旧き神話から新しき神話へ   作:うにゃりん

3 / 23

前回の伏線わかった人いるのかな?
その辺のことは後々回収してくつもりです。



第弐話 再来と再開

 

 

 

 

 

 ────昔々の、更に大昔。

 神々は唯一神の座を巡り、その眷属・被造物達と共に争った。

 永く凄惨な戦いは、空と海と大地、星そのものの死によって唐突にその幕を閉じた。

 そして唯一神の座が決まったことで、その争いにも終止符が打たれた。

 最後まで戦乱に関与せず、傍観を貫いた神。その名は『テト』。かつて遊戯の神と呼ばれた存在だった。

 

 

 『腕力と暴力と武力と死力の限りを尽くし、屍の塔を築く、知性ありしモノを自称する汝ら、答えよ。

 己と()()()()()()()()の差異を』

 

 

 崩壊した世界に、如何なる弁明も無意味。

 聞く耳を持たない者、呆れて笑う者、怒り狂う者。様々な反応を見せるそれらを一蹴し、テトは告げた。

 

 

 『この天地における一切の殺傷・略奪を禁ずる』

 

 

 言葉はそのまま『盟約』となり絶対不変として、多くの者を縛り制限する、この世界のルールとなった。

 そして唯一神としての役目を果たし、世界に向けて言い放った。

 

 

 『知性ありしモノと主張する『十六種族(イクシード)』達よ。

 理力と知力と才力と資力の限りを尽くし。

 知恵の塔を築きあげ、汝ら自らの知性を証明せよ』っと!」

 

 

「なるほど。それで、『十の盟約』によって全てがゲームで決められる世界になったと」

 

「そうだ。ところで……なんとか、ズボン1枚くらい残していってもらうわけには」

 

 

 そう言って、空達に懇願するほぼ全裸の男、否、“元”盗賊達。

 

 

「『十の盟約』その六、“盟約に誓って”行われた賭けは絶対遵守される。

 俺らは命を含めたこの体全てを賭ける代わりに、お前らは持ち物全てを賭けた」

 

 

 数分前、落下してすぐに動こうとしていた空達を、待っていましたと言わんばかりに盗賊が襲ってきた。

 といっても、やったことといえばゲームを仕掛け、それに無理矢理応じさせただけだが。

 取るに足らないような相手と判断すると、空達は逆に吹っ掛けて勝利し、盗賊達の身ぐるみを剥いだ。

 

 もはやどちらが盗賊と呼ぶべきかわからない、この惨状。

 

 

「それは、そうですが……こんな格好でここに放り出されては……」

 

 

 救いを求めてなおも言い続ける盗賊。

 だがもはや興味すら失せたのか、空達は盗賊に目もくれずその場を後にする。

 

 

「確認もできたし、行くぞ白」

 

「……ん」

 

「ま、待て小僧!せめて1発殴らせろぉぉぉ」

 

 

 

 必死になって叫ぶ盗賊だが、この二人に慈悲はなかった。先に仕掛けてしまったのが運の尽きだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうやら、盗賊でも殺傷・略奪の類はできないんだな」

 

「たぶん……したくても、できない」

 

 

 先ほどの盗賊達、ゲームに応じるよう恐喝や脅しをしてきても、奪い取るような行為はしてこなかった。

 

 

『十の盟約』その一、この世界におけるあらゆる殺傷、戦争、略奪の類を禁ずる

『十の盟約』その二、争いは全てゲームによる勝敗で解決するものとする

 

 

 

「つまり、全てがゲーム次第ってわけか……」

 

「これから、どうするの?」

 

 

  空は一切顔色を変えず、手に入れた情報をスマホにまとめていく。

 白も無表情に、しかしどことなく楽しげに、空へ聞いてくる。

 盗賊とのゲームによって、この世界の必要最低限の情報と、身を隠す服を得られた。

 

 

「まぁ流石にこんな荒地じゃ何もできんしな。地味に行くしかないさ」

 

