官である兄を持っている。」

そうそう、どうして知っているの!?」

 

「私を忘れた?」

 

「・・・木乃香さん。」

 

「そう、改めて紹介するわ、太源木乃香よ。エリカとは師弟のような関係ね。」

 

物凄く、エリカは顔を顰め、嫌そうな顔をしていた。

 

「あら、エリカ。貴女が望んだことじゃない。」

 

「いや、・・・そうだけど。・・・うん。」

 

「何かあったの?エリカちゃん」

 

「聞かないでくれるとうれしい。」

 

顔を俯けながらエリカは言った。

 

「そうね、エリカにとって黒歴史だもんね。」

 

「お願い、言わないで!」

 

「・・・どうしようかな?」

 

私は今物凄くいい顔をしているに違いない。達也も苦笑いだ。

 

「そういえば、私の実家にまだ来てなかったよね。」

 

「・・・・・・・・・。お願いします。それ以外なら何でもしますから。」

 

エリカは慌ててしっかりと頭を下げた。その頭を私は撫でるのだが。

恥ずかしがって、エリカは逃げる。

 

「何でもって、言ったね。達也。」

 

「ああ、言ったな。」

 

「在学期間中は、私に撫でられても逃げないこと。それで許してあげる。」

 

「ひィ!?」

 

エリカは凄く怖がって、柴田さんに身を隠す。今まで押し押しだったのは何処行ったと言わんばかりに驚いていたが、抱き着いてくるエリカを宥めていた。

そんな一幕があったが、入学式が始まり、深雪の答辞の番となった。

 

達也が危惧した通り、想定以上に際どいフレーズだった。魔法科高校で魔法以外もというのは確かに大切だが・・・達也に飛び火しないだろうか。

心配そうに達也を見ると

 

「大丈夫だ。あまり関わらないようにするさ。」

 

「災いは、引き寄せられてくるようなもんだよ。」

 

さっきから、苦笑しかしていなかった達也もどうしたものかと真剣に考えるようになっていた。しかし、その心配も直ぐに現実のものとなるとは思いもしていなかった。

 

入学式が終わってから帰ろうとした時、深雪は大勢の一科生と共にこちらに合流した。

 

「お待たせしました」

 

「!?(七草真由美!何故深雪と一緒に)」

 

「深雪、生徒会の方々との用があるんじゃないか?」

 

「深雪は、お兄さんと一緒に帰りたかったのよ。達也ももう少し妹の気持ちを考えては?」

 

「そうだな、すまない。」

 

「いえ、お兄様とお姉様と一緒にいられたら私は嬉しいですから。」

 

深雪のブラコン・シスコン発動

妹の為ならと言う兄と兄が好きでたまらない妹の間に入り込もうとする猛者は居ないだろう。しかし、警戒は解かなかった。解かなかったが、

 

「円華、仕舞いなさい。」

 

円華は拳銃型CADを懐から取り出そうとしていたのを私は注意した。

 

エリカには分かっていた。この3人が既に臨戦態勢に入って居ることを

 

「大丈夫ですよ、今日はご挨拶だけですから。

先にご予定があるようですし、また日を改めます」

 

「会長!それではこちらの予定が・・・」

 

「それは此方が一方的に立てたものでしょ。それに、あの二人の前に立つ3人と戦う気?」

 

「一人一科生でしょうが・・・」

 

「言っておきますけど、いくら範蔵君とはいえ、勝てませんよ。」

 

「何故ですか!?」

 

「言ってしまっても?」

 

七草会長は私に許可を求めてきた。恐らく試験の際のCADについてだろう。私はOKサインを出した。

 

「木乃香さんは、現状二科生。しかし、それは学校の規則に則ったもの。試験の際に木乃香さんの魔法力に耐えられなくて、逆にCADが自壊したのですもの。」

 

「なっ!」

 

「尤も、それがどのような経緯になったかは知りませんが、二科生で留まったようですし。魔法無しでの技量は、十文字君を凌ぎますよ。」

 

「そんな馬鹿な。有り得ない。」

 

「それに・・・、あら。」

 

七草会長が説明している間に達也や深雪、木乃香達は既に帰った後だった。

 

生徒会長は、会室に戻ってくると

 

「・・・話はここら辺にしましょうか。」

 

「待ってください。それでは、可笑しいでは有りませんか。」

 

範蔵と呼ばれた男はあることに気付いた。いや、気付いてしまった。

 

「もしや、・・・」

 

「ええ、この学校の基準に満たしていないからと言って、他校に行けば最高得点をたたき出すという事例が多々あるわ。つまり、第一高校は優秀な人材を外に出しているということになるわ。」

 

「そんなはずは。」

 

「少し考えなおすことをお勧めするわ。範蔵君」

 

 

 

 

 

達也と深雪、エリカと美月とは、立川駅で別れると私は、2人を連れて待っている車の元へと向かった。

 

「お待ちしておりましたわ。」

 

「ありがとう、夜架。」

 

「これは、私の仕事ですから。」

 

