「さてどうしたものか・・」
先ほどの人工地震で霊夢たちを逃がし、敵を待ち構えていた。俺はさっきいたデパートから出て屋上に行った。すると案の定空にいた。まあ、逃げろと言われているのに入るバカはいないが・・・。なんとなくだが声が聞こえた。
「ふん・・・やっと出てきたな。しかし、のこのこと出てきていると飛んで火にいる夏の虫。ここでひねりつぶしてやる。」
「あいにく捻り潰されるわけにはいかんなぁ。」
「ふん・・・」
『死符「デス・スター」』
「はぁ!?」
思わず叫んでしまう。(スペルカードを使ってくるとは・・・。しかし、殺しに来るならスペル宣言しなくても・・・。まあいいや。)黒く光る禍々しい弾幕が降り注ぐ。しかし、見た目だけなら魔理沙のスターダストレヴァリエにそっくりだ。しかし、問題は・・・・。
「密度すごすぎんだろ!!」
そうこの密度は目の前まで接近してきた弾幕結界と同じくらいの密度普通に考えてよけるのは難しい。目の前に来た弾幕を右へ左へとよけていくがどんどん追い詰められていった。そして目の前にその弾幕が接近。知らずのうちに来ていた弾幕を避けられず思わずガードしてしまう。剣に弾幕が当たった瞬間爆発した。
「おあぁ!!」
50M後方へ吹き飛ばされる。そしていきなり出てきた弾幕を避けることはできなかった。
「くっ・・・」
『禁忌「レーヴァテイン」!』
目の前に突如として出現した炎の剣によって目の前の弾幕は全て消し去られた。今のスペルカード。これは誰のか言うまでもないだろう。
「大丈夫!?お兄ちゃん!」
そう。こいつだ。
フランドール・スカーレット。正体は吸血鬼。見た目に反して年齢495歳。
「なんでフランがこんなとこにいるんだ!?」
「紫に送ってもらったの!この世界で変な妖気を感じたらしくて・・・」
なるほどそういうことか・・・。
「とりあえず助かったぜフラン。さて、問題は・・・・」
「吸血鬼か・・・。弱い奴がのこのこと・・・。しかし、私の事ばかり気にしていいのかな?」
「どういう・・・」
「お兄ちゃん!今すぐ霊夢のところに行って!霊夢が危ない!」
「まじか!わかった!でも・・・フラン一人でこいつを相手するには荷が重いんじゃ・・・」
「いいから!」
「わ、わかった。気をつけろよ」
「任せて!」
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「禁忌『フォーオブアカインド』!」
「死海『暗黒の雨』」
私の分身からどんどん弾幕が飛び出す。それをあの人はスペカで全て消し去っていく。ずっと破壊しようとしているのに破壊できない。なんでかはすぐに検討が付いた。
「あなた・・・。もしかして能力持ち?」
「よく気が付いたな。そうだ。俺は破壊されたものを治す程度の能力。お前とは相性が悪いんだ。」
「そう・・・。なら・・・禁忌『レーヴァテイン」」
私のレーヴァテインが相手に襲い掛かるが効いている気配が全くない。そろそろ決着をつけようか。
「そろそろ終わらせてやる!」
「それじゃあ私も次で最後にしてあげるわ」
「禁断『スターボウブレイク』!」
「消滅『過去への回帰』」
私の弾幕と相手の弾幕が交差する。威力・弾速・密度が全く同じ。この条件で勝負を決めるのは技の威力。どれくらいの威力があるか。それが勝敗を分ける。しかし火力勝負なら私は負けることはない。唯一負けた覚えがあるのは霊夢、魔理沙。そしてお姉さまだけ。
「そんな・・・俺の技が・・・。うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ふう、やっと片付いた・・・。お兄ちゃんは大丈夫かな・・・?」
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「くっ!がはっ・・・」
「霊夢ちゃん!」
いきなりわけのわからないやつに襲われた私はみんなを何とか逃がそうと必死に戦っていた。しかし、相手は技なり能力なり色々使える。私では歯が立つはずはないが、時間稼ぎくらいはしようとして戦った。しかし、結果は言った通り全く効かずほぼ防戦一方だった。しかも、先ほどの攻撃でちょうど急所に入りまともに動けなくなってしまった。私は体に力が入らずそのまま地面へ倒れこんでしまった。
「ふっ・・博麗の巫女といえど能力なしではただの雑魚か・・・。本気を出して損したわ。」
「うう・・・」
そしてさらに体がほとんど動けない状況で首をつかまれる。引き離そうとするが、それには力が足りなさすぎる。そして本当に危ない状況でこの女は私を投げ飛ばした。首を絞められ、急所を突かれ体が動かない状況で私は何とか吹き飛ばされたということだけ理解した。
「やめろよ!なんでこんなことを・・・」
「雑魚は黙ってな!」
「ぐは!」
「一条君!」
この女が投げつけた大きめの石が楽を直撃。たまらず楽は顔を抑え倒れこむ。もし私の本当の力が出せるなら助けられてたかもしれないのに・・・。
「(まさか、ここまで動けないなんて・・・。本当に体に力が入らないわ・・・。それに・・・・ダメ・・・・意識・・・が・・・)」
意識がもうろうとし始めた。この状態では戦うことはできず、立つことすらままならない。そんな状況の私をこの女は殴り、蹴り、投げ飛ばし・・・。体がボロボロになるまで痛めつけた。ほんの少しだが右腕に痛みを感じる。しかし骨折しているという感覚ではない。
「(ご・・・め・・ん。航生・・・・・・。も・・・う・・・・ダメ・・・・・。わ・・・た・・・・・・し・・・・も・・・・・う)」
何とか保っていた意識ももう限界だった。少しだけ見える外の世界。目の前には敵。もう戦うことはできない。
「死ね。絶望のうちに。」