「ん……」

 

 

 表情を柔らかくして、白の頭を軽く撫でる。

 先程までのどこか思い詰めた顔はなくなり、吹っ切れたように明るく振る舞う。

 

 

 

『そうだよな、今は悩んでも仕方ない……』

 

 

 

「うっし、行くか」

 

「了解」

 

 

 その言葉を最後に、二人は無言になって歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 近くの物陰に誰かいたとは、露ほども知らずに……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ルーシア大陸、エルキア王国。赤道を南におき、北東へと広がる大陸、その最西端の小さな国のまた小さな都市、首都エルキア。

 かつて大戦時においては、大陸の半分をもその領土としていた国。だがそれもあくまで昔の話で、今や見る影もない。

 他国とのゲームに負けに負け、さらに負け続けて最後の都であるこの都市を残すのみとなった小国。

 もっと正確に、きつい表現で言ってしまえばその国は───

 

 

 

 人類種最後の国。

 

 

 

 

「……ねぇ、早くしてくれない?」

 

「や、やかましいですわね。今考えてるんですのよっ」

 

「いくら考えても手は変わらないわ」

 

 

 とある酒場で、昼間っから呑んだくれている観衆達がゲーム中の少女達を煽るよう下品にはやし立てる。

 赤毛の少女の表情はカードをじっと見つめ、軽く涙目になりながら唸っていた。

 相手であろう黒髪の少女は無表情に、周囲を気にするわけでもゲームにのめり込むわけでもなく、作業を進めるように淡々と勝負を催促する。

 遠目からでは詳しいことはわからなかったが、随分盛り上がっている様子だった。

 

 

 

 

 

 その勝負を覗きこむ、白。その隣で、同じくテーブルを挟んでゲームをする空と、別の男。

 

 

「『次期国王選定』ギャンブル大会?」

 

 

 空の疑問に、相手のヒゲを生やした中年の男が答えた。

 

 

「おうよ。前国王崩御の際の遺言でな」

 

『次期国王は余の血縁からでなく“人類最強のギャンブラー”に戴冠させよ』

 

 

「……ふぅ、ん……」

 

「へぇ、国王までゲームで決めるのか」

 

 

 白は感心そうに、空は面白そうに笑う。

 新しい玩具を見つけた子供みたいに自然な態度。それはこの場所を、この世界を心から楽しむ、どこにでもいる普通の兄妹の姿だった。

 なおも相手の男は、ビンのキャップを上乗せしながら説明する。

 

 

「赤毛のほうは“ステファニー・ドーラ”──前国王の孫娘なんだが、その遺言もあって王位も継げず、ああやってギャンブル大会に出てるわけ」

 

「ステファニー・()()()……?」

 

 

 聞き覚えのある名前の登場に、空は言葉を詰まらせた。

 ドーラという姓は、かつて自分がここにいた時の物であり、また家族が使っていた物のはずである。

 

 王族がドーラ姓なら、建国に携わった人物がドーラということになるだろう。つまり終戦後の人類をまとめあげ、ここまで導いたのは全て───

 

 

『いや……そうか……そうだよな。()()()

 

 

 昔を懐かしむように、心の中で家族を想う。

 

 空の想像通り、あの娘、ステファニー・ドーラは建国より続く由緒ある家系の持ち主。

 そしてコロン───コローネ・ドーラの遠い子孫にあたる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな姿が見る影もなくなるのは、もう少し先のこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 勝負は何事もなく進み、そんな空を他所に先ほどの男がにやりと笑う。

 

 

「それより良いのかい、兄ちゃん?他人の勝負なんて気にしてて

 ほれ、フルハウスだ。悪ぃな」

 

 

 さっと手札をオープンする男。

 表情に出さないよう気をつけつつも、勝利を確信してその先の目当てのものを想像して下卑た笑みがこぼれる。

 男の声にはっと意識を戻した空は、最初から興味がなかったかのように、たった今思い出したかのように特に気概なく応じる。

 

 

「え?あー、うん、すまん、そうだったな」

 

 

 無造作に手札を開くと、それに驚いた男の目が見開く。

 想像外の手札。余所見しながらでは到底無理な、いや狙って出すことすらほぼ不可能な本来有り得ない手札に、一瞬言葉すら失う。

 

 

「ロ、()()()()()()()()()()()()()()だぁッ!?