黒塗りのランドクルーザー2台に挟まれた黒塗りのレクサスに乗り込んだ私たちは彼らに護衛されて皇居へと向かう。これが私たちの通学用車両だという。

そんなことしなくてもいいのにと、思うのだが。心配性の母と安全面を充実させるということを理由に皇宮警察より回された警護部隊と重装甲乗用車が三笠様より渡された。

太源の名はそれだけ出回っている分、恨みも買っているようで。母が外出時は常に黒姫綾香さんが一緒に着いている。前は一緒に居なかったのだが、買い物帰りに襲撃を受け、偶々近くに警察署があったため、警戒していた警察官によって防がれたが、軽くない怪我を負ったためだった。

私の場合、護衛の為に密かにクローンコマンドーが周囲に溶け込んで警護に着いているため大丈夫なのだが。それでも足りないらしい。

今日は、陛下に入学したことの御祝辞を貰うために皇居へと向かっているのだが、スモークガラス越しに見る外の景色はまた違ったものだった。

 

 

「(あら、二人して)」

 

後部座席に座る私は窓から妹に目を向けると、2人とも私に身を預けて眠っていた。

前部座席に座って羨ましそうに見る夜架を置いといても、ユウキは私の肩に身を預けて、円華は私の膝に頭を乗せてそれぞれ眠っていた。

 

「夜架、また今度ね。」

 

「そうしますわ。」

 

3台の黒塗りの車列は高速道路を使って都心近くまで来ると、高速を降りた。

電気自動車若しくはハイブリッド車で動く車がこの世界の自動車の主流であり、ガソリン車には、高額とも言える税が掛かってしまう。降りた先で、機動捜査隊の車両に職質を受けるガソリン車。明らかに環境に悪いというより、マフラーが4本も付いている。

 

 

「あんな車両がまだあるんだ。」

 

「かなり減って来た方ですよ。・・・あ、逃げた。」

 

職質を受けていた車が逃走を開始

 

 

 

 

 

 

しようとして、別の方向から来た同じ機捜隊の警察車両が体当たりし、沈黙していた。

 

「相変わらずだな。大体こんなもんですよ。」

 

「外の音があまり聞こえないのね。」

 

「防音性でもありますからね。基本、警護部隊は無線通信を基本としていますから。それを知らない警察官はいませんし、居たら減給ものですよ。」

 

どうやら、こちらでも町のパトロールの規則と罰金は厳しいようだ。

 

皇居に着き、2人を起こすと邸宅内へと入っていった。

 

 

3人が車を降りて、邸宅に入っていった頃、

USNAでは

 

「国務長官、つまりだ。この艦隊はあの少女が率いていると」

 

「ええ、確認が取れています。」

 

「なら、何故引き入れるなり拉致してくるなりが成功していないのだね?」

 

「皇国の重要人物として扱われているからとしか。常時、皇宮警察が近辺警護に付き、付け入る隙がありません。」

 

「魔法師は使えないのかね?」

 

「近くまで近寄れば、別の護衛にマークされて一向に動けなくなります。」

 

「それに、新ソ連が先に拉致未遂を過去に行ったことが原因と見られていますが、警護態勢が厳重であるのが現状です。」

 

「何か、策は無いのかね?」

 

「日本皇国に置かれた銀河共和国とかいうの前線基地にCIC諜報員を何人も送り込んでいますが、一人として戻って居ません。」

 

諜報員は、現地でUSNAの協力者から武器や諜報に必要なモノが渡されるが、潜入したら最期。脱出しようにも、侵入が彼等(諜報員)には分からない方法で発覚するため、全ての脱出路は潰され、回収のために来ていた車両は地元警察によって御用となる始末。更に諜報員であるため、生死について表沙汰にしないように日本皇国政府がコントロールしている。

USNA側も捜索を日本に願いたいがそもそも密入国させている諜報員の存在がばれる為、その方法が使えず、世界の力の均衡は日本皇国が一番にあるとUSNAは思っている。

 

「何とかして、日本の力を削ぐ必要があるな。」

 

「拉致が難しいなら、ヤってしまってもいいのでは?」

 

「そうだな、国務長官。どのような手を使っても構わない。この女を惨たらしくヤってくれ。」

 

「分かりました。ミスタープレジデント」

 

国務長官が指示し、丁度日本国内で活動する反魔法国際政治団体に目を付けた。

第三者を通して、強力な武器を送り、彼らに彼女を暗殺させようという魂胆だった。

しかし、USNAで行われていたこの会議と、国務長官が指示したこの命令は、銀河共和国日本支部軍に筒抜けだった。

この情報を掴んだ、共和国支部軍は情報を国土交通省にリーク。

信憑性の高い情報として、未然に防ぐ為に、日本各地の国際空港の税関や入国管理局へ連絡。

海からの可能性を考えて海上保安庁にも一報を入れていた。

この事前情報により、反魔法国際政治団体は本来得るはずだった武器の半分以下しか手に入れることしか敵わなかった。

 

 

 

 




USNAは、日本と同盟関係にありますが、実質USNAは守っておらず好き勝手にしている節があるため、日本がUSNAに制裁を行うなどして警告しているというあまりいい関係ではない。

軍部の一部は親日派であるため、ラングレー(本部)の方針を良く思っていません。
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