「(さよなら・・・・・・航生・・・・・・。)」
「そんなこと・・・させねえよ!」
「(こう・・・き・・・・)」
最後に見た航生を最後に私は何も見えなくなった。
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「無茶しやがって・・・。」
「バカな!お前はあいつが止めていたはずだ!」
全速力で飛んできて体力は減ったが、目の前の敵を見る。どうやら戦闘でこうなったらしい。
「航生君!危ない!」
小咲の声に俺は短刀が振りかぶられていることに気づく。それを難なくエリュシデータで弾く。なぜか怒りがこみあげてきて、自分を抑えられなくなった。
「おい・・・てめぇ・・・。さんざん俺のダチを痛めつけてくれたなぁ?」
「くっ。だが私を倒しても・・・」
「死ねよゴミ」
そして俺は持っていた剣を振りかぶり、そいつの心臓に突き刺した。
「な!?」
目の前で見てた集が唖然としている。俺が剣を出したことより、こいつを殺したことに驚いているのだ。しかし、後悔はしていない。もともとこうなる覚悟でここに来たのだ。しかし先生たちは逃げていたようでその場にいたのは俺の班のメンバーだけだった。しかし、集は普通に俺に話しかけてきた。
「ありがとな。助けてくれて・・・。」
「別に・・・」
(気まずい・・・)
「とりあえず霊夢を運ぶから急ごうこの近くに病院は・・・?」
「凡矢理にある場所しか知らないわね。」
「それでもいいや!そこに行こう!」
救急車に霊夢を乗せ、俺は同伴でついていくことにした。集たちは事情説明に先生たちのところに向かってもらった。十分ほどで凡矢理に到着した。道がすいていたおかげだろう。治療にも時間はかからずすぐにベッドで寝かせられた。そして俺はその時にそこの医者に相談された。
「この子は相当危険な状態です。相当な数の殴られた跡がありました。逆によく耐えられたなと言いたいです。」
「大丈夫なんですか・・・?霊夢は・・・」
「臓器に目立った外傷は見られませんでした。脳波にも異常はないです。成人女性よりほんの少しずれがありますが、命に関わるほどのものでもありませんのでそこは大丈夫なのですが・・・。」
「ですが・・・?」
「意識が戻る気配が全くありません。このままだと恐らく・・・・」
「そこから先は!!何を言おうとしたんだよ!なぁ!!」
「この子はこのままだと恐らく・・・」
「死んでしまうでしょう・・・」
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「・・・・・んんん・・・・・」
「ここは・・・?」
『やっと起きたの?』
「あんた誰よ・・・それにここどこ?」
私は虚空に向かって声を飛ばす。その言葉にはすぐに返事が返ってきた。
『ここは生と死の狭間。わかりやすくいうと、あなた死にかけている。』
「そうか・・・わたし・・・さっき・・・」
自分が何をしていたのか全て思い出した。さんざんボロボロにされていたことに。しかし、私はなぜまだ意識があるのだろう。もう死んでいたはずなのに・・・。
『さっきではないよ。もうあの日から現実時間で3日は経過している。』
そんなに時間がたったのか・・・。
『私がここに現れた理由は、君にある選択をさせるためだ。』
「選択?」
『君は今何を望む?選択ではないけど答えてほしい。』
今私が望むこと?そんなもの最初から決まっている。元居た場所に戻ることだ。それ以外に臨むことはない。もしそれが無理ならせめて最後に・・・。
「航生と一緒にいたかった・・・。」
『君にもまた困難があるだろう。だけど心配はいらない。彼が助けになってくれるはずさ。』
「そんな関係じゃないんだけど・・・」
『わかってるよ。それじゃあ頑張って。博麗の巫女・・・』
「ええ・・・」
その会話を最後に私の視界は真っ暗になった。
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霊夢の脳波に異常がしてからもう三日。一度は死ぬかと思ったが死ななくてほっとした。霊夢を凡矢理の病院に運んできてから、もう1週間がたった。しかし、一向に目覚める気配はなかった。ご飯はコンビニで済ませたが、疲労は限界だった。ちゃんと寝ているはずなのに・・・。気疲れだろうか・・・。
「もうすぐ5時か・・・」
今はもう朝の5時になろうとしていた。いつも通りの時間に起きた。起きるたびに目に入る霊夢。昨日は医者に早く寝るよう言われたが、寝付けず・・・寝たのは確か1時くらいだった。ちなみに医者には昨日の夜、こういわれた。
『状態は安定してきたので大丈夫です。しかし、少なくとも今月中は入院生活でしょう。いつ起きるかわかりませんが、起きてある程度動けるようになるまで時間はかかります。もし体に異常があればリハビリをさせるつもりです』
「早く目を覚ましてくれよ・・・・。霊夢・・・・!」
目がにじんできた。その後2分間俺は涙をぬぐい続けた。こんなに泣いたのは久しぶりだ。必死になって目に力を入れるが涙は出てきて止まらなかった。なぜこんなに泣くのか。それは俺にもわからない。
「もう・・・。そんなに泣いたら、ベッドびしょぬれになるじゃない・・・」
聞き覚えのある声に俺は顔を素早く上げる。そこにはいつになくすがすがしい顔をした霊夢がいた。
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
「そんな泣かないでって言ってるでしょ?」
言われた通り涙をぬぐって言うべき言葉を口にした。
「お帰り・・・。霊夢。」
「ただいま・・・。航生・・・」
言った通りでしょう?
まあ、少し感動要素を入れてみました。