 て、てめぇ、イカサマしやがったな!65万分の1の確率だぞっ!」

 

「今日がたまたまその65万回目のアタリ日だったんだろ。じゃ、約束通り“賭けた”もの頂こっか?」

 

「────くそっ」

 

 

 椅子を引いて立ち上がる空。

 なおも追いすがる男だったが、やがて諦めたのか口を閉じる。

 舌打ちをして財布、そして巾着を差し出した。

 

 

「『十の盟約』その六、賭けは絶対遵守される──だったな」

 

「あんた、一体何者だよ……」

 

「別に……ただの、()()()()だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『十の盟約』その八、ゲーム中の不正発覚は、敗北と見なす。

 つまりバレなければいい、という確認が取れた空は早くもそのルールを理解しようとしてる。

 明らかなイカサマを使われようと、それを証明出来なければルール上問題ないわけだ。

 そして思考を次へとシフトし、カウンターに向かうとドサッと巾着と財布を開く。

 その中から1枚だけ差し出し、空はおもむろに問いかける。

 

 

「なあ。これで二人一部屋、ベッドは一つで良い。何泊できるよ?」

 

「……一泊食事つきだな」

 

 

 その言葉に無感情に、無表情に、全てを見透かした冷めた視線を送る。

 相手は気づいてない様子で、変わらず仕事を続けてるため、わざと強めに突っかかる。

 

 

「五徹した後で久しぶりに死ぬほど歩かされてもうヘトヘトなんだよねぇ〜『本当は何泊か』さっさと教えてくれない?」

 

「……なに?」

 

「貨幣価値がわからない田舎もんと踏んでぼったくろうとするのは勝手だけどさ、嘘つくなら視線と声のトーンに気をつけたほうがいいよ」

 

「……ちっ。二泊だよ」

 

「ほらま〜た嘘つく……言っとくぞ、嘘をつく相手は慎重に選べ」

 

 

 ヘラヘラとした態度から一変、とても冷淡に、相手を見下すように交渉をする。

 その言葉は自分に向けられた言葉だったのか、心に突き刺さっていくが無視して。

 手を差し出して鍵を受け取る。

 

 

「ほい、4泊ごっそさん」

 

「三階にあがって一番奥、左の部屋だ。はぁ……名前は?」

 

「ん〜……空白でいいよ」

 

 

 不機嫌そうに宿帳を取り出すマスターを一瞥すると、勝ち誇ってふんっと鼻で笑う。

 受け取った鍵を手でくるくる回しながら、その場を後にした。

 テーブルへ戻ると、勝負で盛り上がっているテーブルを眺める妹の背中をぽんと叩いて、部屋へ誘う。

 

 

「4泊取り付けたぞ、たぶんしばらくはこの金で困ること……何してんだ?」

 

 

 途中で言葉を止め、白の視線を見やる。

 その先には、コロンの子孫であるステ……なんとか言う、ヒゲの男が言ってた赤毛の少女。

 先ほどから続けている、ポーカーの光景だった。

 

 

「……あのひと、負ける」

 

「そりゃそうだろ。相手みたいに、ポーカーフェイスって言葉をしら───イカサマか?」

 

「間違い、ない。でも……方法がわからない」

 

 

 相手側の少女の手札を確認し、妹の言った言葉の真意に気づく。

 なるほどあの余裕な表情は勝つ自信があるからではなく、勝ち以外ありえないから来るものらしい。

 親指の爪を軽く噛んで歯噛みする白。それと対照的に呑気に思考していた空は、落ち着いた様子で辺りをキョロキョロと見回しそれらしき人影を探す。

 

 

「ふむ……やっぱりか。白、あんまり常識に囚われるな。ほれあそこ……わかるな?」

 

「ん……あっ」

 

 

 空の指差した先にいる人物へ視線を向けると、深くフードを被った者が勝負を眺めていた。

 目を凝らして確認すると、尖った耳が特徴的なファンタジー特有のその容姿。森精種(エルフ)

 白もようやく理解に至るも、初めて見る姿に僅かにテンションを上げる。

 気持ちが高ぶったことも相まって、普段なら絶対に言わないことを空へぶつけてしまう。

 

 

「……にぃ、アレに、勝てる?」

 

「……」

 

 

 しかし質問に答える素振りを見せず、空は三階へ歩き出す。

 わざわざ言うまでもなく答えは決まっている。それはどんな場所でもどんな条件でも、同じ。そのことに白もすぐさま気づいて謝る。

 

 

「……愚問、だった」

 

 

 そう、『  』に()()はあり得ない。

 

 

 ふと空は足を止めてテーブルへ振り向く。

 視線の先には、必死に勝とうと涙目のステファニーの姿が。

 

 

『……やっぱ、似てるよな』

 

 

 そんな彼女を見ていると、どうにも昔のことを思い出してしまう。

 その容姿に酷似した、ある人物の姿。

 自らを姉と自称し自分のことを本当の弟のようにしたってくれた女性。

 

 

 

 

 

『───リク、少し休もう?後はお姉ちゃんが引き受けるから』

 

『───もう家族を失いたくないの。無茶は、しないで……』

 

 

 

 

 

『……っ』

 

 

 唐突にその顔が記憶の底からフラッシュバックする。

 だがそこにあるのは、どれも泣きそうにして心配する光景ばかり。

 無理して笑顔を作り上げ、他人を思いやることをさせてしまったと思い出すだけで、自然と気持ちが込み上げてくる。

 

 

『ほんと、迷惑ばっかかけたよな……』

 

 

 彼女とすれ違う最中、掘り起こされた記憶の姿とダブったからか、ただの気まぐれか。

 白には空が何を思ったか気づく余地もないまま、耳元でボソッと呟く。

 

 

「おたく、イカサマされてるよ?」

 

「────へ?」

 

 

 赤い髪とは対比的に、青い瞳を丸くしてきょとんとする少女。

 黒髪の少女はそんな自分達のやり取りを訝しげに見つめるも、注意する素振りなどなく依然として無表情を貫く。

 そう言うだけ言ってその場を後にする自分達の背中を見送る少女達の視線を感じながら、だがあえてそれ以上何も言わず、振り返らず部屋へ向かった。

 

 

「……で、勝負でいいの?」

 

「っ……も、モチのロンですわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 部屋に入り、鍵をかけてようやくフードを取る。

 Tシャツ一枚にジーンズ、スニーカーだけの、ボサボサの黒髪の空。

 純白でくせっ毛の長い髪に隠れた、赤い瞳にセーラー服の白。

 運動などろくにしてない二人に炎天下を長時間歩かせるなど、無理強いもいいとこだ。

 その疲れが体中に襲って来たせいか、もやがかかったように思考が散漫になり始める。

 

 

「……考えてみたら当たり前か。五日徹夜した後いきなりコレだもんな……」

 

「………すぅ……」

 

「毛布くらいかけろっていつも言ってんだろ……風邪引くぞ」

 

「……ん」

 

 

 白は空の腕へとしがみついて、早くも寝息を立て始める。そんな微笑ましい態度も、本当に疲れてる今だけはやめてほしいと切に願う。

 白の頭を軽く撫でると、これからどうするか、二人の今後について考える。

 スマホをいじりながら、ふと疑問に思ったことを投げかける。

 

 

「……なぁ。異世界に投げ出された主人公達は何で、()()()()()に戻ろうとしたんだ?」

 

 

 こういった異世界漂流ものの作品で、自分の意思とは関係なく無理矢理呼び出された者ならば、最初に考えるであろうこと。

 すぐさまその世界に順応できるはずもなく、まず元いた世界へ帰る方法を模索するのがいわゆる王道なのだが。

 

 もうこの世にいない両親。

 社会()受け入れられない妹。

 社会()受け入れられない自分。

 狭い空間内にしか居場所のない()()

 

 

 

 

 

 

 返答はない。寝ているというのもあるかもしれないが、それは無視ではなく言わずもがな、ということ。

 二人の中で結論などとっくに出ている。

 

 まあどの道どう考えようと同じことだ。そもそもあそこは“自分のいるべき場所(世界)”ではない。

 

 張り詰めた糸が一気に緩んだことで、抑えていたモノが頭に重くのしかかる。

 

 目を閉じると、脳裏によぎるのは───“破壊”が飛び交う世界。

 何の悪意も疑問すら思わず“破壊”を行う神々と、それからただ逃げることしか出来ない弱者達。

 『自分の世界』を踏みにじり、壊し、侵した光が縦横無尽に駆け巡る光景。

 戦略を立て戦術を賭しても死ぬまで逃れられぬ、いや死ぬことすら許されない世界。

 口は血を。鼻は焼けた人を。耳は深淵な静寂を、肌は皮膚を焦がすような熱気を。そして目は、変わり果てた世界を。

 自分の五感全てが正常に機能しているのかすら疑わしくなる。

 ただ一度の勝利すら叶わぬ、理不尽で不条理で。

 控えめに言ってもクソみたいな───自分の記憶(過去)

 

 いっそ忘れてしまった方がどれだけ楽なことか。しかし自分の心が、感情が、それを許すまいと体を蝕む。

 

 

『俺には……あれがお似合いだったってことか』

 

 

 今となっては清々しいようで、なんとも胸糞悪く思う。

 違う世界、新しい場所で、新たな人生を送るという選択肢もあったのかもしれない。

 何もかもなかったように、全てリセットできれば異なる今があっただろう。

 

 だがそこに大切な人は含まれていない。

 白やシュヴィ、あるいはコロンなど自分を支え続けてくれた人たちがいない人生に、価値なんてない。

 

 

『こんなこと今更考えても仕方ないのにな……』

 

 

 やはり自分は、昔から何一つ変われてなどいないのだろう。

 悔やんで、悔やんで、悔やんで、悔やみ続けて。次は、次こそはと願って足掻いた結果、何も成すことはできなかった。

 周りを変えようとして、自分も変わろうとしたことも、結局全て無駄だったのか。その答えは、もはや誰にもわからない。

 再び空は目を開くと、心を閉ざすように天を仰ぐ。

 

 

「今度会ったらいろいろ説明してもらうぞ……神様よぉ」

 

 

 その呟きは誰の耳にも届くことはない。

 ここで4泊したその後、どうしたものだろうか。

 いろいろ考えてはみたが、結論が出るより早く、睡魔が空の思考を絶ち切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 地平線の彼方。

 そびえ立つ山脈すらその土台程度に思わせる、遠近感を失う巨大なチェスのコマ。

 そのキングの頂で、縁に腰掛け足をばたつかせる、一人の少年がいた。

 

 

「あはは、役者は揃ったみたいだね」

 

 

 天より高いコマの上から、遥か遠くを眺めて少年は呟く。

 

 

「あんまり待たせないでね『  』(くうはく)さん。それと───さんもね」

 

 

 口元を不敵に歪めて、神様は笑った。

 

 

「そろそろ我慢の限界なんだよ〜。あんまり待たせると、遊びに行っちゃうよ?」

 

 

 

 

 




まだ序盤だし難しいけど、なるべくオリジナル展開はもっと増やしていきたいと思ってます。
あんまり原作と同じ内容ばっかりというわけにもいかないですしね。
感想待ってます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。